| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥849.2億 | ¥942.0億 | -9.9% |
| 営業利益 | ¥84.8億 | ¥101.2億 | -16.2% |
| 経常利益 | ¥96.2億 | ¥109.1億 | -11.8% |
| 純利益 | ¥64.7億 | ¥89.5億 | -27.7% |
| ROE | 3.0% | 4.2% | - |
2027年3月期第1四半期は売上・利益とも前年を下回る減収減益決算となった。売上高は849.2億円(前年942.0億円、YoY-9.9%)、営業利益は84.8億円(同101.2億円、YoY-16.2%)、経常利益は96.2億円(同109.1億円、YoY-11.8%)となった。純利益(連結の当期純利益)は64.7億円(前年89.5億円、YoY-27.7%)で、うち親会社株主に帰属する当期純利益は64.1億円(前年89.6億円、YoY-28.4%)となり、営業・経常段階より減益率が拡大した。主力の設備工事事業の減収に加え、前年に計上した固定資産売却益(11.9億円)の剥落と販管費増加が最終利益の下押し要因となっている。
【売上高】連結売上高は849.2億円(YoY-9.9%)で、売上構成97.8%を占める設備工事事業が829.8億円(YoY-10.2%)と減収の主因となった。設備機器の製造・販売は21.8億円(YoY+21.1%)と伸長したが、規模が小さく全体の減収を補うには至っていない。
【損益】売上原価率の低下により粗利率は22.5%(前年21.1%)へ改善したが、販管費は106.0億円(前年97.9億円、+8.4%)に増加し、売上減少ペース(-9.9%)を上回った。この結果、営業利益率は10.0%(前年10.7%)へ低下し、営業利益は84.8億円(YoY-16.2%)となった。営業外収益15.4億円(受取配当6.3億円等)を加えた経常利益は96.2億円(YoY-11.8%)。前年に計上された固定資産売却益11.9億円(特別利益)が今期は発生せず、この一時的要因の反動が税引前利益・純利益の下押し幅を増幅した。純利益(連結)は64.7億円(YoY-27.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益は64.1億円(YoY-28.4%)。粗利率は改善したものの販管費増と一時的利益の剥落が響き、結論として減収減益である。
設備工事事業は売上829.8億円(YoY-10.2%)、営業利益81.8億円(YoY-18.4%)、利益率9.9%(前年10.8%)で、全社利益の大半を占める主力事業の減益が業績全体を押し下げた。設備機器の製造・販売は売上21.8億円(YoY+21.1%)、営業利益2.4億円(YoY+551.4%)、利益率11.0%(前年約1.9%)と大幅な増収増益で、規模は小さいながら利益ミックスの改善に寄与している。その他区分(保険代理店等)は売上0.7億円(YoY-2.7%)、営業利益0.6億円(YoY-11.1%)で高マージン(78.9%)を維持するが規模は限定的である。売上・利益とも設備工事事業への依存度が高く、同事業の需要動向が全社業績を大きく左右する構造にある。
【収益性】営業利益率は10.0%で前年10.7%から-0.7pt低下、経常利益率は11.3%で前年11.6%から-0.3pt低下した。粗利率は22.5%と前年21.1%から+1.4pt改善しており、原価面での採算改善は進んでいる一方、販管費増がこれを相殺している。純利益率(連結ベース)は7.6%で前年9.5%から-1.9pt低下した。【キャッシュ品質】キャッシュフロー計算書は開示されていないが、現金及び預金は421.2億円で前年末比-61.0億円(-12.7%)減少しており、工事関連買掛金や未払法人税等の圧縮が運転資本面での資金流出に働いた可能性がある。一方で未成工事受入金は189.2億円(+5.2%)に増加し、工事進捗に応じた資金流入を確保している。【投資効率】ROEは3.0%(親会社株主帰属純利益ベース)で、純利益率7.6%・総資産回転率0.242回・財務レバレッジ1.66倍に分解される。売上減少に伴う総資産回転率の低下と純利益率の縮小が主な押し下げ要因である。【財務健全性】自己資本比率は60.4%で前年56.3%から+4.1pt上昇し、総資産3,514.9億円(前年比-7.9%)の圧縮が純資産2,122.5億円(同-1.3%)の減少を上回ったことが背景にある。短期借入金255.9億円を含め有利子負債は短期性資金に偏る構成だが、現金421.2億円と投資有価証券642.0億円が流動性のクッションとなっている。
キャッシュフロー計算書は開示されていないため、貸借対照表の変動から資金動向を確認する。現金及び預金は421.2億円で前年末の482.3億円から61.0億円(-12.7%)減少した。負債側では工事関連の手形・買掛金等が前年から大きく減少し、未払法人税等も70.6億円減少、賞与引当金も67.6億円縮小しており、これらの負債圧縮が運転資本面での資金流出方向に作用したとみられる。一方、未成工事受入金(前受金)は189.2億円と前年末比9.3億円(+5.2%)増加し、工事進捗に応じた資金流入を一定程度確保している。投資有価証券は642.0億円とほぼ横ばいで推移しており、大きな資産の入れ替えは見られない。総じて、負債圧縮に伴う運転資本のキャッシュ吸収が現金残高の減少に反映された形である。
経常利益96.2億円から連結純利益64.7億円への乖離は、法人税等31.5億円と非支配株主に帰属する純利益0.6億円によるもので、実効税率は32.8%と特段の異常値ではない。営業外収益15.4億円は受取配当金6.3億円、保険配当金1.6億円、為替差益0.8億円等で構成され、売上高比1.8%にとどまり利益への寄与は限定的である。前年は特別利益として固定資産売却益11.9億円を計上していたが、今期は特別損益の発生がなく、この一時的要因の剥落が経常利益と純利益の伸び率格差を拡大させている。包括利益は68.0億円(前年99.1億円)で、純利益64.7億円との差は為替換算調整額+3.6億円等その他の包括利益項目によるもので、大きな乖離は見られない。全体として、経常的な収益が利益の中心を占め、一時的要因の影響は前年より縮小している。
通期計画は売上高4,400億円(YoY+3.8%)、営業利益500億円(同+4.7%)、経常利益520億円(同+2.7%)、純利益(親会社株主帰属)400億円で、業績予想の修正は行われていない。Q1実績の進捗率は売上高19.3%、営業利益17.0%、経常利益18.5%、純利益16.0%(親会社株主帰属ベース)で、いずれも単純な四半期均等進捗の目安25%を下回っている。建設業は工事進行基準の性質上、出来高計上が下期に偏重する傾向があり、通期達成には第2四半期以降の売上・利益計上の加速が前提となる。
通期の配当予想は1株123円で、2025年10月の株式分割(1株を2株に分割)の影響を考慮した金額である。分割を反映しない場合の年間配当金は230円に相当し、実質的な水準としては前年(86円、分割前ベース)から増配となる。予想EPS305.63円に対する配当性向は約40.3%(123円/305.63円)で、配当予想の修正はない。現金及び預金421.2億円と通期純利益計画400億円の規模を踏まえると、計画配当の支払原資は確保されている。
事業集中リスク: 設備工事事業が売上構成の97.8%(829.8億円/849.2億円)を占め、単一セグメントへの依存度が高い。同事業の受注動向・工程進捗が全社業績を大きく左右する構造にある。
短期資金への依存: 短期借入金255.9億円、1年内償還社債100.0億円を含め、有利子負債は短期性資金に偏った構成となっている。現金421.2億円で一定程度カバーされるものの、借換え動向のモニタリングが必要である。
費用効率の変曲点: 販管費が前年比+8.4%増加し、売上高の減少(-9.9%)を上回るペースで伸びたことで、営業利益率は10.7%から10.0%へ低下した。粗利率改善(+1.4pt)が販管費増により相殺されており、費用効率の動向が今後の焦点となる。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 10.0% | 4.5% (2.7%–6.6%) | +5.5pt |
| 純利益率 | 7.6% | 3.8% (-1.1%–4.4%) | +3.8pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を大きく上回っており、収益性は業種内で相対的に高い水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | -9.9% | 4.8% (3.4%–10.1%) | -14.7pt |
売上高成長率は業種中央値を大きく下回っており、トップライン面では業種内で相対的に弱い水準にある。
※出所: 当社集計
粗利率は22.5%(前年21.1%)へ改善し案件採算は前進しているが、販管費の+8.4%増がこれを相殺し、営業利益率は10.0%(前年10.7%)へ低下している。収益性の趨勢を見るうえで、原価改善と費用効率のバランスが今後の観察点となる。
前年計上の固定資産売却益(11.9億円)の反動により、純利益(連結)はYoY-27.7%と営業・経常段階より減益率が拡大した。一時的要因の有無を踏まえた損益構造の理解が、当期業績の評価にとって重要である。
通期計画に対するQ1進捗率は売上19.3%、営業利益17.0%、純利益16.0%(親会社株主帰属)で、四半期均等進捗の目安を下回るが、業績予想・配当予想はいずれも据え置かれている。下期の出来高計上ペースが通期達成の前提条件となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,091円 |
| base(基準) | 2,208円 |
| bull(強気) | 2,294円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,622円 |
| 調整後予想EPS | 341.3円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 40.2% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.36倍 / 6.5倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,146円〜2,273円、ω±0.1で 2,193円〜2,231円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。