クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥219.8億 | ¥210.6億 | +4.4% |
| 営業利益 | ¥32.4億 | ¥30.0億 | +7.9% |
| 税引前利益 | ¥33.1億 | ¥29.7億 | +11.5% |
| 純利益 | ¥20.9億 | ¥44.1億 | -52.5% |
| ROE | 7.4% | 16.8% | - |
Executive Summary
2026年度第3四半期累計は増収増益であり、主力のプラットフォーム事業を軸に収益基盤は着実に拡大している。売上高は219.8億円(前年比+4.4%)、営業利益は32.4億円(同+7.9%)、税引前利益は33.1億円(同+11.5%)と増益を確認できる。一方、純利益(親会社株主帰属)は20.9億円(同-52.5%)と大幅減となったが、これは前年に計上された非継続事業からの利益29.1億円という一時的要因の反動が主因であり、継続事業ベースの基本EPSは11.70円から16.65円へ改善している。
業績変動要因
【売上高】売上高は219.8億円(前年比+4.4%)で、主力のHOME'Sセグメントが64.6億円(同+5.1%)と伸長し全体を牽引した。その他セグメントは6.2億円(同+0.3%)とほぼ横ばい。HOME'Sは売上の91.2%を占め、単一事業への依存度が高い構造である。
【損益】営業利益は32.4億円(前年比+7.9%)、営業利益率は14.7%で前年比約0.4pt改善した。ただしHOME'Sセグメントの営業利益は10.3億円(同-17.3%)と減益で、利益率は16.0%に低下しており、販促・人件費等のコスト増が売上成長を上回った形跡がうかがえる。税引前利益は33.1億円(同+11.5%)で、持分法投資の売却益1.4億円が一時的に押し上げに寄与した。一方、実効税率は36.5%と重く、純利益は20.9億円(同-52.5%)にとどまった。この純利益急減は前年の非継続事業利益(29.1億円)の反動によるものであり、営業段階の増収増益と純利益段階の減益は区別して理解する必要がある。全体としては増収増益。
セグメント別分析
報告セグメントはHOME'S関連事業とその他で構成される。HOME'S関連事業は売上200.4億円(前年比+4.5%)、セグメント利益36.3億円(同+5.8%)と増収増益だが、開示区分の「LIFULLHOMES」細分(64.6億円、利益10.3億円)でみると利益率16.0%へ低下しており、直近四半期の販促投下が重石となっている。その他事業(老人ホーム・介護施設検索サイト等)は売上6.2億円(同+0.3%)に対しセグメント損失は1.5億円(前年比損失拡大)であり、全社利益率の押し下げ要因となっている。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は14.7%で前年13.9%から改善し、粗利率は94.6%と高水準を維持している一方、純利益率は9.7%で前年20.4%から大きく低下した。これは前年の非継続事業利益によるかさ上げの反動であり、継続事業ベースでは収益性は改善方向にある。【キャッシュ品質】営業CFは35.8億円で純利益20.9億円を上回り、営業活動から生じるキャッシュの裏付けは良好である。【投資効率】ROEは7.4%で、有形固定資産が前年比+59.0%と大きく増加しており、投資が資産効率に先行する形となっている。【財務健全性】自己資本比率は65.8%と高水準で、現金及び預金101.6億円が有利子負債97.4億円(短期9.9億円+長期87.5億円)とほぼ同水準にあり、財務基盤は保守的である。
キャッシュフロー分析
営業活動によるキャッシュ・フローは35.8億円で前年比+9.9%となり、純利益20.9億円を上回る水準を確保している。投資活動によるキャッシュ・フローは-38.5億円で、有形固定資産・投資不動産の取得(22.5億円)や貸付の実行(23.6億円)など成長投資が先行した結果である。この結果、フリーキャッシュフロー(営業CF+投資CF)は-2.7億円とわずかに赤字となった。財務活動によるキャッシュ・フローは-3.0億円で、配当支払13.3億円が主な流出要因であり、長短借入の実行・返済が概ね相殺されている。現金及び現金同等物は期末101.6億円で、投資先行の局面にあるものの、手元資金は依然厚く、資金繰りに大きな懸念は見られない。
収益の質
当期の利益の中心は継続事業の営業活動による経常的な収益であり、営業利益は前年比+7.9%と着実な伸びを示している。一方、税引前利益には持分法による投資の売却益1.4億円が計上されており、これは一時的な要因として区別して評価する必要がある。営業外の金融収支は純額で-0.5億円と小幅で、全体への影響は限定的である。営業CFは純利益を上回る水準(営業CF35.8億円対純利益20.9億円)にあり、利益の現金裏付けは良好と言える。ただし買掛金の減少(-4.6億円)や棚卸資産の増加(-0.9億円)が運転資本面でキャッシュ創出をやや抑制しており、経常収益の質は総じて良好だが、運転資本効率には留意が必要である。
業績予想・ガイダンス
通期予想(売上293.0億円、営業利益39.0億円、EPS19.5円、配当6.72円)に対し、第3四半期累計の進捗率は売上高75.0%、営業利益83.1%となっている。標準的な進捗ペース(累計9か月で75%)と比較すると、営業利益は上回るペースで進行しており、コスト管理や一時的な非営業益が寄与した結果とみられる。売上高はほぼ計画線上での進捗である。当四半期において業績予想および配当予想の修正が行われている点も確認できる。
株主還元
通期の配当予想は1株あたり6.72円で、通期予想EPS19.5円に対する配当性向は約34.5%となる。第2四半期時点の配当は無配であり、期末配当を中心とした配当設計となっている。当第3四半期累計の配当支払額は13.3億円で、前年同期の0.9億円から大幅に増加しているが、これは配当実施タイミングの違いによるものである。自社株買いは当期実施されておらず、株主還元は配当が中心である。
リスク要因
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事業集中リスク: HOME'S関連事業が売上の91.2%を占め、単一事業の市況・競争環境の変化が業績全体に大きく影響する構造である。加えて同事業の営業利益率は16.0%へ低下しており、販促・人件費等のコスト増が売上成長を上回っている点が確認できる。
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キャッシュコンバージョンの動向: 営業CFは純利益を上回るものの、買掛金の減少や棚卸資産の増加が運転資本面での資金創出を抑制しており、運転資本効率の変化はモニタリングが必要である。
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投資先行によるフリーキャッシュフローの圧迫: 有形固定資産・投資不動産の取得や貸付実行により投資CFが-38.5億円となり、フリーキャッシュフローは-2.7億円と小幅の赤字である。今後の投資規模とタイミング次第で資金効率が変動する可能性がある。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(it_telecom)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 14.7% | 8.3% (3.6%–18.6%) | +6.4pt |
| 純利益率 | 9.5% | 6.1% (2.3%–12.8%) | +3.4pt |
業種内では収益性が中央値を大きく上回る水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 4.4% | 10.4% (-0.9%–19.9%) | -6.0pt |
売上成長率は業種中央値を下回り、成長ペースでは相対的に見劣りする位置づけである。
※出所: 当社集計
決算上の注目ポイント
-
営業段階の増収増益が確認できる一方、純利益の大幅減は前年の非継続事業利益の反動によるものであり、継続事業ベースでの収益力は基本EPSの改善(11.70円→16.65円)に表れている。
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主力のHOME'S関連事業でセグメント利益率が低下しており、売上成長と販管費増加のバランスが今後の収益性を左右する構造的な注目点である。
-
営業CFは純利益を上回る水準を維持し利益の現金裏付けは良好だが、投資先行によりフリーキャッシュフローは小幅赤字である。自己資本比率65.8%という保守的な財務基盤が、当面の投資と株主還元を支える構図となっている。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 212円 |
| base(基準) | 218円 |
| bull(強気) | 221円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 218円 |
| 調整後予想EPS | 21.4円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 34.5% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.00倍 / 10.2倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 212円〜225円、ω±0.1で 218円〜218円。
注記:
- 通期予想に対する純利益の進捗(85%)が標準(75%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。