クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥211.9億 | ¥224.4億 | −5.6% |
| 営業利益 | ¥6.1億 | ¥7.9億 | −22.8% |
| 経常利益 | ¥6.2億 | ¥7.7億 | −19.0% |
| 純利益 | ¥4.5億 | ¥5.1億 | −13.2% |
| ROE(年換算) | 4.0% | 4.6% | - |
Executive Summary
森組の当第3四半期累計は減収減益となり、粗利率低下による収益性の悪化が主因である。売上高は211.9億円(前年比-5.6%)、営業利益は6.1億円(同-22.8%)、経常利益は6.2億円(同-19.0%)、純利益は4.5億円(同-13.2%)となった。完成工事総利益率は9.1%(前年8.7%)とセグメント単体では改善したが、全社粗利率は8.6%にとどまり、販管費が12.1億円(前年11.2億円)と増加したことが営業利益率の低下(2.9%)を招いた。
業績変動要因
【売上高】売上高は211.9億円で前年比-5.6%の減収。セグメント別ではConstructionが208.8億円と全体の98.5%を占め、前年からの受注・工事進捗の減少が減収の主因とみられる。CrushedStone(砕石)は2.9億円と小規模ながら営業損失-0.9億円(利益率-31.7%)を計上し、全体収益を圧迫している。RealEstateは0.2億円と規模は小さいが利益率32.0%と高収益である。
【損益】完成工事総利益率は9.1%(前年8.7%)へ改善したが、販管費が12.1億円(前年11.2億円、+8.3%)と増加したため、営業利益は6.1億円(同-22.8%)と大幅減益となった。工事損失引当金は0.4億円と前年の1.6億円から大きく減少しており、採算悪化案件は縮小傾向にある。特別利益0.4億円(事業譲渡益)を計上したことで税引前利益は6.7億円まで押し上げられたが、純利益は4.5億円(同-13.2%)にとどまった。結論として、完成工事利益率は改善したものの販管費増加とCrushedStone事業の損失により、減収減益となった。
セグメント別分析
Constructionセグメントが売上208.8億円(全体の98.5%)、営業利益16.2億円(利益率7.8%)と収益の柱である。CrushedStoneは売上2.9億円に対し営業損失0.9億円(利益率-31.7%)を計上し、全社収益を押し下げている。RealEstateは売上0.2億円と小規模だが利益率32.0%と高く、収益性の高いニッチ事業として位置づけられる。CrushedStone事業の損失縮小が今後の全社利益率改善の鍵となる。
主要財務指標
【収益性】営業利益率2.9%、純利益率2.1%、完成工事総利益率9.1%(前年8.7%)と工事採算は小幅改善したが、全社ベースの利益率は前年から低下した。【キャッシュ品質】現金及び預金は68.7億円(前年44.7億円から+53.7%)と大幅増加し、流動比率は約222.7%と高水準で、短期的な支払能力は良好である。一方、営業キャッシュフローの明細は開示されておらず、利益の現金化状況の直接把握はできない。【投資効率】ROE(年換算)は4.0%、EPSは13.59円(前年15.66円)と減少している。無形固定資産は3.3億円(前年2.0億円、+65.0%)へ増加する一方、有形固定資産は10.4億円(前年17.2億円、-39.5%)へ縮小しており、資産構成の変化が見られる。【財務健全性】自己資本比率は59.5%(前年58.9%)とやや改善し、財務基盤は安定している。固定負債は1.7億円と小さく、流動負債が100.0億円と負債の大半を占めている。
キャッシュフロー分析
キャッシュフロー計算書の明細開示はないが、貸借対照表の推移から資金動向を分析すると、現金及び預金は68.7億円で前年末の44.7億円から+24.0億円(+53.7%)増加している。同時に受取手形・完成工事未収入金は146.2億円(前年153.6億円)へ減少し、売掛金も1.1億円(前年1.9億円、-44.4%)と減少しており、売上債権の回収が進んだことが現金増加の一因と考えられる。未成工事受入金(前受金)は19.7億円(前年15.8億円、+24.7%)と増加しており、工事契約に伴う前受資金の積み増しも現金残高の押し上げ要因となっている可能性がある。有形固定資産は10.4億円へ縮小しており、大型の設備投資は限定的だったとみられる一方、無形固定資産は3.3億円へ増加しており、一定の投資活動があったことが示唆される。
収益の質
当期の利益には特別利益0.4億円(事業譲渡益)という一時的要因が含まれており、これを除いた実質的な税引前利益水準は経常利益6.2億円に近い水準となる。営業外収益は0.3億円で受取配当金・保険配当金が中心であり、金融収益への依存度は低い。工事損失引当金が前年の1.6億円から0.4億円へ大幅に減少しており、不採算工事の懸念が後退したことは収益の質の面でポジティブな材料である。一方、完成工事未収入金が146.2億円と資産規模に対して大きく、工事進行基準に基づく収益計上とキャッシュ回収のタイミングには一定の乖離が存在する点は留意が必要である。
業績予想・ガイダンス
通期予想は売上高288.0億円(前年比-2.2%)、営業利益10.2億円(同-5.7%)、経常利益10.2億円(同-2.6%)、純利益6.8億円(同-26.2%)である。第3四半期累計の売上高211.9億円は通期予想比73.6%の進捗となっており、純利益4.5億円は通期予想比66.2%の進捗率である。純利益の進捗率が売上高進捗率を下回っており、第4四半期にかけて利益率の一段の低下が予想されている可能性がある。
株主還元
配当予想は期末14.00円(前年同額)で据え置きとなっている。通期予想EPS20.76円を基準とした配当性向は約67.4%と計算されるが、当第3四半期累計の実績EPS13.59円を基準とすると配当性向は100%を超える水準となる。自社株買いに関する開示はなく、株主還元は配当のみで構成されている。現金及び預金は68.7億円と厚みがあり、当面の配当原資は確保されているが、通期純利益が前年比-26.2%の見通しである点は、配当と利益水準のバランスとして留意される。
リスク要因
-
工事採算リスク: 完成工事総利益率は9.1%と前年から改善したものの、全社粗利率は8.6%にとどまる。CrushedStoneセグメントは営業利益率-31.7%と損失を計上しており、事業構成による収益性のばらつきがリスクとなる。
-
完成工事未収入金の回収リスク: 完成工事未収入金は146.2億円(前年153.6億円)と総資産251.0億円の58.2%を占める規模であり、工事代金の回収サイクルの変化は資金繰りに影響を与えうる。
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配当と利益水準の乖離: 当第3四半期累計EPS13.59円に対し期末配当予想14.00円であり、四半期実績ベースでは配当性向が100%を超える水準にある。通期純利益が前年比-26.2%の見通しであることから、利益水準と配当のバランスはモニタリングが必要である。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 2.9% | – | – |
| 純利益率 | 2.1% | – | – |
業種中央値データが未整備のため、自社水準単独での確認にとどまる。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | −5.6% | – | – |
業種中央値データが未整備のため、自社水準単独での確認にとどまる。
※出所: 当社集計
決算上の注目ポイント
-
完成工事総利益率は9.1%へ前年から改善し、工事損失引当金も1.6億円から0.4億円へ縮小しており、不採算工事の整理が進んでいることがうかがえる。一方で販管費増加とCrushedStone事業の損失が全社営業利益を押し下げており、事業ポートフォリオ内での収益性の差が明確化している。
-
現金及び預金は68.7億円へ前年から+53.7%増加し、流動比率は約222.7%と厚い流動性を維持している。無形固定資産の増加(+65.0%)と有形固定資産の縮小(-39.5%)が同時に生じており、資産構成の変化が投資戦略の転換を示唆している可能性がある。
-
通期予想では純利益が前年比-26.2%の見通しであるのに対し、配当予想は前年同額の14.00円で据え置かれている。四半期実績ベースの配当性向は100%を超えており、利益水準の回復動向と配当原資となる現金水準の推移が今後の注目点となる。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 382円 |
| base(基準) | 389円 |
| bull(強気) | 393円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 456円 |
| 調整後予想EPS | 23.2円 |
| 株主資本コスト r | 10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 67.4% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.85倍 / 16.8倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 378円〜399円、ω±0.1で 387円〜390円。
注記:
- 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。