| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥653.6億 | ¥697.9億 | -6.3% |
| 営業利益 | ¥26.3億 | ¥41.4億 | -36.5% |
| 経常利益 | ¥52.6億 | ¥39.8億 | +32.2% |
| 純利益 | ¥34.7億 | ¥27.8億 | +24.5% |
| ROE | 1.8% | 1.4% | - |
売上減少と本業マージン悪化を営業外収益が補い、経常利益は増益となったが、コア収益力の低下が課題の決算。売上高は653.6億円(前年比-6.3%)、営業利益は26.3億円(同-36.5%)と大幅減益となった一方、受取配当金9.2億円等を含む営業外収益29.8億円の寄与により経常利益は52.6億円(同+32.2%)と増益となった。純利益は親会社株主帰属で34.3億円(同-7.1%)で、固定資産除却損4.2億円の特別損失が投資有価証券売却益3.0億円を相殺した形。営業減益の主因は土木事業の大幅減収(-25.1%)とインフラ運営事業等の赤字拡大であり、通期計画に対する進捗にも遅れが見られる。
【売上高】売上高は653.6億円で前年比-6.3%の減収。セグメント別では土木事業が329.5億円(構成比50.4%、YoY-25.1%)と全社を下押しし、一方でエンジニアリング(建築)事業は289.1億円(同+22.0%)と補完した。インフラ運営事業等は13.7億円(同+377.6%)と急増したが、これは新事業領域の立ち上げに伴うもので規模はまだ小さい。不動産事業も15.5億円(同+14.9%)と増収した。
【損益】営業利益は26.3億円(同-36.5%)で、営業利益率は4.0%と前年から悪化した。要因はインフラ運営事業等が営業損益-14.8億円と赤字を拡大させたこと、および不動産事業の売上原価が売上を上回り粗利がマイナス化したことにある。経常利益は営業外収益29.8億円(受取配当金9.2億円等)の押し上げで52.6億円(同+32.2%)と増益に転じたが、この増益は営業外収益への依存度が高く、本業の収益力を反映したものではない。特別損失4.2億円(固定資産除却損)が特別利益3.0億円(投資有価証券売却益)を上回り、純利益は34.3億円(同-7.1%)の減益となった。結論として、減収減益(本業ベース)だが経常段階では営業外要因により増益という構図であり、コア収益の質には注意が必要である。
主力の土木事業は売上329.5億円(構成比50.4%)、営業利益19.4億円(マージン5.9%)で、売上は大幅減少(-25.1%)したものの利益は前年並みを維持し、案件採算は相対的に安定している。エンジニアリング(建築)事業は売上289.1億円(同+22.0%)と増収したが、営業利益は14.7億円(同-29.1%、マージン5.1%)と減益で、増収に反してコストが先行した形。不動産事業は営業利益6.5億円(マージン41.6%)と高採算だが規模は小さい。インフラ運営事業等は売上13.7億円に対し営業損失-14.8億円(マージン-108.1%)と、新設セグメントの立ち上げ負担が全社利益を大きく圧迫している。機械事業は売上9.8億円、営業利益0.4億円と小規模ながら前年から改善した。
【収益性】営業利益率は4.0%で前年から低下し、粗利率も13.1%(完成工事粗利率14.0%、開発事業等は-3.8%)と開発事業等の採算悪化が全社粗利を押し下げている。純利益率は5.3%。【キャッシュ品質】現金及び預金は169.0億円で、完成工事未収入金が1893.2億円へ減少し回収が進む一方、未成工事支出金は81.2億円へ+70.7%増加し仕掛案件が資金を吸収している。【投資効率】ROEは1.8%と低位で、純利益率と総資産回転率の低さが背景にある。EPSは95.66円(前年102.90円、YoY-7.0%)。【財務健全性】自己資本比率は44.9%で前年44.7%からほぼ横ばい、長期借入金250.0億円、短期借入金226.5億円と有利子負債構成は短期に偏るが、支払利息2.7億円に対し営業外収益が29.8億円あり、金利負担の相対的な重さは限定的である。
営業キャッシュフロー計算書の開示はないが、バランスシートの動きから資金動向を確認できる。完成工事未収入金は前年末2174.4億円から1893.2億円へ約281億円減少し、回収が進展したことを示す。一方、未成工事支出金は47.6億円から81.2億円へ約34億円増加し、仕掛案件の積み上がりが資金を吸収している。未成工事受入金は237.0億円で前年末比-1.8%とほぼ横ばい。有形固定資産は779.8億円へ増加しており、投資活動での資金需要が続いていることがうかがえる。短期借入金は226.5億円へ減少し、デレバレッジの動きも一部確認できる。全体として、回収進展と仕掛増加が交錯し、資金創出の安定性は今後の運転資本管理次第である。
経常利益の増益は営業外収益29.8億円(受取配当金9.2億円を含む)への依存が大きく、営業利益26.3億円との差額は26.4億円に達する。営業外収益は売上高の4.6%に相当し、コア事業の収益力とは別要因での押し上げであることから、経常増益の持続性は限定的とみられる。特別損益は純額で-1.2億円(投資有価証券売却益3.0億円、固定資産除却損4.2億円)となり、いずれも非経常的な項目である。工事損失引当金は32.2億円へ前年比+18.1%増加しており、一部案件で採算悪化への備えが強まっている点は、将来の損益に影響する可能性がある要素として留意される。
通期予想に対するQ1進捗率は、売上高21.5%(653.6億円/3040.0億円)、営業利益12.8%(26.3億円/205.0億円)、経常利益25.4%(52.6億円/207.0億円)、純利益22.3%(34.3億円/154.0億円)となった。営業利益の進捗は単純比例(25%)を大きく下回り、インフラ運営事業等の赤字と不動産事業の粗利悪化が響いている。一方で経常利益は営業外収益の押し上げにより進捗率が相対的に高い。通期では営業利益+28.7%の増益計画が示されており、下期にかけての採算改善が計画達成の前提となる。業績予想の修正は本四半期において行われていない。
通期の配当予想は1株300円(前年実績は中間・期末合計で開示)で、業績予想EPS428.91円に対する配当性向は約70.0%となる。当四半期において配当予想の修正は行われていない。自己株式については、譲渡制限付株式報酬としての処分が2026年7月31日付で行われており、これはEPS予想に反映されている。自社株買いに関する新たな開示はなく、株主還元は配当性向ベースでの評価が妥当である。
インフラ運営事業等の赤字継続: 当第1四半期の営業損失は-14.8億円(マージン-108.1%)で、新設セグメントの立ち上げコストが全社利益率を大きく圧迫している。赤字縮小のペースが通期業績の達成に直結する。
工事採算悪化と引当金の増加: 工事損失引当金は32.2億円で前年比+18.1%増加した。資材・人件費の上昇に対する価格転嫁のタイムラグが続く場合、追加的な損失計上リスクが残る。
短期負債と現金のギャップ: 現金及び預金169.0億円に対し短期借入金226.5億円と、現金が短期負債を下回る構図である。流動比率は142.6%と一定の緩衝はあるが、資金繰りのモニタリングが必要な水準にある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 4.0% | 4.5% (2.7%–6.6%) | -0.5pt |
| 純利益率 | 5.3% | 3.8% (-1.1%–4.4%) | +1.5pt |
営業利益率は業種中央値をやや下回るが、純利益率は営業外要因も含めて業種中央値を上回っている。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | -6.3% | 4.8% (3.4%–10.1%) | -11.1pt |
売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、業種内でも減収が目立つ位置づけにある。
※出所: 当社調べ
営業利益率は4.0%で前年から悪化し、通期進捗率も12.8%と低い。インフラ運営事業等の赤字縮小と建設事業の粗利回復が、下期の業績達成に向けた注目点となる。
経常利益の増益は受取配当金等の営業外収益に依存する構図であり、営業利益と経常利益の差額26.4億円は、本業の収益力とは別の要因によるものである点が決算データから読み取れる。
完成工事未収入金の減少と未成工事支出金の増加が同時に進んでおり、回収進展と仕掛案件の積み上がりが並行している。運転資本の今後の動きが資金効率を左右する構造として観察される。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 5,033円 |
| base(基準) | 5,167円 |
| bull(強気) | 5,263円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 5,262円 |
| 調整後予想EPS | 478.9円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 69.9% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.98倍 / 10.8倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 5,031円〜5,310円、ω±0.1で 5,164円〜5,169円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。