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99972026 第3四半期プライムJGAAP

ベルーナ(9997) 2026年度第3四半期決算 増収・営業益48%増

2026年度第3四半期の売上高は1,644億円(前年同期比+3.6%)、営業利益は108.7億円(同+48.1%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

株式会社ベルーナ

小売/小売業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥1643.6億¥1586.5億+3.6%
営業利益¥108.7億¥73.4億+48.1%
経常利益¥109.7億¥87.1億+25.9%
純利益¥76.8億¥53.7億+42.9%
ROE(年換算)7.0%5.1%-

Executive Summary

増収に加え営業利益・純利益が大幅増益となり、収益性の改善が明確に表れた決算である。売上高は1,643.6億円(前年比+3.6%)、営業利益は108.7億円(同+48.1%)、経常利益は109.7億円(同+25.9%)、純利益は76.8億円(前年53.7億円から増加)となった。増益の主因は粗利率改善と販管費率の低下による営業レバレッジであり、加えて投資有価証券売却益や為替差益といった一時的要因も税引前利益を押し上げた。

業績変動要因

【売上高】売上高は1,643.6億円で前年比+3.6%増収となった。開示されているPropertyセグメントは売上高370.4億円、営業利益64.8億円、利益率17.5%と全社利益率6.6%を大きく上回る高収益セグメントである。売上原価は628.9億円で前年比+0.3%増にとどまり、売上高の伸びを下回ったことで粗利率は61.7%(前年60.5%)へ改善した。

【損益】販管費は906.0億円(前年比+2.2%)と売上高の伸びを下回り、販管費率は55.1%へ低下した。この結果、営業利益は108.7億円(+48.1%)、営業利益率は6.6%(前年4.6%)へ改善した。営業外では為替差益11.2億円を計上する一方、支払利息は9.8億円(前年5.2億円)へ増加し、経常利益は109.7億円(+25.9%)となった。特別損益は投資有価証券売却益11.0億円を中心に特別利益11.1億円、減損損失3.4億円を含む特別損失5.4億円が発生し、差引5.6億円の純益を税引前利益に加算した。税引前利益115.3億円に対し純利益は76.8億円で、増収増益の決算といえる。ただし純利益の増益幅には一時的な有価証券売却益と為替差益の寄与が含まれる点に留意が必要である。

セグメント別分析

開示されているセグメントはPropertyのみで、売上高370.4億円、営業利益64.8億円、利益率17.5%と全社平均(6.6%)を大きく上回る。全社売上高1,643.6億円のうち同セグメントが占める割合は22.5%であり、他セグメントの詳細開示はないが、Property事業が収益性面で牽引役となっていることがうかがえる。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は6.6%で前年4.6%から約2.0pt改善し、純利益率も4.7%(前年3.4%)へ上昇した。粗利率は61.7%(前年60.5%)へ改善し、販管費率は55.1%(前年55.9%)へ低下したことが利益率改善の背景にある。【キャッシュ品質】売掛金は155.8億円で前年比+43.3%と、売上高成長率+3.6%を大幅に上回って増加しており、買掛金の増加額(+30.0億円)を売掛金の増加額(+47.1億円)が上回るため、運転資本の資金拘束が生じている可能性がある。棚卸資産は266.0億円で在庫水準にも注視が必要である。【投資効率】ROE(年換算)は7.0%であり、収益性の改善を反映している。総資産は3,442.7億円(前年比+10.2%)と拡大しており、資産回転率の観点からは資産効率の向上余地がある。【財務健全性】自己資本比率は42.8%で前年45.2%から低下した。長期借入金は1,292.3億円で前年比+25.6%増加し、有形固定資産の拡大(建物+124.8億円、土地+75.3億円)に対応した資金調達とみられる。流動資産1,410.6億円は流動負債612.4億円を大きく上回り、短期的な支払能力は確保されている。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書のデータは開示されていないため、貸借対照表の変動から資金動向をみる。現金及び預金は360.5億円で前年335.5億円対比増加した一方、長期借入金は1,292.3億円へ前年比+263.7億円増加しており、有形固定資産の拡大(前年比+218.4億円)に対応した資金調達が行われたとみられる。運転資本面では、売掛金が前年比+47.1億円(+43.3%)増加し、買掛金の増加額+30.0億円を上回っており、営業活動に伴う資金需要が増している。棚卸資産は266.0億円と高水準にあり、在庫の資金拘束が継続している。全体として、事業拡大と設備投資を長期借入金でファイナンスしつつ、運転資本の増加が資金繰り上の監視点となる構図がうかがえる。

収益の質

営業利益段階の改善は粗利率上昇と販管費率低下という本業由来の要因によるものであり、相対的に持続性が高いとみられる。一方、税引前利益115.3億円には投資有価証券売却益11.0億円と為替差益11.2億円が含まれており、これらは反復性の低い項目である。特別損益は特別利益11.1億円から特別損失5.4億円(うち減損損失3.4億円)を差し引き5.6億円の純益となり、税引前利益を押し上げた。純利益76.8億円の増益率(前年比+42.9%)は営業利益の増益率+48.1%に近い水準であるが、一時的要因の寄与を除いた場合の実質的な増益ペースはやや緩やかになるとみられる。包括利益は85.9億円で純利益76.8億円を上回っており、有価証券評価差額金+11.0億円がその主因であり、純利益と包括利益の間に大きな乖離があるとまでは言えない水準である。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想に対する進捗は、売上高が1,643.6億円/2,146.0億円で76.6%、営業利益が108.7億円/135.0億円で80.5%、経常利益が109.7億円/135.0億円で81.2%と、いずれも単純進捗率75%を上回っている。利益面の進捗が売上進捗を上回っていることは、下期も含めた収益性改善が計画に織り込まれつつ、上期までの改善が計画を上回るペースで進んでいることを示す。通期予想の増収率+1.8%に対し、当期累計の増収率は+3.6%とより高く、上期の成長ペースが通期計画を上回っている。

株主還元

配当は第2四半期に1株当たり15.00円が実施され、通期予想では年間30.00円(前年実績と比べ増配水準)が示されている。通期純利益予想95.0億円と発行済株式数(自己株式控除後)約9,624万株を用いると、予想配当性向は約30.7%となる。利益剰余金は1,238.7億円、純資産は1,472.6億円と厚みがあり、配当の支払余力そのものは確保されている。ただし、売掛金増加や在庫水準の高さによる運転資本の資金拘束が今後の資金繰りに影響し得る点は、配当の持続性を評価するうえでの留意点である。

リスク要因

  1. 在庫・運転資本リスク: 棚卸資産266.0億円に加え、売掛金が前年比+43.3%と売上高成長率+3.6%を大幅に上回って増加している。買掛金増加額+30.0億円を売掛金増加額+47.1億円が上回り、運転資本の資金拘束が強まっている。

  2. 借入金増加と金利負担リスク: 長期借入金は前年比+25.6%の1,292.3億円に増加し、支払利息は前年5.2億円から9.8億円へ+87.0%増加した。総資産に占める固定負債(1,357.7億円)の比重も高まっており、金利環境変化時の利益圧迫が懸念点となる。

  3. 一時的利益への依存リスク: 税引前利益には投資有価証券売却益11.0億円、営業外収益には為替差益11.2億円が含まれる。これらを除いた場合の経常的な増益ペースは、開示数値上の増益率+48.1%(営業利益)よりも緩やかになる可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(retail)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率6.6%3.2% (0.7%–6.8%)+3.4pt
純利益率4.7%1.4% (0.1%–4.4%)+3.3pt

自社の営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を大きく上回り、収益性で上位に位置する。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)3.6%3.0% (1.2%–10.3%)+0.6pt

売上成長率は業種中央値をわずかに上回るが、IQR上限(10.3%)と比べると成長率自体は中位水準にとどまる。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率は前年比約2.0pt改善して6.6%となり、粗利率改善と販管費率低下による本業収益性の回復が確認できる。通期予想に対する進捗率も営業利益80.5%、経常利益81.2%と標準進捗75%を上回っている。

  2. 純利益の増益には投資有価証券売却益11.0億円と為替差益11.2億円という一時的要因が含まれており、経常的な利益成長率を評価する際にはこれらを区別して捉える必要がある。

  3. 売掛金が売上高成長を大幅に上回るペースで増加し、買掛金増加額を上回っている。長期借入金の増加(+25.6%)と支払利息の増加(+87.0%)とあわせ、運転資本と資金調達構造の変化が今後の財務指標に与える影響が注目点となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,354円
base(基準)1,396円
bull(強気)1,419円
算出前提
1株純資産(BPS)1,530円
調整後予想EPS101.4円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向30.4%
予想EPSの信頼度調整×1.028(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER0.91倍 / 13.8倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,358円〜1,437円、ω±0.1で 1,392円〜1,399円。

注記:

  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。