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お金の基本高校生向け

借金との付き合い方|良い借金と悪い借金

投資としての借金と消費としての借金の違いを、高校生にも身近なお金の例や新NISAと結びつけて解説。大人になる前に知っておきたい金利や複利、返済計画の考え方を整理します。

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借金管理高校生

  1. この記事で学べること
  • 良い借金と悪い借金の違いが分かる
  • 金利や複利の基本が分かる
  • 奨学金やリボ払いなど身近な制度を数字で比較できる
  • 借入金利と投資の期待リターンの関係を判断できる
  • 返済計画の立て方と返済比率の目安が分かる
  • 新NISAなど18歳から使える制度との付き合い方が分かる
  • 将来の進路選択や大学進学とお金の関係を整理できる
  1. 概念の説明 借金とは、今お金を手に入れて、あとで利息をつけて返す約束のことです。利息とは、お金を借りるための「レンタル料」のようなもの。金利は、その利息の割合を表す数字で、年3%や年15%のように示されます。

良い借金とは、将来の収入や価値を高める目的で使い、借りたお金以上のリターンが期待できる借金です。たとえば、学びのための奨学金や、資格取得に必要な費用などが代表例です。これは自分の稼ぐ力を高める投資に近い使い方です。

悪い借金とは、一時的な欲求を満たすだけで将来の価値を生まない支出のための借金です。高い金利のリボ払いで服やゲーム機を買う、旅行費を分割で長く払い続ける、といったケースが当てはまります。時間がたつほど利息が膨らみ、家計が苦しくなるリスクが高いのが特徴です。

借金は「敵」でも「味方」でもありません。目的と金利、返済計画しだいで味方にも敵にもなります。大人になる前に、この見極め方を身につけることが大切です。

  1. なぜ重要なのか 高校卒業後は、進学や就職などお金の意思決定が増えます。大学や専門学校に進学する場合、学費や生活費をどう工面するかは現実的なテーマです。奨学金や教育ローン、アルバイト収入をどう組み合わせるかを考えるとき、金利や返済の基本が分かっていると判断を誤りにくくなります。

社会科で学ぶ需要と供給、機会費用の考え方は、借金にもそのまま当てはまります。今の消費を増やす代わりに未来の消費を減らす、つまり将来の自由を一部先に使ってしまうのが借金です。ならば、その未来の自由を生む力を高める使い方、例えば教育や技能習得に使うのが合理的です。

さらに、18歳から新NISAが使えるようになり、貯蓄と投資の選択肢が広がりました。借金の金利と、投資の期待リターンの関係を理解しておくと、返済を優先すべきか、貯めてから投資すべきかの判断に役立ちます。

  1. 計算方法 ここでは、金利と利息、そして複利の基本をステップで確認します。
  • ステップ1: 単純な利息の計算 例: 10万円を年15%で1年間借りると、利息はいくらか。
利息 = 元金 × 金利 = 100,000円 × 0.15 = 15,000円

返す総額は10万円 + 1万5千円 = 11万5千円です。

  • ステップ2: 月ごとの返済でのイメージ 例: 10万円を年15%で12か月均等返済。 毎月返すたびに元金が減るので、毎月の利息は少しずつ小さくなります。概算では、平均残高を5万円と見なして、
概算利息 = 平均残高 × 年金利 × 借入年数 = 50,000円 × 0.15 × 1年 ≒ 7,500円

実際には元利均等返済の計算が必要ですが、概算でも高金利の重さが分かります。

  • ステップ3: 複利のインパクト 複利とは、利息にも利息がつく仕組みです。投資では増える力になりますが、高金利の負債では重荷になります。
将来価値 = 現在価値 × (1 + 金利)^年数

例: 年15%の負担が3年続くと、10万円のコスト感は、

100,000 × (1 + 0.15)^3 ≒ 152,087

と、感覚以上に増えます。

  • ステップ4: 借入金利と投資リターンの比較 借入金利と投資の期待リターンを比べます。
もし 借入金利 > 投資の期待リターン なら、返済を優先 もし 借入金利 < 投資の期待リターン なら、投資の検討余地

ただし、期待リターンは保証ではない点に注意します。

  1. 具体例・ケーススタディ
  • ケースA: リボ払いで3万円の買い物 設定: 年実質金利15%、毎月の支払い5,000円固定。 毎月の支払いが小さく見えても、利息が多く、元金がなかなか減りません。概算で1年の利息は先ほどの平均残高法で、
平均残高を約15,000円〜30,000円の間と仮定し、利息はおよそ 3,000円〜6,000円/年

ですが、追加利用や手数料を含むともっと膨らむことが多いです。少額でも繰上返済で早く元金を減らすのが効果的です。

  • ケースB: 奨学金で年間50万円を4年間借りる 設定: 年1%の利率、卒業後10年で返済。総借入200万円。 概算利息は、平均残高100万円として、
概算利息 = 1,000,000 × 0.01 × 10年 = 100,000円

返済総額はおよそ210万円です。これで卒業後の年収が技能獲得により増えるなら、良い借金になり得ます。

  • ケースC: 自動二輪の購入を3年ローンで 設定: 車体30万円、年7%。
概算利息 = 平均残高150,000 × 0.07 × 3年 ≒ 31,500円

通学やアルバイトの移動時間が短縮され、月1万円多く働けるなら、費用対効果は成り立つかを検討できます。安全面や維持費も合わせて判断が必要です。

  • ケースD: 新NISAでの投資と借金の両立 設定: クレジットのリボ残高10万円 年15%、新NISAの長期期待リターンを年3%と仮定。
借入金利 15% > 期待リターン 3%

この場合は、まず高金利の返済を優先し、リボを解消した後に新NISAで積立を始める方が合理的です。

  1. 実践的な活用法
  • 返済比率の目安を決める 手取り収入に対して返済総額が占める割合を返済比率といいます。アルバイト収入が月6万円なら、返済は月1万円以内など、自分の安全圏を先に決めておくと無理のない家計運営ができます。

  • 先取り貯蓄と繰上返済 返済と同時に、毎月の固定費のように先取りで貯金や投資の枠を確保します。高金利の負債がある場合は、余剰分で繰上返済し、元金を早く減らすことが総支払いの削減につながります。

  • 奨学金は「条件」と「将来収入」をセットで考える 無利子か有利子か、在学中の利息発生の有無、返済猶予の条件、連帯保証の有無などをチェック。将来の初任給や進路別の年収見通しと合わせて、返済期間を決めます。返済シミュレーションを使うと安心です。

  • 消費の借金は「一晩置いて再考」ルール 高金利の分割やリボは、欲しいものが本当に必要かを見極めてから。中古やレンタル、メルカリ活用など代替策を考え、現金で払えるまで待つのも選択肢です。

  • 新NISAの活用 18歳から使える新NISAは、長期・分散・積立に向く制度です。高金利の負債がない、または低金利で返済計画が盤石な場合に、家計の余力で少額から積立を開始し、複利の力を味方にします。

判断の順番の例: 1. 高金利の負債を解消 2. 生活防衛資金を確保 3. 新NISAで長期積立 4. 低金利の良い借金は計画的に活用
  1. よくある誤解
よくある誤解
- 金利が低ければどんな借金でも良いと思う - リボ払いは毎月の支払いが少ないから安全だと思う - 投資のリターンは確実だから、借金をしてでも投資すべきだと思う - 奨学金は「借金ではない」と考えてしまう - 返済は卒業してから考えればよいと後回しにする
  1. まとめ
まとめ
- 良い借金は将来の収入や価値を高める目的で使い、悪い借金は消費の先取りに過ぎない - 金利と複利の基本を押さえ、借入金利と投資の期待リターンを比較して判断する - 高金利の負債は最優先で返済し、繰上返済が有効 - 奨学金は条件と将来収入をセットで検討し、返済計画を立てる - 返済比率の目安を作り、家計の安全圏を守る - 新NISAは高金利の負債解消後に、長期・分散・積立で活用する - 大人になる前に、お金の意思決定の順番と基準を持とう

用語集

金利: お金を借りるときや増やすときの割合を示す数字。年3%などの形で表す。

利息: お金を借りるための対価として後で支払う金額。元金に金利を掛けて計算する。

複利: 利息にもさらに利息がつく仕組み。投資では味方、負債では重荷。

奨学金: 学費や生活費のために借りる資金。無利子や有利子など種類がある。返済義務があるものが多い。

リボ払い: 毎月の支払額を一定にするクレジットの支払い方法。高金利になりやすく元金が減りにくい。

返済比率: 手取り収入に対して借金の返済額が占める割合。高すぎると家計が苦しくなる。

新NISA: 少額投資非課税制度。18歳から非課税で投資ができ、長期・分散・積立に向く。

繰上返済: 予定より早く元金の一部または全部を返すこと。総支払利息を減らせる。

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