クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥362.7億 | ¥368.1億 | −1.5% |
| 営業利益 | ¥23.5億 | ¥27.0億 | −13.0% |
| 持分法投資損益 | - | - | - |
| 経常利益 | ¥24.9億 | ¥28.5億 | −12.8% |
| 純利益 | ¥16.6億 | ¥19.6億 | −15.1% |
| ROE | 2.8% | 3.3% | - |
Executive Summary
2026年度第1四半期は減収減益となり、粗利率の低下が利益減少幅を拡大させた点が最重要ポイントである。売上高は362.7億円(前年比-1.5%)、営業利益は23.5億円(同-13.0%)、経常利益は24.9億円(同-12.8%)、純利益は16.6億円(同-15.1%)となった。売上減少幅を上回る利益減少は、粗利益率14.5%という低マージン構造のもとで、売価・仕入コスト・案件構成の小幅な変動が収益性に大きく波及したことを示している。
業績変動要因
【売上高】売上高は362.7億円で前年同期比1.5%減となった。電線・ケーブル事業の単一セグメントであり、事業構成による相殺効果は限定的である。通期会社予想1,440.0億円に対する進捗率は25.2%と標準的な水準にとどまり、下期における需要回復が計画達成の前提となる。
【損益】営業利益は23.5億円(同-13.0%)、営業利益率は6.5%で前年同期の約7.3%から約0.8pt低下した。売上原価率の上昇により売上総利益は52.8億円(粗利率14.5%)にとどまり、販管費29.2億円(売上高比8.1%)を吸収しきれなかったことが減益の主因である。経常利益は24.9億円(同-12.8%)で、営業外収益1.9億円(受取配当金0.4億円等)が小幅な押し上げ要因となったが、影響は限定的である。純利益は16.6億円(同-15.1%)で、実効税率33.1%の負担も重なり営業利益以上の減益幅となった。減収減益であり、通期計画上の営業利益率7.4%達成には粗利率改善または販管費吸収力の強化が必要となる。
主要財務指標
【収益性】営業利益率6.5%は前年同期の約7.3%から約0.8pt低下し、粗利益率14.5%という低マージン構造が営業レバレッジを弱めている。純利益率は4.6%で前年同期の約5.3%から約0.7pt低下した。【キャッシュ品質】売掛金219.1億円、電子記録債権124.9億円、棚卸資産90.0億円に対し買掛金502.3億円を有し、流通事業特有の大きな商取引規模を反映する。運転資本は274.6億円のプラスで流動性の余力を確保している。【投資効率】Q1実績ベースのROEは2.8%だが、四半期利益を年換算した場合は約11.2%となり、資産回転と低有利子負債構成に支えられている。【財務健全性】自己資本比率は51.2%、有利子負債は4.6億円と実質無借金に近く、流動比率150.9%、当座比率134.2%と短期支払能力は健全である。
キャッシュフロー分析
キャッシュフロー計算書の具体的数値は開示範囲に含まれないため、貸借対照表の推移から資金動向を分析する。現金及び預金は354.2億円で前年同期の329.7億円から増加し、有利子負債4.6億円を大幅に上回る潤沢な手元流動性を維持している。売掛金は219.1億円とほぼ横ばいの一方、電子記録債権は124.9億円へ増加し、棚卸資産も90.0億円へ増加した。買掛金は502.3億円へ増加しており、営業債権・債務双方の拡大は取引規模の増加を映すとみられる。運転資本は274.6億円のプラスを維持しており、資金繰りの安定性は確保されている。
収益の質
今期の利益は特別損益等の一時的要因の影響が小さく、営業利益・経常利益・純利益の減少は主に本業の粗利率低下に起因する経常的な要因である。営業外収益1.9億円は受取配当金0.4億円、為替差益0.1億円等から構成され、売上高の0.5%程度にとどまり、本業利益を大きく補完する構図ではない。固定資産除却損0.3億円が計上されているが金額は小さく、業績全体への影響は限定的である。包括利益は21.9億円で純利益16.6億円を上回り、有価証券評価差額金4.5億円の増加が主因である。純利益と包括利益の乖離はプラス方向であり、アクルーアルの観点からは保有有価証券の時価変動が利益の質に上乗せされている状況といえる。
業績予想・ガイダンス
通期会社予想は売上高1,440.0億円(前年比+6.2%)、営業利益107.0億円(同+19.5%)、経常利益110.0億円(同+18.6%)であり、当四半期に業績予想の修正は行われていない。Q1の進捗率は売上高25.2%と標準的だが、営業利益22.0%、経常利益22.6%、純利益21.5%はいずれも標準進捗率25%を下回る。会社計画は通期営業利益率7.4%を前提としており、Q1実績6.5%から約0.9pt改善が必要となる。計画達成には下期の売上回復に加え、粗利率または販管費吸収力の改善が求められる。
株主還元
通期の1株当たり配当予想は150.00円であり、当四半期に配当予想の修正は行われていない。通期EPS予想451.33円に基づく予想配当性向は約33.2%で、利益に対する配当負担は保守的な水準にある。自己資本590.8億円、利益剰余金554.1億円、現金及び預金354.2億円という資本蓄積が配当の安定性を支えており、短期借入金4.6億円にとどまることから配当継続が借入依存を高める構図にはない。配当の持続性は通期営業利益計画の達成、特に営業利益率のQ1比改善に依存する。
リスク要因
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粗利率低下による収益性の脆弱性: 粗利益率14.5%という低マージン構造のもと、Q1営業利益率は前年同期比約0.8pt低下した。銅など原材料価格や販売価格転嫁の動向が今後の収益性を左右する。
-
単一事業構造による需要循環リスク: 電線・ケーブル事業の単一セグメントであり、電設・建設や製造業向け需要の変動を他事業で相殺する余地が乏しい。
-
通期計画達成に向けた進捗の遅れ: 営業利益進捗率は22.0%で標準進捗を下回り、計画達成には下期の売上拡大と約0.9ptの営業利益率改善が必要となる。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(trading)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 6.5% | – | – |
| 純利益率 | 4.6% | 7.4% (6.8%–7.9%) | −2.8pt |
| 純利益率は業種中央値を2.8pt下回り、収益性は業種内で相対的に低い水準にある。 |
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | −1.5% | 3.8% (0.9%–6.4%) | −5.3pt |
| 売上高成長率は業種中央値を5.3pt下回り、増収基調にある同業他社と比較して伸び悩んでいる。 |
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
-
Q1は減収減益となり、営業利益率は6.5%へ前年同期比約0.8pt低下した。低粗利構造のもとで売上減少を上回る利益減少が生じている点が注目される。
-
通期売上進捗率25.2%に対し営業利益進捗率は22.0%にとどまり、通期計画の営業利益率7.4%達成には下期の収益性改善が課題となる。
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自己資本比率51.2%、有利子負債4.6億円、現金及び預金354.2億円という財務構成は、収益性の変動に対する耐性を支えており、予想配当性向約33.2%は利益計画達成を前提に持続可能性が高い水準にある。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 3,805円 |
| base(基準) | 3,854円 |
| bull(強気) | 3,942円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 3,482円 |
| 調整後予想EPS | 467.9円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 33.2% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.037(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.11倍 / 8.2倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 3,747円〜3,967円、ω±0.1で 3,846円〜3,868円。
注記:
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。