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19392027 第1四半期プライムJGAAP

四電工(1939) 2027年度第1四半期決算 増収・営業益93%増

2027年度第1四半期の売上高は240.9億円(前年同期比+18.9%)、営業利益は28.1億円(同+92.5%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

株式会社四電工

建設・資材/建設業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥240.9億¥202.6億+18.9%
営業利益¥28.1億¥14.6億+92.5%
経常利益¥29.3億¥15.4億+90.3%
純利益¥19.7億¥10.6億+85.7%
ROE2.8%1.5%-

Executive Summary

2027年3月期第1四半期は、主力の設備工事業の伸長を背景に増収かつ大幅増益となり、収益性の構造的改善がうかがえる決算となった。売上高は240.9億円(前年202.6億円、YoY+18.9%)、営業利益は28.1億円(前年14.6億円、YoY+92.5%)、経常利益は29.3億円(前年15.4億円、YoY+90.3%)となった。親会社株主に帰属する四半期純利益は19.6億円(前年10.5億円、YoY+86.4%)で、連結純利益(非支配株主持分含む)は19.7億円(YoY+85.7%)である。増益率が増収率を大きく上回っており、粗利率改善と販管費の相対的抑制による営業レバレッジの発現が主因とみられる。

業績変動要因

【売上高】売上高は240.9億円で前年比+18.9%増収した。主力の設備工事業(外部売上227.9億円、構成比94.6%)が配電工事請負契約収益(+5.0%)とその他設備工事収益(+33.0%)の伸びを受けて+22.5%増収し、全社成長を牽引した。一方、太陽光発電事業は売上5.3億円で-5.2%の減収、リース事業は7.8億円でほぼ横ばい(+1.0%)にとどまった。

【損益】売上総利益は53.8億円(粗利率22.3%、前年18.9%から+335bp改善)となり、原価管理と高採算案件の進捗が寄与した。販管費は25.6億円(販管費率10.6%、前年11.7%から-111bp低下)と、売上成長(+18.9%)に対し伸びが+7.8%にとどまり、コスト増を上回る増収がレバレッジを生んだ。この結果、営業利益率は11.7%(前年7.2%から+447bp)に大幅改善し、経常利益・純利益ともに二桁の増益率で連動した。特別損益はほぼゼロ(特別損失0.02億円)で、増益は本業の改善に基づく。結論として増収増益であり、利益率の趨勢的な改善が特徴である。

セグメント別分析

セグメント利益ベースでは設備工事業が26.4億円(前年11.3億円、YoY+133.1%)と全社利益の伸びをほぼ単独で牽引し、利益率も8.5%から11.4%へ改善した。太陽光発電事業は利益1.8億円(YoY-19.7%)に減少したものの、利益率は34.0%と全セグメント中で最も高く、規模は小さいながら収益性の下支え役となっている。リース事業は利益0.7億円でほぼ横ばい(利益率8.5%)、その他区分は利益0.3億円(YoY-23.1%)に縮小した。全社利益の増加は設備工事業の採算改善にほぼ依存しており、同事業の売上構成比が9割超に達する点はセグメント集中度として留意される。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は11.7%で前年7.2%から+447bt改善し、粗利率も22.3%(前年18.9%)へ上昇、販管費率は10.6%(前年11.7%)へ低下した。純利益率(親会社株主帰属ベース)は8.1%で前年5.2%から改善している。【キャッシュ品質】現金及び預金は169.2億円(前年132.7億円、+27.5%)へ増加する一方、完成工事未収入金は201.4億円へ26.6%減少しており、回収の進展がうかがえる。【投資効率】ROEは2.8%(四半期ベース)で、純利益率の改善と総資産回転率の向上が寄与した一方、総資産が前年比縮小したことによるレバレッジ低下が一部相殺要因となった。【財務健全性】自己資本比率は72.9%(前年68.4%)へ上昇し、有利子負債は短期借入金6.0億円・長期借入金44.1億円・社債0.3億円と軽量で、現金水準に対して低位に抑えられている。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示は本資料に含まれないため、貸借対照表の推移から資金動向を確認する。現金及び預金は169.2億円へ前年末比+36.5億円(+27.5%)増加しており、資金ポジションは一段と厚みを増した。運転資本面では、完成工事未収入金が201.4億円へ73.2億円(-26.6%)減少し、売上増加下でも売掛債権の回収が進んだことを示す。一方、未成工事支出金は35.4億円へ+23.3%増加し、進行中案件への先行投下が拡大している。未成工事受入金も29.6億円へ+19.9%増え、出来高請求に伴う前受金の積み上がりが資金繰りにプラスに働いている。流動負債は187.0億円へ前年末比大きく減少しており、未払法人税等の減少(前期納税の反映)が主な要因である。総じて、回収進展と前受金増加が現金積み増しを後押しした構図が読み取れる。

収益の質

今期の増益は経常的な事業活動によるものであり、特別損益の影響は特別利益0.0億円・特別損失0.02億円と極めて軽微である。営業外収益は1.3億円(受取配当金0.5億円等)で売上高比0.5%にとどまり、営業外費用0.2億円(支払利息0.1億円)を上回るネット受取の構図が続いており、財務収支は利益をわずかに押し上げている。経常利益29.3億円と親会社株主帰属純利益19.6億円の乖離は法人税等9.6億円(実効税率約32.8%)にほぼ相当し、想定外の大きな乖離は見られない。アクルーアルの観点では、完成工事未収入金の減少と未成工事受入金の増加が同時に確認でき、計上された利益の現金裏付けは良好とみられる。包括利益は16.4億円で純利益19.7億円を下回っており、その他有価証券評価差額金-2.1億円と退職給付に係る調整額-1.1億円が主な差異要因である。

業績予想・ガイダンス

通期会社計画(売上高1,080.0億円、営業利益94.0億円、経常利益99.0億円、EPS139.43円)に対し、当第1四半期の進捗率は売上高22.3%、営業利益29.9%、経常利益29.6%、EPS29.7%となった。単純な四半期按分の目安(25%)と比較すると、売上高はやや下回るものの、利益系指標は5pt前後上回っており、Q1時点での高採算案件の進捗と販管費抑制が寄与したとみられる。業績予想・配当予想の修正はいずれも「無」であり、会社側は現時点で計画を据え置いている。なお建設業は案件進捗の季節性が大きく、Q1の高進捗が通期にそのまま連続するとは限らない点は留意点である。

株主還元

通期配当予想は1株84.00円で、通期予想EPS139.43円に基づく配当性向は約60.2%となる。当四半期時点で配当予想の修正はない。現金及び預金169.2億円に対し有利子負債が50億円程度と軽量であることを踏まえると、計画配当の支払原資は確保された状態にある。自己株買いに関する開示はなく、株主還元は配当が中心である。

リスク要因

  1. 原価・労務費インフレによる採算変動リスク: 設備工事業の完成工事総利益率は21.9%(前年18.0%)へ改善したが、資材価格・技能労働者不足によるコスト上昇が今後の価格転嫁力を試す可能性がある。

  2. セグメント収益の集中リスク: 外部売上高に占める設備工事業の構成比は94.6%に達し、同事業の採算変動が全社利益に直結する構造である。太陽光発電事業は高マージン(34.0%)だが売上・利益ともに前年割れ(それぞれ-5.2%、-19.7%)となっている。

  3. 運転資本の増加に伴う資金繰り変動リスク: 未成工事支出金が35.4億円へ+23.3%増加しており、進行案件の積み上がりに伴う運転資本の先行投下が続く場合、キャッシュコンバージョンに変動が生じ得る。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率11.7%4.5% (2.7%–6.6%)+7.2pt
純利益率8.2%3.8% (-1.1%–4.4%)+4.4pt
収益性は業種中央値を大きく上回り、業種内でも上位水準に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)18.9%4.8% (3.4%–10.1%)+14.1pt
売上成長率も業種中央値を大幅に上回り、同業他社比で高い伸長を示している。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 利益率の趨勢的改善が確認できる。営業利益率は前年7.2%から11.7%へ+447bt改善し、粗利率上昇と販管費率低下が同時進行しており、業種中央値(4.5%)を大きく上回る水準に達している。

  2. 通期計画に対する利益進捗は約30%と、売上進捗(22.3%)を上回っている。建設業の季節性を踏まえると、この高進捗が通期を通じて維持されるかが今後の確認点となる。

  3. 主力の設備工事業への収益集中(外部売上構成比94.6%)が続いており、同事業の受注動向や原価コントロールの持続性が、全社収益の質を左右する構造となっている。

理論株価(参考値)

残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,481円
base(基準)1,525円
bull(強気)1,557円
算出前提
1株純資産(BPS)1,494円
調整後予想EPS155.7円
株主資本コスト r9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向60.2%
予想EPSの信頼度調整×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.02倍 / 9.8倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,484円〜1,568円、ω±0.1で 1,525円〜1,526円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。

四電工(1939) 2027年度第1四半期決算 増収・営業益93%増