| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥572.7億 | ¥560.0億 | +2.3% |
| 営業利益 | ¥31.5億 | ¥21.3億 | +48.1% |
| 経常利益 | ¥38.1億 | ¥18.0億 | +111.9% |
| 純利益 | ¥21.1億 | ¥8.4億 | +152.4% |
| ROE | 1.4% | 0.5% | - |
営業利益率が前年の3.8%から5.5%へ改善し、増収を上回る増益で今期をスタートした。売上高は572.7億円(前年560.0億円、YoY+2.3%)、営業利益は31.5億円(同+48.1%)となった。経常利益は為替差益4.0億円の押し上げもあり38.1億円(同+111.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は21.1億円(同+152.4%)と大幅増益だった。主力の設備工事業における採算改善が増益の中心で、投資有価証券評価損5.2億円の特別損失計上を吸収してなお高い増益率を確保した。
【売上高】売上高は572.7億円で前年比+2.3%の増収。主力の設備工事業が563.7億円(構成比93.4%、YoY+2.1%)と大半を占め、その他事業は39.9億円(同+2.0%)にとどまる。増収率は緩やかだが、両事業とも前年を上回る水準を維持している。
【損益】営業利益は31.5億円(YoY+48.1%)で、粗利率は16.1%(前年より改善)、販管費率は10.6%となり、売上総利益の伸びが販管費の伸びを上回る営業レバレッジが働いた。経常利益は為替差益4.0億円の寄与もあり38.1億円(同+111.9%)と営業利益の伸びを上回った。特別損失として投資有価証券評価損5.2億円を一時的要因として計上したため、税引前利益32.8億円は経常利益から5.3億円下押しされたが、実効税率35.7%を経てもなお純利益は21.1億円(同+152.4%)と大幅増益を確保した。増収増益であり、増益率が増収率を大きく上回る点が今期の特徴である。
設備工事業は売上563.7億円(YoY+2.1%、構成比93.4%)、営業利益30.0億円(同+56.3%)、利益率5.3%と、増収以上の増益ペースで全体の増益を牽引した。その他事業(リース、警備、不動産、製造、廃棄物処理、電気事業等)は売上39.9億円(同+2.0%)、営業利益1.8億円(同-20.6%)、利益率4.5%と減益であり、主力事業とは対照的な動きとなった。売上・利益ともに設備工事業への依存度が高く(利益ベースで約94%)、同事業の受注動向・採算が全体業績を左右する構造にある。
【収益性】営業利益率は5.5%で前年の3.8%程度から改善し、粗利率16.1%・販管費率10.6%の構成となっている。純利益率は3.7%(親会社株主に帰属する当期純利益ベース)で、経常利益に対する純利益の乖離は特別損失計上と実効税率35.7%が主因である。【キャッシュ品質】完成工事未収入金は673.9億円へ前年比19.0%減少し請求・回収が進捗する一方、未成工事受入金は92.6億円へ同60.2%増加し前受構造が強化されている。未成工事支出金は28.7億円へ同142.0%増加しており、進行中案件への投資計上が増えている。【投資効率】ROEは1.4%(当第1四半期、非年率換算)で、純利益率3.7%×総資産回転率26.2%(同)×財務レバレッジ約1.42倍の分解となり、今期の改善は主に利益率の向上に起因し、資産効率・レバレッジの寄与は限定的である。【財務健全性】自己資本比率は70.6%で前年の67.8%から2.8pt上昇し、総資産2,189.8億円に対し現金及び預金407.8億円、長期借入金60.4億円と、保守的な財務構成を維持している。
キャッシュフロー計算書は開示されていないため、貸借対照表の推移から資金動向を確認する。完成工事未収入金は673.9億円へ前年同期比158.2億円(19.0%)減少しており、請求・回収の進捗が運転資本の圧縮に寄与している。一方で未成工事受入金は92.6億円へ34.8億円(60.2%)増加し、前受金による資金確保が強まっている。未成工事支出金は28.7億円へ17.0億円(142.0%)増加しており、進行案件への先行投資が積み上がっている状況がうかがえる。現金及び預金は407.8億円で前年同期比13.2億円減少したが、短期有価証券が106.9億円へ55.0億円(106%)増加しており、余資の一部が有価証券運用へ振り替わったと整合的である。総資産は前年同期比99.7億円(4.4%)減少しており、受取勘定の圧縮を中心に資産効率が改善する方向にある。
経常的な収益は営業利益31.5億円と営業外収益6.8億円(うち為替差益4.0億円)で構成され、営業外収益は売上高の約1.2%にとどまり、収益構造は営業利益への依存度が高い。一方で特別損失5.3億円(うち投資有価証券評価損5.2億円)は市況要因による一時的項目であり、経常利益38.1億円から純利益21.1億円への乖離(約-45%)の主因は、この特別損失計上と実効税率35.7%の税負担である。為替差益4.0億円も市況連動の非経常的な要素であり、経常段階の大幅増益(YoY+111.9%)には一過性の押し上げが含まれる点に留意が必要である。営業段階の増益(+48.1%)は粗利率改善と販管費コントロールによるものであり、こちらは相対的に持続性の高い改善要因と言える。
通期計画(売上高2,730.0億円、営業利益189.0億円、経常利益195.0億円、YoY+8.2%/+4.8%/+3.2%)に対する進捗率は、売上高21.0%、営業利益16.7%、経常利益19.6%、純利益16.0%となった。単純な25%進捗と比較すると各指標とも下回るが、建設業は工事進行の季節性から下期偏重となる傾向があり、この進捗ペースは特異なものではない。当第1四半期時点で業績予想・配当予想の修正は行われていない。粗利率改善と運転資本面の質的改善(未成工事受入金の増加、完成工事未収入金の圧縮)は、通期計画達成に向けた下支え要因として観察される。
年間配当予想は39.00円で、前期実績36円から3円の増配見通しとなっている。会社計画ベースのEPS192.2円に対する配当性向は約20.3%であり、比較的保守的な水準にある。現金及び預金407.8億円、自己資本比率70.6%という厚い財務基盤を踏まえると、配当原資の確保余地は大きいと観察される。当第1四半期時点で配当予想の修正はない。
セグメント集中リスク: 売上高の93.4%、営業利益の約94%を設備工事業が占めており、同事業の受注動向・採算悪化が業績全体に直接影響しやすい構造にある。
工事採算変動リスク: 工事損失引当金は2.7億円(前年2.4億円、+13.3%)に増加しており、労務費・資材費の変動や工程遅延が発生した場合、粗利率16.1%の低位水準がさらに圧迫される可能性がある。
特別損益の再発リスク: 当期は投資有価証券評価損5.2億円を特別損失として計上しており、市況変動により同様の評価損が今後の四半期にも発生し得る。為替差益4.0億円も市況連動であり、経常利益のボラティリティ要因となる。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 5.5% | 4.5% (2.7%–6.6%) | +1.0pt |
| 純利益率 | 3.7% | 3.8% (-1.1%–4.4%) | -0.1pt |
営業利益率は業種中央値を上回るが、純利益率は特別損失の影響でほぼ同水準にとどまる。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 2.3% | 4.8% (3.4%–10.1%) | -2.5pt |
売上高成長率は業種中央値を下回り、増収ペースは相対的に緩やかである。
※出所: 当社集計
営業利益率は前年から改善し業種中央値も上回る水準となったが、経常利益・純利益の大幅増は為替差益や税負担構造の影響も含んでおり、営業段階の改善(粗利率上昇・販管費コントロール)がどこまで持続するかが今後の焦点となる。
完成工事未収入金の圧縮と未成工事受入金の増加が同時に進んでおり、運転資本の質が改善する方向にある点は、資金繰り面での構造変化として観察される。
配当予想は前期実績から3円の増配となっており、配当性向約20.3%という保守的な水準と厚い自己資本比率(70.6%)を踏まえると、配当原資の確保余地は相対的に大きいと観察される。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,180円 |
| base(基準) | 2,244円 |
| bull(強気) | 2,291円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,252円 |
| 調整後予想EPS | 214.6円 |
| 株主資本コスト r | 9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 20.3% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.00倍 / 10.5倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,181円〜2,310円、ω±0.1で 2,244円〜2,244円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。