| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥761.9億 | ¥834.6億 | -8.7% |
| 営業利益 | ¥51.2億 | ¥51.7億 | -0.9% |
| 経常利益 | ¥52.2億 | ¥50.3億 | +3.8% |
| 純利益 | ¥36.3億 | ¥34.9億 | +4.0% |
| ROE | 3.1% | 3.0% | - |
当四半期は減収ながら採算改善により経常利益・純利益が増益となった決算である。売上高は761.9億円(前年比-8.7%)、営業利益は51.2億円(同-0.9%)とほぼ横ばい、経常利益は52.2億円(同+3.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益は36.8億円(同+6.7%)となった。減収の主因は国内建築事業の工事進捗の谷間による大幅減収(-37.3%)で、海外事業の伸長(+23.1%)が一部を相殺した。粗利率は12.5%と前年10.8%から+1.7pt改善し、営業外収支の好転(支払利息の減少、為替差損益の改善)が経常利益・純利益の増益に寄与した。
【売上高】売上高は761.9億円で前年同期比-8.7%の減収となった。セグメント別では国内土木事業が332.2億円(構成比43.6%、YoY-4.1%)で最大、国内建築事業は174.9億円(構成比23.0%、YoY-37.3%)と工事進捗の端境期により大幅減収、海外事業は224.9億円(構成比29.5%、YoY+23.1%)と伸長し減収を下支えした。その他事業(不動産・建設機械等)は52.5億円(YoY+8.5%)で堅調に推移した。
【損益】売上総利益は95.0億円、粗利率12.5%は前年10.8%から+1.7pt改善し、営業利益は51.2億円(営業利益率6.7%、前年6.2%から+0.5pt)とほぼ前年並みを確保した。販管費は43.8億円(前年38.5億円)へ+13.7%増加したが、粗利改善がこれを吸収した。セグメント利益では海外事業が13.1億円(YoY+406.6%、利益率5.8%)と急回復し、国内建築は20.3億円(YoY+4.9%、利益率11.6%)と高マージンを維持した一方、国内土木は28.9億円(YoY-23.5%、利益率8.7%)と減益となり主力事業の採算鈍化がみられる。経常利益は52.2億円(YoY+3.8%)で、支払利息の減少(1.1億円、前年1.6億円)と為替差益への転換(0.3億円、前年は為替差損)が営業外収支を改善した。特別損益は固定資産売却益1.5億円を中心に純額+1.2億円の一時的要因で、税引前利益は53.4億円(YoY+6.2%)となった。親会社株主に帰属する当期純利益は36.8億円(YoY+6.7%)で、非支配株主損益が前年の利益計上から損失に転じたことも押し上げ要因となった。売上高は減収、経常利益・純利益は増益の「減収増益」型の決算である。
海外事業の伸びが際立つ。海外事業は売上224.9億円(YoY+23.1%)、営業利益13.1億円(YoY+406.6%)と大幅増益で、利益率も5.8%へ改善し、円安効果や採算案件の進捗が寄与したとみられる。国内建築事業は売上174.9億円(YoY-37.3%)と大幅減収だが、営業利益は20.3億円(YoY+4.9%)、利益率11.6%と4セグメント中最高水準を維持し、選別受注とコスト管理が奏功した。国内土木事業は売上332.2億円(YoY-4.1%、構成比43.6%で最大)ながら、営業利益は28.9億円(YoY-23.5%)、利益率8.7%と減益となり、原価進捗や案件構成の変化が利益を圧迫した可能性がある。その他事業は売上52.5億円(YoY+8.5%)、営業利益4.9億円(YoY+62.2%)、利益率9.4%と堅調に推移した。
【収益性】営業利益率は6.7%で前年6.2%から+0.5pt改善し、純利益率(親会社株主帰属ベース)は4.8%で前年4.1%から+0.7pt向上した。粗利率12.5%(前年10.8%)の改善が主因である。【キャッシュ品質】現金及び預金は458.7億円(前年493.8億円、-7.1%)で、完成工事未収入金の回収進捗と未成工事受入金の積み上がりが運転資本の効率化に寄与する一方、未払法人税等の支払で資金は一部減少した。【投資効率】ROEは3.1%(四半期ベース)で、総資産は2809.4億円(前年3054.3億円、-8.0%)と圧縮された。資本効率の改善には収益性の伸びに加え資産効率の向上が引き続き課題となる。【財務健全性】自己資本比率は41.8%で前年38.6%から+3.2pt上昇し、流動比率は151.4%(流動資産2168.5億円/流動負債1432.7億円)と良好、インタレストカバレッジは営業利益ベースで46.98倍と高水準にある一方、短期借入金は158.6億円(前年比+57.8%)へ増加し短期調達への依存度がやや高まっている。
当四半期はキャッシュフロー計算書の個別開示はないが、貸借対照表の増減から資金動向を確認できる。現金及び預金は458.7億円で前年同期末493.8億円から-35.1億円(-7.1%)減少した。完成工事未収入金は1337.7億円(前年1577.8億円)へ-240.1億円減少し債権回収が進展した一方、未成工事受入金は225.6億円(前年171.9億円)へ+53.7億円(+31.2%)増加し前受金の積み上がりが運転資金を下支えした。他方で工事未払金等は339.9億円(前年498.8億円)へ-158.9億円と大きく減少して支払が先行し、未払法人税等も前期納税の反動で大幅に減少しており、これらが資金の減少要因となった。短期借入金は158.6億円(前年100.5億円)へ+58.1億円(+57.8%)増加し、運転資金需要の一部を賄っている。支払利息は1.1億円(前年1.6億円)へ低下し金利負担は軽減している。
当四半期利益の大部分は営業活動由来で、特別損益の影響は限定的である。特別利益1.5億円(固定資産売却益)、特別損失0.3億円(固定資産除却損)で、純額+1.2億円は税引前利益53.4億円の2.2%にとどまり一時的要因の寄与度は小さい。営業外収益2.8億円のうち受取配当金1.6億円が最大項目で、為替差益0.3億円への転換や支払利息の減少(1.6億円→1.1億円)が経常利益の押し上げに寄与しており、これらは為替や金利環境に左右される変動要素である。包括利益は45.0億円(親会社株主分45.5億円)で、純利益36.8億円との乖離+8.7億円は主に有価証券評価差額金+10.0億円によるもので、退職給付に係る調整額-1.4億円が一部相殺している。この乖離は保有株式の時価変動という非経常的要因が主体であり、本業の収益力とは区別して捉える必要がある。
通期会社予想に対する進捗率は、売上高21.2%(761.9億円/3600億円)、営業利益24.3%(51.2億円/211.0億円)、経常利益25.1%(52.2億円/208.0億円)、純利益(親会社株主帰属ベース)25.4%(36.8億円/145.0億円)である。売上進捗は四半期均等の25%をやや下回るが、利益進捗は概ね25%前後で標準的な水準にある。会社は通期で営業利益-12.8%、経常利益-15.5%の減益を見込んでいるのに対し、当第1四半期は経常利益+3.8%の増益となっており、下期にかけての採算悪化を織り込んだ計画である可能性がある。業績予想・配当予想はいずれも当四半期時点で修正されていない。
会社予想の年間配当金は1株当たり77.00円(前年同期実績38円)で、配当に関する注記では2026年3月期の年間配当金の内訳として普通配当77円に加え特別配当23円が開示されている。発行済株式数87,978千株から自己株式10,648千株を控除した約77,331千株をベースに、普通配当77円のみで算定した年間配当総額は約59.6億円となり、通期純利益予想145.0億円に対する配当性向は約41.1%となる。現金及び預金458.7億円と未成工事受入金の積み上がりを踏まえると、当面の配当原資には一定の余裕があるとみられる。自社株買いに関する開示は確認されない。
国内土木事業の採算鈍化: 主力の国内土木事業は売上332.2億円(構成比43.6%)に対し、営業利益は28.9億円(YoY-23.5%)、利益率8.7%と前年から低下しており、原価進捗や案件構成の変化が利益を圧迫している可能性がある。
短期資金調達への依存度上昇: 短期借入金は158.6億円で前年同期比+58.1億円(+57.8%)増加し、流動負債1432.7億円のうち短期性資金の比重が高まっている。支払利息は低下しているが、金利環境変化時の調達コスト上振れには留意が必要である。
海外事業・為替変動の影響: 海外事業は売上224.9億円(YoY+23.1%)、営業利益13.1億円(YoY+406.6%)と大幅に改善したが、為替差損益は前年の為替差損から当期は為替差益0.3億円へ転換しており、為替相場の変動が損益に与える影響は引き続き大きいとみられる。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 6.7% | 4.5% (2.7%–6.6%) | +2.2pt |
| 純利益率 | 4.8% | 3.8% (-1.1%–4.4%) | +1.0pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を上回り、収益性は業種内で相対的に高い水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | -8.7% | 4.8% (3.4%–10.1%) | -13.5pt |
売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、増収基調が続く業種内では減収局面にある。
※出所: 当社集計
減収下でも粗利率+1.7pt、営業利益率+0.5ptの改善がみられ、経常利益・純利益は増益となった。売上減少に対し販管費増加を上回る粗利改善で吸収しており、コスト管理・案件選別の進捗が利益率動向に表れている。
セグメント別では海外事業の急回復(営業利益+406.6%)と国内建築の高マージン維持(利益率11.6%)が収益を下支えする一方、主力の国内土木は営業利益-23.5%と減益であり、セグメント間の収益構造の変化が今後の焦点となる。
短期借入金が+57.8%増加し流動負債構成が短期化する一方、未成工事受入金は+31.2%積み上がっており、運転資金と受注動向の両面から今後のキャッシュフロー推移が注目される。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,630円 |
| base(基準) | 1,694円 |
| bull(強気) | 1,741円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,518円 |
| 調整後予想EPS | 209.4円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 41.1% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.12倍 / 8.1倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,647円〜1,743円、ω±0.1で 1,690円〜1,700円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。