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19802027 第1四半期プライムJGAAP

ダイダン(1980) 2027年度第1四半期決算 増収・営業益13%増

2027年度第1四半期の売上高は616億円(前年同期比+2.4%)、営業利益は109.3億円(同+12.7%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

建設・資材/建設業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥616.0億¥601.5億+2.4%
営業利益¥109.3億¥97.0億+12.7%
経常利益¥112.9億¥100.7億+12.2%
純利益¥66.1億¥69.3億−4.6%
ROE5.0%5.2%-

Executive Summary

工事採算の改善により営業・経常段階は増収増益となった一方、実効税率の上昇が最終利益を押し下げる決算となった。売上高は616.0億円(前年比+2.4%)、営業利益は109.3億円(同+12.7%)、経常利益は112.9億円(同+12.2%)と増収以上に増益が進んだ。一方、親会社株主に帰属する当期純利益は65.7億円(前年68.9億円、同-4.6%)と減益となった。増益の主因は完成工事総利益率の改善(26.7%、前年24.3%から+2.4pt)であり、減益の主因は実効税率の上昇(41.5%、前年31.2%から+10.3pt)である。

業績変動要因

【売上高】設備工事業の単一セグメントであり、セグメント別内訳の開示はない。完成工事高は616.0億円(前年比+2.4%)と緩やかな増収を確保した。未成工事受入金(前受金)は187.9億円と前年末比+76.5%増加しており、受注・請求条件の好転が示唆される。

【損益】完成工事総利益は164.5億円で、粗利率は26.7%(前年24.3%から+2.4pt)に改善した。工事採算の向上が増益の主因である。販管費は55.2億円(販管費率9.0%、前年8.2%から+0.8pt)に増加したが、粗利改善がこれを上回り、営業利益は109.3億円(営業利益率17.7%、前年16.1%から+1.6pt)となった。営業外損益は受取配当金1.5億円、為替差益0.8億円等により純額+3.6億円となり、経常利益は112.9億円(+12.2%)に達した。特別損益は特別利益0.03億円のみで一時的要因はほぼない。税引前利益113.0億円に対し法人税等46.9億円を計上し、実効税率は41.5%(前年31.2%から+10.3pt)に上昇した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は65.7億円(-4.6%)と減益になった。営業・経常段階は増収増益、最終利益は税負担増加により減益という構図であり、本業の収益性自体は明確に改善している。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は17.7%で前年16.1%から+1.6pt改善し、完成工事総利益率も26.7%(前年24.3%)へ上昇した一方、親会社株主に帰属する当期純利益率は10.7%で前年11.5%から-0.8pt低下しており、税負担増加が収益性指標の押し下げ要因となっている。【キャッシュ品質】完成工事未収入金は613.8億円と前年782.2億円から-21.5%減少し、未成工事受入金は187.9億円と前年106.5億円から+76.5%増加しており、請求・前受条件の改善による運転資本の軽量化が進んでいる。【投資効率】ROEは5.0%で、純利益率10.7%に対し総資産回転率は約0.27回転にとどまり、厚い現金保有が資本効率を抑制する構造となっている。【財務健全性】自己資本比率は61.0%(前年56.2%程度から改善)、有利子負債33.4億円に対し現金及び預金825.8億円を有するネットキャッシュ体質で、流動比率は211%と流動性は厚い。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示がないため、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。完成工事未収入金は613.8億円と前年782.2億円から21.5%減少し、未成工事受入金は187.9億円と前年106.5億円から76.5%増加しており、両者の動きは出来高請求の進捗と前受条件の改善によるキャッシュ創出を示唆している。現金及び預金は825.8億円で前年832.0億円からほぼ横ばい(-0.8%)であり、高水準の現金残高を維持している。有利子負債は短期・長期合計で33.4億円と小さく、運転資本の改善分は主に将来の工事原資や株主還元の余力に振り向けられている状況がうかがえる。

収益の質

特別損益は特別利益0.03億円のみで特別損失は計上されておらず、一時的要因が利益に与えた影響はほぼない。営業外収益は受取配当金1.5億円、為替差益0.8億円が中心で、比較的反復性のある性質の収益である。包括利益は71.4億円(うち親会社株主分70.7億円)で、親会社株主に帰属する当期純利益65.7億円との差は約+5.0億円あり、この乖離は有価証券評価差額金+5.6億円、為替換算調整額+1.8億円、退職給付に係る調整額-2.1億円などその他の包括利益項目によるもので、事業の反復収益力とは別枠の変動である。アクルーアルの観点では、未成工事受入金(前受金)の増加が先行的なキャッシュ回収を伴う収益認識であることを示しており、利益の質は良好といえる。

業績予想・ガイダンス

通期計画に対する第1四半期の進捗は、売上高23.2%(計画2,650.0億円)、営業利益30.4%(計画360.0億円)、経常利益30.9%(計画365.0億円)、親会社株主に帰属する当期純利益24.1%(計画273.0億円)となった。営業・経常利益は単純進捗率25%を上回り前倒し気味である一方、純利益は税負担増加の影響でほぼ計画線の進捗にとどまる。当四半期時点で業績予想・配当予想の修正はない。予想受注工事高は3,250億円で、売上計画2,650億円に対し約1.23倍のカバー率を確保している。

株主還元

通期予想EPS211.42円、予想DPS85.00円から算出される配当性向は約40.2%であり、現金及び預金825.8億円を背景とした還元余力を踏まえると持続可能な水準にある。なお2026年1月1日付で普通株式1株につき3株の株式分割を実施しており、分割の影響を考慮した仮定値では中間配当27円33銭、期末配当56円00銭、年間配当合計83円33銭となる。前年の年間配当実績82円と比較すると、分割調整後ベースで増配基調が継続している。

リスク要因

  1. 税負担上振れリスク: 実効税率は41.5%で前年31.2%から+10.3pt上昇し、営業・経常段階の増益にもかかわらず親会社株主に帰属する当期純利益を-4.6%の減益に転じさせた主因である。税率が高止まりした場合、通期のEPS水準を抑制する可能性がある。

  2. 工事採算・受注環境の変動リスク: 完成工事総利益率は26.7%まで改善したが、資材価格や労務費の変動、工程遅延により採算が変化しうる。予想受注工事高3,250億円は売上計画の約1.23倍にとどまり、受注の継続的な積み上げが年度後半の売上確保の前提となる。

  3. 運転資本構造の変化: 未成工事受入金(前受金)が187.9億円と76.5%増加し流動負債構成が変化している。前受金は工事進行に先行した資金回収であるため実質的な流動性リスクは限定的だが、工事進捗の遅れが生じた場合は取り崩し対応の管理が必要となる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率17.7%4.5% (2.7%–6.6%)+13.3pt
純利益率10.7%3.8% (-1.1%–4.4%)+7.0pt

営業利益率・純利益率ともに業種中央値を大きく上回り、収益性は業種内で上位水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)2.4%4.8% (3.4%–10.1%)−2.4pt

売上高成長率は業種中央値をやや下回り、トップライン伸長は相対的に緩やかである。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 完成工事総利益率が26.7%(前年24.3%から+2.4pt)へ改善し、営業利益率も17.7%(同+1.6pt)に上昇した点は、工事採算の構造的な改善を示すデータであり、業種中央値(4.5%)を大きく上回る収益性水準を確認できる。

  2. 完成工事未収入金の21.5%減少と未成工事受入金の76.5%増加は、請求・前受条件の改善による運転資本の軽量化を示しており、キャッシュ創出力の観点から利益の質を裏付ける材料となっている。

  3. 親会社株主に帰属する当期純利益の減益(-4.6%)は実効税率の上昇(41.5%、前年31.2%)が主因であり、営業・経常段階の増益とは性質が異なる一時的性格を含む要因である点は、通期の税率動向を確認する上での着眼点となる。

理論株価(参考値)

残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,362円
base(基準)1,444円
bull(強気)1,504円
算出前提
1株純資産(BPS)1,026円
調整後予想EPS236.1円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向40.2%
予想EPSの信頼度調整×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.41倍 / 6.1倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,403円〜1,486円、ω±0.1で 1,433円〜1,460円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。