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97692026 第3四半期プライムJGAAP

学究社(9769) 2026年度第3四半期決算 減収・営業益4%増

2026年度第3四半期の売上高は101億円(前年同期比-2.3%)、営業利益は24.3億円(同+3.7%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

株式会社 学究社

情報通信・サービスその他/サービス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥101.0億¥103.4億−2.3%
営業利益¥24.3億¥23.4億+3.7%
経常利益¥25.1億¥23.8億+5.4%
純利益¥16.1億¥16.8億−4.0%
ROE(年換算)27.1%30.5%-

Executive Summary

当第3四半期累計は減収下で営業増益となり、費用管理と教育事業の採算改善が収益性を支えた一方、減損損失により最終増益には至らなかった。売上高は100.98億円(前年比-2.3%)、営業利益は24.28億円(同+3.7%)、経常利益は25.09億円(同+5.4%)、純利益は16.10億円(同-4.0%)となった。主力の教育事業で売上は減少したがセグメント利益率が改善し、営業段階の増益を主導した。

業績変動要因

【売上高】売上高は100.98億円で前年同期比2.3%減少した。教育事業の外部顧客向け売上高は95.90億円(同-2.3%)で全体売上の94.9%を占め、全社減収の主因となった。不動産事業は0.55億円(同-2.7%)、その他事業は4.53億円(同-1.5%)とともに減収であり、事業全体で需要の伸び悩みが見られる。

【損益】営業利益は24.28億円(同+3.7%)となり、粗利率39.7%(前年38.2%から+150bp)と販管費1.9%減が増益を支えた。経常利益は25.09億円(同+5.4%)で、為替差益0.4億円を含む営業外収支の改善が加わった。一方、純利益は16.10億円(同-4.0%)で、教育事業における減損損失0.89億円を含む特別損失1.30億円が特別利益0.21億円を上回ったことが要因である。全体としては減収増益(営業・経常段階)と減収減益(純利益段階)が併存する構図である。

セグメント別分析

教育事業は売上高95.90億円(同-2.3%)に対しセグメント利益22.85億円(同+6.3%)、利益率23.8%(前年21.9%から+190bp)と、減収下でも採算性を大きく改善し全社利益の94.2%を占める中核事業となっている。不動産事業は売上高0.55億円(同-2.7%)、利益0.59億円(同+3.3%)と小規模だが利益率48.2%と高水準である。その他事業(インターネット受験・教育情報配信等)は売上高4.53億円(同-1.5%)に対し利益0.82億円(同-38.5%)と大きく悪化し、利益率は18.1%(前年29.0%から低下)となった。周辺事業の採算悪化は今後の監視点である。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は24.0%で前年同期の22.6%から改善し、純利益率は15.9%(前年16.2%)とわずかに低下した。粗利率は39.7%で前年38.2%から約150bp上昇した。【キャッシュ品質】現金及び預金は35.66億円(前年26.43億円)と大幅に積み増され、売掛金は0.47億円と圧縮されており、収益に対する資金化の質は良好である。【投資効率】ROE(年換算)は27.1%であり、総資産回転率と高い純利益率がその主因となっている。総資産は128.5億円、純資産は79.4億円と拡大した。【財務健全性】自己資本比率は61.8%(前年60.3%)と改善し、有利子負債10.5億円に対し現金預金35.7億円を保有し、財務基盤は保守的である。資産除去債務5.02億円は総負債の10.2%を占め、拠点再編時の資金・損益インパクトとして留意される。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の詳細開示はないものの、貸借対照表の推移から資金動向を分析すると、現金及び預金は35.66億円と前年同期の26.43億円から9.23億円(+34.9%)増加している。売掛金は0.47億円へ減少し、売上高の減少幅を上回る圧縮となったため、売上債権の回収は資金滞留を伴わず良好である。棚卸資産も0.40億円と低水準にとどまる。短期負債31.44億円に対し現金預金のみで1.13倍の規模を有し、運転資本はプラス13.20億円である。長期借入金は10.50億円と前年の11.62億円から減少しており、資金の使途は借入返済よりも内部留保の蓄積に向かっている構図がうかがえる。

収益の質

営業利益・経常利益段階では増益が続いており、粗利率改善と販管費抑制という経常的な要因に支えられている点で収益の質は相対的に高い。営業外収益0.95億円には為替差益0.43億円が含まれ、一部は為替相場変動による非継続的な要素を伴う。一方、純利益の減益は教育事業における減損損失0.89億円という一時的要因が主因であり、特別損失1.30億円が特別利益0.21億円を上回ったことで税引前利益は前年同期比1.0%減となった。包括利益は16.31億円と純利益16.10億円をわずかに上回り、その差は有価証券評価差額金等によるもので大きな乖離はない。全体として、営業段階の実力を示す指標は改善している一方、純利益は非経常的な減損の影響を受けており、両者を区別して評価する必要がある。

業績予想・ガイダンス

通期会社計画に対する進捗率は、売上高72.3%(100.98億円/139.58億円)、営業利益82.6%(24.28億円/29.40億円)、経常利益85.2%(25.09億円/29.45億円)、純利益81.0%(16.10億円/19.87億円)である。売上高進捗率は標準的な75%を下回るが、利益系指標はいずれも上回っており、収益性改善が計画達成を後押ししている。通期計画は売上高前年比+5.0%、営業利益+12.2%を見込むため、第4四半期には売上高38.59億円、営業利益5.12億円の確保が必要となる。通期の営業利益率計画は21.1%であり第3四半期累計の24.0%を下回るため、第4四半期は季節性を含む利益率低下を前提とした計画となっている。今四半期において業績予想・配当予想の修正はない。

株主還元

第2四半期配当は1株50円であり、通期配当予想は1株103円である。通期会社計画EPS182.91円に基づく配当性向は約56.3%と算定され、一般的な持続可能性の目安である60%をやや下回る。純資産79.36億円、現金預金35.66億円、Debt/Capital比率11.7%という保守的な財務基盤が配当計画を支えており、今回開示された配当予想の修正はない。なお本レポートでの配当性向は配当のみに基づくものであり、自社株買いを含む総還元性向とは区別している。

リスク要因

  1. 主力事業への収益集中: 教育事業は外部顧客向け売上高の94.9%を占め、少子化や地域内競争、集客数・継続率の変動が全社業績に直接影響する構造である。

  2. 固定資産の減損リスク: 教育事業では当期89,059千円(前年14,784千円)の減損損失を計上しており、校舎等固定資産の収益性や拠点稼働状況次第で追加減損が生じる可能性がある。

  3. 資産除去債務の負債構成比: 資産除去債務5.02億円は総負債49.10億円の10.2%を占め、拠点の閉鎖・移転時には原状回復支出が集中し、資金・損益に影響を与える可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

業種ベンチマーク(it_telecom)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率24.0%8.3% (3.6%–18.6%)+15.7pt
純利益率16.0%6.1% (2.3%–12.8%)+9.8pt

営業利益率・純利益率とも業種中央値を大きく上回り、収益性は業種内で優位な位置にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)−2.3%10.4% (-0.9%–19.9%)−12.8pt

売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、成長性の面では業種内で劣後している。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 減収下での営業増益は粗利率改善(+150bp)と販管費削減(-1.9%)によるものであり、教育事業のセグメント利益率が23.8%(前年比+190bp)と改善したことが全社収益性を牽引している。

  2. 純利益は教育事業の減損損失0.89億円により前年比4.0%減となり、営業段階の改善が最終利益には完全に反映されていない。校舎資産の収益性動向は今後の注目点である。

  3. 通期進捗率は営業利益82.6%、経常利益85.2%と先行しているが、売上高は72.3%にとどまり、第4四半期に38.59億円の売上を確保できるかが計画達成の鍵となる。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)1,047円
base(基準)1,090円
bull(強気)1,143円
算出前提
1株純資産(BPS)730円
調整後予想EPS191.8円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向56.3%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.49倍 / 5.7倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 1,060円〜1,121円、ω±0.1で 1,081円〜1,103円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。