| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥1557.2億 | ¥1386.0億 | +12.4% |
| 営業利益 | ¥106.9億 | ¥56.4億 | +89.4% |
| 経常利益 | ¥113.2億 | ¥57.5億 | +96.9% |
| 純利益 | ¥69.3億 | ¥35.1億 | +97.7% |
| ROE | 2.0% | 1.0% | - |
売上高が2桁成長し原価改善が伴ったことで、営業利益は前年比+89.4%と大幅増益となった。売上高は1,557.2億円(前年1,386.0億円、+12.4%)、営業利益は106.9億円(同56.4億円、+89.4%)、経常利益は113.2億円(同57.5億円、+96.9%)、純利益は69.3億円(同35.1億円、+97.7%)。粗利率が17.3%(前年14.5%)へ改善し、販管費率は10.5%とほぼ横ばいに抑制されたことがマージン拡大の主因。前年に見られた投資有価証券売却益の一過性寄与が剥落する中でも増益となったことから、今期の利益は営業要因による経常性の高いものと評価できる。
【売上高】売上高は1,557.2億円(前年比+12.4%)と3セグメント全てが増収。社会インフラが491.9億円(+19.7%)、システムソリューションが464.1億円(+16.8%)と2桁成長を牽引し、通信インフラは601.2億円(+4.1%)と相対的に緩やかな成長だった。事業区分の一部見直し(グローバルユニットの各セグメントへの帰属変更等)はあったが、前年同期も変更後の区分で開示されており比較可能性は保たれている。
【損益】営業利益は106.9億円(+89.4%)、経常利益は113.2億円(+96.9%)、純利益は69.3億円(+97.7%)といずれも大幅増益。社会インフラの営業利益は26.8億円(前年1.8億円、+1403.9%)、システムソリューションは21.7億円(前年1.9億円、+1044.2%)と低採算セグメントの収益性が急改善し、通信インフラ(58.4億円、+10.7%)と合わせて全社の営業利益率を6.9%(前年4.1%)まで押し上げた。営業外は受取配当金4.2億円・為替差益3.9億円が寄与する一方、支払利息3.9億円等の費用があり、営業外収支は+6.3億円の純益。実効税率は約38.7%と高めで、経常利益から純利益への転化を一部抑制している。増収増益。
通信インフラは売上601.2億円(+4.1%)、営業利益58.4億円(+10.7%)、利益率9.7%で主力かつ最高収益性を維持している。社会インフラは売上491.9億円(+19.7%)に対し営業利益26.8億円(前年比+1403.9%)と急拡大し、利益率も5.4%まで改善した。システムソリューションは売上464.1億円(+16.8%)、営業利益21.7億円(同+1044.2%)、利益率4.7%で同様に大幅な採算改善が見られる。利益率は通信インフラ、社会インフラ、システムソリューションの順であり、低採算だった2セグメントの収益改善が全社マージン拡大の主因となっている。
【収益性】営業利益率6.9%(前年4.1%)、純利益率4.5%(前年2.5%)とともに改善し、粗利率も17.3%(前年14.5%)へ拡大した。一方でROEは2.0%、ROICは1.6%程度と低水準であり、資本効率の改善余地は大きい。【キャッシュ品質】非営業項目は売上比1%未満に留まり、特別損益の計上もなく、利益の大半は本業由来である。【投資効率】自己資本比率55.6%と資本構成は保守的で、大型投資による資本効率低下のリスクは限定的である。【財務健全性】短期借入金は前年212.5億円から56.0億円へ大幅に減少し、現金及び預金は521.6億円(前年418.6億円)へ増加した。自己資本比率55.6%、純資産3479.4億円と財務基盤は安定している。
キャッシュフロー計算書の開示はないが、バランスシートの変化から資金動向を捉えると、現金及び預金は521.6億円へ104.5億円増加し、短期借入金は156.5億円減少した。これは外部調達への依存を圧縮しつつ内部資金の蓄積を進めたことを示す。総資産は6259.9億円へ前年から651.6億円減少しているが、これは主に完成工事未収入金の減少(1,919.4億円、前年3,054.2億円)によるもので、工事代金の回収が進み運転資本が圧縮された結果とみられる。未成工事受入金は196.9億円(前年214.5億円、-8.2%)とやや減少しており、前受金によるキャッシュクッションは若干縮小している。支払利息は3.9億円と限定的で、金利負担がキャッシュ創出を阻害する程度は小さい。
今期の利益は営業活動由来の割合が高く、経常性が高いと評価できる。営業外収益は13.5億円(売上比0.9%)で、受取配当金4.2億円、為替差益3.9億円などから構成され、特別損益の計上は見られない。前年同期に計上されていた投資有価証券売却益7.6億円は今期は発生しておらず、一時的要因の反動剥落があったにもかかわらず増益を確保している点は、利益の質の面で前年からの改善を示す。実効税率は約38.7%と高めであり、経常利益113.2億円に対し純利益69.3億円という差は主に税負担によるもので、構造的な利益の歪みを示すものではない。包括利益は104.7億円で純利益69.3億円を上回り、有価証券評価差額金21.8億円、退職給付に係る調整額16.2億円がプラス方向に寄与している一方、為替換算調整額は-2.6億円とマイナス寄与だった。
通期計画は売上高7,500億円(前年比-4.8%)、営業利益560.0億円(+7.7%)、経常利益545.0億円(+3.4%)であり、当第1四半期の進捗率は売上高20.8%、営業利益19.1%、経常利益20.8%と、単純な四分の一(25%)には届いていない。建設・通信インフラ事業は工事進行認識や検収のタイミングにより下期偏重となる季節性があり、進捗の遅れはこの特性を反映したものと考えられる。通期計画は増益計画である一方、売上高は前年比減収を見込んでおり、Q1時点の実績(増収増益)とは方向性が異なる点は、今後の四半期進捗を確認する上での着目点となる。当四半期において業績予想・配当予想の修正は行われていない。
会社は年間配当予想80円を計画しており、通期予想EPS174.82円に基づく配当性向は約45.8%となる。前年の配当は33円(中間・期末合計)であり、通期での増配計画となっている。自己株式は前年33.9億円から58.3億円へ増加しており、株主還元姿勢の積極化がうかがえるが、現時点の開示情報からは自社株買いの実施額や方針の詳細は確認できない。現金及び預金521.6億円という水準を踏まえると、配当原資は確保されている。
原価・進捗管理リスク: 粗利率は17.3%(前年14.5%から改善)にとどまり、資材・人件費上昇局面では固定価格契約における採算悪化リスクが残る。
運転資本の回収リスク: 完成工事未収入金は1,919.4億円と資産規模に対して大きく、工事代金の回収タイミングが四半期の資金繰りに影響を与えやすい。未成工事受入金は196.9億円(前年比-8.2%)とクッションがやや縮小している。
通期進捗の遅れ: 売上高進捗20.8%、営業利益進捗19.1%と単純な25%基準を下回っており、下期偏重の季節性を踏まえても、Q2以降の巻き返しの有無をモニタリングする必要がある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 6.9% | 4.5% (2.7%–6.6%) | +2.4pt |
| 純利益率 | 4.5% | 3.8% (-1.1%–4.4%) | +0.7pt |
自社の収益性は業種中央値を上回り、営業利益率・純利益率ともに業種内で上位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 12.4% | 4.8% (3.4%–10.1%) | +7.6pt |
売上高成長率は業種中央値の2倍超で、業種内でも高い成長を示している。
※出所: 当社集計
社会インフラ・システムソリューションの2セグメントで利益率が急改善し、通信インフラ依存から多角化が進んだことは、全社マージン拡大の構造的な要因として注目される。
前年計上されていた投資有価証券売却益の反動が剥落した中でも増益を確保しており、利益の質は営業主導型へ移行していることが読み取れる。
通期進捗は売上・利益ともに20%前後で標準的な25%を下回るが、業種の季節性(下期偏重)を踏まえると、Q2以降の進捗確認が今後のモニタリングポイントとなる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,739円 |
| base(基準) | 1,798円 |
| bull(強気) | 1,840円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,688円 |
| 調整後予想EPS | 195.2円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 45.8% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.07倍 / 9.2倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,748円〜1,850円、ω±0.1で 1,796円〜1,802円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。