| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥205.9億 | ¥156.4億 | +31.6% |
| 営業利益 | ¥9.6億 | ¥5.5億 | +73.8% |
| 経常利益 | ¥12.8億 | ¥4.6億 | +176.9% |
| 純利益 | ¥8.7億 | ¥7.7億 | +12.8% |
| ROE | 1.2% | 1.1% | - |
東京エネシスの当第1四半期は、主力の設備工事業の伸長により増収増益となり、特に営業・経常段階の収益性改善が明確に表れた決算だった。売上高は205.9億円(前年比+31.6%)、営業利益は9.6億円(同+73.8%)、経常利益は12.8億円(同+176.9%)と大幅な増益となった一方、純利益は8.7億円(同+12.8%)にとどまった。純利益の伸びが相対的に鈍いのは、前年同期に計上された固定資産売却益(8.08億円)の反動で、今期の特別利益(1.4億円)が縮小したためである。
【売上高】売上高205.9億円(前年比+31.6%)は主力の設備工事業が牽引した。同セグメントの売上は198.8億円(構成比96.6%、前年比+33.2%)で、エネルギー部門・グリーンエネルギー事業部門が伸長した。その他セグメント(発電・不動産・リース等)は20.0億円(同+4.4%)と伸びは緩やかだった。
【損益】営業利益は9.6億円(前年比+73.8%)で、営業利益率は4.7%と前年3.5%から改善した。販管費の伸び(+13.4%)が売上の伸び(+31.6%)を大きく下回り、営業レバレッジが働いた。経常利益は12.8億円(同+176.9%)と大幅増益で、受取配当金2.0億円やデリバティブ評価益1.85億円など営業外収益4.7億円の寄与が大きい。一方、完成工事総利益率は14.3%で前年14.8%から低下しており、工事原価面には一定の圧力が残る。純利益は8.7億円(同+12.8%)で、前年計上の固定資産売却益反動により経常段階の伸びほど拡大しなかった。増収増益。
設備工事業は売上198.8億円(前年比+33.2%)、営業利益20.1億円(同+48.4%)で、セグメント利益率は10.1%と前年の約9.1%から改善し、全社利益の牽引役となった。その他セグメント(発電・不動産・リース・保険代理業等)は売上20.0億円(前年比+4.4%)に対し、営業利益は-0.01億円(前年+0.5億円)と悪化し、収益貢献は限定的だった。全社費用(報告セグメントに帰属しない一般管理費)は12.7億円で前年11.1億円から拡大しており、セグメント合算利益に対する調整項目として営業利益を圧縮している。事業構成は設備工事業への依存度が高く、同セグメントの案件ミックスが全社収益性を左右する構造である。
【収益性】営業利益率は4.7%で前年3.5%から+1.2pt改善、経常利益率は6.2%で前年2.9%から+3.3pt改善した一方、純利益率は4.2%で前年4.9%から-0.7pt低下した。ROEは1.2%で、純利益率4.2%・総資産回転率0.19・財務レバレッジ1.53倍の組み合わせから成る。【キャッシュ品質】現金及び預金は88.7億円で前年同期末96.9億円から-8.5%減少した一方、契約負債は40.6億円(前年35.1億円から+15.6%)と前受計上が積み上がっている。【投資効率】総資産は1100.8億円で前年1193.3億円から-7.7%縮小し、投資有価証券180.4億円を含む資産構成に大きな変化はない。【財務健全性】自己資本比率は65.3%で前年60.7%から+4.6pt上昇し、流動比率は264.4%と厚い流動性を保つ。有利子負債は短期借入78.2億円・長期借入43.1億円・社債50.0億円の計171.3億円で、支払利息0.7億円に対しEBIT9.6億円からインタレストカバレッジは約13倍と支払能力に余裕がある。
CF計算書データは開示されていないため、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。現金及び預金は88.7億円で前年同期末96.9億円から8.5%減少した。流動負債は220.2億円で前年310.9億円から29.2%減少しており、うち法人税等未払は1.0億円で前年29.9億円から大幅に減少している。これは前期分の税金支払いが進捗したことによるもので、短期的なキャッシュアウト要因となった。一方、契約負債は40.6億円で前年35.1億円から15.6%増加し、前受形の請求が進んでいることを示す。未成工事支出金は14.9億円で前年14.4億円からわずかに増加しており、工事進捗に伴う資金拘束は小幅にとどまる。全体として、前受金の積み増しが資金繰りを下支えする一方、税支払いの進捗が短期的な資金流出要因となっている。
経常利益12.8億円は、営業利益9.6億円に加え営業外収益4.7億円の寄与が大きく、その内訳は受取配当金2.0億円、為替差益0.5億円、デリバティブ評価益1.85億円などで構成される。これらは市況連動性を持つ項目であり、経常段階の増益幅(+176.9%)には一定の変動要因が含まれる。特別利益は1.4億円で、前年同期の固定資産売却益8.08億円と比べて大幅に縮小しており、この反動が純利益の伸び(+12.8%)を経常利益の伸び(+176.9%)より抑える主因となった。税引前利益14.2億円に対し法人税等5.5億円が計上され、実効税率は約38.6%である。包括利益は6.2億円で純利益8.7億円を下回り、乖離の主因は有価証券評価差額金の-1.5億円(前年+6.9億円)である。
通期計画(売上950.0億円、営業利益73.0億円、経常利益75.0億円、純利益52.0億円)に対する進捗率は、売上高21.7%、営業利益13.2%、経常利益17.0%、純利益16.7%となった。建設業特有の季節性により上期前半は工事進捗の計上が相対的に緩やかな傾向があり、下期偏重の計画に沿った立ち上がりと捉えられる。営業利益の進捗が他指標より低いのは、完成工事総利益率の小幅低下と全社費用の先行計上が影響している。業績予想・配当予想はいずれも修正なしで据え置かれている。
年間配当予想は77円で据え置かれ、修正はない。会社予想EPS156.93円に対する配当性向は約49.1%と算出される。自己資本比率65.3%、流動比率264.4%と財務基盤は厚く、配当原資の確保という観点では相対的に安定した水準にある。
工事採算の変動リスク: 完成工事総利益率は14.3%で前年14.8%から-0.5pt低下した。工事損失引当金は5.0億円で前年7.2億円から-30.4%減少しているが、原価上昇や案件ミックスの変化には引き続き注意が必要である。
事業セグメント集中リスク: 設備工事業が売上の96.6%(198.8億円/205.9億円)を占め、単一セグメントへの依存度が高い。同セグメントの需要動向・案件構成が全社業績に直結する構造である。
営業外収益の変動性: 営業外収益4.7億円のうち、デリバティブ評価益1.85億円や為替差益0.5億円など市況連動項目が含まれ、経常利益の増減に対する非経常的な影響が相対的に大きい。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 4.7% | 4.5% (2.7%–6.6%) | +0.2pt |
| 純利益率 | 4.2% | 3.8% (-1.1%–4.4%) | +0.5pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値をわずかに上回り、収益性は業種内で標準的な位置にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 31.6% | 4.8% (3.4%–10.1%) | +26.8pt |
売上高成長率は業種中央値を大幅に上回り、業種内でも突出した増収ペースにある。
※出所: 当社集計
営業利益率4.7%(前年3.5%)、経常利益率6.2%(前年2.9%)と本業・経常段階の収益性がいずれも改善した。販管費の伸び(+13.4%)が売上の伸び(+31.6%)を下回り、営業レバレッジが働いている点は構造的な収益性改善の兆候として注目される。
純利益の伸び(+12.8%)は営業・経常段階の伸びを大きく下回るが、これは前年の固定資産売却益(8.08億円)の反動によるもので、経常的な収益力とは切り離して評価する必要がある。
通期計画に対する進捗率は売上21.7%、営業利益13.2%と、建設業特有の季節性を踏まえた下期偏重の水準にある。完成工事総利益率の小幅低下(-0.5pt)は、今後の原価管理の状況を見る上での注視点となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,019円 |
| base(基準) | 2,069円 |
| bull(強気) | 2,105円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,170円 |
| 調整後予想EPS | 175.2円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 49.1% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.95倍 / 11.8倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,013円〜2,128円、ω±0.1で 2,066円〜2,071円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。