クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥14083.9億 | ¥12921.4億 | +9.0% |
| 営業利益 | ¥1306.4億 | ¥1181.2億 | +10.6% |
| 経常利益 | ¥1230.0億 | ¥1119.4億 | +9.9% |
| 純利益 | ¥840.6億 | ¥761.2億 | +10.4% |
| ROE(年換算) | 11.2% | 10.1% | - |
Executive Summary
売上高・利益ともに前年同期を上回る増収増益決算であり、事業施設・賃貸住宅を中心に採算改善が進んだ点が特徴である。売上高は1兆4,083.9億円(前年比+9.0%)、営業利益は1,306.4億円(同+10.6%)、経常利益は1,230.0億円(同+9.9%)、純利益(親会社株主に帰属する四半期純利益)は831.9億円(同+9.1%)となった。増収に対して販管費の伸びが同程度に留まったため営業利益率は9.3%と前年同期9.1%から改善し、増収効果が利益成長に寄与した形である。
業績変動要因
【売上高】売上高は1兆4,083.9億円で前年同期比+9.0%増加した。セグメント別では主力のLogisticsBusinessAndCorporateFacilities(事業施設)が3,688.7億円(+6.9%)、RentalHousing(賃貸住宅)が3,866.5億円(+10.7%)、CommercialFacilities(商業施設)が3,154.2億円(+9.1%)と主要セグメントが揃って増収となった。一方、Condominiums(マンション)は560.7億円(-13.6%)と引渡し案件の時期・構成要因で減収となった。
【損益】営業利益は1,306.4億円(前年比+10.6%)で、増収率9.0%を上回る伸びとなり営業レバレッジがプラスに作用した。事業施設のセグメント利益は544.0億円(+13.5%、利益率14.7%)、賃貸住宅は428.7億円(+12.6%、利益率11.1%)と増益に寄与した一方、商業施設は356.6億円(+0.5%)と増収に対し利益の伸びは限定的である。マンションは18.8億円(-46.5%)と大幅減益となった。経常利益は1,230.0億円(+9.9%)で、支払利息132.3億円を含む営業外費用が営業利益の伸びを一部相殺した。税引前利益には投資有価証券売却益33.7億円を含む特別利益42.6億円が寄与し、特別損失6.1億円を差し引いた特別損益純額は36.5億円のプラスである。純利益は831.9億円(+9.1%)で、増収増益の決算といえる。
セグメント別分析
事業施設が売上高3,688.7億円(+6.9%)、セグメント利益544.0億円(+13.5%、利益率14.7%)と全社最大の利益寄与セグメントとなった。賃貸住宅は売上高3,866.5億円(+10.7%)、利益428.7億円(+12.6%、利益率11.1%)と増収増益が続いている。商業施設は売上高3,154.2億円(+9.1%)に対し利益356.6億円(+0.5%)で増収に対する増益率が鈍く、利益率は11.3%と横ばいである。戸建住宅は売上高2,692.6億円(+14.3%)、利益92.5億円(+29.2%)と増収増益に加え利益率も3.4%へ改善した。マンションは売上高560.7億円(-13.6%)、利益18.8億円(-46.5%)と減収減益で、利益率3.3%と低水準にある。環境エネルギーは売上高320.4億円(+14.6%)、利益49.4億円(+12.9%)、利益率15.4%と報告セグメント中で最も高い収益性を維持している。セグメント合計利益から全社費用等の調整額を控除して連結営業利益1,306.4億円となり、マンション・商業施設の伸び鈍化が今後のセグメントミックス上の注目点である。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は9.3%で前年同期9.1%から改善し、純利益率は5.9%とほぼ横ばいであった。粗利率は21.3%で前年同期21.2%から小幅に改善している。【キャッシュ品質】包括利益は1,058.3億円と純利益840.6億円を上回り、為替換算調整額202.9億円を中心にその他包括利益が純資産を押し上げた。特別利益には投資有価証券売却益33.7億円が含まれ、税引前利益の一部は非経常項目に依存している。【投資効率】年換算ROEは11.2%であり、財務レバレッジの活用が資本効率を補完する構造にある。自己資本比率は34.8%で、前年同期34.4%からやや低下した。【財務健全性】流動資産4兆8,860.3億円が流動負債2兆8,901.8億円を上回り流動性に厚みがある一方、短期借入金は1兆514.7億円(前年7,579.0億円)と大きく増加しており、短期資金調達への依存度上昇が確認される。
キャッシュフロー分析
本決算ではCF計算書の詳細データが示されていないため、BS変動から資金動向をみると、現金及び預金は4,596.6億円で前年末比増加した一方、短期借入金は7,579.0億円から1兆514.7億円へ大きく増加し、資金調達面では短期調達への依存が強まっている。販売用不動産は前年末比で増加し、開発・在庫投資に資金が投じられていることがうかがえる。完成工事未収入金は減少しており、工事代金の回収が進捗した可能性がある。総資産は8兆6,163.7億円で前年末8兆4,124.2億円から増加し、事業拡大に伴う資産・調達両面の増加がみられる。
収益の質
営業利益から経常利益、税引前利益への推移をみると、営業外収益96.6億円(受取配当金29.1億円を含む)に対し営業外費用173.1億円(支払利息132.3億円)が計上され、金融費用が経常段階の利益を圧迫している。特別利益42.6億円には投資有価証券売却益33.7億円が含まれ、特別損失6.1億円を上回るため、税引前利益1,266.5億円には36.5億円の非経常的なプラス要因が含まれている。包括利益1,058.3億円は純利益840.6億円を217.7億円上回り、為替換算調整額202.9億円が主因であり、事業本体の収益力とは別の要因による純資産増加が生じている。全体としては営業利益の伸びが収益改善の主体であり、非経常項目の寄与は限定的だが、経常段階の金融費用増加は今後の収益の質を評価する上で継続的な監視点である。
業績予想・ガイダンス
通期会社予想は売上高5兆9,000億円(前年比+5.8%)、営業利益4,600億円(同-25.2%)、経常利益4,020億円(同-29.7%)である。当第1四半期の進捗率は売上高23.9%、営業利益28.4%、経常利益30.6%、純利益31.3%であり、標準進捗率25%を上回るペースにある。当第1四半期の営業利益率9.3%は通期計画上の想定営業利益率(約7.8%)を上回っており、通期予想には下期にかけての採算構成の変化や保守的な前提が織り込まれている可能性がある。当四半期に業績予想・配当予想の修正が行われている点も踏まえ、今後の四半期進捗が計画達成の確度を左右する。
株主還元
2026年3月期の配当は普通配当165円に創業70周年記念配当10円を加えた特殊要因を含む水準であった。2027年3月期は株式分割(1株を2株に分割)を予定しており、分割前ベースでは年間配当178円(会社公表)とされている。期中平均株式数と通期純利益予想2,660億円を用いた概算では、配当性向は40%台前半となる。前期の記念配当を除いた実質的な配当水準との比較では、今後の配当の継続性を評価する上で通常配当と一時的な記念配当の区別が必要である。自社株買いに関するデータは開示されていない。
リスク要因
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短期資金調達への依存: 短期借入金は前年同期比+38.7%の1兆514.7億円に増加し、現金及び預金4,596.6億円との比較で現金/短期負債は0.44倍にとどまる。流動比率は169%と健全であるものの、即時の現金による短期債務充当力は限定的であり、金利上昇や借換条件の変化に対する感応度が高まっている。
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不動産在庫・工事採算リスク: 販売用不動産は8,532.4億円(前年末比+12.2%)に増加し、未成工事支出金も781.2億円へ増加している。工事損失引当金204.9億円を計上しており、資材・労務費の変動や販売期間の長期化が採算に影響しうる。
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セグメント業績のばらつき: マンション事業は売上高-13.6%、セグメント利益-46.5%と大幅な減収減益であり、案件引渡しの時期・構成による四半期変動が大きい。商業施設も増収に対し利益の伸びが鈍く、セグミックスの変化が全社利益率に影響する可能性がある。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(construction)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 9.3% | 4.5% (2.7%–6.6%) | +4.8pt |
| 純利益率 | 6.0% | 3.8% (-1.1%–4.4%) | +2.2pt |
自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を大きく上回り、業界内で高い収益性水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 9.0% | 4.8% (3.4%–10.1%) | +4.2pt |
売上高成長率も業種中央値を上回るが、IQR上限(10.1%)の範囲内にあり、業界内での成長ペースとして特異的な水準ではない。
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
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増収率9.0%に対し営業利益成長率10.6%と利益がトップラインを上回るペースで拡大しており、事業施設・賃貸住宅を中心とした増益基調が全社利益率の改善(9.1%→9.3%)につながっている。
-
短期借入金が前年同期比+38.7%と大きく増加し、現金/短期負債が0.44倍にとどまる点は、資金調達構成の変化として決算データ上確認できる。流動比率自体は169%と健全であり、資産・負債の質を併せて捉える必要がある。
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マンション事業の減収減益(売上-13.6%、利益-46.5%)と商業施設の増益鈍化(利益+0.5%)は、セグメント構成の変化として決算数値に表れている一方、事業施設・環境エネルギーの高い利益率(14.7%、15.4%)は収益構造上の強みとして観察される。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 4,260円 |
| base(基準) | 4,347円 |
| bull(強気) | 4,377円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 4,848円 |
| 調整後予想EPS | 246.9円 |
| 株主資本コスト r | 8.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 30.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.150(当社の過去のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.90倍 / 17.6倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 4,225円〜4,475円、ω±0.1で 4,330円〜4,359円。
注記:
- 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。