| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥467.4億 | ¥419.8億 | +11.3% |
| 営業利益 | ¥31.1億 | ¥18.9億 | +64.7% |
| 経常利益 | ¥29.1億 | ¥17.5億 | +66.0% |
| 純利益 | ¥38.3億 | ¥6.2億 | +513.5% |
| ROE | 14.1% | 2.4% | - |
2026年3月期決算は、売上高467.4億円(前年比+47.6億円 +11.3%)、営業利益31.1億円(同+12.2億円 +64.7%)、経常利益29.1億円(同+11.6億円 +66.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益41.1億円(同+29.9億円 +242.6%)と増収大幅増益。売上は3期連続増収で、営業利益率は6.6%(前年4.5%)へ2.1pt改善。純利益の増加率が突出するのは特別利益33.5億円(固定資産売却益29.1億円・投資有価証券売却益4.4億円)の計上によるもので、一時的要因が大きい。粗利益率は30.5%(前年30.1%)へ0.4pt改善し、販管費率は23.8%(前年25.6%)へ1.8pt低下した結果、営業レバレッジが効いた。ROEは14.1%で前年4.8%から大幅上昇したが、純利益の約7割が一時益寄与であり、持続的な収益力とは区別が必要。
【売上高】売上高は467.4億円(前年比+11.3%)と二桁成長。セグメント別では、テストソリューション事業184.6億円(+23.2%)が牽引、半導体設計関連事業137.3億円(+5.7%)、システム・サービス事業146.4億円(+4.2%)も増収。テストソリューションの伸長は自社製テストシステムやプローブカードの需要拡大が主因。売上原価は324.9億円で、粗利益は142.5億円、粗利率は30.5%(前年30.1%)と0.4pt改善。
【損益】販管費は111.4億円(前年107.6億円 +3.5%)で、売上成長率+11.3%を下回り販管費率は23.8%(前年25.6%)へ1.8pt低下。営業利益は31.1億円(+64.7%)で、営業利益率は6.6%(前年4.5%)へ2.1pt改善した。営業外収益は7.0億円、営業外費用は8.9億円で純額▲1.97億円。持分法損益▲1.7億円、為替差損益ネット▲0.4億円が主な内訳。経常利益は29.1億円(+66.0%)。特別利益33.5億円(固定資産売却益29.1億円・投資有価証券売却益4.4億円)、特別損失1.1億円(固定資産除売却損1.1億円・投資有価証券評価損0.8億円)により、税引前利益は61.5億円。法人税等19.6億円を控除後、親会社株主に帰属する当期純利益は41.1億円(+242.6%)。純利益率は8.8%で前年2.9%から大幅上昇したが、このうち特別利益33.5億円が約71.7%を占め、一時的要因が主因。結論として、本業の収益力改善(営業利益率+2.1pt)と一時益計上により増収大幅増益。
テストソリューション事業は売上184.6億円(前年比+23.2%)、営業利益11.9億円(同+481.1%)で利益率6.5%。前年は営業損失▲3.1億円からの急回復で、テスター42.5億円・STAr Technologies142.1億円が牽引。半導体設計関連事業は売上137.3億円(+5.7%)、営業利益6.6億円(+43.6%)で利益率4.8%。EDA・三栄ハイテックス・モーデックが構成し、底堅い需要を維持。システム・サービス事業は売上146.4億円(+4.2%)、営業利益17.5億円(▲2.8%)で利益率11.9%と最高マージンを維持するが、前年18.0億円から微減益。組込みシステム・アイティアクセス・ガイオ・テクノロジー・レグラスが構成。全社費用は▲4.9億円(前年▲0.6億円)で調整額が拡大し、連結営業利益31.1億円に着地。テストソリューションの高成長とシステム・サービスの高マージンが全体収益を支える構造。
【収益性】営業利益率6.6%(前年4.5%)と2.1pt改善し、粗利率30.5%(前年30.1%)と販管費率23.8%(前年25.6%)の双方が寄与。ROEは14.1%(前年4.8%)で大幅上昇したが、純利益の約7割が一時益によるもので、持続的収益力はROE5%台と推定される。【キャッシュ品質】営業CF40.6億円/純利益41.1億円=0.99倍で現金転換は良好。アクルーアル比率0.1%と高品質だが、売上債権増加▲22.3億円と前受金増加+20.4億円が相殺しCCCは174日と重い。【投資効率】設備投資8.4億円/減価償却費12.9億円=0.65倍で更新投資水準。DSO103日、DIO74日、DPO3日でCCC174日は長く、運転資本の資金拘束が大きい。総資産回転率0.97回(前年0.89回)は改善。【財務健全性】自己資本比率56.4%(前年55.6%)、Debt/EBITDA0.97倍、インタレストカバレッジ19.7倍で財務健全性は高い。流動比率182.7%、当座比率148.1%、現金/短期借入金2.73倍と短期流動性も厚い。短期負債比率73.1%と高めだが、短期借入金を前年83.7億円から31.2億円へ▲52.5億円削減し、期限構成は改善方向。
営業CFは40.6億円(前年比+137.2%)で、税引前利益61.5億円を起点に、減価償却費12.9億円、のれん償却1.3億円、持分法損益1.7億円、固定資産売却益▲28.0億円、為替差損益3.0億円などを調整後、運転資本は売上債権増加▲22.3億円、仕入債務増加2.7億円、前受金増加20.4億円、棚卸資産増減0.5億円でネット+1.3億円の資金流出。法人税支払▲7.3億円を経てCFを創出。投資CFは+57.9億円(前年▲4.1億円)と大幅プラスで、固定資産売却収入71.7億円・事業譲渡収入15.8億円が主因(一時的な資産入替)。設備投資▲8.4億円、無形資産投資▲5.9億円、投資有価証券購入▲1.8億円・売却収入5.6億円が通常の投資活動。フリーCFは98.5億円だが、資産売却効果が大部分を占める。財務CFは▲79.5億円で、短期借入金純減▲53.6億円、長期借入金調達10.0億円・返済▲5.0億円、配当支払▲9.2億円、自己株式取得▲21.2億円が内訳。現金及び現金同等物は期首63.4億円から期末82.8億円へ+19.4億円増加。営業CF/純利益0.99倍とキャッシュ品質は良好だが、運転資本の重さ(CCC174日)と一時的投資CF収入を除けば、持続的FCFは営業CF水準の40億円程度と見込まれる。
経常利益29.1億円と当期純利益41.1億円の差+12.0億円は主に特別利益33.5億円(固定資産売却益29.1億円・投資有価証券売却益4.4億円)に起因し、一時的要因が純利益の約71.7%を占める。営業外収益7.0億円の内訳は為替差益1.0億円・その他1.1億円、営業外費用8.9億円は支払利息1.6億円・為替差損1.5億円・持分法損益1.7億円など。営業外収支は純額▲1.97億円で、経常的収益を僅かに押し下げる。営業CF40.6億円/純利益41.1億円=0.99倍、アクルーアル比率0.1%(=(純利益▲営業CF)/総資産)で収益の現金裏付けは高品質。のれん償却1.3億円は営業利益の4.3%と限定的で利益歪曲は軽微。包括利益39.8億円と純利益41.1億円の差▲1.3億円は、為替換算調整▲0.3億円・有価証券評価差額▲2.9億円・繰延ヘッジ損益▲0.1億円・退職給付調整+1.0億円の合計で、BSの評価差額によるもの。営業CFの構造は税引前利益61.5億円が大きいが固定資産売却益▲28.0億円の非現金調整で差引後、運転資本の資金流出▲20億円規模を含んで40.6億円を創出しており、経常的な営業CFは30億円台前半と推定される。一時益剥落後の持続的な収益力はROE5-7%、営業利益率6%台と見込まれ、来期の本業純化局面での利益水準とCF創出力のモニタリングが必要。
2027年3月期通期予想は、売上高500.0億円(前年比+7.0%)、営業利益37.0億円(同+19.0%)、経常利益37.0億円(同+27.0%)、親会社株主に帰属する当期純利益48.5億円、EPS398.37円、配当90円。前年の特別利益33.5億円が剥落する前提下、本業の増益見通しを織り込む。営業利益率は7.4%(前年6.6%から+0.8pt改善)を想定し、販管費率の継続低下とセグメント構成改善が前提。売上成長率+7%は前年+11%から減速するが、テストソリューションとシステム・サービスの底堅い需要を見込む。配当90円は普通配当中心で特別配当を除外した平準化水準。進捗率の評価は期末数値のため適用外だが、第2四半期時点の営業利益進捗率や前受金動向がガイダンス達成のモニタリング指標となる。経常利益と営業利益が同額37億円の予想は営業外損益±0億円を想定しており、為替・金利環境の安定が前提。自己株式の追加取得方針(後発事象)により総還元柔軟性は高まるが、配当性向は22.6%(90円/398円)と保守的で、持続可能性は高い。
年間配当は125円(第2四半期末35円、期末90円)で、うち期末配当は普通40円+特別50円。配当性向は41.7%(配当支払総額9.34億円/純利益41.1億円×自己株式控除後株式数調整後の実質比率は約39%)。自社株買いは21.2億円で、総還元性向は74.3%(配当9.34億円+自社株買い21.2億円/純利益41.1億円)と手厚い。フリーCF98.5億円に対し総還元30.5億円でFCFカバレッジは3.23倍と余裕があるが、FCFの大半が資産売却収入であり、持続的FCF(営業CF40.6億円ベース)では総還元カバレッジは1.33倍と適正水準。来期予想配当は90円(普通配当中心)で、予想EPS398円に対し配当性向22.6%。自己株式の追加取得が後発事象で決議されており、総還元性向は引き続き50-60%台を維持する見込み。現預金85.3億円、営業CF40.6億円の水準に対し、配当・自己株式取得の合計30億円規模は持続可能な範囲だが、運転資本の重さ(CCC174日)と設備投資の抑制水準(CapEx/減価償却0.65倍)を踏まえ、中長期の成長投資余力とのバランスが評価ポイント。
半導体市況変動リスク: テストソリューション事業(売上185億円、構成比39.5%)は半導体需給サイクルに連動。顧客の設備投資タイミングや在庫調整により受注・売上が急変する可能性。前年は営業損失▲3.1億円から黒字化したが、景気減速局面では再び収益圧迫リスク。DSO103日と売掛金回収期間が長く、顧客の投資抑制時には貸倒・回収遅延リスクも増幅。
運転資本の重さと資金繰りリスク: CCC174日(DSO103日+DIO74日▲DPO3日)は業種標準を上回り、売上成長に伴う運転資金需要が大きい。売上債権132億円、棚卸資産66億円と高水準で、需要変動時には在庫評価損・回収遅延による資金拘束が営業CF圧迫要因。前受金61.6億円はバッファーだが、受注減速時には緩衝効果が薄れる。
一時益剥落と利益水準の変動リスク: 純利益41.1億円のうち特別利益33.5億円(約71.7%)が一時的要因で、来期は本業ベース利益に回帰。経常的営業利益率は6.6%で前年比改善したが、営業外損益▲2.0億円、設備投資の抑制水準(CapEx/減価償却0.65倍)は中期の競争力維持に課題。為替・金利変動や持分法損益の振れが営業外損益を左右し、ROE・EPSの変動を増幅。短期負債比率73%でリファイナンスリスクは残存し、金利上昇局面では調達コスト増が利益を圧迫する可能性。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 6.6% | 7.8% (4.6%–12.3%) | -1.1pt |
| 純利益率 | 8.2% | 5.2% (2.3%–8.2%) | +3.0pt |
営業利益率は業種中央値を▲1.1pt下回るが、純利益率は特別利益寄与で+3.0pt上回る。収益性は業種内で中位だが一時益依存度が高い。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 11.3% | 3.7% (-0.4%–9.3%) | +7.6pt |
売上成長率+11.3%は業種中央値+3.7%を大きく上回り、成長性は業種内で上位。
※出所: 当社集計
本業の収益改善と一時益の峻別: 営業利益率6.6%(前年4.5%から+2.1pt改善)は販管費率低下とテストソリューションの高成長によるもので、構造的な改善基調を確認。一方、純利益41.1億円の約7割が特別利益(固定資産売却益29.1億円等)で、来期は一時益剥落により本業ベースの利益水準(営業利益37億円計画)が焦点。営業外損益▲2.0億円の改善とセグメント別マージンの維持が、ROE・EPS持続性の評価軸。
運転資本効率の改善余地: DSO103日、CCC174日と業種標準を上回る重さで、売上成長に伴う資金拘束が大きい。営業CF/純利益0.99倍と高品質だが、売上債権増加▲22.3億円と前受金増加+20.4億円が相殺しており、自律的なCF創出力は営業CF40億円規模。来期の売上成長+7%計画下でDSO短縮(<80日目標)とCCC改善(<120日目標)が実現すれば、FCF創出力とROEの持続性が高まる。四半期ごとのDSO・CCC推移と前受金動向のモニタリングが重要。
財務健全性と資本配分の柔軟性: 自己資本比率56.4%、Debt/EBITDA0.97倍、流動比率182.7%で財務体質は強固。短期借入金を前年83.7億円から31.2億円へ▲52.5億円削減し、期限構成も改善。総還元性向74.3%(配当+自社株買い)と株主還元は手厚いが、設備投資8.4億円/減価償却費12.9億円=0.65倍と更新投資は抑制的。来期の本業純化局面で営業利益率7%台の維持、配当性向20-30%台の平準化、CapEx/減価償却>1.0倍への回帰が、中期の競争力確保と資本効率のバランスを示すシグナル。
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