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17192027 第1四半期プライムJGAAP

安藤・間(呼称:安藤ハザマ)(1719) 2027年度第1四半期決算

2027年度第1四半期の売上高は1,050億円(前年同期比+12.4%)、営業利益は64.8億円(同+22.3%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

建設・資材/建設業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥1050.4億¥934.9億+12.4%
営業利益¥64.8億¥53.0億+22.3%
経常利益¥63.4億¥44.7億+41.7%
純利益¥42.5億¥31.4億+35.3%
ROE2.0%1.5%-

Executive Summary

建築事業の採算改善が全社利益を牽引し、増収増益で着地した四半期決算である。売上高は1050.4億円(前年比+12.4%)、営業利益は64.8億円(同+22.3%、利益率6.2%)、経常利益は63.4億円(同+41.7%)、純利益(親会社株主に帰属、以下同様)は42.4億円(同+34.9%)となった。建築事業の売上・利益双方の伸びが土木事業の減収減益を吸収し、経常利益は営業外損益の改善も加わり営業利益以上の伸びとなった。

業績変動要因

【売上高】全社売上高は1050.4億円(前年比+12.4%)。セグメント別では建築事業が680.3億円(+24.6%)と大きく伸長し全社の増収を主導した。一方、土木事業は287.1億円(-10.5%)と減収、グループ事業(連結子会社)は212.2億円(+17.1%)、その他は15.2億円(+1.9%)だった。建築事業の増収額(約135億円)が土木事業の減収額(約34億円)を大きく上回り、全社増収を確保した。

【損益】営業利益は64.8億円(+22.3%)、営業利益率は6.2%で前年5.7%から+0.5pt改善した。粗利率は13.9%(前年13.8%、+0.1pt)、販管費率は7.7%(前年8.1%、-0.4pt)で、販管費の効率化が利益率改善に寄与した。セグメント別では建築事業の営業利益が64.7億円(+73.3%、マージン9.5%)と大幅増益で全社利益を牽引した一方、土木事業は19.1億円(-47.7%、マージン6.7%)と大幅減益となり、原価上昇や案件ミックスの影響がうかがえる。グループ事業は2.9億円(+111.9%、マージン1.3%)と小幅ながら改善した。経常利益は63.4億円(+41.7%)と営業利益の伸びを上回ったが、これは前年に計上されていた営業外費用(為替差損や金利負担を含む純営業外損失8.3億円)が当期は1.5億円に縮小したためである。純利益は42.4億円(+34.9%)で、前年に計上された特別利益(投資有価証券売却益等、純額+3.9億円)が当期は剥落した(当期特別損失0.2億円のみ)ことが、経常利益の伸び率に対し純利益の伸び率がやや鈍化した要因である。全体として増収増益であり、建築事業の採算改善が構造的な牽引役となっている。

セグメント別分析

建築事業が売上680.3億円(構成比64.8%、+24.6%)、営業利益64.7億円(+73.3%、マージン9.5%)で全社の主力事業として利益貢献度を高めた。土木事業は売上287.1億円(構成比27.3%、-10.5%)、営業利益19.1億円(-47.7%、マージン6.7%)と減収減益で、前年のマージン(概算11%程度)から大きく低下しており、原価・案件採算の悪化がうかがえる。グループ事業(連結子会社)は売上212.2億円(+17.1%)、営業利益2.9億円(+111.9%、マージン1.3%)、その他事業は売上15.2億円(+1.9%)、営業利益1.8億円(+43.5%、マージン11.7%)であった。建築と土木のマージン格差(9.5%対6.7%)は前年から拡大しており、事業ポートフォリオ内の収益性の分散が全社の資本効率に影響している可能性がある。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は6.2%(前年5.7%、+0.5pt)、粗利率は13.9%(前年13.8%、+0.1pt)、純利益率は4.0%(前年3.4%、+0.7pt)で、いずれも前年から改善した。【キャッシュ品質】完成工事未収入金は1961.6億円(前年末2006.6億円、-2.2%)、未成工事支出金は45.8億円(前年末54.5億円、-16.0%)と圧縮が進む一方、未成工事受入金は384.7億円(前年末316.6億円、+21.5%)と前受構造が強化されている。【投資効率】ROEは2.0%で、純利益率4.0%・総資産回転率(売上高/総資産)0.255回・財務レバレッジ約1.9倍に分解できる。【財務健全性】自己資本比率は52.6%(前年末50.9%、+1.7pt)、流動比率は163.4%、負債合計/自己資本は0.90倍、営業利益ベースのインタレストカバレッジは44.1倍(営業利益64.8億円/支払利息1.5億円)であり、財務基盤は総じて安定的である。

キャッシュフロー分析

現金及び預金は644.6億円で前年末646.6億円からほぼ横ばい(-0.3%)である。運転資本面では、完成工事未収入金が1961.6億円と資産の中で大きな比重を占めるが前年末比で減少しており、回収の進捗がうかがえる。未成工事支出金は45.8億円(前年末54.5億円、-16.0%)と圧縮される一方、未成工事受入金は384.7億円(前年末316.6億円、+21.5%)と増加しており、前受金構造の強化が運転資金を下支えしている。投資有価証券は641.0億円(前年末495.4億円、+29.4%)へ増加し、資金の一部が市況連動資産に振り向けられている。短期借入金209.8億円・長期借入金65.0億円はいずれも前年末からほぼ横ばいで、借入構成に大きな変化はない。全体として、運転資本の圧縮と前受金の積み増しがキャッシュ創出面でのプラス要因になっていると考えられる。

収益の質

当期の特別損益は特別損失0.2億円のみで一時的要因は軽微である一方、前年同期は投資有価証券売却益3.0億円や固定資産売却益0.9億円を含む特別利益4.2億円を計上しており、当期の利益はより経常的な性質に転じている。営業外損益は受取配当0.8億円に対し支払利息1.5億円・為替差損0.4億円などで純額1.5億円の費用超過となったが、前年の純額8.3億円の費用超過から大きく縮小し、経常利益の伸び率(+41.7%)が営業利益の伸び率(+22.3%)を上回る主因となった。実効税率は32.6%(前年35.4%)に低下し、純利益率の改善にも寄与している。一方、包括利益は138.7億円(前年53.5億円)と大幅に拡大したが、その主因は投資有価証券の評価差額金92.6億円の増加であり、当期純利益42.4億円との乖離は市況連動的な資本項目によるものである点に留意が必要である。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想に対する進捗率は、売上高21.4%(1050.4億円/4900億円)、営業利益19.1%(64.8億円/340億円)、経常利益18.9%(63.4億円/336億円)、純利益19.1%(42.4億円/222億円)である。四半期均等進捗の目安である25%をいずれも下回るが、建設業は工事進捗に応じた下期偏重の季節性があり、当期の進捗率はその範囲内にとどまる。当四半期時点で業績予想・配当予想の修正はいずれも行われていない。

株主還元

会社計画の年間配当は84円である。会社予想EPS141.51円に対する配当性向は約59.4%となる。自己株式買いに関するデータは開示されておらず、還元は配当のみでの評価となる。自己資本比率52.6%、現金及び預金644.6億円という財務基盤を踏まえると、配当計画の遂行に必要な原資は確保されている状況である。

リスク要因

  1. 土木事業の採算悪化: 土木事業は売上287.1億円(-10.5%)に対し営業利益19.1億円(-47.7%)と減益幅が売上減少幅を大きく上回り、マージンは6.7%へ低下した。原価・案件採算の悪化が利益に強く影響しており、今後の是正動向が全社利益率に影響する。

  2. 投資有価証券の評価変動リスク: 投資有価証券は641.0億円(総資産比15.6%)まで増加し、前年末比+29.4%の伸びとなった。包括利益138.7億円の拡大は主にこの評価差額金92.6億円に依存しており、市況変動時には包括利益・自己資本の振れ幅が拡大する可能性がある。

  3. 完成工事未収入金の回収状況: 完成工事未収入金は1961.6億円と資産の中で大きな比重を占める。未成工事受入金384.7億円(+21.5%)による前受構造の強化は運転資金の下支え要因となる一方、売上債権の回収動向は引き続き注視される項目である。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率6.2%4.5% (2.7%–6.6%)+1.7pt
純利益率4.0%3.8% (-1.1%–4.4%)+0.3pt
営業利益率・純利益率とも業種中央値を上回り、収益性は業種内で相対的に上位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)12.4%4.8% (3.4%–10.1%)+7.6pt
売上高成長率は業種中央値を大きく上回り、業種内でも高い伸び率を示している。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 建築事業のマージンが9.5%へ改善する一方、土木事業は6.7%へ低下し、セグメント間の収益性格差が拡大している。事業ポートフォリオ内の構造変化として、建築事業への利益依存度が高まっている点は決算構造上の特徴である。

  2. 包括利益138.7億円は当期純利益42.4億円を大きく上回るが、その差は投資有価証券の評価差額金92.6億円によるものであり、経常的な収益力とは異なる資本項目である点を区別して捉える必要がある。

  3. 未成工事受入金は384.7億円(+21.5%)と増加し、前受金構造が強化されている。これは工事進捗に応じた将来の売上計上を裏付ける要素であり、通期計画の下期偏重の進捗を評価する上での参考材料となる。

理論株価(参考値)

残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,419円
base(基準)1,465円
bull(強気)1,499円
算出前提
1株純資産(BPS)1,382円
調整後予想EPS158.0円
株主資本コスト r9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向59.4%
予想EPSの信頼度調整×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.06倍 / 9.3倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,426円〜1,507円、ω±0.1で 1,464円〜1,468円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。