| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥4828.3億 | ¥4418.0億 | +9.3% |
| 営業利益 | ¥192.8億 | ¥172.5億 | +11.8% |
| 経常利益 | ¥556.8億 | ¥185.0億 | +201.0% |
| 純利益 | ¥552.3億 | ¥116.9億 | +372.6% |
| ROE | 5.4% | 1.2% | - |
経常利益・純利益の急増は持分法投資利益と投資有価証券売却益という非経常性の高い項目に依存しており、本業の伸びはそれよりも緩やかである点が今回の決算の要点。売上高は4828.3億円(前年比+9.3%)、営業利益は192.8億円(同+11.8%)となった一方、経常利益は556.8億円(同+201.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益は552.6億円(同+396.5%)と大幅増益となった。経常・最終利益の急伸は持分法投資利益357.9億円および投資有価証券売却益117.7億円の計上が主因であり、営業段階の伸び(+11.8%)とは規模・性質の異なる要因によるものである。
【売上高】売上高は4828.3億円で前年比+9.3%。完成工事高が4388.9億円(前年3913.3億円、+12.2%)と牽引した一方、開発事業等売上高は439.3億円(前年504.7億円、-12.9%)と縮小した。セグメント別では当社建設事業が3481.5億円(構成比74.7%、YoY+3.0%)で最大を占め、その他事業等が1103.4億円(同23.7%、YoY+13.2%)、不動産事業が76.8億円(同1.6%、YoY-48.2%)となっている。
【損益】営業利益は192.8億円(YoY+11.8%)、営業利益率は4.0%で前年3.9%からわずかに改善した。粗利率は11.0%で前年10.8%から改善し工事採算の底上げを示す一方、販管費率は7.0%で前年6.9%から上昇し、営業段階でのレバレッジ効果は限定的であった。経常利益は556.8億円(YoY+201.0%)に急増したが、これは持分法投資利益357.9億円の計上が主因であり、営業外収益全体(396.1億円)の大部分を占める。さらに特別利益125.4億円(うち投資有価証券売却益117.7億円)が計上され、特別損失は発生していない。結論として、営業段階では増収増益、経常・最終段階では非経常要因を主因とする大幅増益であり、収益の質の観点では区別して捉える必要がある。
当社建設事業は売上高3481.5億円(構成比74.7%、YoY+3.0%)、営業利益155.5億円(YoY+158.3%、利益率4.5%)と、売上の伸びを上回る利益の急回復を示し、主力事業の採算改善が全体利益を牽引した。その他事業等は売上高1103.4億円(構成比23.7%、YoY+13.2%)に対し営業利益22.4億円(YoY-38.1%、利益率2.0%)と増収減益となった。不動産事業は売上高76.8億円(構成比1.6%、YoY-48.2%)、営業利益18.9億円(YoY-66.1%、利益率24.6%)で、高マージン事業ながら案件計上のタイミングにより規模が縮小した。
【収益性】営業利益率は4.0%で前年3.9%から小幅改善、粗利率は11.0%で前年10.8%から改善、親会社株主に帰属する当期純利益ベースの純利益率は11.4%で前年2.5%から大幅に改善した。ROEは5.4%である。【キャッシュ品質】完成工事未収入金は8073.5億円で前年比-15.3%と縮小し、未成工事受入金は2464.7億円で前年比+34.2%と積み上がり、工事損失引当金は548.5億円で前年比-15.0%と縮小しており、回収と採算管理の両面で改善が確認できる。【投資効率】ROEは5.4%にとどまり、経常利益の押し上げ要因である持分法投資利益357.9億円は投資有価証券3574.6億円(前年比+17.8%)を含む投資資産からの寄与である。【財務健全性】自己資本比率は38.8%、現金及び預金は3488.5億円で前年比+46.6%増加し、有利子負債合計は約3728億円(短期借入金2434.0億円、長期借入金1294.4億円、社債等含む)で短期比率が高い構成となっている。
キャッシュフロー計算書項目は本データに含まれないため、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。現金及び預金は3488.5億円で前年同期末から+1108.5億円(+46.6%)増加した。完成工事未収入金は8073.5億円で前年から-1458.5億円(-15.3%)縮小し、債権回収が進捗している。未成工事受入金は2464.7億円で前年から+627.6億円(+34.2%)増加し、先行入金が資金繰りを下支えしている。投資有価証券は3574.6億円で前年比+541.1億円(+17.8%)増加しているが、当期は投資有価証券売却益117.7億円も計上されており、資産の入れ替えが進んでいる。運転資本面では債権回収の進捗と前受金の増加が資金創出に寄与する構図が確認できる。
営業利益192.8億円に対し、営業外収益は396.1億円と売上高比8.2%に達しており、このうち持分法投資利益357.9億円が大半を占め、受取配当金22.0億円、受取利息11.3億円が続く。特別利益は125.4億円(投資有価証券売却益117.7億円、固定資産売却益7.7億円)を計上する一方、特別損失は発生していない。経常利益556.8億円および親会社株主に帰属する当期純利益552.6億円は、こうした持分法投資利益と特別利益という非経常性の高い項目に大きく依存する構図であり、営業利益ベースの増益(+11.8%)と比べて質の異なる伸びとなっている。一方でアクルーアルの観点では、完成工事未収入金の縮小(-15.3%)と未成工事受入金の増加(+34.2%)が確認でき、利益計上を裏付けるキャッシュ創出は一定程度伴っている。
通期予想に対する進捗率は、売上高20.9%(4828.3億円/23100.0億円)、営業利益12.6%(192.8億円/1530.0億円)、経常利益30.3%(556.8億円/1835.0億円)、純利益(親会社株主帰属)33.4%(552.6億円/1655.0億円)である。売上高・営業利益の進捗は単純な四半期平準化の目安(25%)を下回る一方、経常・純利益は上回っており、進捗の偏りは持分法投資利益・特別利益というQ1固有の非営業要因の計上によるものである。当四半期は業績予想の修正が行われており(配当予想の修正はなし)、通期の営業利益成長率+28.9%の達成には下期における出来高の積み上げと採算維持が前提となる。
会社予想の年間配当は38.5円で、前年実績の22円から増配となる見込みである。予想EPS243.72円に対する配当性向は約15.8%(38.5円/243.72円)で抑制的な水準にとどまる。当四半期において配当予想の修正はない。現金及び預金3488.5億円の水準を踏まえると、配当支払いに対する資金余力は確保されている状況である。
収益の非経常依存リスク: 経常利益556.8億円のうち持分法投資利益357.9億円、特別利益125.4億円(投資有価証券売却益117.7億円含む)が寄与しており、これらが剥落した場合、利益水準は営業利益(192.8億円)対比で大きく変動しうる。
短期負債への依存: 有利子負債合計約3728億円のうち短期借入金は2434.0億円と構成比約65%を占め、長期借入金1294.4億円・社債1560億円に比べ短期比率が高く、金利動向次第でリファイナンス負担が増す可能性がある。
工事採算・コスト環境の変動: 工事損失引当金は548.5億円(前年比-15.0%)と縮小傾向にあり採算改善を示唆するが、資材・労務費インフレが続く場合、粗利率11.0%の改善基調が反転するリスクがある。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 4.0% | 4.5% (2.7%–6.6%) | -0.5pt |
| 純利益率 | 11.4% | 3.8% (-1.1%–4.4%) | +7.7pt |
営業利益率は業種中央値をやや下回るが、純利益率は持分法投資利益・特別利益の寄与により業種中央値を大きく上回る。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 9.3% | 4.8% (3.4%–10.1%) | +4.5pt |
売上高成長率は業種中央値を上回り、IQRの上位水準に位置する。
※出所: 当社調べ
経常利益・純利益の大幅増益は持分法投資利益357.9億円と投資有価証券売却益117.7億円という非経常性の高い項目によるところが大きく、営業利益ベースの伸び(+11.8%)との間に規模・性質の乖離がある。
建設事業セグメントの営業利益は155.5億円(YoY+158.3%)へ回復し利益率も4.5%まで改善、工事損失引当金の縮小(-15.0%)とあわせ案件採算の底打ちを示唆する。
通期進捗は経常利益30.3%・純利益33.4%と先行する一方、営業利益は12.6%にとどまり、下期の出来高積み上げと採算維持が通期計画達成の鍵となる構造にある。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,755円 |
| base(基準) | 1,928円 |
| bull(強気) | 2,013円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,516円 |
| 調整後予想EPS | 268.1円 |
| 株主資本コスト r | 9.15%(10年国債 2.65% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 15.8% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.100(当社の過去のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.27倍 / 7.2倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,871円〜1,987円、ω±0.1で 1,917円〜1,944円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-06 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。