- 売上高: 4,234.32億円
- 営業利益: 179.00億円
- 当期純利益: 123.98億円
- 1株当たり当期純利益: 608.69円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 4,234.32億円 | 3,877.79億円 | +9.2% |
| 売上原価 | 3,045.39億円 | 2,783.59億円 | +9.4% |
| 売上総利益 | 1,119.74億円 | 1,030.80億円 | +8.6% |
| 販管費 | 1,009.91億円 | 924.08億円 | +9.3% |
| 営業利益 | 179.00億円 | 170.11億円 | +5.2% |
| 営業外収益 | 6.17億円 | 5.82億円 | +6.0% |
| 営業外費用 | 3.49億円 | 2.05億円 | +70.2% |
| 経常利益 | 181.68億円 | 173.88億円 | +4.5% |
| 税引前利益 | 172.90億円 | 170.74億円 | +1.3% |
| 法人税等 | 46.09億円 | 46.88億円 | -1.7% |
| 当期純利益 | 123.98億円 | 118.23億円 | +4.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 126.81億円 | 123.85億円 | +2.4% |
| 包括利益 | 133.66億円 | 123.71億円 | +8.0% |
| 減価償却費 | 85.50億円 | 75.94億円 | +12.6% |
| 支払利息 | 3.01億円 | 1.64億円 | +83.5% |
| 1株当たり当期純利益 | 608.69円 | 594.16円 | +2.4% |
| 1株当たり配当金 | 124.00円 | 58.00円 | +113.8% |
| 年間配当総額 | 25.03億円 | 25.03億円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 445.67億円 | 400.17億円 | +45.50億円 |
| 現金預金 | 198.47億円 | 178.33億円 | +20.14億円 |
| 売掛金 | 57.25億円 | 53.04億円 | +4.21億円 |
| 棚卸資産 | 122.26億円 | 108.89億円 | +13.37億円 |
| 固定資産 | 1,768.08億円 | 1,606.99億円 | +161.09億円 |
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減 |
|---|
| 営業活動によるキャッシュフロー | 209.35億円 | 226.90億円 | -17.55億円 |
| 投資活動によるキャッシュフロー | -227.74億円 | -217.19億円 | -10.55億円 |
| 財務活動によるキャッシュフロー | 37.80億円 | -1.65億円 | +39.45億円 |
| フリーキャッシュフロー | -18.39億円 | - | - |
| 項目 | 値 |
|---|
| 営業利益率 | 4.3% |
| 総資産経常利益率 | 8.6% |
| 配当性向 | 20.2% |
| 純資産配当率(DOE) | 2.4% |
| 1株当たり純資産 | 5,789.13円 |
| 純利益率 | 3.0% |
| 粗利益率 | 26.4% |
| 流動比率 | 83.7% |
| 当座比率 | 60.7% |
| 負債資本倍率 | 0.84倍 |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +9.2% |
| 営業収益前年同期比 | +9.2% |
| 営業利益前年同期比 | +5.2% |
| 経常利益前年同期比 | +4.5% |
| 税引前利益前年同期比 | +1.3% |
| 当期純利益前年同期比 | +4.9% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +2.4% |
| 包括利益前年同期比 | +8.0% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 20.87百万株 |
| 自己株式数 | 37千株 |
| 期中平均株式数 | 20.83百万株 |
| 1株当たり純資産 | 5,789.09円 |
| EBITDA | 264.50億円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 62.00円 |
| 期末配当 | 62.00円 |
2026年度のベルクは、売上高が9.2%増の4,234億円と堅調に拡大しつつも、利益率はわずかに圧縮し、営業増益は+5.2%にとどまった。売上総利益は1,119億円で粗利率は26.4%(前年26.6%)と20bp低下、販管費は1,009億円で販管費率は23.85%(前年23.83%)と2bp上昇、営業利益は179億円、営業利益率は4.23%(前年4.39%)で16bp縮小した。経常利益は181億円(+4.5%)と金融費用増を吸収し増益を確保、最終利益は126.8億円(+2.4%)で純利益率は3.0%(前年3.19%)と19bp低下した。営業外は受取利息・補助金等で純増(純額+2.68億円)となったが、特別損失8.78億円(固定資産減損7.04億円含む)が税引前利益を約5%押し下げた。営業CFは209億円と純利益の1.65倍で高水準、減価償却前キャッシュ創出(EBITDA 264億円)に対するキャッシュ化は0.79倍と前年からやや低下した。FCFは設備投資(231億円)の積極化で-18億円の赤字だが、長期借入の調達で資金繰りは安定、現金は期末198億円に増加した。総資産は2,213億円(+10.3%)へ拡大し、有形固定資産の積み増しと在庫の適正化が進んだ一方、流動比率は83.7%と1.0を下回り、食品スーパー特有の負の運転資本モデルによる短期負債超過が継続している。レバレッジはDebt/EBITDA 1.2倍、インタレストカバレッジ約59倍と堅牢で、D/E 0.84倍、Debt/Capital 20.8%と保守的な範囲にある。ROEは10.5%(デュポン分解:純利益率3.0%×総資産回転1.913×レバレッジ1.84倍)で業界良好水準を維持したが、純利益率の低下がROE拡大のブレーキとなった。配当は年124円(実績)で配当性向は約20%と保守的だが、今期のFCFは投資先行でマイナスのため、原資は営業CFと負債で十分賄った格好である。品質面ではアクルーアル比率-3.7%と良好、営業CF/純利益1.65倍も健全だが、OCF/EBITDA 0.79倍は運転資本の吸収(在庫・債権増)を反映する。特損には減損7.04億円・除却1.73億円が含まれ、恒常利益水準の評価では控除してみる必要がある。B/Sでは契約負債が36.96億円(+56%)に増加、長期借入の一部が当期返済分として流動化(長期借入金の流動部分+27%)しており、キャッシュと営業CFで十分に対応可能な水準である。総じて、堅調なトップライン拡大と良好な資金調達力を背景に成長投資を前倒しする一方、粗利率・営業利益率の軽微な圧縮と流動比率の低位は注視ポイント。今後は値入・ロス改善、販管費の費用対効果、在庫回転と既存店動向が利益率回復の鍵となる。
ROEは10.5%で、純利益率3.0%×総資産回転率1.913×財務レバレッジ1.84倍により説明される。直近の変化で最も圧力が強いのは純利益率で、粗利率の20bp低下と特損増が重なり、営業利益率は16bp縮小、純利益率は19bp縮小した。売上は新店寄与・客数増が主因で拡大した一方、仕入価格・エネルギーコスト・人件費上昇により粗利率がやや軟化、販管費率は実質横ばいながら人件費・減価償却の増加が営業レバレッジを抑制した。金利負担係数0.966、税負担係数0.733と、財務・税務の歪みは小さく、収益性の主因は営業段階のマージンである。粗利率の低下は価格競争とミックスの影響が大きく、短期的には継続可能性があるが、値入改善・ロス削減・価格転嫁が進めば回復余地もある。販管費成長率(+9.3%)は売上成長率(+9.2%)とほぼ同歩調で、コスト管理は許容範囲だが、今後の賃上げ圧力が続けば販管費率上昇リスクとなる。
売上高は+9.2%と堅調で、既存店の底堅さと新規出店が寄与したとみられる。粗利率は26.4%とわずかに低下し、値引き・エネルギーコスト・仕入環境のタイト化が影響、販管費率は23.85%で実質横ばい。EBITDAは264.5億円(+13.9%程度の増加余地を示唆する減価償却増)で、EBITDAマージン6.2%は国内食品スーパーとして無難な水準。設備投資/減価償却2.7倍と積極投資局面にあり、将来の売上拡大余地は大きい一方、短期的なマージン希薄化を招きやすい。特別損失(減損・除却)はスクラップ&ビルドの進捗を示し、ポートフォリオの質向上に資する可能性がある。
流動比率83.7%、当座比率60.7%と1.0を下回り短期流動性に警戒が必要。一方で、食料品小売の負の運転資本モデル(買掛金が在庫・売掛を上回る)により、構造的に短期負債依存度が相対的に高い。現金198億円は短期借入2億円および社債流動部分4.28億円、長期借入流動部分1,015億円(単位:百万円換算注意)等の当面の支払いに十分で、金利負担も軽微(インタレストカバレッジ約59倍)。Debt/EBITDA 1.20倍、Debt/Capital 20.8%、D/E 0.84倍とソルベンシーは良好。満期ミスマッチは、流動負債が流動資産を約87億円上回るが、強い営業CFと豊富な現金で緩和。オフバランスのリースは軽微、資産除去債務は71.2億円と負債の7.1%で将来のキャッシュアウトに留意が必要。
自己株式: -1.14億円 → -2.21億円(-93.9%)- 自社株買い実施により自己株式が増加(純資産の控除項目拡大)。資本効率の改善意図。投資有価証券: 1.57億円 → 2.67億円(+70.1%)- 余資運用の拡大。価格変動リスクは限定的規模。長期借入金の流動部分: 79.31億円 → 101.52億円(+27.9%)- 返済期到来分の増加。潤沢な現金と営業CFで対応可能。契約負債: 23.74億円 → 36.96億円(+55.7%)- 前受金・ポイント等の増加を示唆。将来の収益認識とキャッシュフロー安定に寄与。
営業CF/純利益は1.65倍と高品質。OCF/EBITDAは0.79倍で、在庫増(-15.3億円)と売上債権増(-4.1億円)がキャッシュ創出をやや抑制。FCFは-18.39億円でマイナスだが、成長投資(設備投資230.75億円、減価償却85.5億円、Capex/Dep 2.7倍)が主因。資金は長期借入純増で機動的に調達し、現金は増加。運転資本では買掛金の増加(+2.72億円)が一部オフセットし、構造的な負の運転資本が現金創出を下支えしている。運転資本操作の過度な兆候は限定的で、税金支払いの増加と特損関連の非現金費用(減損・除却)の調整も適切に反映されている。
年間配当は124円、配当性向は約20.4%と保守的で持続可能性は高い。今期のFCFは成長投資先行でマイナス(FCFカバレッジ-0.71倍)だが、営業CFは配当総額(約25.0億円)を大きく上回っており、配当原資の確保に問題はない。総還元は自社株買い1.06億円を加えても控えめで、自己資本の蓄積を優先する方針と整合的。今後も投資局面では負債調達と営業CFを主源泉に、低配当性向レンジの維持が適切と考える。
ビジネスリスクとして、粗利率低下リスク:仕入価格上昇・値引き競争により粗利率がさらに圧迫される可能性、人件費・エネルギーコスト上昇:販管費率の上振れによる営業利益率の希薄化、スクラップ&ビルド進捗:店舗減損・除却の発生継続による一時費用の顕在化、出店投資の回収リスク:高水準の設備投資に対する集客・売上密度の立ち上がり遅延が挙げられます。
財務リスクとしては、流動性リスク:流動比率0.84と短期負債超過、返済・支払スケジュール管理の重要性、金利上昇リスク:借入増加局面での調達コスト上振れ(現状感応度は限定的)、資産除去債務(ARO)増加:将来キャッシュアウトと店舗改装時費用の顕在化が挙げられます。
主な懸念事項としては、営業利益率4.2%と5%を下回る水準の固定化懸念、OCF/EBITDA 0.79倍とキャッシュ転換の鈍化(在庫・債権の積み上がり)、特別損失の継続発生(減損7.0億円)による最終利益のボラティリティが挙げられます。
重要ポイントとして、トップラインは+9.2%と堅調、新店寄与と基礎需要の底堅さを確認、営業利益率は16bp縮小、粗利率20bp低下と費用増が主因、キャッシュ創出は健全(OCF/NI 1.65倍)、FCFは成長投資で一時赤字、資本構成は保守的(Debt/EBITDA 1.2倍、カバレッジ59倍)で投資余力あり、配当性向約20%で持続可能、投資優先の資本配分と整合が挙げられます。
注視すべき指標は、既存店売上高と客数・客単価のトレンド、粗利率(値入・ロス率・ミックス)、販管費率(人件費比率、エネルギー・物流コスト)、在庫回転と在庫日数、買掛・売掛のバランス、OCF/EBITDAとFCFの黒字化タイミング、新店の投資回収(売上/平米、開店後12–24ヶ月の損益推移)です。
セクター内ポジションについては、国内食品スーパーとして、EBITDAマージン6%台・ROE10%台は業界内で良好水準。流動比率の低さは業態特性の範疇で、財務レバレッジ・コベナンツは堅牢。一方で、直近は粗利率・営業利益率がわずかに軟化しており、値入改善と費用コントロールが同業上位に回帰する鍵となる。