| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥349.7億 | ¥302.3億 | +15.7% |
| 営業利益 | ¥10.8億 | ¥-8.6億 | +226.0% |
| 経常利益 | ¥20.1億 | ¥-0.7億 | +2926.8% |
| 純利益 | ¥14.0億 | ¥5.1億 | +175.4% |
| ROE | 0.6% | 0.2% | - |
前年同期の営業赤字・経常赤字圏から一転し、増収に加え営業・経常・純利益とも大幅に改善した決算となった。売上高は349.7億円(前年302.3億円、YoY+15.7%)、営業利益は10.8億円(前年△8.6億円、黒字転換)、経常利益は20.1億円(前年△0.7億円、黒字転換)、純利益(連結)は14.0億円(前年5.1億円、YoY+175.4%)となった。なお親会社株主に帰属する当期純利益は14.4億円(前年5.9億円、YoY+143.6%)であり、EPSは24.73円(前年10.13円)である。改善の主因は完成工事総利益率が9.6%から15.7%へ大幅に上昇したことで、原価環境の落ち着きと案件採算の改善が寄与した。
【売上高】完成工事高は349.7億円でYoY+15.7%。単一セグメント(設備工事業)での開示のため事業別内訳はないが、既存案件の出来高進捗が増収を牽引したとみられる。未成工事受入金は37.4億円(前年27.4億円、+36.7%)へ増加しており、次期以降の出来高計上に向けた受注積み上げが進んでいる。
【損益】完成工事総利益は54.9億円、粗利率は15.7%と前年9.6%から+607bt改善した。販管費は44.1億円(売上比12.6%)で、増収に対し伸び率を抑えたことも営業利益率3.1%(前年△2.8%)の改善に寄与した。経常利益は20.1億円で、営業外収益9.8億円(うち受取配当金8.1億円)が営業利益を大きく上乗せした形であり、経常段階の伸び率(YoY+2,926.8%)は営業段階(同+226.0%)を上回る。特別損益は投資有価証券売却益0.8億円と固定資産除売却損等0.9億円でネット△0.1億円と影響は軽微。結論として、粗利率改善と営業外収益拡大の両方に支えられた増収増益である。
当社グループは設備工事業の単一セグメントであり、セグメント別の売上・損益情報の開示はない。
【収益性】営業利益率は3.1%で前年同期の△2.8%から改善、純利益率(連結ベース)は4.0%で前年1.7%を上回る。完成工事総利益率は15.7%(前年9.6%)と大幅に上昇し、収益性改善の主因となっている。【キャッシュ品質】経常利益20.1億円のうち営業外収益9.8億円(売上比2.8%)が占め、そのうち受取配当金が8.1億円と大半を占める点は、市況変動の影響を受けやすい非経常的な収益源である。包括利益は4.3億円(親会社株主分4.8億円)にとどまり、純利益14.4億円との乖離は有価証券評価差額金△7.0億円や退職給付に係る調整額△2.6億円によるもので、資産評価の変動が利益の質に一定の影響を与えている。【投資効率】ROEは0.6%(当四半期実績)、総資産回転率は0.127と低水準にとどまるが、建設業特有の出来高計上タイミングによりQ1は季節的に低く出やすい。【財務健全性】自己資本比率(純資産/総資産)は81.1%で前年同期69.1%から大幅に上昇、流動比率は407.4%、負債資本倍率は0.23倍と極めて保守的な財務構成である。短期借入金は前年122.0億円から1.0億円へ縮小し、実質的な有利子負債依存度は大きく低下した。
キャッシュ・フロー計算書の開示はないため、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。現金及び預金は111.7億円(前期末123.6億円)とやや減少した一方、完成工事未収入金は885.2億円(前期末1,501.8億円)へ大きく減少し、回収が進捗した。同時に短期借入金は122.0億円から1.0億円へ大幅に圧縮され、電子記録債務も63.0億円から90.2億円ではなく63.0億円へ減少するなど支払債務も圧縮されている。未成工事受入金は37.4億円(前期末27.4億円、+36.7%)へ増加し、前受構造の強化が資金繰りの下支えとなっている。有形固定資産や投資有価証券の残高に大きな変動は見られず、設備投資・投資活動による資金負担は限定的とみられる。全体として、運転資本の圧縮と借入金の圧縮が同時に進んだ格好であり、財務基盤の健全性を高める方向の資金動向といえる。
経常利益20.1億円のうち、営業利益(経常的な事業利益)は10.8億円にとどまり、残る9.8億円は営業外収益によるもので、うち受取配当金が8.1億円と大部分を占める。この受取配当金は保有する投資有価証券(508.7億円)からの安定的な収益である一方、保有銘柄の配当方針や市況に依存するため、営業段階の利益ほど反復性が高いとは言えない。特別損益はネットで△0.1億円と小さく、純利益への影響は限定的である。支払利息は0.1億円と軽微で、財務費用による損益の歪みは小さい。他方、包括利益(4.3億円)は純利益(連結14.0億円、親会社株主帰属14.4億円)を大きく下回り、有価証券評価差額金や退職給付に係る調整額のマイナスが要因であることから、当期の損益計算書上の利益と資産評価の変動には一定の乖離が生じている。
通期予想(売上高242.3億円、営業利益23.9億円、経常利益25.7億円、EPS316.42円)に対する第1四半期の進捗率は、売上高14.4%、営業利益4.5%、経常利益7.8%、EPS7.8%となった。単純な4分の1(25%)水準を下回るが、完成工事高の計上が下期に偏重する建設業の季節性を踏まえれば、期初段階として想定範囲内とみられる。当四半期に業績予想・配当予想の修正は行われておらず、会社側は通期計画を据え置いている。粗利率の改善(9.6%→15.7%)が下期以降も継続するかが、通期計画達成に向けた焦点となる。
会社予想の年間配当は127円(前期実績124円)で、前年比+2.4%の増配計画となっている。予想EPS316.42円に対する配当性向は約40.1%であり、自己資本比率81.1%、実質的な有利子負債の縮小といった財務健全性を踏まえると、当該水準の配当は現預金・保有有価証券の裏付けにより支えられていると考えられる。自社株買いに関する記載はない。
完成工事未収入金の回収リスク: 完成工事未収入金は885.2億円で前期末(1,501.8億円)から減少したものの依然として総資産の32.1%を占め、回収テンポ次第で運転資本水準が変動しうる。
非営業収益への依存: 経常利益20.1億円のうち営業外収益は9.8億円(うち受取配当金8.1億円)を占め、保有有価証券の配当方針・評価変動によって経常段階の利益水準が左右されやすい構造にある。
原価変動リスク: 完成工事総利益率は15.7%へ改善したが、資材価格や技能者単価の変動は工事原価に直結するため、採算のブレが生じる可能性がある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 3.1% | 4.5% (2.7%–6.6%) | -1.4pt |
| 純利益率 | 4.0% | 3.8% (-1.1%–4.4%) | +0.2pt |
営業利益率は業種中央値をやや下回るが、純利益率は営業外収益の押し上げにより中央値をわずかに上回る。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 15.7% | 4.8% (3.4%–10.1%) | +10.9pt |
売上高成長率は業種中央値を大きく上回り、業種内でも高い伸びを示している。
※出所: 当社集計
完成工事総利益率が9.6%から15.7%へ大幅に改善したことが営業黒字転換の主因であり、この水準が下期も持続するかが決算内容を評価するうえでの注目点である。
経常利益の伸長(YoY+2,926.8%)は営業外収益、とりわけ受取配当金8.1億円による押し上げが大きく、営業利益率3.1%という事業段階の収益力とのギャップが確認できる。
短期借入金が122.0億円から1.0億円へ縮小し実質無借金に近づく一方、未成工事受入金は37.4億円(+36.7%)へ増加しており、財務健全性と前受構造の強化が同時に進んでいる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 3,680円 |
| base(基準) | 3,783円 |
| bull(強気) | 3,857円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 3,829円 |
| 調整後予想EPS | 353.3円 |
| 株主資本コスト r | 9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 40.1% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.99倍 / 10.7倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 3,679円〜3,892円、ω±0.1で 3,781円〜3,784円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。