クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥888.6億 | ¥775.0億 | +14.7% |
| 営業利益 | ¥58.2億 | ¥36.0億 | +61.8% |
| 経常利益 | ¥60.7億 | ¥38.0億 | +59.8% |
| 純利益 | ¥43.9億 | ¥26.0億 | +68.8% |
| ROE(年換算) | 9.4% | 5.8% | - |
Executive Summary
建設事業の増収と採算改善を主因に、増収増益かつ大幅な利益成長を達成した決算である。売上高888.6億円(前年比+14.7%)、営業利益58.2億円(同+61.8%)、経常利益60.7億円(同+59.8%)、純利益43.9億円(同+68.8%)となった。増収率を大きく上回る増益率は、建築工事の伸長と販管費率の低下による営業レバレッジの効果を示す。
業績変動要因
【売上高】売上高は888.6億円(前年比+14.7%)。セグメント別ではConstruction871.4億円(同+14.3%、構成比98.1%)、RealEstate14.3億円(同+36.5%)、その他3.4億円(同+3.3%)となった。建設事業内では建築工事491.1億円(同+24.8%)が牽引役となり、土木工事321.6億円(同+2.7%)は小幅な伸びにとどまった。
【損益】営業利益は58.2億円(同+61.8%)で、営業利益率は6.5%と前年同期4.6%から改善した。Constructionセグメント利益56.6億円(同+63.5%、利益率6.5%)が牽引し、RealEstate利益率は15.1%と前年の18%台から低下した。売上総利益率は12.4%(前年11.0%)に改善し、販管費率は5.8%(前年6.4%)へ低下、増収による固定費吸収が確認できる。経常利益60.7億円(同+59.8%)は営業外収支が純益(受取配当1.8億円等)であることによる。特別利益2.7億円(固定資産売却益等)を一時的要因として含み、純利益43.9億円(同+68.8%)に寄与している。結論として増収増益。
セグメント別分析
Constructionは売上871.4億円(構成比98.1%、前年比+14.3%)、営業利益56.6億円(同+63.5%、利益率6.5%)と、増収・増益ともに連結業績を主導した。RealEstateは売上14.3億円(同+36.5%)と大きく伸びたが、営業利益2.2億円(同+14.3%)にとどまり、利益率は15.1%と前年の18%台から低下しており、物件構成や販売条件の変化が採算を圧迫した可能性がある。その他事業は売上3.4億円(同+3.3%)で横ばい、利益0.2億円(同-12.5%)と減益であった。
主要財務指標
【収益性】営業利益率6.5%(前年4.6%)、売上総利益率12.4%(前年11.0%)、純利益率4.9%(前年3.3%)といずれも改善し、増収による固定費吸収が寄与した。【キャッシュ品質】営業CF149.5億円は純利益43.9億円の約3.4倍に達し、会計利益に対して現金創出力が高い状態にあるが、完成工事未収入金の回収や工事未払金の増加など運転資本変動の寄与が大きい点に留意が必要である。【投資効率】ROE(年換算)は9.4%で、営業利益率・純利益率の改善が主因であり、財務レバレッジへの依存度は低い。【財務健全性】自己資本比率は59.6%、現金及び預金425.6億円に対し有利子負債は8.5億円程度と小さく、財務基盤は強固である。
キャッシュフロー分析
営業CFは149.5億円で前年同期比+113.3%と大幅に増加し、純利益43.9億円を大きく上回る水準となった。この増加には完成工事未収入金の回収(+40.6億円)、工事未払金等の増加(+39.2億円)、未成工事受入金の増加など運転資本要因が寄与しており、通期でも同水準の現金創出が続くとは限らない点は留意される。投資CFは設備投資7.4億円を中心に7.9億円の支出にとどまり、フリーキャッシュフローは141.6億円の黒字となった。財務CFは配当支払21.7億円を中心に24.2億円の支出であり、営業CF・フリーキャッシュフローは配当・設備投資を十分にカバーしている。現預金は425.6億円まで積み上がり、資金余力は一段と強化された。
収益の質
当期純利益の増益要因は主に本業の採算改善であるが、特別利益2.7億円(固定資産売却益等)を含んでおり、純利益の一部は一時的要因による押し上げである点に留意が必要である。営業外収益は受取配当金1.8億円を中心に3.0億円で、営業外費用0.5億円を上回り、経常利益は営業利益を上回る水準となった。営業CF149.5億円は純利益の約3.4倍に達し、アクルーアル(会計発生高)は小さく利益の現金裏付けは強いが、その内実は完成工事未収入金の回収や工事未払金・前受金の増加という運転資本のタイミング要因を多く含む。包括利益は49.9億円で純利益43.9億円をやや上回り、有価証券評価差額金5.7億円のプラス影響が寄与しており、純利益と包括利益の乖離は大きくない。
業績予想・ガイダンス
通期会社予想は売上高1,905.0億円(前年比+13.4%)、営業利益93.0億円(同+19.7%)、経常利益96.0億円(同+18.1%)である。上期実績の進捗率は売上高46.6%、営業利益62.6%、経常利益63.3%であり、通常の上期進捗目安50%と比較すると、売上高はやや下回る一方、利益進捗は大きく上回っている。これは上期の採算改善が想定以上に進んだことを示すが、建設業では工事進捗や竣工時期により下期の採算が変動しやすく、上期の高進捗が通期を通じて維持されるかは工事別の原価管理が焦点となる。なお、当四半期に業績予想・配当予想の修正が行われている。
株主還元
通期配当予想は1株140円(2026年7月1日付の1対2株式分割考慮後、分割前換算では280円相当)である。通期予想EPS390.24円に対する配当性向は約35.9%であり、持続可能とされる水準にある。上期の現金配当支払額は21.7億円で、上期営業CF149.5億円・フリーキャッシュフロー141.6億円により十分にカバーされている。自社株買いはごく僅少(約0.0億円)で、株主還元の中心は配当であり、自社株買いを含めた総還元性向は上期フリーキャッシュフロー対比で約15%にとどまる。
リスク要因
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粗利益率の低さ: 売上総利益率は12.4%(前年11.0%)に改善したものの、一般的な品質評価水準である20%を下回り、資材価格や労務費、外注費の上昇、固定価格案件の原価超過が生じた場合、営業利益率6.5%の改善分が圧縮されやすい構造にある。
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建築工事偏重による採算変動リスク: 増収の主因である建築工事売上は前年比+24.8%と大きく伸びており、大型案件の工期遅延や設計変更、追加コスト発生が生じた場合、収益改善の反転要因となり得る。
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運転資本・回収リスク: 完成工事未収入金は595.1億円と大きく、発注者の支払時期や検収の遅延は営業CFの変動要因となる。また不動産セグメントは売上+37.4%に対し利益率が前年から低下しており、物件構成・販売条件が今後の利益成長の制約となる可能性がある。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(construction)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 6.5% | 3.7% (3.3%–3.8%) | +2.9pt |
| 純利益率 | 4.9% | 3.6% (2.4%–4.7%) | +1.3pt |
自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を大きく上回り、収益性は業種内で高水準に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 14.7% | 8.0% (-1.8%–18.3%) | +6.7pt |
売上高成長率は業種中央値を上回るが、業種内IQRの上限(18.3%)には届かず、上位水準ながら突出した位置ではない。
※出所: 当社集計
決算上の注目ポイント
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売上高+14.7%に対し営業利益+61.8%と大幅な増益率となり、建築工事の伸長と販管費率低下による営業レバレッジが業績改善の中心となっている。
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通期予想に対する上期進捗率は、売上高46.6%に対し営業利益62.6%・純利益68.4%と利益面が先行しており、上期時点で会社予想は利益面に相応の進捗を確保している。ただし純利益には特別利益2.7億円という一時的要因が含まれる点は考慮が必要である。
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売上総利益率12.4%は改善傾向にあるものの絶対水準としては低く、完成工事未収入金595.1億円の回収動向とあわせ、工事採算の変動が下期業績の構造的な注目点となる。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 5,216円 |
| base(基準) | 5,340円 |
| bull(強気) | 5,429円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 5,669円 |
| 調整後予想EPS | 435.8円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 35.9% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.94倍 / 12.3倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 5,192円〜5,493円、ω±0.1で 5,328円〜5,347円。
注記:
- 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。