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19342027 第1四半期プライムJGAAP

株式会社ユアテック 2027年度 第1四半期 決算

株式会社ユアテックの2027年度第1四半期決算レポート

建設・資材/建設業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥572.7億¥560.0億+2.3%
営業利益¥31.5億¥21.3億+48.1%
経常利益¥38.1億¥18.0億+111.9%
純利益¥21.1億¥8.4億+152.4%
ROE(年換算)5.5%2.2%-

Executive Summary

売上高が前年同期比2.3%増にとどまる一方、粗利率改善と営業外損益の好転により大幅増益となったことが本決算の要点である。売上高は572.7億円(前年560.0億円、+2.3%)、営業利益は31.5億円(前年21.3億円、+48.1%)、経常利益は38.1億円(前年18.0億円、+111.9%)、親会社株主に帰属する純利益は21.1億円(前年8.4億円、+152.4%)となった。増益の主因は売上原価が前年比0.3%減少したことによる粗利益率の拡大(13.9%→16.1%)であり、経常利益の伸びは前年の為替差損から今期の為替差益4.0億円への転換にも支えられている。ただし投資有価証券評価損5.2億円を含む特別損失5.3億円が計上されており、純利益の伸びの一部は非経常要因を含む点に留意が必要である。

業績変動要因

【売上高】売上高は572.7億円で前年同期比2.3%増と緩やかな成長にとどまった。主力の設備工事業は外部顧客向け売上高563.6億円で同2.1%増、その他事業(リース・警備・不動産等)は9.9億円規模で同2.0%増と、両セグメントとも小幅な増収である。

【損益】営業利益は31.5億円で前年同期比48.1%増となり、増収率2.3%を大幅に上回る増益率を記録した。売上総利益の増加14.2億円に対し販管費の増加は4.0億円にとどまり、粗利改善が販管費増を吸収した。経常利益は38.1億円(同+111.9%)で、為替差益4.0億円を含む営業外収益の好転が寄与した。一方、投資有価証券評価損を主因とする特別損失5.3億円により税引前利益は32.8億円に抑制され、純利益は21.1億円(同+152.4%)となった。増収増益であり、増益の主因は粗利率改善による営業段階の採算向上と営業外損益の好転である。

セグメント別分析

設備工事業がセグメント利益の大半を占める構造である。設備工事業の外部顧客向け売上高は563.6億円(前年551.9億円、+2.1%)、セグメント利益は30.0億円(前年19.2億円、+56.3%)で、利益率は5.3%と前年の3.5%から約1.8pt改善した。連結の利益拡大は同事業の採算改善に主導されている。その他事業(リース、警備、不動産、製造、廃棄物処理、電気事業を含む)は外部顧客向け売上高9.1億円(同+13.4%)と増収したが、セグメント利益は1.8億円(同-20.6%)と減益であり、利益率は4.5%と前年の5.8%から低下した。増収が利益成長に結びついていない点は、同事業内の個別業種動向を確認する必要がある。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は5.5%で前年同期の3.8%から約1.7pt改善し、純利益率は3.7%で前年同期の1.5%から約2.2pt改善した。年換算ROEは5.5%であり、改善の主因は財務レバレッジ拡大ではなく純利益率の向上である。【キャッシュ品質】経常利益38.1億円のうち為替差益4.0億円を含む営業外収益が寄与しており、特別損失5.3億円(投資有価証券評価損5.2億円が主体)は非経常項目として区別すべきである。【投資効率】総資産回転率は年換算1.046回であり、施工・請求進捗に左右される水準である。【財務健全性】自己資本比率は70.6%で前年同期の67.8%から2.8pt上昇し、有利子負債89.8億円に対し純資産1,547.0億円と資本余力は大きい。流動比率は324.0%と高水準で、短期の支払能力に大きな余裕がある。

キャッシュフロー分析

CF計算書の個別開示は限られるが、BSの動向から資金の流れを読み取ることができる。現金及び預金は407.8億円で前年同期の420.9億円からやや減少した一方、短期投資有価証券が106.9億円(前年51.9億円)へ大きく増加しており、手元資金の一部を運用資産へ配分したことがうかがえる。流動資産は1,371.4億円、流動負債は423.2億円で運転資本は大幅なプラスを維持しており、資金繰りに制約は見られない。完成工事未収入金は673.9億円で前年同期の832.1億円から19.0%減少し、未成工事受入金は92.6億円で同60.2%増加しており、代金回収の進展と前受金の積み増しが資金効率にプラスに働いている可能性がある。

収益の質

営業利益31.5億円は粗利率改善という経常的な要因に支えられているが、経常利益38.1億円には為替差益4.0億円を含む営業外収益6.8億円が寄与しており、前年同期の為替差損からの転換が経常増益率111.9%を営業増益率48.1%より大きく押し上げた。特別損失5.3億円の大半は投資有価証券評価損5.2億円であり、施工活動から生じる経常的な利益とは区別すべき市場連動的な一時要因である。経常利益38.1億円に対し純利益は21.1億円で44.7%低く、この乖離は特別損失5.3億円と法人税等11.7億円(実効税率35.7%)によるものである。包括利益は18.1億円と純利益21.1億円をやや下回り、為替換算調整額や退職給付に係る調整額のマイナスがその他の包括利益を押し下げている。総じて、今期の増益には為替差益と特別損失という非経常要因が併存しており、純利益の伸びを全て施工採算の改善とみなすことは適切ではない。

業績予想・ガイダンス

通期業績予想は据え置かれており、売上高2,730.0億円(前年比+8.2%)、営業利益189.0億円(同+4.8%)、経常利益195.0億円(同+3.2%)である。Q1進捗率は売上高21.0%、営業利益16.7%、経常利益19.6%、純利益16.0%(21.1億円/132.0億円)であり、いずれも単純な25%基準をやや下回る。建設業は工事進捗や期末完工の集中により売上・利益計上に季節性があるため、Q1の進捗のみで通期達成可能性を判断する段階にはない。会社計画は前年比で営業利益の伸び(+4.8%)を売上高の伸び(+8.2%)より低く見込んでおり、Q1で観察された大幅な利益率改善を通期では前提としていない点が特徴である。

株主還元

通期の1株当たり配当予想は78.00円で、前年の年間配当(中間・期末合計)から増配となる計画である。通期純利益予想132.0億円と期中平均株式数68,686,788株に基づく年間配当総額は約53.6億円であり、これを基準とした配当性向は約40.6%である。この配当性向は純利益に対する配当金のみの比率であり、自社株買いを含む総還元性向とは区別される。現金及び預金407.8億円、有利子負債89.8億円という資本余力を踏まえると、計画達成を前提とすれば配当負担は管理可能な範囲にあると考えられる。

リスク要因

  1. コスト上昇と価格転嫁リスク: 粗利益率は16.1%と、20%を下回る低マージン構造にある。資材価格、外注費、労務費の上昇を価格転嫁や施工効率化で吸収できない場合、利益率が圧迫される可能性がある。

  2. 工事採算・個別案件リスク: 工事損失引当金は2.7億円(前年2.4億円、+13.3%)であり、大型案件の原価超過や工程遅延、設計変更等が追加損失につながり得る。未成工事支出金は28.7億円と前年末の11.8億円から142.0%増加しており、進行中案件の状況を注視する必要がある。

  3. 非経常要因への依存: 経常利益の伸び(+111.9%)には前年の為替差損から今期の為替差益4.0億円への転換が寄与しており、同時に投資有価証券評価損5.2億円を含む特別損失も発生している。営業外・特別損益双方の変動が純利益に与える影響は大きく、持続性のモニタリングが必要である。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

決算上の注目ポイント

  1. 売上高が前年同期比2.3%増にとどまる中で営業利益が48.1%増となっており、今回の決算の注目点は数量成長より施工採算の改善である。設備工事業のセグメント利益率は前年同期比約1.8pt改善しており、連結収益性改善の中心となっている。

  2. 為替差益4.0億円が経常利益を押し上げる一方、投資有価証券評価損5.2億円が純利益を押し下げている。営業利益段階の改善と、営業外・特別損益による変動を区別して捉える必要がある。

  3. 自己資本比率70.6%、流動比率324.0%、有利子負債89.8億円と財務基盤は強固である一方、通期予想に対するQ1の利益進捗率(営業利益16.7%、純利益16.0%)は標準的な25%を下回っており、期後半の工事進捗・完工計上の状況が通期計画達成の前提となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,174円
base(基準)2,237円
bull(強気)2,282円
算出前提
1株純資産(BPS)2,252円
調整後予想EPS214.6円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向40.6%
予想EPSの信頼度調整×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.99倍 / 10.4倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,175円〜2,301円、ω±0.1で 2,236円〜2,237円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。