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21082027 第1四半期プライムJGAAP

日本甜菜製糖(2108) 2027年度第1四半期決算

2027年度第1四半期の売上高は156.2億円(前年同期比-9.0%)、営業利益は2.4億円(黒字転換)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

食品/食料品


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥156.2億¥171.7億−9.0%
営業利益¥2.4億−¥0.9億+373.0%
経常利益¥6.2億¥3.0億+102.9%
純利益¥3.3億¥1.7億+98.2%
ROE0.4%0.2%-

Executive Summary

今四半期は減収ながら営業利益が黒字転換し、損益構造の改善が最大の特徴である。売上高は156.2億円(前年比-9.0%)、営業利益は2.4億円(前年同期は0.9億円の損失)、経常利益は6.2億円(同+102.9%)、親会社株主に帰属する純利益は3.3億円(同+98.2%)となった。主力の砂糖セグメントの減収が続く一方、同事業の損失縮小が営業黒字化の主因であり、受取配当金を中心とした営業外収益が経常利益をさらに押し上げた。

業績変動要因

【売上高】売上高は156.2億円で前年同期比9.0%減となった。最大セグメントの砂糖が105.8億円(同-16.6%)と大きく減少し連結売上を押し下げた一方、食品8.2億円(+12.8%)、飼料27.5億円(+7.7%)、農業資材8.5億円(+19.8%)、不動産3.3億円(+14.5%)はいずれも増収した。砂糖の減収が売上構成比の変化を伴いつつも、他セグメントの増収が一定程度相殺している。

【損益】営業利益は2.4億円で前年同期の0.9億円の損失から黒字転換した。営業利益率は1.6%と前年同期のマイナス0.5%から改善したが、粗利率23.7%・販管費率22.1%という構造からは食品業界の一般的水準に対しなお低採算である。改善の主因は砂糖事業のセグメント損失が2.99億円から0.57億円へ縮小したことで、不動産(利益1.8億円、+28.7%)と食品(利益0.8億円、+14.9%)の増益も寄与した。経常利益は6.2億円と営業利益を3.7億円上回り、受取配当金3.5億円を中心とする営業外収益4.1億円への依存が大きい。純利益は3.3億円で、税引前利益6.0億円に対し実効税率45.2%と高く、税負担が純利益の伸びを抑制した。結論として減収増益である。

セグメント別分析

報告セグメント利益合計2.5億円のうち、不動産が1.8億円(利益率52.9%)と約69%を占め、連結利益の主要な下支えとなっている。砂糖は売上105.8億円(-16.6%)としても損失0.6億円にとどまり、前年同期の損失2.99億円から大幅に縮小した。食品は増収増益(売上8.2億円、+12.8%、利益0.8億円、+14.9%)、農業資材は増収ながら利益はやや減少(利益0.6億円、-6.0%)した。飼料は増収(27.6億円、+7.7%)だが利益率はほぼゼロで小幅な損失を維持している。連結営業利益2.4億円は、報告セグメント計にその他事業の損失0.8億円とセグメント間取引消去等を加味した結果である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率1.6%、純利益率2.1%、ROEは0.4%(年率換算前の四半期実績)であり、いずれも本業の採算面ではなお低い水準にある。粗利率23.7%、販管費率22.1%という構造から、粗利で稼いだ利益の多くが販管費に吸収されている。【キャッシュ品質】経常利益6.2億円のうち受取配当金3.5億円が営業利益2.4億円を上回る規模であり、経常段階の改善は投資収益への依存を伴う。【投資効率】投資有価証券は268.6億円で総資産の28.5%を占め、資産効率の観点では総資産回転率が低く、資産規模に対して売上・利益の創出力が限定的である。【財務健全性】自己資本比率80.8%、有利子負債は0.04億円のみと極めて保守的な資本構成であり、流動資産419.2億円は流動負債85.5億円を大きく上回る。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないため、BSの変化から資金動向を分析する。現金及び預金は53.2億円で前年同期の25.6億円から27.6億円増加し、資金余力は拡大している。一方、棚卸資産は194.3億円で前年同期の241.1億円から46.8億円減少し、在庫圧縮が進んだ可能性を示す。投資有価証券は268.6億円で前年同期の242.7億円から26.0億円増加し、投資有価証券の積み増しが資金の一部使途となっている。有利子負債は短期借入金0.04億円のみで前年同期の15.1億円から大きく縮小し、負債圧縮の方向にある。全体として、資産面では在庫の圧縮と現金・投資有価証券の増加が同時に進んでおり、保守的な資金運用姿勢がうかがえる。

収益の質

今期の利益改善は本業改善と営業外収益の両方に支えられており、質的な見極めが必要である。営業利益2.4億円は前年同期の損失から改善したが、その水準自体は粗利率23.7%・販管費率22.1%という構造からなお低い。経常利益6.2億円は営業利益を3.7億円上回り、その主因は受取配当金3.5億円を中心とする営業外収益4.1億円であり、投資有価証券からの安定的な配当収入が業績の下支えとなっている。特別損益は特別利益0.03億円、特別損失0.15億円と規模が小さく、一時的要因の影響は限定的である。包括利益は20.6億円と純利益3.3億円を大きく上回り、有価証券評価差額金17.7億円の影響が大きい。この乖離は市場価格変動に伴う評価差額であり、経常的な収益力とは区別して捉える必要がある。

業績予想・ガイダンス

通期予想に対するQ1進捗率は、売上高22.6%(156.2億円/690.0億円)、営業利益18.7%(2.4億円/13.0億円)、経常利益34.2%(6.2億円/18.0億円)である。売上高・営業利益の進捗率は単純な25%基準をやや下回るが、経常利益は受取配当金等の営業外収益により基準を上回るペースで進捗している。純利益の通期予想48.0億円に対しQ1実績3.3億円の進捗率は6.9%と大きく低く、実効税率45.2%という高い税負担が影響している。通期の経常利益予想は前期比+137.2%と大幅増益が見込まれており、下期にかけての本業採算改善が計画達成の焦点となる。当四半期に業績予想の修正が行われている点は留意される。

株主還元

通期の配当予想は1株当たり260円であり、前期の160円(前年同期実績)から増額されている。通期EPS予想407.97円に対する配当性向は63.7%となり、一般的な持続可能性の目安である60%をやや上回る水準である。配当予想の修正は行われていない。自己資本比率80.8%、有利子負債0.04億円という保守的な財務基盤は配当の支払い能力を支えるが、配当原資となる通期純利益48.0億円の達成状況、特にQ1純利益進捗率6.9%の低さは、下期の業績動向次第で配当性向の実質水準に影響しうる点として留意される。

リスク要因

  1. 砂糖事業の採算性: 砂糖セグメントは売上105.8億円(前年比-16.6%)となお0.6億円の営業損失を計上している。損失は前年同期の2.99億円から縮小したものの、黒字化の定着には販売価格・原料コストの動向が鍵となる。

  2. 在庫・運転資本の重さ: 棚卸資産は194.3億円で総資産の20.6%を占め、DIOは約188日、CCCは約222日とされる。長い資金拘束は資本効率の低さ(ROIC 0.8%)の一因となっており、需要変動時の評価損リスクも内包する。

  3. 高い実効税率と営業外収益への依存: 実効税率は45.2%と高く、税引前利益6.0億円に対し純利益は3.3億円にとどまる。また経常利益は受取配当金3.5億円に大きく依存しており、本業改善と投資収益の区別を継続的に確認する必要がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(food_beverage)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率1.6%5.3% (1.7%–6.6%)−3.7pt
純利益率2.1%3.7% (0.7%–4.9%)−1.6pt

自社の収益性は業種中央値を下回っており、収益性指標は業種内で低位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−9.0%5.2% (2.9%–10.1%)−14.2pt

売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、増収基調の同業他社と対照的な減収局面にある。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益は前年同期の損失から2.4億円の黒字へ転換したが、営業利益率1.6%は業種中央値5.3%を下回る水準であり、砂糖事業の損失縮小が改善の中心である点が決算データから読み取れる。

  2. 不動産セグメントが利益率52.9%で報告セグメント利益の約7割を占め、食品・飼料の増益も加わり、砂糖以外の事業ポートフォリオが連結利益を下支えする構造が確認できる。

  3. 自己資本比率80.8%、有利子負債0.04億円という強固な財務基盤に対し、棚卸資産が総資産の20.6%を占める点は運転資本効率の観点でモニタリングが必要な項目として挙げられる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)5,062円
base(基準)5,083円
bull(強気)5,098円
算出前提
1株純資産(BPS)6,478円
調整後予想EPS103.1円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向63.7%
予想EPSの信頼度調整×1.054(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.78倍 / 49.3倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 4,947円〜5,226円、ω±0.1で 5,041円〜5,112円。

注記:

  • 一時的な損益の影響を除くため、経常利益等から算出した正規化EPSを使用しています(会社予想EPSは408.0円)。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。