| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥82.2億 | ¥84.3億 | -2.5% |
| 営業利益 | ¥7.5億 | ¥8.3億 | -8.9% |
| 経常利益 | ¥8.1億 | ¥8.7億 | -6.9% |
| 純利益 | ¥5.5億 | ¥5.7億 | -2.8% |
| ROE | 2.1% | 2.2% | - |
2026年4月期第1四半期は、売上高減少に対して販管費が増加する形となり、粗利率改善効果を相殺する減収減益決算となった。売上高は82.2億円(前年比-2.5%)、営業利益は7.5億円(同-8.9%)、経常利益は8.1億円(同-6.9%)、純利益(親会社株主帰属)は5.5億円(同-2.8%)といずれも前年を下回った。売上原価率の改善で粗利率は18.5%(前年18.1%台から改善)となったが、販管費が+16.1%増加したことで営業利益率は9.2%(前年9.8%)に低下し、増収なき経費増が損益悪化の主因となっている。
【売上高】売上高は82.2億円で前年比-2.5%の減収。主力の建設事業が73.8億円(構成比89.7%、YoY-1.9%)と全体を牽引し、エンジニアリング事業は5.3億円(同-0.8%)でほぼ横ばい、開発事業等は3.2億円(同-16.6%)と大きく落ち込んだ。開発事業の需要鈍化が全体の減収に寄与している。
【損益】営業利益は7.5億円(前年比-8.9%)で、粗利率は18.5%と前年から改善したものの、販管費が7.7億円(同+16.1%)と売上減少に反して増加し、営業利益率は9.2%(前年9.8%)に低下した。経常利益は8.1億円(同-6.9%)、純利益は5.5億円(同-2.8%)で、営業外収益(受取配当金0.4億円中心)が下支えした。特別損益の計上はなく、経常利益から純利益への乖離は税負担(実効税率換算で約32%減)による通常の範囲にとどまる。結論として、粗利改善はあったものの販管費増が上回った減収減益decisionである。
建設事業は売上73.8億円(構成比89.7%、YoY-1.9%)に対し営業利益10.9億円(同+2.3%)、利益率14.8%と収益の柱を維持しており、売上減少下でも採算は改善している。エンジニアリング事業は売上5.3億円(同-0.8%)に対し営業利益0.5億円(同+368.2%)と大幅増益で、利益率も9.4%まで改善した。一方、開発事業等は売上3.2億円(同-16.6%)、営業利益0.03億円(同-89.3%、利益率0.9%)と大幅減益となり、事業間で明暗が分かれている。全社費用等の調整額は-3.9億円(前年-2.8億円)に拡大しており、報告セグメント合計の伸び以上に全社費用が営業利益を圧迫した点も損益構造の特徴である。
【収益性】営業利益率は9.2%(前年9.8%)、経常利益率は9.9%(前年10.4%)、純利益率は6.7%(前年6.7%)で、粗利率18.5%の改善分を販管費増が吸収し営業段階以下の利益率はやや低下した。【キャッシュ品質】包括利益は7.4億円で純利益5.5億円を上回り、差分の主因は有価証券評価差額金+2.0億円であり、本業外の評価益が包括利益を押し上げている。【投資効率】ROEは2.1%(四半期値)にとどまり、総資産362.9億円に対し純資産257.9億円と厚い自己資本構造のため資本効率は抑制的である。【財務健全性】自己資本比率は71.1%(前年72.7%)、流動比率は約277%、有利子負債はほぼなく実質無借金に近い財務構造であり、財務健全性は高水準を維持している。
キャッシュフロー計算書の個別開示はないが、貸借対照表の変化から資金動向を確認できる。現金及び預金は95.8億円(前年末88.4億円から+8.4%)と積み増しが進んでおり、手元流動性は厚みを増している。契約負債(前受金)は41.8億円(前年33.1億円から+26.1%)へ増加し、案件進捗に先行した資金流入が続いている一方、電子記録債権は48.8億円(前年8.6億円から大幅増)、未成工事支出金も15.6億円(前年10.0億円から+56.0%)へ拡大しており、運転資本は回収・原価投入の両面で膨張している局面にある。自己株式は19.8億円(前年11.8億円)へ増加しており、自社株買いを通じた資本政策上の資金活用が継続していることがうかがえる。
今期の収益は営業外収益0.6億円(売上比0.8%)にとどまり、その内訳も受取配当金0.4億円が中心で、一時的な特別損益の計上はなく本業由来の経常的な収益構造である。経常利益8.1億円から純利益5.5億円への落ち込みは税負担によるもので、実効税率は前年並みの水準にとどまり、質的な歪みは限定的とみられる。一方でアクルーアルの観点では、電子記録債権が+40.2億円、未成工事支出金が+5.6億円とそれぞれ大幅に増加しており、キャッシュ化前の資産が積み上がっている。契約負債の増加(+8.7億円)は将来の出来高計上を裏付けるが、債権回収と原価投入のタイミングが今後の利益実現の確度を左右する点はモニタリングが必要である。
通期計画に対する第1四半期の進捗率は、売上高20.0%(82.2億円/411.3億円)、営業利益20.4%(7.5億円/36.9億円)、経常利益20.6%(8.1億円/39.5億円)、純利益20.3%(5.5億円/27.1億円)である。単純な4分の1経過の理論値25%に対していずれも4〜5pt下回っており、通期見通し(売上+1.5%、営業利益-13.3%、経常利益-13.5%)は前年比で減益を織り込んでいる。当四半期時点で業績予想・配当予想の修正は行われておらず、会社側は建設業特有の下期偏重の季節性を前提とした計画進捗と位置付けているとみられる。
会社計画の年間配当予想は1株36円で、EPS予想143.41円に対する配当性向は約25.1%(36円/143.41円)である。前年配当13円(中間実績)との比較で年間水準は増加方向にあり、当四半期時点で配当予想の修正は行われていない。自己株式は19.8億円(前年11.8億円)へ増加しており、配当に加えて自社株買いを通じた株主還元も実施されていることがうかがえるが、配当と自社株買いを合算した総還元性向の開示数値はない。手元現金95.8億円と自己資本比率71.1%という財務基盤を踏まえると、配当原資の安定性は確保されている。
事業集中リスク: 建設事業が売上高の89.7%を占め、単一事業への依存度が高い。開発事業等は売上-16.6%、営業利益-89.3%と急減しており、非中核事業の収益変動が業績のブレ要因となり得る。
運転資本膨張リスク: 電子記録債権が前年8.6億円から48.8億円へ、未成工事支出金が10.0億円から15.6億円へそれぞれ大幅増加した。回収・出来高計上のタイミングが遅延した場合、契約負債の積み上がり分との資金繰りバランスに影響し得る。
費用対売上の逆スプレッドリスク: 販管費が+16.1%増加した一方で売上高は-2.5%の減収となり、コスト増加ペースが売上成長を上回る状態が続いている。工事損失引当金は0.26億円(前年0.31億円)と小口にとどまるが、案件採算悪化時の吸収余地は限定的である。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 9.2% | 4.5% (2.7%–6.6%) | +4.7pt |
| 純利益率 | 6.7% | 3.8% (-1.1%–4.4%) | +2.9pt |
| 自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を大きく上回る水準にある。 |
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | -2.5% | 4.8% (3.4%–10.1%) | -7.3pt |
| 売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、同業他社が増収基調にある中で自社は減収局面にある。 |
※出所: 当社集計
粗利率は18.5%へ改善したが、販管費が+16.1%増加したことで営業利益率は9.2%へ低下しており、コスト増加を吸収しきれるかが今後の利益率動向を左右する。
契約負債(前受金)が+26.1%増加した一方、電子記録債権・未成工事支出金も大幅に膨張しており、案件進捗と資金回収のタイミングが下期以降の業績に影響する構造となっている。
通期進捗率は売上・利益とも20%前後で理論値25%を下回るが、会社側は業績・配当予想を修正しておらず、建設業特有の下期偏重の季節性を前提とした計画運営がうかがえる。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 1,422円 |
| base(基準) | 1,471円 |
| bull(強気) | 1,507円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 1,405円 |
| 調整後予想EPS | 160.1円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 25.1% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.05倍 / 9.2倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 1,430円〜1,515円、ω±0.1で 1,470円〜1,474円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。