| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥718.5億 | ¥673.0億 | +6.7% |
| 営業利益 | ¥145.9億 | ¥143.2億 | +1.8% |
| 経常利益 | ¥148.8億 | ¥148.3億 | +0.3% |
| 純利益 | ¥86.9億 | ¥79.5億 | +9.3% |
| ROE | 10.4% | 8.5% | - |
2026年2月期決算は、売上高718.5億円(前年比+45.5億円 +6.7%)、営業利益145.9億円(同+2.7億円 +1.8%)、経常利益148.8億円(同+0.5億円 +0.3%)、純利益86.9億円(同+7.4億円 +9.3%)を計上した。環境関連事業において稼働堅調で売上は2桁増収、粗利率は33.5%(前年33.3%)と改善したが、販管費が95.0億円(+13.4%)と売上成長を大きく上回る伸びを示し、営業利益率は20.3%と前年21.3%から約100bp低下した。経常利益は横ばい、純利益は実効税率の改善と前年の一時費用剥落により増益となった。営業CFは109.8億円と純利益を2割超上回り利益の現金裏付けは良好だが、売掛金増と買掛金減により運転資本が膨張し、OCF/EBITDA比率は0.61倍と改善余地を残す。フリーCFは69.1億円で配当と自社株買いを合わせた総還元をほぼ全額カバーし、財務健全性(自己資本比率79.3%、Debt/EBITDA0.34倍)は極めて高水準を維持している。
【売上高】単一セグメント(環境関連事業)で構成され、売上高は718.5億円(前年比+6.7%)と増収を達成した。国内売上比率が90%超を占め、外部顧客への売上は分散しており特定顧客依存は低い。売上総利益は240.9億円(粗利率33.5%)で、前年粗利率33.3%から+18bp改善しており、価格転嫁やサービスミックスの最適化が寄与した模様である。売上債権は139.9億円(前年117.5億円)と+19.1%増加し、売上成長を上回る伸びを示したため、売掛金回転日数(DSO)は概算71日と前年64日から延伸しており、回収サイトの長期化または売上計上タイミングの影響が窺える。
【損益】営業利益は145.9億円(+1.8%)にとどまり、営業利益率は20.3%と前年21.3%から約100bp低下した。販管費は95.0億円(+13.4%)と売上成長率(+6.7%)の2倍近い伸びを示し、主因は物流費(運賃10.7億円、+11.1%)、賞与引当金の積み増し(+2.1億円)、減価償却費の増加(1.9億円、+37.4%)などである。売上総利益の伸び(+24.0億円)を販管費増(+13.7億円)が相殺し、営業レバレッジは限定的だった。経常利益は148.8億円(+0.3%)とほぼ横ばいで、営業外収益3.8億円(受取利息1.1億円、受取配当0.3億円、保険収入0.7億円等)から営業外費用0.9億円(支払利息0.4億円等)を差し引いた営業外収支は+2.9億円と軽微である。税引前利益は145.9億円(前年146.8億円)で微減し、実効税率は32.2%(前年31.2%)とやや上昇した。特別損益は-3.0億円で、特別利益0.6億円(固定資産売却益)に対し特別損失3.6億円(減損損失1.7億円、固定資産除却損1.6億円等)を計上した。非支配株主帰属利益は7.4億円(前年7.8億円)で横ばいである。純利益は86.9億円(+9.3%)、純利益率は12.1%(前年11.8%)と+0.3pt改善し、実効税率の小幅上昇と特別損失の影響を吸収した。結論として、増収・小幅増益の構造であり、売上拡大と粗利率維持が寄与したものの、販管費の急伸が営業利益率を圧迫し、最終的に純利益段階で増益を確保した決算である。
【収益性】営業利益率は20.3%と高水準を維持したが前年21.3%から約100bp低下した。粗利率は33.5%(前年33.3%)と改善し価格・ミックス面は堅調だが、販管費率13.2%(前年12.1%)の上昇が営業段階のマージンを圧迫した。純利益率は12.1%(前年11.8%)と小幅改善し、実効税率32.2%は前年31.2%からやや上昇した。EBITDAは181.0億円(営業利益145.9億円+減価償却費35.1億円)、EBITDAマージンは25.2%と高位であるが前年26.2%程度から約100bp低下している。【キャッシュ品質】営業CF/純利益は1.26倍で利益の現金裏付けは良好、一方でOCF/EBITDAは0.61倍と改善余地が大きい。売掛金回転日数(DSO)は概算71日、棚卸資産回転日数(DIO)は概算17日、買掛金回転日数(DPO)は概算24日で、キャッシュコンバージョンサイクル(CCC)は約64日と前年推定58日から延伸しており、運転資本吸収が顕在化している。【投資効率】ROEは10.4%(前年11.2%)で高水準を維持し、デュポン分解では純利益率12.1%×総資産回転率0.68×財務レバレッジ1.26倍に整合する。総資産回転率は前年0.59程度から0.68へ改善し、資産効率の向上がROEを下支えした。ROA(経常利益ベース)は14.1%と高く、資本効率は依然として良好である。【財務健全性】自己資本比率は79.3%(前年74.2%)と上昇し、財務基盤は極めて堅固である。有利子負債は61.8億円(短期借入26.6億円、長期借入35.2億円)でDebt/EBITDAは0.34倍、インタレストカバレッジは約331倍(EBITDA/支払利息)と借入余力は十分である。流動比率は228.8%、当座比率は214.5%と流動性は厚く、現金預金184.0億円は短期負債の6.9倍に相当し満期ミスマッチリスクは限定的である。短期負債比率は43.0%とやや高めだが、潤沢な現金と低レバレッジを背景にリファイナンス耐性は高い。
営業CFは109.8億円(前年比-20.5%)で、営業CF小計154.7億円から運転資本変動と法人税等支払46.1億円を差し引いた結果である。運転資本変動では売上債権が-23.9億円、仕入債務が-6.5億円、棚卸資産が-1.3億円とネットで約31.7億円を吸収し、売掛金回収の遅延と買掛金支払の進展がキャッシュを圧迫した。営業CF/純利益は1.26倍と良好だが、OCF/EBITDAは0.61倍にとどまり、運転資本管理の改善が課題である。投資CFは-40.7億円で、設備投資-60.1億円(減価償却費35.1億円の1.7倍)に対し固定資産売却収入8.4億円、有価証券売却収入12.1億円、補助金収入0.2億円等が一部相殺した。フリーCFは69.1億円(営業CF+投資CF)で、前年134.5億円から半減したが配当支払35.8億円の1.9倍をカバーし、配当持続性は高い。財務CFは-187.3億円で、配当支払-35.8億円、自社株買い-29.5億円、子会社持分追加取得-130.1億円、長期借入金返済-9.8億円が主要項目である。現金同等物は183.0億円(前年301.2億円)と-118.2億円減少し、総還元と子会社持分取得がキャッシュを大きく押し下げた。フリーCF/設備投資は1.15倍で成長投資を維持しつつキャッシュ創出余力を残しているが、運転資本の正常化により今後のFCF水準の安定化が期待される。
経常利益148.8億円のうち営業利益は145.9億円で約98%を占め、コア収益性は高い。営業外収益3.8億円は受取利息1.1億円、受取配当0.3億円、保険収入0.7億円等で構成され、大半は金融収益と事業関連収益であり安定性は高い。特別損益は-3.0億円(特別損失3.6億円-特別利益0.6億円)で、減損損失1.7億円、固定資産除却損1.6億円等の一時的費用が計上されたが、経常段階の利益に与える影響は限定的である。アクルーアル面では営業CF109.8億円が純利益86.9億円を大きく上回り(OCF/NI=1.26倍)、利益の現金裏付けは良好である。ただし、OCF/EBITDAが0.61倍と低位で、売掛金増と買掛金減による運転資本の吸収が顕在化しており、収益計上と現金回収のタイミング差がキャッシュ創出効率を一時的に低下させている。包括利益は102.2億円(純利益86.9億円+その他包括利益3.3億円)で、その他包括利益には有価証券評価差額金4.2億円、退職給付に係る調整額-0.9億円が含まれ、包括利益と純利益の乖離は軽微であり収益の質に大きな歪みは見られない。総じて、経常段階のコア収益が利益の大宗を占め、一時的要因は限定的で、営業CFが純利益を上回る点で収益の質は高いが、運転資本管理の改善によりキャッシュ転換効率のさらなる向上余地がある。
2027年2月期通期予想は、売上高742.0億円(前年比+3.2%)、営業利益168.0億円(同+15.1%)、経常利益170.0億円(同+14.2%)、純利益87.0億円(同+0.1%)を見込む。上期実績に対する通期達成率は売上高96.8%、営業利益86.9%、経常利益87.5%、純利益99.9%であり、下期に増収増益を前提とした計画である。売上成長率+3.2%に対し営業利益成長率+15.1%と営業レバレッジが大幅改善する前提であり、販管費の伸び抑制と稼働率向上、運転資本管理の正常化が暗黙の前提となっている。純利益成長率が+0.1%と横ばいにとどまるのは、実効税率の上昇または一時的要因の再発を織り込んでいる可能性がある。配当予想は年43円(上期実績36円、下期予想40円+α)で、予想配当性向は18.2%(予想EPS236.85円ベース)と保守的である。会社計画の達成には販管費の伸長抑制と売掛金回収の正常化が鍵となり、物流費や人件費のインフレ継続が下振れリスク、運転資本の改善と稼働率向上が上振れ要因として注視される。
2026年2月期の配当は年76円(中間36円、期末40円)で、予想ベースではなく実績ベースの配当性向は39.4%(配当76円/EPS193.02円)である。配当総額は35.8億円で、フリーCF69.1億円の51.8%、純利益86.9億円の41.2%に相当し持続可能性は高い。自社株買いは29.5億円を実行し、配当と合わせた総還元額は65.3億円、純利益に対する総還元性向は75.2%に達する。総還元のFCFカバレッジは0.95倍でほぼフルカバーの水準であり、現金預金184.0億円と低レバレッジ(Debt/EBITDA0.34倍)を背景に財務上の制約は限定的である。2027年2月期の配当予想は年43円で、実績配当76円から大幅減配となっているが、これは上期実績ベース(36円)と下期予想(期末40円想定)の合計であり、会社側の保守的な前提によるものと推測される。配当政策は安定配当を志向し、配当性向30%台後半から40%前半のレンジを目安としている模様で、現金創出力とバランスシートの健全性から当面の増配余力は十分である。自社株買いは機動的に実施されており、今後も総還元性向の水準維持には自社株買いの継続が一定の役割を果たすと見られる。
販管費の構造的上昇リスク: 販管費95.0億円(+13.4%)が売上成長率+6.7%の2倍近い伸びを示し、特に物流費(運賃10.7億円、+11.1%)と賞与引当金(+2.1億円)の増加が顕著である。人件費・運搬費の価格転嫁やコスト削減が進まない場合、営業利益率の趨勢的低下圧力が継続し、過去の高マージン水準(営業利益率20%超)の維持が困難となるリスクがある。販管費率は13.2%と前年12.1%から+110bp上昇しており、今後の推移を注視する必要がある。
運転資本管理の長期化リスク: 売掛金回転日数(DSO)は概算71日と前年64日から約7日延伸し、売掛金増23.9億円と買掛金減6.5億円により運転資本が約31.7億円吸収された。OCF/EBITDAが0.61倍と低位で推移する状況が続けば、成長局面でのキャッシュ創出力が構造的に低下し、フリーCFの安定性が損なわれる。回収サイトの恒常的長期化や取引先の信用状況悪化が顕在化すれば、貸倒引当金の積み増しと流動性リスクが高まる可能性がある。
単一セグメント依存による業績変動リスク: 環境関連事業に特化した単一セグメント構造であり、個別事業の稼働率低下や処理単価の下落が全社業績に直結する。国内売上比率が90%超で地域分散も限定的であり、国内景気減速や規制変更、競合激化が売上・利益の大幅変動要因となり得る。特別損失(減損1.7億円、固定資産除却1.6億円)の断続的発生は固定資産の収益性低下を示唆しており、投下資本回収の遅延リスクが潜在する。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 20.3% | 8.1% (3.6%–16.0%) | +12.2pt |
| 純利益率 | 12.1% | 5.8% (1.2%–11.6%) | +6.3pt |
自社の営業利益率と純利益率はいずれも業種中央値を大きく上回り、収益性は業種内で上位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 6.7% | 10.1% (1.7%–20.2%) | -3.4pt |
売上高成長率は業種中央値を下回り、成長ペースは業種内で中位からやや下位に位置する。
※出所: 当社集計
高収益体質の維持と販管費管理の焦点化: 営業利益率20.3%、EBITDAマージン25.2%と業種トップクラスの収益性を維持しているが、販管費の伸び率(+13.4%)が売上成長率(+6.7%)の2倍近い水準で推移している点が注目される。粗利率が+18bp改善する一方で営業利益率は約100bp低下しており、物流費・人件費の構造的上昇がマージン圧迫要因となっている。2027年2月期会社計画は営業利益+15.1%増と大幅な改善を見込んでおり、販管費コントロールと稼働率改善の実効性が今後の利益水準を左右する決算上の焦点である。
キャッシュ転換効率の改善余地と運転資本管理: 営業CF/純利益は1.26倍と利益の現金裏付けは良好だが、OCF/EBITDAは0.61倍と改善余地が大きい。売掛金回転日数(DSO)は約71日と前年64日から延伸し、運転資本吸収が約31.7億円に達した。フリーCFは69.1億円で総還元65.3億円をほぼ全額カバーしたが、運転資本管理の正常化が進まない場合、キャッシュ創出の持続性が下振れるリスクがある。今後の売掛金回収改善とDSOの短縮がキャッシュ創出力回復の鍵となる。
財務健全性と株主還元余力の充実: 自己資本比率79.3%、Debt/EBITDA0.34倍、インタレストカバレッジ331倍と財務基盤は極めて堅固である。配当性向39.4%、総還元性向75.2%と株主還元は積極的で、フリーCF/配当は1.9倍と配当持続性も高い。現金預金184.0億円は短期負債の6.9倍に相当し、流動性リスクは限定的である。低レバレッジと厚い流動性を背景に、増配余力と自社株買いの機動的実施が可能な財務構造を有しており、株主還元方針の持続性と拡充余地が決算上の強みとして挙げられる。
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。