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18082027 第1四半期プライムJGAAP

長谷工コーポレーション(1808) 2027年度第1四半期決算

2027年度第1四半期の売上高は3,121億円(前年同期比+9.2%)、営業利益は298.6億円(同+46.0%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

建設・資材/建設業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥3121.5億¥2859.1億+9.2%
営業利益¥298.6億¥204.5億+46.0%
経常利益¥304.6億¥191.6億+58.9%
純利益¥213.0億¥126.3億+68.6%
ROE(年換算)14.9%9.0%-

Executive Summary

建設関連事業の採算改善が牽引し、増収に加えて営業利益が売上高の伸びを大きく上回る増益となった点が今四半期の最重要ポイントである。売上高は3121.5億円(前年比+9.2%)、営業利益は298.6億円(同+46.0%)、経常利益は304.6億円(同+58.9%)、親会社株主に帰属する純利益は213.0億円(同+68.6%)となった。粗利益率が16.6%へ改善し、販管費率も低下したことで、増収以上の増益を実現した。

業績変動要因

【売上高】売上高は3121.5億円(前年比+9.2%)で、通期会社計画の増収率+8.4%を上回る初動となった。セグメント別では建設関連事業が2350.1億円(+3.7%)、不動産関連事業が598.5億円(+18.6%)と拡大した一方、管理運営事業は375.2億円(-0.4%)、海外事業は11.7億円(-14.8%)と縮小した。成長の中心は建設関連・不動産関連の2事業に集中している。

【損益】営業利益は298.6億円(+46.0%)、経常利益は304.6億円(+58.9%)、純利益は213.0億円(+68.6%)と、増収率を大きく上回る増益となった。主因は建設関連事業のセグメント利益が231.6億円(+50.6%)へ拡大したことで、完成工事総利益率は13.2%から17.7%へ450bp改善している。粗利益率は16.6%(前年14.6%程度)へ上昇し、販管費率は7.0%へ低下したため、増収による固定費吸収と原価改善が同時に営業レバレッジとして表れた。特別損失は減損損失0.8億円のみで純利益への影響は限定的である。結論として、増収増益であり、特に建設関連事業の採算改善が利益成長の核心である。

セグメント別分析

建設関連事業は売上高2350.1億円(+3.7%)、セグメント利益231.6億円(+50.6%)で、利益率9.9%と前年から大幅に改善した。完成工事高は1533.6億円とほぼ前年並みだが、完成工事総利益率が13.2%から17.7%へ上昇し、案件採算の改善が利益成長の主因となっている。不動産関連事業は売上高598.5億円(+18.6%)、セグメント利益69.0億円(+12.2%)、利益率11.5%で、売上成長に比して利益成長は緩やかである。管理運営事業は売上高375.2億円(-0.4%)、セグメント利益17.4億円(-3.8%)、利益率4.6%で減収減益となった。海外事業は売上高11.7億円(-14.8%)、セグメント損失4.1億円で赤字が拡大しており、報告セグメント合計に占める貢献はマイナスである。全体として、建設関連事業への利益依存度が高く、連結利益成長の73%超を同事業が占める構造である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は9.6%で前年から改善し、純利益率は6.8%へ上昇した。粗利益率は16.6%、販管費率は7.0%であり、原価段階での改善が主に利益率上昇に寄与した。【キャッシュ品質】包括利益は202.1億円で、親会社株主に帰属する純利益212.9億円をやや下回っており、有価証券評価差額金の悪化(-30.1億円)がその主因である。【投資効率】年換算ROEは14.9%で、総資産回転率と財務レバレッジを組み合わせた資本効率は良好な水準にある。【財務健全性】自己資本比率は42.2%で、流動資産9909.0億円に対し流動負債3211.6億円と流動性は厚い。有利子負債は長期借入金3380.0億円と社債800.0億円が中核で、支払利息14.5億円に対し営業利益298.6億円と利払い余力は強い。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないが、バランスシートの変動から資金動向を読み取ると、現金及び預金は2302.9億円で前年末の2799.7億円から減少している。流動負債は前年同期比で減少し、預り金や未払法人税等の減少が寄与している一方、建設仮勘定は前年比+52.1%と投資が進展している。総資産は13530.5億円で前年から縮小し、負債圧縮が進む一方で純資産は5706.4億円へ増加しており、利益の内部留保と負債削減による資本構成の改善が進んでいる。

収益の質

今期の増益は本業である建設関連事業の採算改善に支えられており、収益の質は高いと評価できる。営業外収益は21.9億円で売上高比0.7%と小さく、受取配当金3.7億円が中心であり、利益拡大の主因ではない。経常利益と純利益の差は主に法人税等90.7億円によるもので、実効税率は概ね正常圏にある。特別損失は減損損失0.8億円のみで、一時的要因の影響は限定的である。一方、包括利益202.1億円は純利益212.9億円をやや下回り、有価証券評価差額金の悪化がアクルーアル要因として作用している。粗利益率16.6%は建設業として構造的に低めであり、完成工事総利益率の450bp改善が今期利益成長の中心となっているため、この改善の持続性が収益の質を左右する。

業績予想・ガイダンス

通期会社計画は売上高1380.0億円(+8.4%)、営業利益110.0億円(+11.4%)、経常利益105.0億円(+11.6%)であり、業績予想・配当予想ともに修正はない。Q1進捗率は売上高22.6%、営業利益27.1%、経常利益29.0%であり、いずれも標準的な進捗率25%を上回っている。特に利益面の進捗が良好である一方、Q1の高い完成工事総利益率が期中も持続するかが通期計画達成の鍵となる。

株主還元

通期の配当予想は1株当たり100.00円で、予想EPS249.19円に対する配当性向は約40.1%である。Q1のEPSは80.39円(前年比+73.5%)で、通期予想EPSに対する進捗率は32.3%となっており、現時点の利益進捗は年間配当計画を支える水準にある。配当予想の修正はなく、利益剰余金4973.7億円という資本蓄積を背景に、配当の持続性を支える基盤は厚い。

リスク要因

  1. 建設関連事業への利益依存: セグメント利益231.6億円は報告セグメント合計313.9億円の73.8%を占める。資材価格、外注費、工程遅延等が生じた場合、連結利益への影響が大きい。

  2. 粗利益率の構造的な低さと改善の持続性: 全社粗利益率16.6%は建設業として一般的な水準だが、完成工事総利益率の450bp改善に利益成長が依存しており、原価上振れが生じた場合の感応度は高い。

  3. 非主力事業の低迷: 管理運営事業は減収減益、海外事業は損失幅が拡大しており、連結成長への寄与が弱い。販売用不動産2435.0億円を抱える不動産関連事業も、金利や販売価格の変動が資金需要に影響する可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(construction)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率9.6%4.5% (2.7%–6.6%)+5.1pt
純利益率6.8%3.8% (-1.1%–4.4%)+3.1pt

業種中央値を大きく上回り、収益性は業種内で上位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)9.2%4.8% (3.4%–10.1%)+4.4pt

成長率も業種中央値を上回り、業種内IQR上位に位置する。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 売上高+9.2%増に対し営業利益は+46.0%増となり、粗利益率改善と販管費率低下による営業レバレッジが明確に表れている。建設関連事業の完成工事総利益率が13.2%から17.7%へ改善したことが主因である。

  2. 年換算ROEは14.9%、自己資本比率は42.2%であり、収益性と財務健全性の両面で良好な水準にある。流動資産が流動負債を大きく上回り、短期的な資金余力も厚い。

  3. 通期純利益計画に対するQ1進捗率は32.3%と標準を上回るが、粗利益率が業種平均並みの水準にとどまる中で、完成工事総利益率の高さが期中も継続するかが通期業績を評価する上での注目点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,297円
base(基準)2,382円
bull(強気)2,445円
算出前提
1株純資産(BPS)2,155円
調整後予想EPS278.3円
株主資本コスト r9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向40.1%
予想EPSの信頼度調整×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.11倍 / 8.6倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,316円〜2,452円、ω±0.1で 2,377円〜2,391円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。