| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥1300.3億 | ¥1213.7億 | +7.1% |
| 営業利益 | ¥28.0億 | ¥10.3億 | +172.9% |
| 経常利益 | ¥33.4億 | ¥13.0億 | +156.6% |
| 純利益 | ¥19.7億 | ¥-12.6億 | +256.9% |
| ROE | 0.7% | -0.4% | - |
前年同期の営業損益低迷から一転し、増収増益で大幅な収益改善を示した四半期決算である。売上高は1300.3億円(前年比+7.1%)、営業利益は28.0億円(同+172.9%)、経常利益は33.4億円(同+156.6%)、純利益は19.7億円(前年同期-12.6億円から黒字転換)となった。粗利率改善と主力セグメントの採算回復が増益を牽引した一方、実効税率44.0%が最終利益の伸びを抑制している。
【売上高】売上高は1300.3億円で前年比+7.1%増収。主力MIRAITONEが690.5億円(+8.8%)で全体を牽引し、海外関連のLantrovisionが115.3億円(+39.7%)と高成長を示した。一方、SeibuConstruction(-4.1%)とMIRAITONESYSTEMS(-2.8%)は減収で、事業間の成長のばらつきが見られる。
【損益】営業利益は28.0億円(前年比+172.9%)と大幅増益。粗利率は14.2%(前年12.96%程度)へ改善し、販管費率は12.0%と売上増を下回る伸びに留まったことで営業レバレッジが発現した。経常利益は33.4億円(+156.6%)で、営業外収支は受取配当3.1億円・為替差益1.6億円などにより収益8.5億円が費用3.1億円を上回った。特別損益は利益2.2億円・損失0.4億円と小規模で一時的要因の影響は限定的。純利益は19.7億円で前年同期の赤字から黒字転換したが、実効税率44.0%の高さが経常利益から純利益への伸びを抑制している。増収増益。
主力のMIRAITONEは売上690.5億円(+8.8%)、営業利益19.8億円(+224.4%)と全社利益の中核を担い、利益率も1.0%台から2.9%へ改善した。海外中心のLantrovisionは売上115.3億円(+39.7%)、営業利益8.9億円(+161.4%)、利益率7.8%と全セグメント中最高の採算性を示す。一方、SeibuConstruction(営業損失2.8億円)、KokusaiKogyo(同2.1億円、前年比大幅悪化)、Shikokutsuken(同0.3億円)は赤字が継続または拡大しており、事業間の収益格差が全社マージンを希釈している。売上構成ではMIRAITONEが全社の約53%を占め、単一セグメントへの依存度がやや高い。
【収益性】営業利益率2.2%(前年0.8%)、純利益率1.4%(前年-1.0%)といずれも改善したが、絶対水準は低い。【キャッシュ品質】完成工事未収入金1562.1億円に対し未成工事受入金139.8億円で、建設・通信インフラ特有の運転資本負担が残る一方、短期借入金は495.2億円から50.2億円へ大幅縮小した。【投資効率】ROEは0.7%と低水準で、資本効率面では改善余地がある。【財務健全性】自己資本比率56.1%、現金及び預金628.0億円を有し、有利子負債に対しネットキャッシュに近い体質で財務基盤は安定している。
キャッシュフロー計算書の詳細開示はないが、BS変動から資金動向を捉えると、短期借入金が495.2億円から50.2億円へ大きく縮小し、資金繰りの短期テールリスクが低下したことがうかがえる。完成工事未収入金は1562.1億円と依然大きく、出来高請求から回収までのリードタイムが資金創出力を左右する構造にある。未成工事受入金は139.8億円(前年末107.6億円から+29.9%)に増加し、先受金が一定程度運転資本負担を緩和している。営業利益の回復と現金及び預金628.0億円の水準を踏まえると、当四半期の資金繰りは総じて安定的に推移したとみられる。
当四半期の増益は粗利率改善と販管費コントロールによる経常的な収益力の回復が中心であり、特別利益2.2億円(固定資産売却益1.5億円等)と特別損失0.4億円の影響はネットで小規模にとどまり、業績への歪みは限定的である。営業外収益8.5億円は売上高比で約0.7%と小さく、受取配当金3.1億円・為替差益1.6億円が主な構成要素で、いずれも本業の稼ぐ力を過度に補うほどの規模ではない。経常利益33.4億円から純利益19.7億円への乖離は、実効税率44.0%という高い税負担が主因であり、非支配株主帰属損益1.1億円も一定の希釈要因となっている。全体として今回の増益は一時的要因への依存が小さく、収益の質は前年同期に比べて相対的に改善している。
通期計画は売上高6600.0億円(+9.6%)、営業利益400.0億円(+16.7%)、経常利益400.0億円(+9.5%)であり、Q1進捗率は売上高19.7%、営業利益7.0%、経常利益8.4%と、単純な四分割基準(25%)を下回る。この低進捗は建設・通信インフラ事業に特有の上期低進捗・下期偏重の季節性が背景にあるとみられ、今回の業績予想・配当予想はいずれも修正されていない。後半にかけての大型案件の進捗と、赤字セグメントの損益改善が通期計画達成の重要な要素となる。
会社計画の年間配当は95円で、EPS予想290.79円に基づく配当性向は約32.7%となる。現金及び預金628.0億円と実質的なネットキャッシュに近い財務体質を踏まえると、配当原資の安定性は確保されている。自己株式は前年比で増加傾向にあり、資本政策における柔軟性を維持している。当四半期において配当予想の修正は行われていない。
事業間の収益格差: SeibuConstruction(営業損失2.8億円)、KokusaiKogyo(同2.1億円、前年比大幅悪化)など複数セグメントで赤字が継続し、全社マージンを希釈している。
運転資本・回収リスク: 完成工事未収入金が1562.1億円と大きく、検収・回収の遅延は資金繰りに影響を与えうる構造的な特徴である。
税負担と進捗ペース: 実効税率44.0%の高さが最終利益の伸びを抑制しており、通期進捗も営業利益7.0%と標準的な四分割ペースを下回っている。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 2.2% | 4.5% (2.7%–6.6%) | -2.3pt |
| 純利益率 | 1.5% | 3.8% (-1.1%–4.4%) | -2.3pt |
収益性は業種中央値を下回るが、前年の低水準からは大きく改善している。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 7.1% | 4.8% (3.4%–10.1%) | +2.3pt |
売上成長率は業種中央値を上回り、トップライン拡大は業種内で相対的に良好な位置にある。
※出所: 当社調べ
粗利率・営業利益率の改善により前年同期の赤字から増益・黒字転換を達成した点は、案件ミックスとコスト管理の効果を示している。
短期借入金が495.2億円から50.2億円へ大幅に縮小し、財務健全性が一段と強化された一方、営業利益率2.2%・ROE0.7%は業種内で低位にあり、資本効率の改善余地が残る。
セグメント間の収益格差が継続しており、赤字セグメントの損益改善の進捗は今後の決算で確認すべき構造的なポイントである。
残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード)により公表データのみから機械算出した参考レンジです。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではありません。
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 3,212円 |
| base(基準) | 3,309円 |
| bull(強気) | 3,380円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 3,239円 |
| 調整後予想EPS | 324.7円 |
| 株主資本コスト r | 9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 32.7% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.117(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.02倍 / 10.2倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 3,217円〜3,406円、ω±0.1で 3,308円〜3,312円。
注記:
(算出モデル: 残余利益モデル / 金利基準月: 2026-07 / 本値は将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。
残余利益モデルによる機械的な算出値です。市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません。 過去分は現行のガイダンス達成率統計を用いて遡及算出しています。