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19752027 第1四半期プライムJGAAP

朝日工業社(1975) 2027年度第1四半期決算 増収・営業益17%増

2027年度第1四半期の売上高は194.8億円(前年同期比+10.2%)、営業利益は22.1億円(同+16.8%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

建設・資材/建設業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥194.8億¥176.8億+10.2%
営業利益¥22.1億¥18.9億+16.8%
経常利益¥23.3億¥20.7億+12.8%
純利益¥15.5億¥13.9億+11.2%
ROE(年換算)12.1%10.9%-

Executive Summary

2027年3月期第1四半期は、主力の設備工事事業の増収・採算改善により増収増益となった。売上高は194.8億円(前年比+10.2%)、営業利益は22.1億円(同+16.8%)、経常利益は23.3億円(同+12.8%)、純利益(親会社株主帰属)は15.5億円(同+11.2%)で、いずれも増益率が増収率を上回った。営業利益率は11.3%と前年同期10.7%から改善し、粗利率の上昇(23.3%、前年22.1%)が主因である。一方、機器製造販売事業の減収・赤字拡大が連結成長の裾野を限定している。

業績変動要因

【売上高】売上高は194.8億円(前年比+10.2%)。設備工事事業が186.7億円(同+14.1%)と主力を牽引し、連結売上の95.8%を占める。一方、機器製造販売事業は8.1億円(同-38.4%)と大幅減収となり、事業間の成長速度に大きな差が生じている。

【損益】営業利益は22.1億円(同+16.8%)で、増収率を上回る増益を実現した。設備工事事業のセグメント利益は22.4億円(同+17.3%)、利益率12.0%(前年11.7%)と採算が改善している。機器製造販売事業はセグメント損失0.4億円(前年-0.25億円)と赤字が拡大した。経常利益は23.3億円(同+12.8%)、営業外収益は受取配当金1.6億円を中心に1.9億円、特別損益はなく税引前利益は経常利益と一致。純利益は15.5億円(同+11.2%)で、実効税率上昇(33.8%、前年32.4%)により営業増益率を下回る伸びとなった。結論として増収増益である。

セグメント別分析

設備工事事業(売上186.7億円、前年比+14.1%、セグメント利益22.4億円、同+17.3%、利益率12.0%)が連結営業利益の実質全体を稼得している。機器製造販売事業(売上8.1億円、同-38.4%、セグメント損失0.4億円)は前年(-0.25億円)から赤字が拡大し、連結利益率改善のマイナス要因となっている。連結利益率の向上は設備工事事業への依存度が高く、事業ポートフォリオの偏りが観察される。

主要財務指標

【収益性】営業利益率11.3%、純利益率7.9%は前年同期(10.7%、7.9%)から営業段階で改善している。年換算ROEは12.1%で、純利益率7.9%、総資産回転率0.848回、財務レバレッジ1.80倍に分解される。【キャッシュ品質】インタレストカバレッジは73.5倍と強固で、営業外収益は受取配当金中心で売上高比1.0%に留まり、経常利益は本業収益力で支えられている。【投資効率】EPSは59.78円(前年比+10.7%)、BPSは1,974.10円。粗利率は23.3%(前年22.1%)に改善したが、販管費率は12.0%(前年11.5%)に上昇し、増収効果の一部を相殺している。【財務健全性】自己資本比率55.6%、流動比率178.2%、Debt/Capital比率9.9%と、短期借入金は前年比33.4%減の21.3億円まで圧縮され、財務安全性は良好な水準にある。

キャッシュフロー分析

CF計算書の個別データはないが、BS変動から資金動向を分析できる。完成工事未収入金は235.5億円で前年同期比33.1%減少し、売上債権の圧縮による資金改善が見られる一方、電子記録債権は82.1億円(前年比+76.6%)に増加しており、債権構成の変化を含めた回収サイトの評価が必要である。未成工事受入金は105.3億円(前年比+133.4%)と大幅に増加し、顧客前受による運転資金負担の軽減に寄与している。未成工事支出金は19.5億円(同+11.4%)であり、前受金の増加ペースを大きく下回る。現金及び預金は251.9億円で総資産の27.4%を占め、短期借入金の11.8倍に相当し、手元流動性は厚い。

収益の質

特別損益は前年同期・当期ともに実質ゼロであり、経常利益23.3億円と税引前利益23.3億円は一致している。営業外収益1.9億円は受取配当金1.6億円が中心で、一時的な要因は含まれない。営業増益率16.8%に対し純利益増益率が11.2%に留まったのは、実効税率が33.8%(前年32.4%)に上昇したことが主因であり、収益の質を損なう一時的要因ではない。包括利益は26.5億円で純利益15.5億円を11.1億円上回り、その他有価証券評価差額金の増加が主因である。この乖離は市場変動による評価差であり、本業の収益力そのものを示す経常的な利益とは区別して捉える必要がある。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想は売上高1,125.0億円(前年比+7.3%)、営業利益122.0億円(同+4.4%)、経常利益124.0億円(同+3.1%)、EPS357.49円である。第1四半期の進捗率は売上高17.3%、営業利益18.1%、経常利益18.8%で、いずれも均等進捗の25%を下回るが、建設業は工事完成・検収時期に売上・利益が偏る季節性があり、この時点での未達を意味しない。第1四半期の営業利益成長率+16.8%は通期計画の+4.4%を上回る初速であり、業績予想・配当予想ともに修正は行われていない。

株主還元

会社予想の年間配当は1株144円(第2四半期末72円、期末72円)で、前年実績(中間50円、期末94円、合計144円)と同額を維持する方針である。通期予想EPS357.49円に基づく予想配当性向は40.3%で、配当のみの持続可能性目安である60%を下回る。期中平均株式数25,875,312株を基礎とした年間配当総額は約37.3億円と推計され、利益剰余金365.0億円、現金及び預金251.9億円という手元資金水準から見て配当余力は相応にある。自社株買いに関するデータはない。

リスク要因

  1. 設備工事案件の採算変動リスク: 連結営業利益の大半を設備工事事業(セグメント利益22.4億円、利益率12.0%)が稼得しているため、資材・労務・外注費の上昇や工期遅延が生じた場合の連結利益への影響が大きい。

  2. 機器製造販売事業の需要・固定費リスク: 同事業は売上高38.4%減、セグメント損失0.4億円(前年-0.25億円)と赤字が拡大しており、需要回復や固定費吸収の遅れが連結利益率改善を相殺する可能性がある。

  3. 仕掛品の滞留・評価リスク: 仕掛品は17.0億円(前年比+23.5%)で、機器製造販売事業の赤字拡大と合わせ、在庫回転の鈍化や評価損計上の可能性をモニタリングする必要がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率11.3%4.5% (2.7%–6.6%)+6.8pt
純利益率7.9%3.8% (-1.1%–4.4%)+4.2pt

営業利益率・純利益率とも業種中央値を大きく上回り、収益性は業種内で上位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)10.2%4.8% (3.4%–10.1%)+5.4pt

売上高成長率も業種中央値を上回り、業種内での成長速度は上位圏にある。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 売上高+10.2%に対し営業利益+16.8%と増収率を上回る増益を確保し、設備工事事業の粗利率改善(23.3%、前年22.1%)が主因である。営業利益率の趨勢的な改善が観察される。

  2. 未成工事受入金は前年比+133.4%と大幅に増加し、工事前受金の拡大が運転資金面の支援材料となっている一方、仕掛品は+23.5%増加し、機器製造販売事業の赤字拡大と合わせて在庫関連の指標変化には留意が必要である。

  3. 通期進捗率は売上高17.3%、営業利益18.1%と均等進捗を下回るが、建設業特有の季節性を踏まえると、第1四半期の営業利益成長率が通期計画を上回っている点は注目される。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,464円
base(基準)2,597円
bull(強気)2,694円
算出前提
1株純資産(BPS)1,974円
調整後予想EPS399.2円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向40.3%
予想EPSの信頼度調整×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.32倍 / 6.5倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,524円〜2,673円、ω±0.1で 2,582円〜2,620円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。