お金の基本高校生向け
収入の種類|給与・事業・投資・不動産収入の違い
社会に出る前に知っておきたい4つの収入タイプ(給与・事業・投資・不動産)と税金の違いを、高校生にもわかりやすく解説します。アルバイトや奨学金、新NISAなど身近な話題とも関連づけます。
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収入税金高校生
目次
給与収入はアルバイトや会社員の給料のことです。働いた時間と時給、もしくは月給で金額が決まり、会社があらかじめ税金を差し引いてくれるのが一般的です(これを源泉徴収と言います)。
事業収入は自分で商売をして得るお金です。例えばハンドメイドの作品をネットで売る、動画編集の依頼を受けるなど。売上から材料費などの必要なお金(経費)を引いた残りが収入になります。
投資収入は、株の配当や値上がり益、債券の利息、投資信託の分配金などです。お金自体に働いてもらうイメージで、時間をかけずに得られることもありますが、価格が下がるリスクもあります。
不動産収入は、所有している部屋や家、駐車場を貸して家賃を得ることです。長期で安定しやすい一方、初期費用が大きく、空室や修繕などの手間とコストがかかります。
公民や政治・経済で学ぶ税金の仕組みとも直結します。収入の種類によって税金のかかり方や申告方法が異なるため、「なぜ同じ10万円でも手取りが違うのか」を具体的に理解できます。
さらに、18歳からは新NISAが使えるようになります。早くから少額で投資に触れると、将来の家計やキャリアに余裕を生みやすくなります。「大人になる前に知っておくべき」お金の基礎として、4つの収入タイプの違いを押さえておきましょう。
給与収入(アルバイトの例)
事業収入(小さなネット販売の例)
投資収入(株の配当・値上がり益)
不動産収入(家賃)
ケース1:高校生のアルバイト ・時給1,100円、月40時間働いた場合。
額面 = 1,100 × 40 = 44,000円・この程度なら所得税の源泉徴収は少額または0円の場合が多い。手取りはおよそ44,000円前後。年トータルでは、一定額を超えると住民税や所得税がかかることがあるため、年間の見通しを家族と確認しよう。
ケース2:ハンドメイドの小さな事業 ・売上が月20,000円、材料費と送料が月8,000円。
事業の利益 = 20,000 − 8,000 = 12,000円・利益が続くと、確定申告が必要になる場合がある。記録を日付と内容で残すことが大切。
ケース3:新NISAで投資信託を積立 ・18歳から、成長投資枠やつみたて投資枠で年間の上限の範囲内で購入できる。たとえば月5,000円を年60,000円積み立て、評価額が1年後に66,000円になったとする。
含み益 = 66,000 − 60,000 = 6,000円・課税口座なら利益に約20.315%の税金がかかるが、新NISAの枠内なら税金は0円。長期での複利効果を高めやすい。
ケース4:株の売買益(課税口座) ・株を100,000円で買い、120,000円で売った。
利益 = 120,000 − 100,000 = 20,000円・税金(概算)は次のとおり。
税額 = 20,000 × 0.20315 ≒ 4,063円、手取り利益 ≒ 15,937円ケース5:不動産のイメージ ・実際には未成年が単独で不動産投資をするのは難しいが、家計の例で考える。家賃収入100,000円、管理・修繕・税金などの経費が35,000円、減価償却費が15,000円。
不動産の利益 = 100,000 − 35,000 − 15,000 = 50,000円進路選択に活かす ・給与型の仕事は安定しやすく、キャリア初期の生活基盤になる。大学や専門学校で専門性を高めることで、将来の給与水準や昇進の可能性が広がる。 ・事業型は自由度が高いが、収入が不安定になりやすい。高校・大学のうちに小さなプロジェクトで実験し、収支管理と顧客理解を学ぶとよい。
学生生活の家計管理 ・アルバイトの時間は学業や睡眠とトレードオフ。時給だけでなく「学びの時間の価値」も考える。資格取得やインターンで将来の給与力を高める選択も有効。 ・奨学金は「将来の自分に投資するお金」。給付型(返さなくてよい)と貸与型(将来返す)がある。貸与型は卒業後の返済計画をシミュレーションしておく。
新NISAのはじめ方(18歳から) ・口座を開設し、つみたて投資枠で手数料の低いインデックス型投資信託を毎月少額から積み立てるのが王道。 ・長期・分散・低コストを徹底。値動きに一喜一憂せず、家計の黒字(収入 − 支出)から無理のない範囲で続ける。
税金と申告の基礎 ・給与は会社が年末調整してくれることが多い。複数のアルバイトがある場合や、事業・投資の利益が一定額を超えると確定申告が必要になる場合がある。 ・投資は特定口座(源泉徴収あり)を選ぶと、基本的に確定申告が不要。新NISA口座は運用益が原則非課税だが、枠と商品条件があるため事前に確認する。
給与所得: 会社やアルバイト先からもらう給料のこと。源泉徴収や年末調整の対象になりやすい。
事業所得: 自分で行う商売やフリーランスの仕事で得る利益。売上から経費を引いた金額が基礎になる。
投資所得: 株の配当や売買益、債券の利息、投資信託の分配金などで得る収入。
不動産所得: 部屋や家、土地、駐車場などを貸して得る家賃収入から経費等を引いた利益。
源泉徴収: 支払う側があらかじめ税金を差し引いて納税する仕組み。給与や投資の分野でよく使われる。
年末調整: 会社が従業員の1年間の給与と税金を再計算して過不足を調整する手続き。
NISA: 少額投資非課税制度。新NISAでは一定の投資枠内で配当や売却益が非課税になる。
住民税: 地方自治体に納める税金。前年の所得に対して翌年にかかるのが一般的。
所得控除: 課税対象を計算するときに所得から差し引ける金額。基礎控除などがある。
経費: 収入を得るために必要だった支出。事業や不動産の利益計算で差し引ける。
減価償却: 建物や設備の価値が時間とともに減る分を、毎年の費用として計上する会計の考え方。
配当: 会社が利益の一部を株主に分けるお金。
譲渡益: 資産を買ったときより高く売って得た利益。株式などで発生する。