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17662027 第1四半期プライムJGAAP

東建コーポレーション株式会社 2027年度 第1四半期 決算

東建コーポレーション株式会社の2027年度第1四半期決算レポート

建設・資材/建設業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥948.1億¥934.8億+1.4%
営業利益¥45.7億¥56.1億−18.5%
経常利益¥47.5億¥57.5億−17.5%
純利益¥31.8億¥42.2億−24.5%
ROE(年換算)11.0%14.5%-

Executive Summary

増収にもかかわらず二桁減益となった決算で、建設事業の採算悪化が全社利益を押し下げた点が最重要ポイントである。売上高は948.1億円(前年比+1.4%)、営業利益は45.7億円(同-18.5%)、経常利益は47.5億円(同-17.5%)、純利益は31.8億円(同-24.5%)となった。主力の不動産賃貸事業は増収増益を維持したが、建設事業の完成工事総利益率低下と全社費用の増加が収益性を圧迫した。

業績変動要因

【売上高】売上高は948.1億円で前年比+1.4%の小幅増収。不動産賃貸事業(連結売上の59.7%)が566.2億円(同+3.6%)と成長を牽引した一方、建設事業(39.7%)は376.1億円(同-1.7%)と減収し、その他事業(0.6%)は5.8億円(同+7.6%)にとどまった。

【損益】営業利益は45.7億円(同-18.5%)、経常利益47.5億円(同-17.5%)、純利益31.8億円(同-24.5%)といずれも減益。要因は売上原価が2.6%増と売上高の伸びを上回り粗利率が16.2%(前年17.2%)へ低下したこと、及び販管費が3.8%増と増収率を上回ったことにある。セグメント別では建設事業の営業利益が25.4億円(同-29.7%)と完成工事総利益率も29.0%(前年30.6%)へ悪化し、不動産賃貸事業の営業利益39.7億円(同+2.0%)による増益効果を打ち消した。全社費用も19.6億円(同+7.2%)へ増加し固定費吸収力が低下した。特別損益は僅少で、経常利益と純利益の差15.7億円は概ね法人税等(15.7億円)によるものである。総括すると増収減益であり、建設事業の原価・採算構造が主因である。

セグメント別分析

不動産賃貸事業(Leasing)は売上高566.2億円(前年比+3.6%)、営業利益39.7億円(同+2.0%)、利益率7.0%と増収増益で連結利益の安定源となった。建設事業(Construction)は売上高376.1億円(同-1.7%)、営業利益25.4億円(同-29.7%)、利益率6.8%と減収減益で、完成工事総利益率も29.0%(前年30.6%)へ低下した。その他事業は売上高5.8億円(同+7.6%)、営業利益0.2億円(同+129.8%)と小規模だが改善した。全社費用は19.6億円(前年18.3億円)に増加し、セグメント利益合計65.1億円から連結営業利益45.7億円への調整幅が拡大している。

主要財務指標

【収益性】営業利益率4.8%(前年6.0%)、純利益率3.4%(前年4.5%)といずれも前年から低下し、粗利率も16.2%(前年17.2%)へ縮小した。【キャッシュ品質】税引前利益47.5億円に対し特別利益は0.01億円に限られ、営業外収益2.0億円も売上高の0.2%に過ぎず、利益はほぼ経常的な事業活動に基づく。税引前利益から純利益への差15.7億円は主に法人税等によるもので、実効税率は約33.0%である。【投資効率】年換算ROEは11.0%で、純利益率3.4%、総資産回転率1.82回、財務レバレッジ1.80倍の組み合わせにより支えられている。【財務健全性】自己資本比率55.5%(前年54.0%)、現金及び預金1,108.6億円は流動負債657.4億円の約1.7倍に達し、財務基盤は安定している。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書は開示されていないが、BS推移から資金動向を確認できる。現金及び預金は1,108.6億円で前年同期の1,184.7億円から76.1億円減少し、総資産も2,082.3億円と前年から74.2億円縮小した。流動負債は657.4億円で前年比64.7億円減少し、うち法人税等未払額が29.3億円、賞与引当金が11.1億円それぞれ減少した。建設事業では未成工事支出金が30.1億円(前年21.9億円、+37.7%)と増加し、工事進捗に伴う原価投入が先行している状況がうかがえる。現金水準は依然厚いが、減少傾向と未成工事支出金の増加は今後の資金効率の観点で注視点となる。

収益の質

税引前利益47.5億円のうち特別利益は固定資産売却益0.01億円のみで、特別損失も僅少であり、利益はほぼ経常的な事業活動から生じている。営業外収益は2.0億円(うち受取利息0.3億円)、営業外費用は0.3億円で、営業利益45.7億円から経常利益47.5億円への上乗せは1.75億円と限定的である。これは本業の採算低下がそのまま経常利益・純利益の減少に直結していることを示す。税引前利益と純利益の差15.7億円は法人税等15.7億円にほぼ相当し、非経常的な税務要因は見られない。建設関連では完成工事未収入金が99.6億円(前年比+1.5億円)、未成工事支出金が30.1億円(同+8.3億円、+37.7%)と増加しており、工事進捗に対する原価投入の先行がアクルーアルとして表れている。包括利益は31.8億円で純利益31.8億円とほぼ一致し、その他有価証券評価差額金0.5億円と退職給付調整額-0.4億円の影響は小さく、純利益と包括利益の乖離はほぼない。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想は売上高4,082.2億円(前年比+5.6%)、営業利益201.8億円(同-9.8%)、経常利益211.1億円(同-9.9%)であり、当第1四半期の進捗率は売上高23.2%、営業利益22.7%、経常利益22.5%と、いずれも標準的な25%を1.8~2.5ポイント下回る。通期計画自体が増収減益を見込んでおり、会社は建設事業を中心とした採算低下の継続を前提としている。当第1四半期時点で業績予想・配当予想の修正はなく、通期の営業利益率は約4.9%と当第1四半期実績4.8%とほぼ整合的である。

株主還元

通期の配当予想は1株当たり400.0円で、予想EPS1,312.4円に対する予想配当性向は約30.5%である。当第1四半期時点で配当予想の修正はない。純資産1,155.4億円、現金及び預金1,108.6億円という財務余力は配当の支払能力を支えるが、通期純利益予想が前年比9.9%減となる中、建設事業の採算改善が遅れれば利益成長による増配余地は限定的となる可能性がある。

リスク要因

  1. 建設事業の採算悪化: 完成工事高は前年同期比1.7%減にとどまる一方、営業利益は同29.7%減、完成工事総利益率も29.0%(前年30.6%)へ約164bp低下しており、資材・労務・外注費の上昇や低採算案件が継続すれば全社利益への影響が続く可能性がある。

  2. 不動産賃貸事業への収益集中: 同事業は連結売上高の59.7%、営業利益の大部分を占め、賃貸需要、入居率、賃料水準の変化が連結収益に大きく影響する構造にある。

  3. 全社固定費の増加: 全社費用は19.6億円と前年同期比7.2%増加し、増収率1.4%を上回るペースで拡大しており、売上成長が鈍化する局面では利益への下方圧力となり得る。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(construction)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率4.8%4.5% (2.7%–6.6%)+0.3pt
純利益率3.4%3.8% (-1.1%–4.4%)−0.4pt

営業利益率は業種中央値をわずかに上回るが、純利益率は中央値を下回り、税・費用構造での収益転換効率に差がある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)1.4%4.8% (3.4%–10.1%)−3.4pt

売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、建設事業の低成長が業種内での相対劣位につながっている。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 増収にもかかわらず営業利益が18.5%減少しており、決算データが示す評価軸は売上規模の拡大よりも建設事業の原価・採算改善の進捗にある。

  2. 不動産賃貸事業は営業利益率7.0%を維持しつつ増収増益を続けており、連結収益の安定性を支える中核事業として機能している。

  3. 年換算ROE11.0%は良好圏だが、粗利率16.2%・営業利益率4.8%はいずれも前年から縮小しており、財務健全性(自己資本比率55.5%)に比して収益性の改善余地が大きい状況が読み取れる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)11,237円
base(基準)11,697円
bull(強気)12,032円
算出前提
1株純資産(BPS)10,408円
調整後予想EPS1,465.5円
株主資本コスト r9.87%(10年国債 2.87% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向30.5%
予想EPSの信頼度調整×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.12倍 / 8.0倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 11,369円〜12,040円、ω±0.1で 11,666円〜11,743円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-08 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。