| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥295.2億 | ¥305.2億 | -3.3% |
| 営業利益 | ¥33.3億 | ¥27.9億 | +19.5% |
| 経常利益 | ¥34.5億 | ¥28.1億 | +22.7% |
| 純利益 | ¥23.0億 | ¥19.4億 | +18.3% |
| ROE | 2.7% | 2.1% | - |
減収ながら採算改善により大幅増益となった決算で、コスト・ミックス面の質的改善が業績を牽引した点が最大の特徴である。売上高は295.2億円(前年比-3.3%)と減収したものの、営業利益は33.3億円(同+19.5%)、経常利益は34.5億円(同+22.7%)、純利益(連結の当期純利益)は23.0億円(同+18.3%)と、いずれも二桁の増益を確保した。増益の主因は粗利率が22.6%(前年19.6%)へ+3.0pt改善したことで、販管費率の上昇(+0.8pt)を吸収した形である。
【売上高】売上高294.8億円を計上する建設事業が全社売上の99.2%を占め、同事業の売上YoY-3.2%が全社の減収(295.2億円、YoY-3.3%)をほぼ規定した。商品資材販売・リース等を含むその他セグメントは売上2.5億円(YoY-21.8%)とさらに大きく減収した。
【損益】粗利率は22.6%(前年19.6%)へ+3.0pt改善し、原価管理と案件ミックスの改善が寄与したとみられる。販管費率は11.3%(前年10.5%)へ+0.8pt上昇したが、粗利改善の効果がこれを上回り、営業利益率は11.3%(前年9.1%)へ+2.2pt改善、営業利益は33.3億円(YoY+19.5%)となった。営業外収益は受取配当金0.8億円などにより収益超過となり、経常利益は34.5億円(YoY+22.7%)。特別利益は固定資産売却益0.1億円のみで一時的要因の影響は軽微であり、純利益は23.0億円(YoY+18.3%)となった。売上減少下での増益、すなわち減収増益の決算である。
建設事業が売上・利益の大部分を占める単一事業構造である。建設事業の売上は294.8億円(YoY-3.2%)、営業利益33.1億円(YoY+18.8%)、利益率11.2%(前年8.7%相当)で、減収下でも利益率改善により増益を確保した。その他事業(商品資材販売・リース等)は売上2.5億円(YoY-21.8%)、営業利益0.2億円、利益率7.6%と規模は小さく、全社利益率を若干押し下げる方向に働いている。セグメント間の利益率格差は約3.6ptで、建設事業の採算改善が全社業績を牽引する構図が明確である。
【収益性】営業利益率は11.3%(前年9.1%)、純利益率は7.8%(前年6.4%、連結の当期純利益ベース)へいずれも改善しており、粗利率22.6%(+3.0pt)の改善が起点となっている。【キャッシュ品質】営業外収益は売上比1.0%、特別利益も0.1億円と軽微で、利益の大部分は本業由来である。【投資効率】ROEは2.7%、EPS(基本、親会社株主に帰属する当期純利益ベース)は¥55.41(前年¥44.36、YoY+24.9%)。BPSは¥2,056.96(前年¥2,141.13)で、自己株式取得の進展により純資産が圧縮され前年から減少している。【財務健全性】自己資本比率は73.7%(前年71.5%)へ改善し、現金及び預金264.6億円に対し有利子負債(短期・長期借入金合計)は17.3億円とネットキャッシュの状態にある。流動資産691.1億円・流動負債281.9億円で流動比率は約245%と厚い水準にある。
CF計算書データは開示されていないため、BS項目の推移から資金動向をみると、未成工事受入金が18.1億円から42.3億円へ+133.3%増加し、前受金の積み増しにより運転資本が改善している。一方、完成工事未収入金は407.4億円から356.2億円へ減少し、電子記録債権も47.7億円から20.3億円へ縮小しており、売上債権の圧縮と回収サイトの改善が進んでいる。未成工事支出金は15.0億円から19.7億円へ+31.1%増加しており、進行中案件への投入コストが積み上がっている。現金及び預金は264.6億円で前年末299.8億円から減少しているが、自己株式取得額の拡大(35.7億円から73.9億円へ)が主因と考えられる。総じて、売上債権の圧縮と前受金の増加により運転資本効率は改善方向にある。
経常的収益が中心の利益構成である。営業外収益は2.97億円(売上比1.0%)で、受取配当金0.8億円・為替差益0.2億円などから構成され、営業外費用は支払利息0.3億円等を含む1.8億円にとどまる。特別利益は固定資産売却益0.1億円のみで、一時的要因が利益全体に与える影響は極小である。経常利益34.5億円から純利益23.0億円への差は主に法人税等11.6億円(実効税率約33.5%)によるもので、構造的な差異にとどまる。包括利益は27.2億円と純利益を上回っており、その差分は有価証券評価差額金+3.0億円、為替換算調整額+1.3億円などのその他有価証券・為替関連のOCI項目によるもので、収益の質を大きく歪める性質のものではない。
通期計画に対するQ1進捗率は、売上高21.4%(295.2億円/1,380億円)、営業利益19.8%(33.3億円/168.5億円)、経常利益19.9%(34.5億円/173.0億円)、純利益19.5%(親会社株主帰属ベース22.95億円/118.0億円)で、いずれも単純進捗の目安である25%を下回る。通期計画自体が売上高YoY-0.9%、営業利益YoY-2.0%、経常利益YoY-2.3%と減少を見込む内容であり、当四半期の業績予想修正はないが配当予想の修正は行われている。建設事業は工事進捗基準による計上タイミングの影響で下期偏重となりやすく、Q1時点の進捗不足は季節性の範囲内とみられる。
2026年10月1日を効力発生日とする普通株式1株につき4株の株式分割が予定されており、この影響で期末・年間の配当予想は単純比較ができない形となっている。株式分割を考慮しない場合、期末配当予想は106円00銭、年間配当予想は146円00銭であり、当四半期に配当予想の修正が行われた。年間配当146円(分割非考慮ベース)と期中平均株式数41,419千株から算出される概算配当総額は約60.5億円で、通期純利益計画(親会社株主帰属、118.0億円)に対する配当性向は約51%となる。現金及び預金264.6億円に対し有利子負債は17.3億円とネットキャッシュの状態にあり、配当の持続性を支える財務基盤は厚い。自己株式は前年末35.7億円から73.9億円へ増加しており、自己株式取得も株主還元の一環として進展している。
事業集中リスク: 建設事業が売上の99.2%(294.8億円/295.2億円)、営業利益のほぼ全てを占め、単一事業への依存度が高い。同事業の受注動向・採算変動が全社業績に直接反映される構造にある。
原価変動リスク: 粗利率は22.6%(前年19.6%)へ改善したが、未成工事支出金は15.0億円から19.7億円へ+31.1%増加している。資材費・外注費・労務費の動向次第では今後の採算に変動が生じうる。工事損失引当金は2.0億円で前年からほぼ横ばいである。
通期進捗の下振れ: 通期計画に対するQ1進捗は売上高21.4%、営業利益19.8%と単純進捗25%を下回る。下期偏重の季節性を踏まえても、下期の出来高計上ペースと採算維持の状況が通期計画達成の鍵となる。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 11.3% | 4.5% (2.7%–6.6%) | +6.8pt |
| 純利益率 | 7.8% | 3.8% (-1.1%–4.4%) | +4.0pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を大きく上回り、収益性は業種内で上位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | -3.3% | 4.8% (3.4%–10.1%) | -8.1pt |
売上高成長率は業種中央値を下回り、トップライン面では業種内で見劣りする位置づけとなっている。
※出所: 当社集計
減収下でも粗利率+3.0pt改善により営業利益+19.5%・経常利益+22.7%の増益を確保しており、案件採算やコスト管理の効果が決算数値に明確に表れている。
未成工事受入金が18.1億円から42.3億円へ+133.3%増加する一方、完成工事未収入金は407.4億円から356.2億円へ減少しており、前受け拡大と売上債権圧縮という運転資本面での構造変化が生じている。
自己株式は35.7億円から73.9億円へ増加し、株式分割・配当予想修正など株主還元に関する複数の施策が当四半期に示されている。自己資本比率73.7%・ネットキャッシュの財務基盤を維持する一方、ROE2.7%は今後の資本効率に関する観察点となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,703円 |
| base(基準) | 1,724円 |
| bull(強気) | 1,739円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,057円 |
| 調整後予想EPS | 78.4円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 30.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.84倍 / 22.0倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,676円〜1,773円、ω±0.1で 1,713円〜1,731円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。