| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥5212.1億 | ¥4403.4億 | +18.4% |
| 営業利益 | ¥453.2億 | ¥392.9億 | +15.3% |
| 経常利益 | ¥458.6億 | ¥411.4億 | +11.5% |
| 純利益 | ¥319.5億 | ¥302.5億 | +5.6% |
| ROE | 3.3% | 3.1% | - |
2027年3月期第1四半期は、主力のConstruction(建築)セグメントの収益性急改善を主因とする増収増益決算となった。売上高は5,212.1億円(前年同期4,403.4億円、YoY+18.4%)、営業利益は453.2億円(同392.9億円、YoY+15.3%)、経常利益は458.6億円(同411.4億円、YoY+11.5%)。親会社株主に帰属する当期純利益は309.1億円(同295.0億円、YoY+4.8%)で、営業段階に比べ伸びが鈍化した。純利益の伸び鈍化は、支払利息の増加による営業外費用の拡大と、実効税率36.3%への上昇が主因である。粗利率は16.4%(前年15.4%)へ改善した一方、販管費率が7.7%(同6.5%)へ上昇したため、営業利益率は8.7%(同8.9%)とわずかに低下した。
【売上高】全セグメントが増収となり、Construction(+21.0%)とEngineering(+19.5%)が伸長を牽引した。セグメント売上構成比(セグメント計ベース)はConstructionが約58.1%を占め、依存度の高さが特徴である。Development(+6.5%)、その他(+32.2%)も増収に寄与した。
【損益】粗利率は16.4%と前年から+1.0pt改善したが、販管費率が+1.3pt上昇したため営業利益率は8.7%とほぼ横ばい(-0.2pt)にとどまった。経常利益は受取配当金17.0億円等の営業外収益がある一方、支払利息が14.7億円(前年6.6億円)へ増加し、伸び率は営業利益(+15.3%)をやや下回る+11.5%となった。純利益は投資有価証券売却益43.9億円を含む特別利益44.2億円を計上したが、法人税等182.2億円(実効税率36.3%)の負担が重く、伸び率はさらに鈍化した(+4.8%)。総括として増収増益だが、営業利益率は前年並みで、純利益の伸びは営業外・税負担要因により減速している。
Constructionは売上3,155.8億円(+21.0%)、営業利益250.2億円(+199.1%)、利益率7.9%(前年3.3%から+4.6pt)と大幅な採算改善が見られ、全社増益の主因となった。Engineeringは売上1,772.9億円(+19.5%)と増収ながら、営業利益153.3億円(-37.9%)、利益率8.6%(前年17.4%から-8.8pt)へ悪化し、増収の裏で案件ミックスや原価上昇の影響が示唆される。Developmentは売上461.5億円(+6.5%)、営業利益93.4億円(+46.2%)、利益率20.2%(前年15.3%から+4.9pt)と全セグメント中最高収益性を維持した。その他事業は売上45.3億円(+32.2%)、営業利益7.1億円(+69.9%)、利益率15.7%(前年17.3%から-1.6pt)であった。全体として、Constructionの回復とEngineeringの悪化が対照的であり、セグメント間の収益性格差が拡大している。
【収益性】営業利益率は8.7%で前年8.9%から-0.2pt、純利益率(親会社株主帰属ベース)は5.9%で前年6.7%から-0.8pt低下した。粗利率16.4%の改善は販管費率上昇により相殺されている。【キャッシュ品質】特別利益44.2億円は投資有価証券売却益43.9億円が中心で一過性の要素が大きく、営業外収益31.5億円も売上高比0.6%にとどまり、利益の大宗は営業活動に由来する。【投資効率】ROEは3.3%(四半期ベース)で、EPSは189.62円(前年173.42円、YoY+9.3%)へ増加した。【財務健全性】自己資本比率は36.8%で前年34.9%から+1.9pt改善した。現金及び預金は2,073.2億円(前年2,783.4億円、YoY-25.5%)へ減少した一方、有利子負債は合計3,977.8億円(前年4,174.1億円)へ-4.7%減少しており、資産・負債双方の圧縮が進んでいる。
CF計算書データは開示範囲に含まれないため、貸借対照表の推移から資金動向を確認する。現金及び預金は2,073.2億円で前年同期比-25.5%減少し、短期投資有価証券も350.0億円(前年650.0億円)へ-46.2%縮小した。一方、完成工事未収入金は807.1億円(前年961.8億円)へ-16.1%減少しており、営業債権の回収が進捗したことが示唆される。未成工事受入金(前受金)は2,408.4億円(前年2,833.4億円)へ-15.0%減少し、前受による資金調達効果はやや後退した。短期借入金も1,388.7億円(前年1,619.9億円)へ-14.3%減少し、有利子負債全体でも-4.7%の圧縮が進んでいる。総じて、営業債権の回収と借入圧縮が並行して進む一方、手元現預金の水準は前年から低下しており、資金配分の変化が読み取れる。
当期利益の大宗は営業利益453.2億円に由来し、営業外収支は純額で+5.5億円(営業外収益31.5億円-営業外費用26.0億円)と限定的である。特別利益44.2億円は投資有価証券売却益43.9億円が主体であり、反復性の低い一時的要因として区分される。経常利益458.6億円から親会社株主帰属純利益309.1億円への乖離は、法人税等182.2億円(実効税率36.3%)の税負担が主因であり、会計上の一貫性に問題は見られない。包括利益は163.6億円(うち親会社株主分150.3億円)にとどまり、純利益309.1億円を大きく下回った。この乖離は有価証券評価差額金が-145.4億円のマイナス調整となったことが主因で、保有する投資有価証券の時価変動が包括利益を押し下げている。
通期予想(売上高24,200.0億円、営業利益1,880.0億円、経常利益1,870.0億円、純利益1,510.0億円)に対する第1四半期の進捗率は、売上高21.5%、営業利益24.1%、経常利益24.5%、純利益20.5%である。営業・経常利益は単純進捗基準(25%)にほぼ沿う一方、売上高と純利益はやや遅れている。純利益の進捗鈍化は、当第1四半期に見られた税負担・営業外費用の増加傾向が影響したとみられる。通期の営業利益予想はYoY横ばい(+0.0%)、経常利益予想はYoY-4.5%であり、期初計画自体が下期にかけての増収一巡・原価上昇を織り込んでいる可能性がある。業績予想・配当予想はいずれも当四半期において修正はなされていない。
会社予想の年間配当は1株当たり380円で、予想EPS926.33円に対する配当性向は41.0%となる。現金及び預金2,073.2億円、インタレストカバレッジの高さ(支払利息14.7億円)を踏まえると、当該配当性向は財務体力の範囲内にあるとみられる。自社株買いに関するデータは開示されていない。
Engineeringセグメントの採算悪化: 売上は+19.5%増収となったが、営業利益は-37.9%減益、利益率は17.4%から8.6%へ-8.8pt低下した。増収下での利益率悪化は、案件ミックスの変化や原価上昇の影響を示唆する。
工事損失引当金の高水準: 688.2億円(前年764.0億円、-9.9%)は前年から減少したものの引き続き高水準であり、大型案件における原価超過発生時の追加引当リスクが残る。
手元流動性クッションの低下: 現金及び預金は前年同期比-25.5%減少し2,073.2億円、短期投資有価証券も-46.2%減の350.0億円となった。有利子負債は-4.7%減少しているが、流動性の変化はモニタリングが必要である。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 8.7% | 4.5% (2.7%–6.6%) | +4.2pt |
| 純利益率 | 6.1% | 3.8% (-1.1%–4.4%) | +2.4pt |
営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を上回り、建設業界内では収益性が高い部類に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 18.4% | 4.8% (3.4%–10.1%) | +13.6pt |
売上高成長率は業種中央値を大きく上回り、業界内でも高い伸びを示している。
※出所: 当社集計
Constructionセグメントの利益率が前年3.3%から7.9%へ急改善し、全社増益の主因となった。この改善が構造的なものか案件個別要因によるものか、次期以降の推移が注目点となる。
Engineeringセグメントは増収ながら利益率が17.4%から8.6%へ大幅に低下した。増収増益の全社トレンドの中で唯一の減益セグメントであり、原価・案件構成の変化を反映しているとみられる。
純利益の通期進捗率20.5%は営業利益進捗率24.1%を下回っている。税負担・営業外費用の増加が要因であり、上期以降の税率・金利負担の動向が通期純利益水準を左右する要素となる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 6,520円 |
| base(基準) | 7,465円 |
| bull(強気) | 7,660円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 5,981円 |
| 調整後予想EPS | 1,050.4円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 41.0% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.134(当社の過去のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.25倍 / 7.1倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 7,256円〜7,684円、ω±0.1で 7,429円〜7,520円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。