投資の基礎知識入門
株式投資とは?仕組みを理解しよう
株式投資の基本的な仕組みや、企業に投資する理由を身近な例でやさしく解説。利益の出方やリスク、活用のコツまで初心者向けにまとめます。
InvestTracker
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入門株式
目次
株式投資とは、企業の一部を小さく切り分けた「株」を買い、その企業のオーナーの一員になることです。パン屋さんを思い浮かべてください。お店を広げるためにオーブンを買いたいけれど資金が足りません。そこで、お店の権利を小さく分けて周りの人に買ってもらい、集めたお金で設備を増やします。代わりに、うまくいけば利益の一部を配ったり、お店の価値が上がればその権利の値段も上がります。これが株式の基本的な考え方です。
企業は株を売って資金を集め、工場や人材、開発に投資して事業を成長させます。投資家はその成長の果実を受け取ります。受け取り方は大きく2つ。1つ目は「配当金」と呼ばれる現金の受け取り。2つ目は株価が上がったときに売って得る「値上がり益」です。日々の株価は、天気のように上がったり下がったりしますが、長い目で企業の稼ぐ力が伸びると、株価もそれに合わせて育ちやすくなります。
株式で得られるリターンは、配当金と値上がり益の合計です。例で見てみましょう。
このときの結果は次の通りです。
値上がり益 = 売却価格 - 購入価格 = 1100 - 1000 = 100円 配当金 = 20円 合計利益 = 値上がり益 + 配当金 = 100 + 20 = 120円 利回り(パーセント) = 合計利益 ÷ 購入価格 = 120 ÷ 1000 = 0.12 = 12%また、配当の割合を表す「配当利回り」は次の通りです。
配当利回り = 1株あたり配当金 ÷ 株価例えば、株価が1000円で配当金が20円なら、配当利回りは2%です。数字を当てはめると、感覚がつかみやすくなります。
企業の「使い道」を見る 集めたお金を何に使っているかがポイントです。新商品の開発、店舗拡大、IT投資など、将来の利益につながる使い方ができているか、決算資料やニュースで確認しましょう。パン屋さんが新しいオーブンで焼ける数を増やせば、売上と利益が増えるイメージです。
配当と成長のバランスを考える 今お金を配るのが得意な企業もあれば、将来の成長に再投資する企業もあります。配当が少なくても、しっかり成長できていれば、長期では値上がり益が期待できます。自分が「今の収入重視」か「将来の成長重視」か、目的を決めると選びやすくなります。
価格の揺れを味方にする 株価は短期で揺れます。毎月同じ金額でコツコツ買う方法は、価格が高いときは少なく、安いときは多く買うことになり、平均購入価格をならしてくれます。急がず、時間を味方にする姿勢が大切です。
広く分けて持つ 1社に集中すると、その会社のトラブルで資産が大きく揺れます。業種や規模、国内外など、複数に分けると、波をならす効果が期待できます。
株式: 企業の所有権を小さく分けたもの。保有すると株主としての権利がある。
配当金: 企業が利益の一部を現金で株主に分配するお金。
値上がり益: 買った株をより高い価格で売ったときに得られる差額の利益。
配当利回り: 株価に対する配当金の割合。配当金 ÷ 株価で計算する指標。
分散投資: 資金を複数の銘柄や資産に分けて投資し、リスクの偏りを減らす方法。