| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥534.2億 | ¥497.5億 | +7.4% |
| 営業利益 | ¥45.7億 | ¥22.1億 | +106.5% |
| 経常利益 | ¥50.9億 | ¥26.1億 | +94.7% |
| 純利益 | ¥43.8億 | ¥18.1億 | +142.3% |
| ROE | 3.7% | 1.5% | - |
2027年3月期第1四半期は、増収に加え原価率改善が進み、営業・純利益とも前年から倍増する増収増益決算となった。売上高は534.2億円(前年497.5億円、+7.4%)、営業利益は45.7億円(前年22.1億円、+106.5%)、経常利益は50.9億円(前年26.1億円、+94.7%)、純利益は43.8億円(前年18.1億円、+142.3%)となった。増益の主因は建築設備事業の出来高増と完成工事の粗利率改善(21.8%、前年17.5%)であり、加えて固定資産売却益11.3億円を含む特別利益14.3億円が純利益を押し上げた。
【売上高】売上高は534.2億円で前年比+7.4%増収。主力の建築設備事業が458.7億円(構成比85.9%、YoY+7.9%)と全体を牽引し、機械システム事業も22.6億円(YoY+10.1%)と伸長した。一方、環境システム事業は47.5億円(YoY+1.3%)と鈍化、不動産事業は6.5億円(YoY+0.6%)でほぼ横ばいとなった。
【損益】完成工事の粗利率が21.8%(前年17.5%)へ改善したことが増益の主因で、粗利は118.1億円(粗利率22.1%、前年17.8%)となった。販管費率は13.6%(前年13.4%)でほぼ横ばいのため、粗利改善が営業利益率を8.5%(前年4.4%)へ拡大させた。営業外は受取配当金3.7億円等で安定的だが、特別利益14.3億円(固定資産売却益11.3億円、投資有価証券売却益3.0億円)が税引前利益・純利益を大きく押し上げており、純利益43.8億円のうち一時的要因の寄与度は相対的に大きい。総合すると増収増益であり、本業の採算改善と一時的な資産売却益の両方が寄与した決算といえる。
建築設備事業は売上458.7億円(構成比85.9%)、セグメント利益55.5億円(前年29.2億円)と大幅増益し、利益マージンは約12.1%へ拡大した。機械システム事業は売上22.6億円に対しセグメント損失3.1億円(前年2.8億円の損失)で赤字が継続、環境システム事業も売上47.5億円に対し損失7.3億円(前年5.0億円の損失)と赤字が拡大した。不動産事業は売上6.5億円に対しセグメント利益14.0億円(前年2.5億円)と大幅増益したが、これは固定資産売却益の特別損益への振替調整(△11.0億円相当)を伴う特殊要因が含まれる。建築設備への高い収益依存と、機械・環境システムの採算不振が、セグメント構成上の特徴として観察される。
【収益性】営業利益率は8.5%(前年4.4%)、純利益率は8.2%(前年3.6%)と、いずれも大幅に改善した。粗利率22.1%(前年17.8%)の改善が主因で、販管費率13.6%(前年13.4%)はほぼ変化がない。【キャッシュ品質】営業CFは純利益の4倍超に達しており、利益の現金裏付けは高い水準にある。【投資効率】ROEは3.7%で、資本効率としては相対的に低位にあり、財務レバレッジも1.65倍と抑制的である。【財務健全性】自己資本比率は60.5%(前年55.3%)へ上昇し、財務基盤は一段と強固になっている。
営業CFは182.3億円と前年の-13.0億円から大幅な黒字転換となり、純利益43.8億円を大きく上回る水準となった。売上債権・契約資産の回収進捗(+366.9億円の資金流入要因)が主要因で、仕入債務の減少(-114.1億円)が一部相殺した。投資CFは-39.0億円で、設備投資4.9億円のほか有価証券への投資が中心である。財務CFは-59.6億円で、主に配当金の支払いと短期借入の調整による。フリーキャッシュフローは営業CFと投資CFの合算で143.2億円のプラスとなり、配当や設備投資を十分に上回るキャッシュを創出している。現金及び預金は444.4億円(前年末320.9億円)へ増加し、手元流動性は一段と厚みを増した。
営業利益45.7億円は本業の出来高増と原価率改善に基づく経常的な収益であり、営業外収益6.1億円(売上高比1.1%)も受取配当金中心で軽微な構成にとどまる。一方、純利益43.8億円のうち特別利益14.3億円(固定資産売却益11.3億円、投資有価証券売却益3.0億円)が寄与しており、一時的要因の比率は相対的に高い。経常利益50.9億円と純利益43.8億円の差は主に法人税等21.1億円(うち法人税等調整額20.7億円)に起因し、税引前利益64.9億円からの調整として説明可能である。営業CFが純利益を大幅に上回っている点は、アクルーアル(会計上の見積り要素)が小さく、利益の質が現金面で裏付けられていることを示している。
通期業績予想に対する進捗率は、売上高20.2%、営業利益14.7%、経常利益16.1%、純利益16.6%となっており、単純な期割り基準(四分の一=25%)をいずれも下回っている。建設業は工事の進行に伴い下期に出来高が集中する季節性があり、この点を踏まえると現時点の進捗遅れは一定の範囲内と観察される。なお、当四半期において業績予想の修正が行われており、通期売上高は2650.0億円(YoY+4.1%)、営業利益は310.0億円(YoY+10.7%)に見直されている。今後は固定資産売却など一時的要因に依存しない営業段階での出来高積み上げの進捗が、通期予想達成に向けた確認点となる。
通期の配当予想は1株あたり65円(2026年5月の株式分割後ベース)で、配当予想に対する修正は行われていない。通期純利益予想263.0億円に基づく配当性向は、発行済株式数から自己株式を除いたベースの配当総額を用いると概ね38%程度の水準と観察される。当第1四半期の営業CF・フリーキャッシュフローは配当原資を十分にカバーする規模であり、現預金水準も厚いことから、配当の支払能力に懸念は見られない。
セグメント収益の偏在: 建築設備事業が売上構成比85.9%を占める一方、機械システム事業(損失3.1億円)と環境システム事業(損失7.3億円)は赤字が継続しており、ポートフォリオ全体の収益性がこれらセグメントの改善状況に左右されやすい構造にある。
一時的利益への依存: 純利益43.8億円のうち特別利益14.3億円(固定資産・投資有価証券売却益)が寄与しており、この一時的要因を除いた実力ベースの利益水準の把握が、業績評価上のポイントとなる。
資本効率の低さ: ROE3.7%、自己資本比率60.5%という保守的な財務構造のもとで、資産効率(総資産回転率)が低位にあり、資本を積極的に活用した収益拡大には至っていない。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 8.5% | 4.5% (2.7%–6.6%) | +4.1pt |
| 純利益率 | 8.2% | 3.8% (-1.1%–4.4%) | +4.4pt |
営業利益率・純利益率いずれも業種中央値を大きく上回り、収益性は業種内で上位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 7.4% | 4.8% (3.4%–10.1%) | +2.6pt |
売上高成長率も業種中央値を上回るが、業種IQRの上限(10.1%)には届かず、成長スピードは上位圏内にとどまる。
※出所: 当社集計
粗利率が22.1%(前年17.8%)へ+430bp改善し、出来高増と合わせて営業利益率が8.5%(前年4.4%)へ拡大したことは、本業の採算改善が進んでいることを示している。
純利益43.8億円のうち特別利益14.3億円が寄与しており、この一時的要因を除いた実力ベースの利益動向が、今後の四半期で確認されるべきポイントとなる。
通期予想への進捗は売上20.2%・営業利益14.7%と、四分の一基準を下回っているが、建設業の季節性を踏まえると、下期の出来高消化ペースが通期達成の鍵となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,072円 |
| base(基準) | 1,141円 |
| bull(強気) | 1,191円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 776円 |
| 調整後予想EPS | 192.1円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 37.8% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.47倍 / 5.9倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,109円〜1,175円、ω±0.1で 1,132円〜1,155円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 1株あたりの値は株式分割を最新基準に調整しています。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。