| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥194.8億 | ¥176.8億 | +10.2% |
| 営業利益 | ¥22.1億 | ¥18.9億 | +16.8% |
| 経常利益 | ¥23.3億 | ¥20.7億 | +12.8% |
| 純利益 | ¥15.5億 | ¥13.9億 | +11.2% |
| ROE | 3.0% | 2.7% | - |
今四半期は増収増益で、主力の設備工事事業を中心に収益性が改善したことが最大のポイントである。売上高は194.8億円(前年176.8億円、YoY+10.2%)、営業利益は22.1億円(前年18.9億円、YoY+16.8%)、経常利益は23.3億円(前年20.7億円、YoY+12.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益は15.5億円(前年13.9億円、YoY+11.2%)といずれも前年を上回った。増益の主因は粗利率の改善(22.1%→23.3%、+1.2pt)であり、販管費が売上を上回るペース(YoY+15.0%)で増加した点はやや先行指標として留意される。
【売上高】売上高は194.8億円でYoY+10.2%。設備工事事業が186.7億円(構成比95.8%、YoY+14.1%)と全社成長を牽引した一方、機器製造販売事業は8.1億円(構成比4.2%、YoY-38.4%)と大幅減収となり、全社成長を押し下げた。未成工事受入金が45.1億円から105.3億円へ+133.4%と大きく積み上がっており、施工進行に伴う先行的な売上計上余地が確保されている。
【損益】営業利益は22.1億円でYoY+16.8%、営業利益率は10.7%から11.3%へ+0.6pt改善した。粗利率が22.1%から23.3%へ改善したことが主因で、案件採算・原価管理の好転を示唆するが、販管費は23.3億円とYoY+15.0%で売上成長(+10.2%)を上回るペースで増加しており、営業レバレッジの持続性は注視点となる。経常利益は受取配当金1.6億円を中心とした営業外収益に支えられ23.3億円(YoY+12.8%)、特別損益は発生せず、純利益15.5億円(YoY+11.2%)は実効税率33.8%の負担後の水準である。総じて増収増益の決算である。
設備工事事業は売上186.7億円(構成比95.8%、YoY+14.1%)、営業利益22.4億円(YoY+17.3%)、利益率12.0%(前年11.7%から+0.3pt)と収益性が改善しており、全社の営業利益全量をこの事業が生み出している。機器製造販売事業は売上8.1億円(構成比4.2%、YoY-38.4%)、営業損失0.4億円で前年(損失0.3億円)から赤字幅が拡大し、利益率は-1.9%から-4.5%へ悪化した。全社の増益は設備工事事業の採算改善による部分が大きく、機器製造販売事業の収益性低下が相殺要因となっている。
【収益性】営業利益率は11.3%で前年10.7%から+0.6pt改善、純利益率は7.9%で前年7.9%とほぼ同水準、ROEは3.0%である。【キャッシュ品質】完成工事未収入金は235.5億円と前年352.1億円から-33.1%減少し回収が進展、未成工事受入金は105.3億円と前年45.1億円から+133.4%増加しており、前受け金の積み上がりが資金繰りを支える構造となっている。【投資効率】総資産は919.2億円と前年1,007.0億円から-8.7%縮小したが、これは主に完成工事未収入金の圧縮によるもので、資産効率にはプラスに働いている。【財務健全性】自己資本比率は55.6%で前年50.5%から+5.1pt上昇、短期借入金は21.3億円と前年32.0億円から-33.4%減少し、長期借入金も34.9億円と前年37.5億円から縮小しており、保守的な資本構成が一段と強まっている。
今四半期はキャッシュフロー計算書の個別データは開示されていないが、バランスシートの変動から資金動向を確認できる。完成工事未収入金が352.1億円から235.5億円へ-33.1%減少し、未成工事受入金が45.1億円から105.3億円へ+133.4%増加したことで、営業活動に伴う資金回収と前受け金の積み上がりが並行して進んでいる。一方、現金及び預金は251.9億円と前年263.9億円からわずかに減少しており、短期借入金の-33.4%減少や長期借入金の縮小といった債務返済が資金を吸収したことが背景として考えられる。運転資本の改善による資金創出力と保守的な資本構成の維持が同時に進んでいる点は、資金の質を評価する上で有用な観察点である。
今四半期の利益は特別損益を伴わない本業ベースの成果であり、経常利益23.3億円に対し営業外収益1.9億円(主に受取配当金1.6億円)がわずかに上乗せされる構成である。純利益15.5億円に対し包括利益は26.5億円と11.0億円上回っており、この差異は主に投資有価証券の評価差額金+11.0億円によるもので、市況連動の一過性要素であるため本業の収益力評価とは区別して捉える必要がある。実効税率は33.8%(法人税等7.9億円/経常利益23.3億円)で標準的な水準であり、税負担面での特殊要因は見られない。アクルーアルの観点では、完成工事未収入金の減少と未成工事受入金の増加が同時に進んでおり、売上計上に対して資金回収が先行または並走する構造であることから、利益の裏付けとなるキャッシュ創出の質は良好とみられる。
通期計画に対する進捗率は、売上高17.3%(194.8億円/1,125.0億円)、営業利益18.1%(22.1億円/122.0億円)、経常利益18.8%(23.3億円/124.0億円)、純利益16.7%(15.5億円/92.5億円)で、単純な25%の四分位基準はいずれも下回っている。ただし建設業は工事進行の季節性から下期に業績が偏重する傾向があり、Q1時点の進捗としては特異な遅れとは言えない水準である。当四半期において業績予想・配当予想の修正はいずれも行われていない。
2027年3月期の年間配当予想は144円(中間72円、期末72円)で、前期実績の中間50円から増額が計画されている。予想EPS357.49円に対する配当性向は約40.3%で、現金及び預金251.9億円、Debt/Capitalの低さ(短期借入金・長期借入金合計は自己資本の約11%程度)を踏まえると、配当の継続性を支える財務基盤は整っている。当四半期において自己株式数(1,325千株)は前年と変化がなく、自社株買いは実施されていないため、還元は配当が中心である。
工事採算変動リスク: 工事損失引当金は0.2億円で前年0.5億円から-63.3%と縮小しているが、資材・労務費の上昇や工程遅延が発生した場合、案件別の採算悪化が営業利益率に影響する可能性がある。
セグメント集中リスク: 設備工事事業が売上高の95.8%、営業利益の全量を占めており、事業ポートフォリオが単一事業に大きく依存している。同事業の受注・稼働動向が全社業績を左右する構造である。
機器製造販売事業の収益性リスク: 同事業は売上8.1億円(YoY-38.4%)、営業利益率-4.5%(前年-1.9%)と赤字幅が拡大しており、全社利益への希薄化要因として継続的な収益性の低下が確認される。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 11.3% | 4.5% (2.7%–6.6%) | +6.8pt |
| 純利益率 | 7.9% | 3.8% (-1.1%–4.4%) | +4.2pt |
自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を大きく上回り、業種内で上位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 10.2% | 4.8% (3.4%–10.1%) | +5.4pt |
売上高成長率も業種中央値を上回り、業種内の上位グループに位置する。
※出所: 当社集計
粗利率は22.1%から23.3%へ改善し、営業利益率も11.3%へ上昇したが、販管費の増加率(+15.0%)が売上成長率(+10.2%)を上回っており、この差が今後も続くかどうかが営業レバレッジの持続性を判断する材料となる。
未成工事受入金が+133.4%と大きく増加し、完成工事未収入金は-33.1%減少しており、前受け金の積み上がりと債権回収の進展が同時に確認できる。これは資金回収の観点から収益の質を評価する上でのポジティブな構造変化である。
機器製造販売事業は売上・利益ともに悪化が継続しており、全社収益における同事業の位置づけと今後の採算改善余地は、決算データから読み取れる注目点である。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,472円 |
| base(基準) | 2,606円 |
| bull(強気) | 2,703円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,974円 |
| 調整後予想EPS | 399.2円 |
| 株主資本コスト r | 9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 40.3% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.32倍 / 6.5倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,533円〜2,682円、ω±0.1で 2,590円〜2,629円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。