クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥235.6億 | ¥232.7億 | +1.3% |
| 営業利益 | −¥3.3億 | −¥3.8億 | +13.1% |
| 経常利益 | −¥2.3億 | −¥3.0億 | +25.7% |
| 純利益 | −¥0.7億 | −¥1.0億 | +25.5% |
| ROE(年換算) | −0.6% | −0.7% | - |
Executive Summary
営業損益は前年同期の3.83億円の赤字から3.33億円の赤字へ縮小したが、建設事業の採算悪化が連結収益性の重石となっている。売上高は235.6億円(前年比+1.3%)、営業利益は-3.3億円(前年-3.8億円から改善)、経常利益は-2.3億円(前年-3.0億円から改善)、純利益は-0.7億円(前年-1.0億円から改善)となった。粗利率は8.9%と前年比約89bp改善したが、販管費率の上昇(10.3%、+65bp)がその効果を相殺し、営業赤字は継続した。製造販売・環境事業等の増収増益が建設事業の減収・損失拡大を補う構図であり、事業ミックスの変化が業績改善の主因となっている。
業績変動要因
【売上高】売上高は235.6億円で前年比+1.3%増収となった。セグメント別では、建設事業が121.5億円(前年比-7.9%)と減収した一方、製造販売・環境事業等は115.8億円(同+13.0%)と伸長し、全社の増収を主導した。事業構成は建設事業依存から製造販売・環境事業等への比重シフトが進んでいる。
【損益】営業利益は-3.3億円で前年の-3.8億円から改善した。粗利率は8.9%(前年8.0%)へ改善したが、販管費が前年比+8.0%増加し販管費率が10.3%(前年9.7%)へ上昇したため、営業利益率の改善は-1.4%(前年-1.6%)と限定的だった。セグメント別では、建設事業の損失が2.0億円(前年0.85億円から拡大)、製造販売・環境事業等の利益が5.6億円(同+52.6%)となり、後者の利益成長が全社損益改善を牽引した。経常利益は営業外収益(受取配当金0.8億円中心)の寄与により-2.3億円と改善し、特別損益は純額でほぼ中立(+0.02億円)だった。純利益は-0.7億円で、法人税等の影響(実効税率67.5%)を受けつつも前年から改善した。総括すると、減収セグメントと増収セグメントが併存する中、全体としては増収減益ではなく増収・損失縮小、すなわち収益性改善を伴う増収局面にある。
セグメント別分析
建設事業は売上高121.5億円(前年比-7.9%)、セグメント損失2.0億円(前年-0.85億円から拡大)で、利益率はマイナス1.7%となった。製造販売・環境事業等は売上高115.8億円(同+13.0%)、セグメント利益5.6億円(同+52.6%)で、利益率は4.8%に達した。両事業の利益率差は約6.5ptに拡大しており、製造販売・環境事業等が連結損益改善の主因、建設事業が抑制要因という構図が明確化している。全社費用は6.9億円(前年比+4.8%)で、セグメント利益合計3.5億円を上回り、連結営業損失の主要な調整要因となっている。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は-1.4%(前年-1.6%)、粗利率は8.9%(前年8.0%)で原価段階の採算はやや改善したが、販管費率上昇(10.3%、前年9.7%)が相殺し営業赤字が継続している。【キャッシュ品質】経常損失2.3億円と税引前損失2.3億円の差は僅少で、特別損益の純額はほぼゼロであり、収益の質は経常項目に依拠している。【投資効率】年換算ROEは-0.6%、自己資本比率は68.1%であり、資本効率は低位にとどまる。【財務健全性】現金及び預金は129.5億円、有利子負債は短期借入金3.8億円と長期借入金1.3億円の合計にとどまり、自己資本比率68.1%と高い財務安全性を有する。
キャッシュフロー分析
本資料にはCF計算書の詳細データがないため、BS変動から資金動向を分析する。現金及び預金は129.5億円で、短期借入金は前年の44.9億円から3.8億円へ41.1億円減少しており、借入返済を通じた財務体質の改善が進んだ。完成工事未収入金は178.5億円へ減少し、資金回収が進展した可能性がある一方、未成工事支出金は36.3億円(前年17.7億円から+105.1%)へ増加し、施工中案件への資金投入が拡大している。これに対し未成工事受入金も30.6億円(同+72.0%)へ増加しており、前受金の確保が運転資金面での下支えとなっている。総資産は774.5億円から885.0億円の前年比で減少し、資産規模の圧縮とともに資金効率の見直しが進んでいる様子が窺える。
収益の質
営業外収益1.2億円のうち受取配当金が0.8億円と約69%を占めるが、売上高比では0.5%と小さく、収益の質への影響は限定的である。特別利益0.2億円(固定資産売却益中心)と特別損失0.2億円(固定資産除却損中心)はほぼ相殺し、純額は-0.02億円にとどまるため、経常損益と税引前損益の差はごくわずかである。純利益-0.7億円は、税引前損失-2.3億円に対し法人税等が-1.5億円となった結果であり、実効税率67.5%という税効果の影響を強く受けている。したがって、当期の損益改善は本業の構造的な収益回復よりも、事業ミックス変化と税効果によって形成された部分がある点に留意が必要である。
業績予想・ガイダンス
通期会社予想は売上高1,300億円(前年比+7.1%)、営業利益60億円(同+3.7%)、経常利益61億円(同+1.7%)であり、業績予想・配当予想の修正はない。Q1の進捗率は売上高18.1%で標準的な25%を下回り、営業利益・経常利益・純利益はいずれもQ1時点で赤字である。前年同期も営業赤字であったことから、建設業特有の工事進捗・完成時期の季節性を踏まえた評価が必要であり、通期計画達成には下期における建設事業の採算改善が重要な要素となる。
株主還元
通期配当予想は1株90.0円で、通期予想EPS90.89円に対する配当性向は約99.0%となる。この数値は配当のみを分子とした配当性向であり、自社株買いを含む総還元性向ではない。Q1時点で親会社株主帰属の純損失0.8億円を計上しており、配当実行は通期の利益計画42.0億円の達成に強く依存する構造である。利益剰余金357.2億円および現金及び預金129.5億円は配当の財務的な余力を支えるが、予想配当性向が100%近辺であるため、通期利益が下振れした場合の利益カバーは急速に低下し得る。
リスク要因
-
建設事業の採算悪化: 売上高は前年比-7.9%、セグメント損失は2.0億円へ拡大した。工事原価・労務費・資材価格の上昇や低採算案件の進捗が、連結利益回復の遅延要因となり得る。
-
税効果・税負担の変動リスク: 税引前損失2.3億円に対し法人税等が-1.5億円となり実効税率は67.5%に達している。税効果の認識・取崩し状況により、四半期純利益は大きく変動しやすい。
-
事業ミックスの変動リスク: 利益率4.8%の製造販売・環境事業等が成長する一方、売上規模の大きい建設事業が赤字であるため、建設事業の回復遅延が連結利益率を抑制し続ける可能性がある。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(construction)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | −1.4% | 4.5% (2.7%–6.6%) | −5.9pt |
| 純利益率 | −0.3% | 3.8% (-1.1%–4.4%) | −4.1pt |
自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を大きく下回り、業種内でも収益性は低位にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 1.3% | 4.8% (3.4%–10.1%) | −3.5pt |
売上高成長率も業種中央値を下回り、成長面でも業種内で相対的に劣後している。
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
-
粗利率の約89bp改善と営業損失の縮小は決算上のポジティブな変化だが、販管費率の上昇により連結営業赤字は継続している点が確認できる。
-
製造販売・環境事業等はセグメント利益率4.8%(前年比+約120bp)と増収増益であり、連結損益改善を牽引する事業として構造的な位置づけが強まっている一方、建設事業は減収・損失拡大が続いており、通期利益計画達成の最大の変動要因となっている。
-
流動比率211.4%、自己資本比率68.1%、有利子負債5.1億円という財務指標から、財務面の制約は小さく、今後は工事採算の改善速度が業績の質を左右する主要な観察点となる。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,087円 |
| base(基準) | 1,115円 |
| bull(強気) | 1,135円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,141円 |
| 調整後予想EPS | 101.5円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 99.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.98倍 / 11.0倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,087円〜1,145円、ω±0.1で 1,114円〜1,115円。
注記:
- 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。