| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥4801.2億 | ¥4782.5億 | +0.4% |
| 営業利益 | ¥393.8億 | ¥341.0億 | +15.5% |
| 経常利益 | ¥398.1億 | ¥350.9億 | +13.4% |
| 純利益 | ¥236.8億 | ¥240.5億 | -1.6% |
| ROE | 4.8% | 4.8% | - |
当第1四半期は売上高がほぼ横ばいの中、主要セグメントの採算改善により営業・経常利益は二桁増益となったが、特別損失の計上により親会社株主に帰属する当期純利益は減益となった。売上高は4,801.2億円(前年同期比+0.4%)、営業利益は393.8億円(同+15.5%)、経常利益は398.1億円(同+13.4%)となった一方、親会社株主に帰属する当期純利益は236.8億円(前年241.0億円、同-1.8%)にとどまった。増益の主因は不動産賃貸・建設・不動産開発の採算改善で、粗利率は18.3%、販管費率は10.1%へ低下し、営業利益率は8.2%(前年7.1%)へ改善した。最終利益の減益は投資有価証券評価損42.5億円を含む特別損失43.2億円の計上によるもので、経常段階までの収益力は改善基調にある。
【売上高】売上高は4,801.2億円で前年同期比+0.4%とほぼ横ばいだった。主力の不動産賃貸事業は売上3,108.4億円(+4.0%)と一括借上げ収入の積み上げで増収を確保した一方、建設事業は売上1,280.7億円(-3.5%)、不動産開発事業は301.6億円(-10.2%)と完成工事・引渡しのタイミング要因で減収となった。金融事業(+1.9%)、その他事業(+5.6%)は小規模ながら増収を維持し、増収セグメントと減収セグメントが相殺する形で全体は小幅増収にとどまった。
【損益】営業利益は393.8億円(+15.5%)、経常利益は398.1億円(+13.4%)と、売上の伸びを大きく上回る増益となった。不動産賃貸(営業利益+15.7%、利益率8.9%)、建設(同+16.9%、利益率7.7%)、不動産開発(同+52.3%、利益率14.0%)と主要セグメントで揃って採算が改善し、粗利率18.3%・販管費率10.1%への低下が営業レバレッジとして寄与した。一方、投資有価証券評価損42.5億円を中心とする特別損失43.2億円の計上により税引前利益は354.9億円にとどまり、親会社株主に帰属する当期純利益は236.8億円(前年241.0億円、-1.8%)と減益となった。営業・経常段階では増収増益であり、最終利益のみ特別損失という一時的要因により押し下げられた形である。
セグメント別では、主力の不動産賃貸事業が売上3,108.4億円(+4.0%)、営業利益275.1億円(+15.7%)、利益率8.9%と、全社利益の中核として機能した。建設事業は売上1,280.7億円(-3.5%)ながら営業利益99.0億円(+16.9%)、利益率7.7%と、完成工事総利益率の改善により減収下でも増益を達成した。不動産開発事業は売上301.6億円(-10.2%)に対し営業利益42.2億円(+52.3%)、利益率14.0%と全セグメント中最高水準の採算を確保している。金融事業は売上79.1億円(+1.9%)、営業利益6.4億円(+4.3%)、利益率8.0%と小幅増収増益、その他事業(報告セグメント外)は売上200.5億円(+5.6%)に対し営業利益19.0億円(-30.5%)、利益率9.5%と唯一減益となった。全体として、減収セグメントでも利益率改善により増益を確保する構図が特徴的で、コストコントロールとミックス改善が全社利益率押し上げの主因となっている。
【収益性】営業利益率は8.2%で前年同期7.1%から約1.1pt改善し、純利益率(親会社株主帰属ベース)は4.9%で前年5.0%からほぼ横ばいとなった。ROEは4.8%(四半期実績ベース)で、EPSは72.68円(前年72.72円、-0.1%)と、自社株買いによる株式数減少が1株当たり利益の下支えとなった。【キャッシュ品質】営業キャッシュフローは-411.2億円で、親会社株主帰属純利益236.8億円を大きく下回っており、販売用不動産や未成工事に伴う運転資本の増加が主因である。【投資効率】設備投資は69.3億円で減価償却費56.1億円を上回り、投資有価証券は前年比+22.5%(約100億円増)と積み増しが進んだ。【財務健全性】自己資本比率は35.7%で前年36.5%から0.8pt低下し、短期借入金は前年比大幅増(+613億円)となった一方、現金及び預金は2,499.9億円を確保しており、財務レバレッジはやや上昇傾向にある。
営業キャッシュフローは-411.2億円(前年-251.2億円)で、マイナス幅が拡大した。主因は販売用不動産の増加(-168.2億円)や未成工事支出金の増加(-28.8億円)、未成工事受入金の減少(-86.0億円)などの運転資本悪化であり、法人税等の支払266.5億円もキャッシュアウト要因となった。投資キャッシュフローは-267.2億円で、設備投資69.3億円に加え、投資有価証券や定期預金の動きが押し下げ要因となっている。財務キャッシュフローは+414.5億円で、短期借入金の増加(+613.0億円)が長期借入金の返済(-153.9億円)、配当金支払(-267.5億円)、自己株式取得(-134.0億円)を上回る資金調達を実現した。結果としてフリーキャッシュフロー(営業CF+投資CF)は-678.4億円となり、当四半期の投資・株主還元は主に短期借入で賄われた形である。
経常的な収益基盤は不動産賃貸・建設・不動産開発の営業利益で構成され、営業外収益は19.8億円(売上高比0.4%)、営業外費用は15.5億円(うち支払利息11.5億円)と非経常的な影響は限定的である。一方、特別損失43.2億円は投資有価証券評価損42.5億円がほぼ全てを占め、一時的な要因として税引前利益・純利益を押し下げた。営業利益393.8億円に対し親会社株主帰属純利益は236.8億円と乖離が大きいが、その主因は特別損失であり、経常段階までの収益の質は良好である。包括利益は232.7億円で純利益236.8億円と概ね近いものの、有価証券評価差額金-17.3億円が為替換算調整額+15.8億円を上回り、若干のマイナス乖離が生じている。他方、営業キャッシュフローは-411.2億円と純利益に対して大きくマイナスに乖離しており、運転資本の増加を伴う会計発生高が大きいことから、利益とキャッシュ創出力の転換については留意が必要である。
通期予想に対する進捗率は、売上高23.4%、営業利益27.7%、経常利益28.4%、純利益21.9%(親会社株主帰属ベース、通期予想1,080億円に対する236.8億円の進捗)となった。単純な四半期均等進捗(25%)と比較すると、営業・経常利益は前倒しで進捗しており、不動産賃貸・建設・不動産開発の採算改善が寄与している。一方、純利益は特別損失の計上により進捗がやや遅れている。当四半期において業績予想・配当予想の修正は行われていない。
通期の配当予想は1株当たり163円で、EPS予想326円に対する配当性向は約50.0%となる。2025年10月1日付で普通株式1株につき5株の株式分割を実施しており、配当金額の期間比較では分割の影響を考慮する必要がある。当四半期には自己株式取得134.0億円を実施しており、配当に加えた資本還元を行っているが、当四半期の営業キャッシュフローは-411.2億円、フリーキャッシュフローは-678.4億円であり、現金及び預金2,499.9億円を含む手元流動性を活用した還元となっている。
キャッシュフロー・運転資本リスク: 営業キャッシュフローは-411.2億円で、親会社株主帰属純利益236.8億円との比率は-1.74倍と大きく乖離している。販売用不動産・未成工事等の運転資本増加が主因であり、今後の現金化動向が焦点となる。
調達構造・レバレッジリスク: 短期借入金は前年同期比+613.0億円と急増し、長期借入金1,776.8億円・社債115.0億円と合わせ有利子負債への依存度が上昇している。自己資本比率は35.7%で前年36.5%から低下しており、現金及び預金2,499.9億円による流動性バッファは確保しているものの、調達構成のモニタリングが必要である。
特別損失・評価損の再発リスク: 当四半期は投資有価証券評価損42.5億円を含む特別損失43.2億円を計上し、税引前利益・純利益を押し下げた。投資有価証券残高は548.8億円(前年比+22.5%)に積み増されており、時価変動が今後の一時的損益に影響を与える可能性がある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 8.2% | 7.1% (1.9%–16.0%) | +1.1pt |
| 純利益率 | 4.9% | 4.4% (2.2%–10.8%) | +0.5pt |
自社の営業利益率・純利益率は業種中央値をいずれも上回り、収益性は業種内で相対的に高い水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 0.4% | 4.5% (-12.6%–22.7%) | -4.0pt |
売上高成長率は業種中央値を下回り、トップライン成長は業種内で相対的に緩やかな部類に位置する。
※出所: 当社集計
営業利益率は8.2%(前年7.1%)へ改善し、不動産賃貸・建設・不動産開発の主要セグメントで揃って採算が向上した。特に不動産開発は利益率14.0%(営業利益+52.3%)と、減収下でも利益率改善が進んだ点は収益構造の質的変化を示唆する。
経常利益までは二桁増益基調である一方、投資有価証券評価損を主因とする特別損失により最終利益は減益となった。経常段階の増益基調と最終利益の一時的下押しは区別して捉える必要がある。
営業キャッシュフローのマイナス拡大と短期借入金の急増は運転資本(在庫・未成工事)の増加を反映したものであり、利益成長とキャッシュ創出のタイムラグをモニタリングする材料となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,097円 |
| base(基準) | 2,163円 |
| bull(強気) | 2,217円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,524円 |
| 調整後予想EPS | 350.1円 |
| 株主資本コスト r | 9.15%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 50.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.062(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.42倍 / 6.2倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,103円〜2,226円、ω±0.1で 2,147円〜2,187円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。