| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥3121.5億 | ¥2859.1億 | +9.2% |
| 営業利益 | ¥298.6億 | ¥204.5億 | +46.0% |
| 経常利益 | ¥304.6億 | ¥191.6億 | +58.9% |
| 純利益 | ¥213.0億 | ¥126.3億 | +68.6% |
| ROE | 3.7% | 2.2% | - |
当四半期は売上成長を利益成長が大きく上回る、増収増益かつ利益率改善が明確な決算となった。売上高は3121.5億円(前年比+9.2%)、営業利益は298.6億円(同+46.0%)、経常利益は304.6億円(同+58.9%)、親会社株主に帰属する当期純利益は212.9億円(同+68.5%)といずれも大幅増益である。増益の主因は建設関連事業の完成工事総利益率改善(13.2%→17.7%)と不動産関連事業の高採算案件の寄与、さらに持分法投資損益の黒字転化である。営業利益率は9.6%(前年7.2%)へ改善し、通期会社予想に対する営業利益進捗率は27.1%と四半期の標準進捗(25%)を上回っている。
【売上高】売上高は3121.5億円で前年同期比+9.2%の増収となった。セグメント別には、主力の建設関連事業が2350.1億円(+3.7%)、不動産関連事業が598.5億円(+18.6%)と伸長した一方、管理運営事業は375.2億円(-0.4%)とほぼ横ばい、海外事業は11.7億円(-14.8%)と減収した。建設関連事業は全セグメント合計売上の70.5%を占め、不動産関連事業が17.9%で続く。完成工事高は1533.6億円で、未成工事受入金は705.2億円(前年末比+11.5%)へ積み上がっており、手持工事の請求進捗は良好である。
【損益】営業利益は298.6億円(前年比+46.0%)、営業利益率は9.6%(前年7.2%)へ改善した。主因は完成工事総利益率が13.2%から17.7%へ改善したことと、販管費率が7.4%から7.0%へ低下し営業レバレッジが働いたことである。経常利益は304.6億円(同+58.9%)と営業利益を上回り、持分法投資損益が前年の損失0.6億円から利益1.1億円へ黒字転換したことと、受取配当金3.7億円・受取利息2.0億円が支払利息14.5億円(前年11.2億円)の増加を吸収した。特別損失は0.8億円(うち減損損失0.8億円)にとどまり、一時的要因は軽微である。親会社株主に帰属する当期純利益は212.9億円(同+68.5%)で、実効税率は29.9%(前年33.8%)とやや低下した。増収増益、かつ利益成長率が売上成長率を大きく上回る、利益率主導の決算である。
建設関連事業は売上2350.1億円(+3.7%)・営業利益231.6億円(+50.6%)で、営業利益率は前年の6.8%から9.9%へ改善し、全社利益の押し上げに最も寄与した。不動産関連事業は売上598.5億円(+18.6%)・営業利益69.0億円(+12.2%)、利益率11.5%と全セグメント中最も高い水準を維持している。管理運営事業は売上375.2億円(-0.4%)・営業利益17.4億円(-3.8%)、利益率4.6%とほぼ横ばいで安定的に推移した。海外事業は売上11.7億円(-14.8%)に対し営業損失4.1億円(前年は損失1.4億円)と赤字が拡大し、利益率は-10.4%から-35.4%へ悪化しており、採算是正が今後の課題である。
【収益性】売上総利益率は16.6%(前年14.6%)、営業利益率は9.6%(前年7.2%)、純利益率(親会社株主帰属ベース)は6.8%(前年4.4%)といずれも改善し、増収幅以上に利益率が拡大する構造となっている。【キャッシュ品質】現金及び預金は2302.9億円で、前年同期末の2799.7億円から減少しており、未成工事受入金の増加(705.2億円、+11.5%)や納税・賞与支給といった季節的な資金流出が重なっている。【投資効率】ROE(四半期ベース、非年換算)は3.7%で、総資産1兆3530.5億円に対し売上高の回転は四半期あたり約0.23回転にとどまる。【財務健全性】自己資本比率は42.2%(前年39.7%)へ改善し、流動資産9909.0億円に対し流動負債3211.6億円で流動比率は約308%と高水準の流動性を確保している。有利子負債は長期借入金3380.0億円・社債800.0億円が中心で、短期偏重の資金調達ではない。
キャッシュフロー計算書は開示範囲外のため、貸借対照表の増減から資金動向を分析する。現金及び預金は2302.9億円で、前年同期末の2799.7億円から496.7億円減少した。運転資本面では、未成工事受入金が705.2億円(+11.5%)へ増加し請求進捗の良好さを示す一方、工事関係の仕入債務は946.8億円で前年の1017.8億円から71.0億円減少しており支払が先行した。法人税等未払金は52.1億円(前年240.8億円)へ大きく減少し、期中の納税実行が資金を圧迫した。賞与引当金も38.3億円(前年86.2億円)へ減少し、季節的な賞与支給が反映されている。販売用不動産は2435.0億円で前年の2548.2億円から減少しており、在庫の圧縮が一部資金化に寄与した可能性がある。総じて、利益は拡大した一方で、納税・賞与支給や仕入債務の減少が重なり、現金及び預金は減少する結果となった。
当期の増益は営業利益の拡大が主導しており、特別損益の影響は軽微で収益の質は良好である。特別損失は0.8億円(減損損失0.8億円)にとどまり、特別利益はごく僅かである。営業外損益は、持分法投資損益が前年の損失0.6億円から利益1.1億円へ黒字転換し、受取配当金3.7億円・受取利息2.0億円が下支えする一方、支払利息は14.5億円(前年11.2億円)へ増加した。この結果、経常利益は営業利益を約6.0億円上回り、前年(営業利益が経常利益を約12.9億円上回る関係)から構図が逆転している。実効税率は29.9%(税引前利益303.7億円に対し法人税等90.7億円)で前年の33.8%からやや低下した。包括利益は202.1億円で、親会社株主に帰属する当期純利益212.9億円を10.9億円下回っており、その他有価証券評価差額金が-30.1億円と目減りした一方、為替換算調整額が+20.1億円と押し上げに寄与した。純利益と包括利益の乖離は主に有価証券の時価変動によるもので、事業の経常的な収益力を損なうものではない。
通期会社予想に対し、利益進捗は売上進捗を上回るペースで推移している。売上高進捗率は22.6%(3121.5億円/13800.0億円)で四半期の標準進捗(25%)をやや下回るが、営業利益進捗率は27.1%(298.6億円/1100.0億円)、経常利益進捗率は29.0%(304.6億円/1050.0億円)、純利益(親会社株主帰属ベース)進捗率は32.3%(212.9億円/660.0億円)といずれも標準を上回っている。会社は業績予想・配当予想とも当四半期において修正を行っておらず、通期予想を据え置いている。売上進捗のやや低さは建設事業の工事進捗計上タイミングによるところが大きく、利益面の進捗の強さは完成工事粗利率の改善や持分法投資損益の黒字転化が寄与しているとみられる。
会社は通期の1株当たり配当予想を100円としており、当四半期において修正は行われていない。前期の年間配当実績45円と比較すると、予想配当は大幅な増額水準にある。予想EPS249.19円に対する配当性向は約40.1%(100円/249.19円)で、利益成長を踏まえると持続可能な範囲と考えられる。自己資本比率42.2%、現金及び預金2302.9億円という財務基盤を踏まえると、配当原資の確保に大きな制約は見られない。
海外事業の採算悪化: 海外事業の営業損失は4.1億円で前年の1.4億円から拡大し、売上は11.7億円(-14.8%)に縮小した。利益率は-35.4%(前年-10.4%)まで悪化しており、採算是正の進捗が今後の焦点となる。
建設関連事業への集中: 建設関連事業は全セグメント売上の70.5%、セグメント利益の73.8%を占めており、資材価格や労務費の上昇が完成工事総利益率(当期17.7%)に与える影響が全社収益に直結しやすい構造である。
金利上昇と有利子負債: 長期借入金3380.0億円・社債800.0億円を中心に有利子負債残高が大きく、支払利息は14.5億円(前年11.2億円)へ+30.2%増加した。金利水準が一段と上昇した場合、調達コストの増加が利益を圧迫する可能性がある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 9.6% | 4.5% (2.7%–6.6%) | +5.1pt |
| 純利益率 | 6.8% | 3.8% (-1.1%–4.4%) | +3.1pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を明確に上回っており、収益性は業種内で相対的に高い水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 9.2% | 4.8% (3.4%–10.1%) | +4.4pt |
売上高成長率は業種中央値を上回るが、上位IQR(10.1%)にはわずかに届かず、業種内では上位グループに位置する。
※出所: 当社集計
粗利率・営業利益率がともに構造的に改善しており(粗利率+2.0pt、営業利益率+2.4pt)、完成工事総利益率の改善(13.2%→17.7%)が主要因である。この改善が案件ミックスによる一時的なものか、持続的なコスト管理によるものかが今後の焦点となる。
通期進捗は営業利益・純利益ともに標準進捗を上回っており、会社は予想を据え置いている。特に純利益進捗率32.3%は他指標より高く、持分法投資損益の黒字転化など営業外の押し上げ要因が寄与している。
海外事業の赤字拡大に加え、未成工事受入金の増加に対し工事関係の仕入債務が減少するなど運転資本の動きがみられ、利益成長とキャッシュ創出のタイミングにズレが生じている。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,297円 |
| base(基準) | 2,382円 |
| bull(強気) | 2,445円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,155円 |
| 調整後予想EPS | 278.3円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 40.1% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.11倍 / 8.6倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,316円〜2,452円、ω±0.1で 2,377円〜2,391円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。