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18882027 第1四半期プライムJGAAP

若築建設(1888) 2027年度第1四半期決算 増収・営業益917%増

2027年度第1四半期の売上高は271.7億円(前年同期比+34.2%)、営業利益は17.7億円(同+917.0%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

建設・資材/建設業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥271.7億¥202.4億+34.2%
営業利益¥17.7億¥1.7億+917.0%
経常利益¥18.2億¥2.0億+782.5%
純利益¥12.2億¥1.1億+1010.9%
ROE(年換算)9.1%0.8%-

Executive Summary

建設事業の完成工事高拡大と採算改善により、増収増益に加え利益率が大幅に改善した点が本決算の最重要ポイントである。売上高は271.7億円(前年比+34.2%)、営業利益は17.7億円(前年比+917.0%)、経常利益は18.2億円(同+782.5%)、純利益は12.2億円(同+1010.9%)となった。営業利益率は6.5%と前年同期の0.9%から大幅に改善し、完成工事の採算改善と販管費増加率が売上成長率を下回ったことによる営業レバレッジが主因である。

業績変動要因

【売上高】売上高は271.7億円で前年同期比+34.2%。建設事業が270.1億円(同+34.6%)と連結売上のほぼ全体を占め、成長を牽引した。不動産事業は1.3億円(同-9.9%)と縮小し、その他事業も0.5億円(同-5.7%)にとどまった。完成工事高263.97億円は前年同期比+34.1%で、建設事業の受注・進捗拡大が売上増加の主因である。

【損益】建設事業のセグメント利益は24.0億円(同+280.5%)、利益率は8.9%で前年同期の3.1%から大幅上昇した。粗利率は14.4%と前年同期の約10.4%から改善し、完成工事総利益は36.7億円(同+91.8%)へ拡大した。販管費は21.6億円で同+11.2%増にとどまり、売上成長34.2%を下回ったため固定費吸収が進んだ。営業外収支は受取配当金中心の1.6億円の収益に対し支払利息等0.9億円の費用があり、経常利益への影響は限定的である。特別損益はほぼ発生しておらず、経常利益18.2億円に対し純利益12.2億円は実効税率約32.7%の負担を反映した水準である。増収増益であり、増収に加えて採算改善を伴う質の高い増益と評価できる。

セグメント別分析

建設事業は売上270.1億円(前年比+34.6%)、営業利益24.0億円(同+280.5%)、利益率8.9%(前年同期3.1%)と、連結利益の実質的な源泉である。不動産事業は売上1.3億円(同-9.9%)、営業利益0.7億円(同-12.8%)と規模は小さいが利益率53.5%と高水準を維持している。その他事業(船舶監理業務等)は売上0.5億円、営業損失0.3億円で前年同期の損失0.1億円から悪化した。全社費用(調整額)は6.7億円で前年同期の5.2億円から増加したが、建設事業の増益で十分に吸収されている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率6.5%、純利益率4.4%はいずれも前年同期(0.9%、0.5%)から大幅に改善したが、粗利率14.4%は建設原価変動に対するバッファーとしては厚くない水準にある。【キャッシュ品質】包括利益8.1億円は純利益12.2億円を下回り、その他有価証券評価差額金-3.4億円など評価差額の変動が要因である。完成工事未収入金605.3億円は総資産の53.3%を占め、工事進捗に対応した請求・回収の推移が現金化の鍵となる。【投資効率】ROE(年換算)は9.1%で、純利益率の急改善が主な押し上げ要因である。【財務健全性】自己資本比率47.5%、有利子負債は129.3億円(短期75.8億円・長期53.5億円)で前年同期比D比率は低下傾向にある。短期借入金は前年同期比53.0%減少し、金融依存度は改善方向にある一方、現金及び預金153.8億円は前年同期比21.7%減となっている。

キャッシュフロー分析

CF計算書の個別項目は開示データに含まれないため、BS変動から資金動向を分析する。現金及び預金は153.8億円で前年同期の196.4億円から減少した一方、短期借入金は161.2億円から75.8億円へ85.4億円圧縮されており、手元資金の一部が有利子負債の返済に充当された可能性がある。流動資産は897.0億円、流動負債は505.6億円で流動比率は177.4%となり、資金繰りの余力は維持されている。完成工事未収入金は605.3億円と高水準にあり、売上拡大に伴う工事代金の請求・回収サイクルが今後の資金動向を左右する要素として位置づけられる。

収益の質

経常利益18.2億円の押し上げは主に本業(建設事業)の採算改善によるものであり、営業外収益1.6億円のうち受取配当金1.0億円が中心で一時的要因は含まれていない。特別損益は減損損失0.01億円のみとほぼ無視できる規模で、経常利益と純利益の乖離(18.2億円→12.2億円)は主に実効税率約32.7%の税負担によるものであり、一時的な損益要因によるものではない。包括利益8.1億円は純利益12.2億円を下回り、投資有価証券の評価差額金-3.4億円等のその他包括利益の減少がアクルーアル的な差異として存在する。総じて、今回の増益は本業由来であり収益の質は良好と評価できる。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想は売上高116.0億円(前期比+10.7%)、営業利益71.0億円(同+6.8%)、経常利益65.0億円(同+1.1%)であり、当四半期に業績予想・配当予想の修正はない。Q1進捗率は売上高23.4%、営業利益24.9%、経常利益28.0%、純利益27.2%で、利益面は標準的な25%進捗を上回る一方、売上高進捗はやや下回る。建設業は工事進捗・竣工時期により四半期業績が変動しやすいため、Q1の高進捗のみで通期の上振れを判断することはできない。

株主還元

通期配当予想は1株145.0円、通期EPS予想345.71円に基づく予想配当性向は約41.9%で、自社株買いを含まない配当のみの配当性向である。当四半期の配当予想修正はない。Q1の純利益進捗率27.2%は通期予想を支える水準にあり、現時点で配当予想の実現性に懸念を示す材料は確認されない。

リスク要因

  1. 粗利率の水準: 粗利率14.4%は前年同期から改善したものの、資材価格・労務費・外注費の上昇や個別工事の原価見積もり変動が生じた場合、採算への影響が大きくなりうる水準にある。

  2. 建設事業への利益集中: 建設事業のセグメント利益24.0億円が連結利益の実質的な源泉であり、工事進捗、竣工時期、設計変更、施工遅延等の変動が連結利益に直結しやすい構造にある。

  3. 完成工事未収入金の規模: 完成工事未収入金605.3億円は総資産の53.3%を占める。工事代金の請求・回収遅延や保留金の長期化が生じた場合、運転資本負担が増加する可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(construction)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率6.5%4.5% (2.7%–6.6%)+2.0pt
純利益率4.5%3.8% (-1.1%–4.4%)+0.7pt

業種内で営業利益率・純利益率ともに中央値を上回る位置づけにある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)34.2%4.8% (3.4%–10.1%)+29.4pt

売上高成長率は業種中央値を大きく上回り、業種内IQRの上限も大幅に超える伸びとなっている。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 売上高+34.2%に対し営業利益+917.0%という増益率の大きさは、建設事業における完成工事高の拡大と採算改善が同時に進行したことを示している。粗利率は14.4%まで改善したが、建設原価変動への耐性としては依然限定的な水準にある。

  2. 短期借入金は前年同期比53.0%減少し金融面の依存度は低下したが、完成工事未収入金が総資産の53.3%を占める点は、今後の請求・回収動向が現金化のペースを左右する構造的な特徴として観察される。

  3. 通期予想に対する利益進捗(27.2%〜28.0%)は標準的な25%を上回るが、売上高進捗(23.4%)はやや下回っており、工事進捗・竣工時期による季節性を踏まえた四半期推移の確認が今後のポイントとなる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)3,995円
base(基準)4,107円
bull(強気)4,187円
算出前提
1株純資産(BPS)4,165円
調整後予想EPS386.1円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向41.9%
予想EPSの信頼度調整×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.99倍 / 10.6倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 3,994円〜4,224円、ω±0.1で 4,105円〜4,108円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。