| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥271.7億 | ¥202.4億 | +34.2% |
| 営業利益 | ¥17.7億 | ¥1.7億 | +917.0% |
| 経常利益 | ¥18.2億 | ¥2.0億 | +782.5% |
| 純利益 | ¥12.2億 | ¥1.1億 | +1010.9% |
| ROE | 2.3% | 0.2% | - |
2027年3月期第1四半期は、建設事業の採算改善を主因とする増収増益で、営業利益が前年同期比+917.0%と大幅に回復した。売上高は271.7億円(前年同期202.4億円、YoY+34.2%)、営業利益は17.7億円(同1.7億円、YoY+917.0%)、経常利益は18.2億円(同2.0億円、YoY+782.5%)となった。純利益(連結、非支配株主持分を含む)は12.2億円(同1.1億円、YoY+1010.9%)で、うち親会社株主に帰属する当期純利益は11.96億円(同1.04億円、YoY+1050.0%)。増益の主因は粗利率の改善であり、売上拡大に伴う固定費吸収と工事採算の正常化が収益性を押し上げた。
【売上高】売上高は271.7億円で前年同期比+34.2%の増収となった。建設事業が270.1億円(+34.6%)と全体をけん引し、売上構成の99.6%を占める。完成工事高は264.0億円で、開発事業等は7.7億円。一方、不動産事業は1.3億円(-9.9%)、その他事業は0.5億円(-5.7%)と小幅減収であり、事業ポートフォリオは建設事業への集中度が一段と高まった。
【損益】売上総利益率は14.4%で前年同期10.4%から+4.0pt改善し、完成工事総利益率も13.9%(前年9.7%、+4.2pt)へ上昇した。ただし開発事業等の粗利率は33.1%(前年36.1%、-3.0pt)とやや低下している。販管費は21.6億円、売上高比7.9%(前年9.6%、-1.6pt)へ低下し、増収による固定費吸収が進んだ。営業利益率は6.5%(前年0.9%、+5.6pt)に拡大し、営業利益は17.7億円(YoY+917.0%)となった。経常利益は18.2億円(YoY+782.5%)で、営業外収益1.6億円(うち受取配当金1.0億円)が経常段階の増分にわずかに寄与した一方、支払利息は0.9億円(前年0.3億円)へ増加している。特別損益は特別損失0.01億円のみで一時的要因は軽微であり、経常利益から純利益への差(親会社株主帰属ベースで11.96億円)は主に実効税率(約32.7%)の税費計上によるものである。以上より、本四半期は増収増益であり、利益改善は本業の採算回復による構造的なものと評価できる。
建設事業は売上270.1億円(YoY+34.6%)、営業利益24.0億円(YoY+280.5%)、利益率8.9%(前年3.1%相当)と、増収と採算改善の両面で全社利益をけん引した。不動産事業は売上1.3億円(YoY-9.9%)、営業利益0.7億円(YoY-12.8%)ながら利益率は53.5%と高マージンを維持しており、規模は小さいものの収益性の高い事業として補完的な位置づけにある。その他事業(船舶監理業務等)は売上0.5億円(YoY-5.7%)、営業損失0.3億円で前年の赤字(-0.1億円)から拡大した。全社費用調整額は-6.7億円(前年-5.2億円)で、報告セグメント合計利益24.7億円から全社費用を控除して連結営業利益17.7億円となっている。売上・利益ともに建設事業への依存度が高く、同事業の採算動向が業績を左右する構造である。
【収益性】営業利益率は6.5%で前年同期0.9%から+5.6pt改善し、純利益率(連結ベース)は4.5%(前年0.5%)、親会社株主帰属ベースでは4.4%(前年0.5%)といずれも大幅に上昇した。ROEは2.3%で、前年同期(概ね0.2%水準)から改善したものの絶対水準は低位にとどまる。【キャッシュ品質】現金及び預金は153.8億円で、流動比率は177.4%(流動資産897.0億円/流動負債505.6億円)と厚みのある短期支払能力を維持している。完成工事未収入金は605.3億円(前年597.9億円、+1.2%)で、売上拡大に対して緩やかな増加にとどまる。【投資効率】総資産回転率は0.23回(売上271.7億円/平均総資産1179.5億円)で、投下資本利益率(ROIC、NOPATベース試算)は約2.3%と、資本効率面では改善余地がある水準にある。【財務健全性】自己資本比率は47.5%で前年同期44.1%から+3.4pt上昇し、短期借入金は75.8億円(前年161.2億円、-53.0%)へ大幅に圧縮された。支払利息は0.9億円(前年0.3億円)へ増加しているが、借入残高圧縮により金利耐性は維持されている。
キャッシュ・フロー計算書の開示はないが、貸借対照表の増減から資金動向を確認すると、現金及び預金は153.8億円で前年同期196.4億円から42.6億円(-21.7%)減少している一方、短期借入金は161.2億円から75.8億円へ85.4億円(-53.0%)圧縮されており、手元資金を用いた有利子負債の返済が進んだ様子がうかがえる。完成工事未収入金は605.3億円(前年597.9億円、+1.2%)と売上拡大に対して緩やかな増加にとどまり、運転資本の急激な積み上がりは見られない。前受金に相当する預り金は134.4億円(前年109.1億円、+23.2%)と増加しており、工事の着手金・中間金の受領が資金繰りを下支えしている。全体として、営業利益の急回復と前受金の増加が運転資金を補い、借入圧縮という財務活動を可能にした構図と解釈できる。
経常利益18.2億円に対し営業外収益は1.6億円(売上高比0.6%)にとどまり、うち受取配当金1.0億円は投資有価証券からの経常的な収益であることから、利益の大部分は本業起因である。特別損益は特別損失0.01億円のみで、一時的要因の影響は軽微である。一方、包括利益は8.1億円と、純利益(連結ベース)12.2億円を下回っており、その他有価証券評価差額金-3.4億円、退職給付に係る調整額-0.8億円を中心とするその他の包括利益-4.2億円が差を生んでいる。これは保有有価証券の時価変動という非経常的な評価損が主因であり、当期の損益計算書上の収益力そのものの毀損を示すものではないが、資産サイドの含み益変動として継続的なモニタリングに値する。
通期会社計画に対する進捗率は、売上高23.4%(271.7億円/1160.0億円)、営業利益24.9%(17.7億円/71.0億円)、経常利益27.9%(18.2億円/65.0億円)、純利益(親会社株主帰属ベース)27.2%(11.96億円/44.0億円)となっている。第1四半期の均等進捗目安25%と比較すると、売上高はやや下回るものの、利益面は経常・純利益で計画を上回るペースにあり、粗利率改善と販管費比率低下による増益効果が計画対比で先行している。当四半期において業績予想・配当予想の修正はいずれも「無」であり、現時点のトレンドは通期計画と整合的である。
通期の配当予想は145円で、EPS予想345.71円に対する配当性向は41.9%となる。当四半期時点で配当予想の修正はなく、期初計画が維持されている。短期借入金の大幅圧縮(-53.0%)と自己資本比率の改善(44.1%→47.5%)が進む中、配当原資の安定性は前年同期対比で改善していると評価できる。自己株買いに関する記載はない。
採算変動リスク: 完成工事総利益率は13.9%(前年9.7%、+4.2pt)まで改善したが、業界内での良好水準とされる15%超にはなお届かず、資材価格・外注費の再上昇局面ではマージン低下の余地が残る。
運転資本負担リスク: 完成工事未収入金は605.3億円(前年597.9億円、+1.2%)と高水準で推移しており、回収サイクルの長期化は資金繰りへの影響要因となり得る。
資金調達コスト上昇リスク: 支払利息は0.9億円(前年0.3億円、+167.6%)へ増加している。短期借入金は75.8億円へ圧縮されたものの、流動負債505.6億円の一部を占めており、金利上昇局面では借換コストが財務費用を押し上げる可能性がある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 6.5% | 4.5% (2.7%–6.6%) | +2.0pt |
| 純利益率 | 4.5% | 3.8% (-1.1%–4.4%) | +0.7pt |
営業利益率・純利益率とも建設業中央値を上回り、収益性は同業比較で相対的に良好な位置づけにある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 34.2% | 4.8% (3.4%–10.1%) | +29.4pt |
売上成長率は業界中央値を大幅に上回っており、同業内でも突出した増収ペースにある。
※出所: 当社集計
増益の質: 粗利率が前年同期比+4.0pt、販管費比率が-1.6pt改善したことによる正の営業レバレッジが増益の主因であり、特別損益の寄与は僅少(特別損失0.01億円)であるため、利益改善は本業由来の構造的な変化と捉えられる。
ガイダンス進捗の非対称性: 売上高進捗23.4%に対し、営業利益24.9%・経常利益27.9%・純利益27.2%と利益指標が先行しており、通期計画との整合性は利益面で高い。
財務構造の変化: 短期借入金が前年同期比-53.0%(161.2億円→75.8億円)に減少し、自己資本比率は44.1%から47.5%へ改善した。財務健全性の向上が確認できる一方、支払利息は増加傾向にあり、金利動向のモニタリングが引き続き有用と考えられる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 3,995円 |
| base(基準) | 4,107円 |
| bull(強気) | 4,187円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 4,165円 |
| 調整後予想EPS | 386.1円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 41.9% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.99倍 / 10.6倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 3,994円〜4,224円、ω±0.1で 4,105円〜4,108円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。