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99622026 第3四半期プライムJGAAP

ミスミグループ本社(9962) 2026年度第3四半期決算

2026年度第3四半期の売上高は3,207億円(前年同期比+6.3%)、営業利益は322.6億円(同-10.7%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

商社・卸売/卸売業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥3206.6億¥3015.8億+6.3%
営業利益¥322.6億¥361.5億−10.7%
持分法投資損益---
経常利益¥334.1億¥389.0億−14.1%
純利益¥231.6億¥282.9億−18.2%
ROE6.3%8.0%-

Executive Summary

売上高は増加したものの、販管費増加が利益を圧迫し増収減益となった。売上高は3206.6億円(前年比+6.3%)、営業利益は322.6億円(同△10.7%)、経常利益は334.1億円(同△14.1%)、親会社株主に帰属する純利益は230.3億円(同△18.4%)となった。売上総利益率は46.4%を維持したが、販管費が売上高比36.4%まで拡大し、営業利益率は10.1%と前年同期の約12.0%から低下した。子会社株式取得を含む積極投資と株主還元を継続する一方、通期会社計画に対する利益進捗は営業利益69.8%、純利益67.9%にとどまっている。

業績変動要因

【売上高】売上高は3206.6億円で前年同期比+6.3%増加した。セグメント別では、FA Businesses(1159.2億円、利益率12.1%)が最も高い利益率を確保し、VONA Businesses(1395.4億円、利益率8.6%)は売上構成比が最大ながら利益率は相対的に低い。Mold Component(652.0億円、利益率9.6%)は中間的な水準にある。新規連結子会社9社を含む拡大が増収に寄与したとみられる。

【損益】売上総利益率46.4%は維持されたが、販管費が1166.4億円(売上高比36.4%)に拡大し、営業利益は322.6億円(同△10.7%)へ減少した。経常利益は334.1億円(同△14.1%)で、為替差損6.3億円が営業外費用として一部を押し下げた。特別損失として減損損失5.0億円を計上し、純利益は231.6億円(前年282.9億円)となった。増収にもかかわらず費用増が利益を上回るペースで進み、増収減益という結論になる。

セグメント別分析

セグメント別売上高はVONA Businessesが1395.4億円(構成比43.5%)で最大、次いでFA Businessesが1159.2億円(同36.2%)、Mold Componentが652.0億円(同20.3%)である。営業利益率はFA Businessesが12.1%と最も高く、Mold Componentが9.6%、VONA Businessesが8.6%で最も低い。売上構成比が最大のVONA Businessesの利益率が相対的に低いことは、全社営業利益率10.1%を押し下げる一因となっている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は10.1%で前年同期の約12.0%から低下し、純利益率も7.2%へ縮小した。売上総利益率は46.4%を維持しているが、販管費比率36.4%の上昇が営業段階での利益率低下につながっている。【キャッシュ品質】営業CFは335.9億円で純利益231.6億円の約1.46倍となり、利益の現金裏付けは確保されている。ただし売掛金増加52.6億円、棚卸資産増加7.3億円が運転資本の負担となった。【投資効率】ROEは6.3%で、総資産4381.0億円・純資産3665.1億円という潤沢な資本基盤の下では相対的に低めの水準にある。EBITインタレストカバレッジは支払利息1.1億円に対し極めて高く、金利負担は収益性の制約要因ではない。【財務健全性】自己資本比率は83.7%と極めて高く、現金及び預金1081.2億円を有する。負債合計は715.9億円にとどまり、財務レバレッジは保守的である。

キャッシュフロー分析

営業CFは335.9億円となり、純利益231.6億円を上回る水準で、利益の現金裏付けは概ね良好である。ただし前年同期比では減少しており、売掛金の増加52.6億円が資金流出要因となった一方、仕入債務の増加11.6億円が一部を相殺した。投資CFは362.8億円の支出で、うち子会社株式取得が主要因となり、有形固定資産等の取得は限定的である。財務CFは332.4億円の支出で、自社株買い170.7億円と配当支払いが主な内訳である。結果としてフリーキャッシュフローは26.9億円の赤字となり、現金及び現金同等物は減少した。もっとも現金預金残高は1081.2億円と厚く、大型投資と株主還元を同時に実行できる財務余力を有している。

収益の質

営業利益から純利益への流れをみると、営業外収益20.0億円に対し営業外費用8.5億円(うち為替差損6.3億円)が計上され、経常段階では334.1億円となった。特別損失として減損損失5.0億円を計上しており、これは一時的要因として純利益を押し下げている。税引前利益329.1億円に対し法人税等97.5億円を控除し、純利益231.6億円となった。包括利益は422.8億円と純利益を大きく上回るが、その差の主因は為替換算調整額189.5億円であり、円安局面での海外資産評価の増加を反映した会計上の変動であって、事業の経常的な収益力を示すものではない。営業CFが純利益を上回る水準にあることは、利益の質が現金面で裏付けられていることを示す。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想に対する進捗率は、売上高72.9%、営業利益69.8%、経常利益70.6%となっている。通期計画では売上高4400.0億円(前年比+9.5%)に対し営業利益462.0億円(同△0.6%)、経常利益473.0億円(同△5.2%)と、増収ながら利益は前年並みからやや減少する計画である。累計の営業利益率10.1%に対し、計画達成には残り四半期でより高い利益率が必要となる水準であり、Q4の採算改善が計画達成の鍵となる。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり18.02円であり、通期配当予想は44.06円である。通期EPS予想125.11円に基づく予想配当性向は約35.2%で、配当単独としては持続可能な水準にある。累計の配当支払額113.2億円は営業CF335.9億円で十分にカバーされている。一方、自社株買い170.7億円を加えた累計の株主還元支出は283.9億円に達し、親会社株主帰属純利益230.3億円を上回る規模となっている。配当のみでみれば性向は妥当な水準だが、自社株買いを含めた総還元は当期純利益を上回っており、還元原資として現金残高や営業CFの動向を踏まえた評価が必要である。

リスク要因

  1. 運転資本の長期化リスク: 売掛金907.9億円、棚卸資産591.8億円と資産規模が大きく、売掛金・棚卸資産の増加が営業CFの伸びを抑制した。回収条件や在庫水準の管理状況が今後の現金創出力に影響する。

  2. M&A統合リスク: 投資CFの主因である子会社株式取得は投資CF支出362.8億円の中で大きな割合を占め、新規連結子会社9社の統合や収益貢献の実現度合いが今後の焦点となる。のれんは530.9億円に達しており、買収先の業績動向がのれんの評価に影響し得る。

  3. 為替変動リスク: 営業外費用において為替差損6.3億円を計上しており、海外取引・外貨建資産負債を通じた為替変動が経常利益に影響する構造にある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(trading)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率10.1%3.3% (1.8%–5.0%)+6.7pt
純利益率7.2%3.1% (1.4%–6.3%)+4.1pt

営業利益率・純利益率とも業種中央値を大きく上回り、収益性は業種内で優位な水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)6.3%5.2% (-4.1%–8.6%)+1.1pt

売上高成長率は業種中央値をやや上回るが、IQR上限には届かず、成長性は業種内で中位からやや上位に位置する。

※出所: 当社調べ

決算上の注目ポイント

  1. 売上高が6.3%増加した一方で営業利益は10.7%減少し、営業利益率は前年同期から低下した。販管費比率の上昇が利益率低下の主因であり、増収を利益成長に転換できていない点が決算データから読み取れる。

  2. 営業CFは純利益を上回る水準を維持しており利益の現金裏付けは確保されているが、投資CFにおける子会社株式取得が投資規模を押し上げ、フリーキャッシュフローは赤字となった。大型投資後の収益貢献が今後の焦点となる。

  3. 自己資本比率83.7%、現金預金1081.2億円という財務基盤の厚さは、株主還元と成長投資を同時に進める上での財務的な柔軟性を示している。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,390円
base(基準)1,403円
bull(強気)1,426円
算出前提
1株純資産(BPS)1,370円
調整後予想EPS138.5円
株主資本コスト r9.27%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 0.50%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向35.2%
予想EPSの信頼度調整×1.037(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.02倍 / 10.1倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,364円〜1,444円、ω±0.1で 1,402円〜1,404円。

注記:

  • のれん償却 8.8円/株 を利益に足し戻しています(非資金費用・IFRS企業との比較可能性のため)。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。