| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥1580.4億 | ¥1655.7億 | -4.5% |
| 営業利益 | ¥197.2億 | ¥174.8億 | +12.8% |
| 経常利益 | ¥205.4億 | ¥182.6億 | +12.5% |
| 純利益 | ¥138.1億 | ¥132.9億 | +3.9% |
| ROE | 3.4% | 3.3% | - |
当四半期は売上高が減少する一方、完成工事採算の改善により営業増益・経常増益を確保した、減収増益の決算となった。売上高は1,580.4億円(前年比-4.5%)、営業利益は197.2億円(同+12.8%)、経常利益は205.4億円(同+12.5%)、親会社株主に帰属する当期純利益は131.9億円(同+4.2%)となった。増益の主因は完成工事総利益率が15.2%から18.1%へ+2.9pt改善したことで、価格転嫁の進展や工事採算の是正が寄与したとみられる。
【売上高】売上高は1,580.4億円で前年比-4.5%の減収となった。主力のEngineering(設備工事)セグメントが1,558.7億円(-4.5%)と全社売上を牽引し、その他セグメント(電気機器販売・不動産・リース・発電等)も108.9億円(-10.2%)に減少した。減収は工事案件の進捗タイミングの影響が大きいとみられる。
【損益】売上減少にもかかわらず、完成工事総利益は286.0億円(前年251.2億円、+13.8%)に増加し、総利益率は18.1%(前年15.2%)へ改善した。営業利益は197.2億円(+12.8%)、営業利益率は12.5%(前年10.6%)へ+1.9pt上昇。販管費は88.8億円(+16.1%)で売上比5.6%(+1.0pt)に上昇したが、粗利改善効果がこれを上回った。経常利益は205.4億円(+12.5%)で、営業外収支は受取配当金7.4億円を中心に9.2億円の黒字。特別損益は投資有価証券売却益0.2億円・固定資産除却損0.1億円と軽微である。親会社株主に帰属する純利益は131.9億円(+4.2%)にとどまり、法人税等67.4億円(実効税率32.8%)の負担が営業増益に対する純利益の伸びを抑制した。総じて減収増益の決算である。
報告セグメントは主力のEngineering(設備工事)とその他(電気機器販売・不動産・リース・発電)の2区分。Engineeringは売上高1,558.7億円(前年比-4.5%)、セグメント利益189.5億円(同+11.9%)、利益率12.2%で、両セグメント合算売上の93.5%を占める中核事業である。その他セグメントは売上高109.0億円(-10.2%)、利益7.3億円(+18.1%)、利益率6.7%にとどまる。両セグメントとも減収下で増益となっており、主力事業における工事採算の改善が全社の利益率上昇を牽引した構図である。
【収益性】営業利益率は12.5%で前年10.6%から+1.9pt改善し、完成工事総利益率も18.1%(前年15.2%)へ+2.9pt上昇した。純利益率(親会社株主帰属ベース)は8.3%(前年7.6%)へ+0.7pt拡大している。【キャッシュ品質】完成工事未収入金は2,029.9億円で前年同期2,665.5億円から-23.9%減少し、資金回収が進捗した一方、未成工事受入金は484.4億円(+34.6%)が未成工事支出金236.3億円(+16.2%)を上回り、前受金超過(約248億円)が運転資本を下支えしている。【投資効率】ROEは3.4%、EPSは66.25円(前年61.91円、+7.0%)。【財務健全性】自己資本比率は67.1%、流動比率は205.8%(流動資産3,604.7億円/流動負債1,751.9億円)、有利子負債は117.1億円(短期97.7億円・長期19.3億円)でDebt/Capital比率は2.8%と保守的な水準にある。
現金及び預金は813.0億円で前年同期779.4億円から+4.3%増加した。完成工事未収入金は2,029.9億円(前年2,665.5億円、-23.9%)と大きく減少し、工事代金の回収が進展したことを示唆する。一方、未成工事支出金は236.3億円(+16.2%)に増加したが、未成工事受入金は484.4億円(+34.6%)とそれを上回るペースで拡大し、前受金超過額は約248億円に達した。短期借入金は97.7億円(前年60.97億円、+60.3%)へ増加しており、運転資金需要の高まりを反映しているとみられる。有利子負債合計は117.1億円にとどまり、現金及び預金813.0億円がこれを上回る資金余力を維持している。
営業外収益は9.2億円(売上高比0.6%)で、うち受取配当金が7.4億円と大半を占め、事業外収益への依存度は低い。特別利益0.2億円(投資有価証券売却益)、特別損失0.1億円(固定資産除却損)といずれも軽微で、当期利益への一時的要因の影響は限定的である。経常利益205.4億円に対し親会社株主に帰属する当期純利益は131.9億円にとどまり、乖離の主因は法人税等67.4億円(実効税率32.8%)および非支配株主に帰属する純利益6.2億円である。当期純利益(連結、非支配株主持分含む)138.1億円に対し包括利益は115.6億円で、差額は主にその他有価証券評価差額金の悪化(-19.8億円)によるものであり、市況変動を映す評価性の項目が包括利益を押し下げている。営業利益の増益は完成工事総利益率の改善という経常的な要因によるところが大きく、収益の質は総じて良好である。
通期会社計画に対する第1四半期の進捗率は、売上高20.3%、営業利益21.9%、経常利益22.7%、純利益(親会社株主帰属ベース)20.3%で、単純な季節按分の目安となる25%をいずれも下回る。当四半期において業績予想・配当予想の修正は行われていない。設備工事業は検収・引渡しが下期に集中しやすい季節性があり、また完成工事総利益率が前年から改善していることから、通期でのキャッチアップ余地があるとみられる。
会社は年間配当予想を130円としており、会社計画のEPS326.61円に基づく配当性向は約39.8%となる。純資産4,011.0億円、現金及び預金813.0億円、有利子負債117.1億円という保守的な財務基盤を踏まえると、計画配当の実現に向けた財務的な制約は小さいとみられる。当四半期において配当予想の修正は行われていない。
完成工事未収入金の回収リスク: 完成工事未収入金は2,029.9億円で総資産の34.0%を占める。前年同期比-23.9%減少し回収は進捗したが、残高は依然大きく、今後の回収状況が運転資本とキャッシュ創出を左右する。
短期資金調達への依存: 短期借入金は97.7億円で前年同期60.97億円から+60.3%増加し、有利子負債117.1億円の大半を占める。現金及び預金813.0億円がこれを上回るため流動性は厚いが、短期調達比率の上昇は資金調達構造の変化として注視が必要である。
税負担・工事採算変動リスク: 実効税率は32.8%(法人税等67.4億円/税引前利益205.5億円)とやや重く、純利益の伸び(+4.2%)を営業利益の伸び(+12.8%)対比で抑制している。工事損失引当金は67.1億円(前年73.5億円、-8.7%)に減少しているものの、案件ごとの採算変動は完成工事総利益率のブレ要因となり得る。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 12.5% | 4.5% (2.7%–6.6%) | +8.0pt |
| 純利益率 | 8.7% | 3.8% (-1.1%–4.4%) | +5.0pt |
営業利益率・純利益率(注:連結の当期純利益ベース)ともに業種中央値を大きく上回り、業種内で上位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | -4.5% | 4.8% (3.4%–10.1%) | -9.3pt |
売上高成長率は業種中央値を下回り減収基調にあるが、採算面での優位が収益性指標に表れている。
※出所: 当社集計
完成工事総利益率は15.2%→18.1%(+2.9pt)、営業利益率は10.6%→12.5%(+1.9pt)へ改善し、減収下でも増益を実現する構造変化が確認できる。
通期進捗は売上・利益とも25%の季節按分目安を下回るが、下期偏重の業界特性と採算改善傾向を踏まえると、進捗の遅れは必ずしも通期計画の未達を示すものではない。
完成工事未収入金の大幅な圧縮(-23.9%)と未成工事受入金の増加(+34.6%)により運転資本面での資金効率が改善しており、キャッシュ創出力の底上げが確認できる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,439円 |
| base(基準) | 2,560円 |
| bull(強気) | 2,648円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,015円 |
| 調整後予想EPS | 364.7円 |
| 株主資本コスト r | 9.15%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 39.8% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.27倍 / 7.0倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,488円〜2,635円、ω±0.1で 2,547円〜2,581円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。