| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥91.0億 | ¥90.2億 | +0.9% |
| 営業利益 | ¥23.5億 | ¥25.1億 | -6.4% |
| 経常利益 | ¥22.5億 | ¥25.3億 | -11.1% |
| 純利益 | ¥22.1億 | ¥15.1億 | +46.5% |
| ROE | 4.6% | 3.0% | - |
2027年3月期第1四半期は、コア収益である営業利益が減益となる一方、子会社株式売却益を中心とした特別利益の計上により親会社株主に帰属する当期純利益は大幅増益となった。売上高は91.0億円(前年比+0.9%)、営業利益は23.5億円(同▲6.4%)、経常利益は22.5億円(同▲11.1%)となった。親会社株主に帰属する当期純利益は20.3億円(同+33.8%)と大きく伸びたが、この増益は特別利益9.0億円(うち子会社株式売却益8.5億円)の一時的寄与によるところが大きい。増収基調は維持したものの、販管費の伸び(+9.5%)が売上成長(+0.9%)を上回り、営業段階での収益性はやや低下した。
【売上高】売上高は91.0億円で前年同期比+0.9%の小幅増収となった。セグメント別では主力のM&Aコンサルティング事業が91.4億円(セグメント間取引含む、YoY+1.6%)と底堅く推移し、売上構成の大半(外部顧客売上比99.5%)を占める。ファンド事業は0.4億円(YoY+69.2%)と高い伸びを示したが、売上規模自体は限定的である。
【損益】営業利益は23.5億円(YoY▲6.4%)で、営業利益率は25.8%と前年から約2.0pt低下した。売上原価は36.1億円で前年比ほぼ横ばい(▲0.7%)となり、粗利率は60.3%と前年から改善したが、販管費が31.4億円(YoY+9.5%)と売上の伸びを上回るペースで増加し、営業段階の収益性を圧迫した。経常利益は22.5億円(YoY▲11.1%)で、為替差損0.3億円の計上を含む営業外費用の増加が押し下げ要因となった。一方、特別利益9.0億円(子会社株式売却益8.5億円等)の計上により税引前利益は31.6億円(YoY+24.6%)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は20.3億円(YoY+33.8%)まで押し上げられた。特別利益を除いた実力ベースの利益水準は前年とおおむね横ばい〜微減とみられ、営業減益・特別利益による最終増益という構図である。
2026年4月の組織再編により、報告セグメントは「M&Aコンサルティング事業」と「ファンド事業」の2区分となった。M&Aコンサルティング事業のセグメント利益は25.4億円(YoY▲6.9%)と減益となり、主力事業の収益性がやや低下した。一方、ファンド事業のセグメント利益は6.5億円と、前年同期の▲0.5億円から大幅に改善し、連結利益の下支え要因となった。ただし同事業の売上高は0.4億円にとどまり、利益の内実は投資評価・売却益等の性格が強いとみられ、収益の反復性は限定的である。全社費用(調整額)は▲2.5億円で前年の▲3.2億円から縮小した。
【収益性】営業利益率は25.8%で前年から約2.0pt低下し、粗利率60.3%の改善分を販管費増加が相殺した。純利益率(親会社株主帰属ベース、22.3%)は前年から大きく上昇したが、これは特別利益による一時的な押し上げの影響が大きい。【キャッシュ品質】現金及び預金は329.3億円で総資産の60.5%を占め、極めて高い現金保有比率となっている。【投資効率】ROEは4.6%で、総資産回転率は低水準にとどまり、潤沢な現金・投資有価証券が資産効率を圧迫する構造となっている。財務レバレッジも低く、資本効率面での改善余地がうかがえる。【財務健全性】自己資本比率は87.7%と前年の75.8%から大きく上昇し、長期借入金も14.0億円へ減少(前年21.0億円)するなど、財務基盤は一段と強固になっている。
キャッシュフロー計算書の開示はないため、貸借対照表の推移から資金動向を確認する。現金及び預金は329.3億円で、前期末の404.5億円から75.2億円減少した。同時に投資有価証券は146.2億円へ減少(前期末164.9億円から18.7億円減少)し、長期借入金も14.0億円へ7.0億円縮小した。売掛金・受取手形は6.0億円へ減少(前期末8.1億円から2.1億円減少)し、運転資本の回収は良好に推移している。総じて、資産圧縮と負債返済が並行して進み、現金水準は減少したものの流動性は依然として厚く、内部資金による有利子負債の返済余力は高い状態が続いている。
今期の親会社株主に帰属する当期純利益20.3億円の増益は、経常的な収益力の改善によるものではなく、特別利益9.0億円(子会社株式売却益8.5億円等)という一時的要因に大きく依存している。経常利益は22.5億円(YoY▲11.1%)と減益であり、営業外損益は受取利息0.3億円に対し為替差損0.3億円が発生するなど、売上高比でみて軽微ながら押し下げ方向に寄与した。特別利益を除いた税引前利益は22.5億円程度と経常利益とほぼ一致しており、特別利益がなければ税引前段階での増益は確認されない。以上から、当期の純利益増加は非反復的な要因による部分が大きく、経常的な収益力を反映したものではない点に留意が必要である。
通期予想に対する第1四半期の進捗率は、売上高17.2%(91.0億円/528.0億円)、営業利益12.2%(23.5億円/193.0億円)、経常利益11.7%(22.5億円/193.0億円)、親会社株主に帰属する当期純利益15.1%(20.3億円/134.0億円)となった。単純な4分の1(25%)を下回る水準であり、特に営業利益・経常利益の進捗が相対的に低い。純利益の進捗は特別利益の寄与により押し上げられているが、経常段階の進捗の遅れは実力ベースの収益ペースがガイダンスに対しやや慎重に見積もられている、または案件成約の下期偏重が影響している可能性を示唆する。当四半期において業績予想および配当予想の修正はない。
2027年3月期の年間配当予想は14.00円で、うち特別配当4円を含む水準となっている。会社予想EPS41.91円に対する配当性向は約33.4%であり、現時点の予想レンジでは持続可能な水準にある。自己資本比率87.7%、現金及び預金329.3億円という財務基盤の厚さを踏まえると、配当原資としての資金余力は高いと評価できる。
事業集中リスク: 外部顧客売上高の99.5%をM&Aコンサルティング事業が占めており、単一事業への依存度が高い。同事業のセグメント利益は前年比▲6.9%と減益で、案件クローズの時期依存による四半期業績のブレが生じやすい構造である。
投資有価証券の価格変動リスク: 投資有価証券は146.2億円で総資産の26.9%を占める。市場価格の変動が評価損益を通じて純資産や包括利益に影響を与える可能性がある。
コスト増による収益性圧迫: 販管費は31.4億円(YoY+9.5%)と売上成長(+0.9%)を大きく上回るペースで増加しており、この傾向が継続した場合、営業利益率のさらなる低下につながる可能性がある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 25.8% | 8.0% (2.2%–15.8%) | +17.8pt |
| 純利益率 | 24.2% | 5.8% (1.5%–10.7%) | +18.5pt |
営業利益率・純利益率ともに業種中央値を大きく上回り、業種内でも上位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 0.9% | 9.3% (0.2%–16.9%) | -8.4pt |
売上高成長率は業種中央値を下回り、成長性の面では業種内で下位に位置する。
※出所: 当社集計
親会社株主に帰属する当期純利益の増益(+33.8%)は、子会社株式売却益を中心とする特別利益9.0億円の計上によるところが大きく、経常段階では営業利益▲6.4%、経常利益▲11.1%の減益となっている点は、決算の質を理解する上で重要な事実である。
販管費の増加率(+9.5%)が売上成長率(+0.9%)を上回る逆の営業レバレッジが生じており、粗利率の改善(+0.7pt)にもかかわらず営業利益率は低下した。費用増加ペースと売上成長の関係は今後の収益性トレンドを見る上での注目点である。
自己資本比率は87.7%(前年75.8%)へ上昇し、長期借入金も14.0億円へ縮小するなど、財務体質は一段と強固になっている一方、ROEは4.6%にとどまり、資産効率の面では改善余地がある。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 239円 |
| base(基準) | 251円 |
| bull(強気) | 266円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 150円 |
| 調整後予想EPS | 44.0円 |
| 株主資本コスト r | 9.15%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 33.4% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.67倍 / 5.7倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 244円〜259円、ω±0.1で 248円〜256円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。