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18982027 第1四半期プライムJGAAP

世紀東急工業(1898) 2027年度第1四半期決算 減収・営業益23%減

2027年度第1四半期の売上高は197.3億円(前年同期比-3.2%)、営業利益は4.6億円(同-22.8%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

建設・資材/建設業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥197.3億¥203.8億−3.2%
営業利益¥4.6億¥6.0億−22.8%
経常利益¥4.4億¥5.8億−24.6%
純利益¥2.1億¥4.2億−49.5%
ROE0.5%1.0%-

Executive Summary

当四半期は建設事業の採算悪化と実効税率の上昇が重なり、減収に加えて営業減益・純利益の大幅な圧縮が生じた決算となった。売上高は197.3億円(前年比-3.2%)、営業利益は4.6億円(同-22.8%)、経常利益は4.4億円(同-24.6%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2.1億円(同-49.5%)となった。減収幅に比べ営業利益以下の減益幅が大きく、特に純利益は税負担の増加により利益進捗以上に圧縮された。

業績変動要因

【売上高】売上高は197.3億円で前年比-3.2%となった。売上の65.0%を占める建設事業が-5.2%の減収となり全体を押し下げた一方、売上の33.9%を占める舗装資材製造販売事業は+4.1%の増収で一部を相殺した。建設事業は完成工事高の減少が主因、舗装資材事業は販売価格・数量の改善が寄与したとみられる。

【損益】営業利益は4.6億円で前年比-22.8%、営業利益率は2.3%(前年2.9%)へ低下した。粗利率は10.7%(前年10.8%)とほぼ横ばいだが、販管費率が7.9%から8.4%へ上昇し利益を圧迫した。セグメント別では建設事業の営業利益が-15.5%(利益率5.9%、前年6.7%)と採算が悪化し、舗装資材製造販売事業は+20.3%(利益率7.7%)と改善しており、両事業の採算トレンドは対照的である。経常利益は4.4億円(-24.6%)とほぼ営業利益と同水準の下落幅だが、純利益は2.1億円(-49.5%)と大幅に圧縮された。この差は実効税率が前年の27.9%から51.0%へ急上昇したことが主因であり、特別損益(固定資産除却損0.05億円)の影響は軽微である。減収に加え本業の採算悪化と税負担増が重なった、減収減益の決算である。

セグメント別分析

建設事業は売上149.2億円(前年比-5.2%)、営業利益8.8億円(同-15.5%)、利益率5.9%(前年6.7%)で採算が悪化した。舗装資材製造販売事業は売上77.8億円(同+4.1%)、営業利益6.0億円(同+20.3%)、利益率7.7%(前年6.4%)へ改善し、建設事業の減益を一部相殺した。その他事業(売電事業等)は売上2.5億円(同-1.2%)、営業利益0.4億円(同-21.4%)で規模は小さい。本社管理部門等の調整額(全社費用)は△10.7億円で前年の△10.0億円から拡大し、セグメント合計の増益をさらに圧迫している。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は2.3%(前年2.9%)、純利益率は1.1%(前年2.1%)へ低下し、実効税率は51.0%(前年27.9%)へ上昇した。【キャッシュ品質】完成工事未収入金は226.8億円(前年338.9億円、-33.1%)へ縮小し、未成工事受入金は23.6億円(前年16.4億円、+44.0%)へ増加しており、代金回収と前受金の積み上がりが資金効率を支えている。【投資効率】ROEは0.5%、EPS(基本)は5.81円(前年11.54円、-49.7%)、BPSは1,175.75円(前年1,207.01円、-2.6%)である。【財務健全性】自己資本比率は55.0%(前年52.3%、+2.7pt)、現金及び預金は193.7億円(前年144.4億円、+34.2%)、長期借入金64.8億円・短期借入金2.0億円に対しネットキャッシュは約126.9億円と厚い。

キャッシュフロー分析

当四半期はキャッシュフロー計算書の個別開示はないが、BS項目の変動から資金動向を確認できる。現金及び預金は193.7億円で前年同期の144.4億円から+49.3億円増加した。主な要因は完成工事未収入金が338.9億円から226.8億円へ-112.1億円縮小したことによる代金回収の進展である。加えて未成工事受入金が16.4億円から23.6億円へ+7.2億円増加し、前受構造の強化も資金の積み上がりに寄与した。一方で未成工事支出金は1.2億円から2.6億円へ増加しており、工事進行に伴う先行支出も一部発生している。総じて運転資本の圧縮方向への変化がキャッシュ増加の主因とみられる。

収益の質

当四半期の損益は概ね本業要因が中心で、一時的要因の影響は限定的である。営業外収益は0.1億円、営業外費用は0.3億円でいずれも売上高比0.2%未満に留まる。特別損失は固定資産除却損0.05億円のみで、特別利益はほぼゼロであり、経常利益と純利益の乖離を生む主因ではない。経常利益(4.4億円、-24.6%)に対し純利益(2.1億円、-49.5%)の落ち込みが大きいのは、実効税率が前年の27.9%から51.0%へ急上昇したためである。包括利益は1.7億円で純利益2.1億円を下回り、退職給付に係る調整額-0.5億円が有価証券評価差額金+0.1億円を上回ったことがその他の包括利益をマイナスにした主因である。全体として、当期の利益変動は税負担の変化という非経常的な性格を帯びた要素に大きく依存しており、本業の収益力そのものよりも税務要因が最終利益の質を左右した点に留意が必要である。

業績予想・ガイダンス

通期会社計画に対する進捗率は、売上高19.2%(197.3億円/1,027.0億円)、営業利益6.9%(4.6億円/67.0億円)、経常利益6.7%(4.4億円/66.0億円)、純利益4.5%(2.1億円/47.0億円)である。標準的な四半期進捗(25%)と比較すると、売上高は-5.8pt、利益指標は-18~-21pt遅れており、特に利益面の遅れが大きい。建設業は工事の完成引渡しが下期に集中する傾向があり季節性の影響も想定されるが、通期計画達成には第2四半期以降の採算改善と税負担の平準化が必要となる。当四半期時点で業績予想・配当予想の修正は行われていない。

株主還元

会社は年間配当予想を75円としており、当四半期時点で配当予想の修正はない。会社計画のEPS128.3円に対する配当性向は約58.5%となる。前期の配当(35円)との比較では、当期計画は75円への増配となる。純利益の進捗が低水準(4.5%)にある一方、自己資本比率55.0%、ネットキャッシュ約126.9億円と財務余力は厚く、配当原資の観点では下支え要因となっている。

リスク要因

  1. 建設事業の採算悪化: 建設事業の営業利益率は5.9%で前年同期6.7%から-0.8pt低下した。原価・外注費上昇に対する価格転嫁の遅れが要因とみられ、通期での改善が課題である。

  2. 実効税率上昇による純利益圧迫: 実効税率は51.0%で前年27.9%から+23.1pt上昇した。純利益率は1.1%(前年2.1%)へ低下し、税負担の高止まりが継続する場合、通期純利益計画(47.0億円)の達成確度に影響する可能性がある。

  3. 通期利益計画の進捗遅れ: 営業利益進捗率は6.9%、純利益進捗率は4.5%で、いずれも標準的な四半期進捗(25%)を大きく下回る。下期偏重の季節性を踏まえても、第2四半期以降の採算回復が計画達成の前提となる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(construction)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率2.3%4.5% (2.7%–6.6%)−2.2pt
純利益率1.1%3.8% (-1.1%–4.4%)−2.7pt
自社の収益性指標はいずれも業種中央値を下回っており、建設業界内では低位に位置づけられる。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−3.2%4.8% (3.4%–10.1%)−8.0pt
売上高成長率も業種中央値を大きく下回り、同業他社が増収傾向にある中での減収は目立つ位置づけである。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 建設事業(売上比65.0%)の採算悪化と舗装資材製造販売事業(売上比33.9%)の採算改善が対照的に進行しており、セグメント間の収益構造の変化が今後の全社利益率を左右する構図となっている。

  2. 実効税率が前年27.9%から51.0%へ急上昇したことが純利益を前年比-49.5%まで押し下げた主因であり、営業・経常利益の減益幅(-22.8%/-24.6%)よりも純利益の落ち込みが大きい点は税務要因の影響として整理できる。

  3. 自己資本比率55.0%、ネットキャッシュ約126.9億円という保守的な財務基盤は、通期利益進捗の遅れ(営業利益6.9%、純利益4.5%)に対する当面のバッファとなっている。

理論株価(参考値)

残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,217円
base(基準)1,259円
bull(強気)1,289円
算出前提
1株純資産(BPS)1,176円
調整後予想EPS143.3円
株主資本コスト r9.65%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向58.5%
予想EPSの信頼度調整×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.07倍 / 8.8倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,225円〜1,294円、ω±0.1で 1,257円〜1,261円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。