クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥201.9億 | ¥203.3億 | −0.7% |
| 営業利益 | ¥26.9億 | ¥30.6億 | −11.9% |
| 経常利益 | ¥28.5億 | ¥32.5億 | −12.5% |
| 純利益 | ¥19.7億 | ¥24.3億 | −18.9% |
| ROE(年換算) | 9.9% | 12.3% | - |
Executive Summary
2026年度第1四半期は、防災・インフラ事業が大幅増益となった一方、環境・エネルギー事業の減益と国際事業の赤字拡大が連結収益性を圧迫し、減収減益での決算となった。売上高は201.9億円(前年比-0.7%)、営業利益は26.9億円(同-11.9%)、経常利益は28.5億円(同-12.5%)、純利益は19.7億円(同-18.9%)となった。前年同期に計上された投資有価証券売却益を含む特別利益の反動により、純利益の減少率は営業段階の減益率を上回った。
業績変動要因
【売上高】売上高は201.9億円で前年同期比0.7%減とほぼ横ばいであった。防災・インフラ事業(構成比49.4%)は99.8億円(同+17.7%)と大きく伸長した一方、環境・エネルギー事業(構成比32.5%)は65.7億円(同-14.6%)、国際事業(構成比18.8%)は37.9億円(同-12.3%)といずれも減収となり、主力事業の伸長を他事業の減収が相殺した。
【損益】営業利益は26.9億円(同-11.9%)で、粗利率は36.6%と前年同期の37.2%から低下し、販管費は同+4.3%と増加した。防災・インフラ事業のセグメント利益は24.2億円(同+61.4%、利益率24.3%)と大幅増益だったが、環境・エネルギー事業は6.7億円(同-62.2%)に急減、国際事業は-4.3億円と赤字が拡大した。経常利益28.5億円(同-12.5%)、純利益19.7億円(同-18.9%)であり、前年同期の投資有価証券売却益の剥落が純利益の減少幅を拡大させた。全体としては減収減益であり、事業間の利益率格差の拡大が連結収益性を圧迫している。
セグメント別分析
防災・インフラ事業は売上高99.8億円(同+17.7%)、セグメント利益24.2億円(同+61.4%、利益率24.3%)と3事業中最高の採算性を示し、連結利益の中心的な牽引役となった。環境・エネルギー事業は売上高65.7億円(同-14.6%)、セグメント利益6.7億円(同-62.2%、利益率10.2%)と大きく後退した。国際事業は売上高37.9億円(同-12.3%)、セグメント損失4.3億円(前年同期の損失2.3億円から拡大)となり、海外案件の採算悪化が連結利益を下押ししている。固定資産の減損損失やのれんに関する該当事項はない。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は13.3%で前年同期の15.0%から169bp低下し、純利益率も11.8%から9.6%へ226bp低下した。粗利率も36.6%と前年同期の37.2%から58bp低下しており、原価面と販管費増加(同+4.3%)が同時に進行している。【キャッシュ品質】前年同期に計上された投資有価証券売却益の反動により特別利益は0.5億円と大幅に縮小し、純利益の減少率(-18.9%)は営業利益の減少率(-11.9%)を上回っている。【投資効率】年換算ROEは9.9%であり、低い財務レバレッジのもとで純利益率主導の収益構造となっている。【財務健全性】自己資本比率は72.1%と高水準を維持し、現金及び預金236.3億円は流動負債220.9億円を上回る規模を確保している。
キャッシュフロー分析
キャッシュフロー計算書の詳細開示はないが、BS推移からは資金余力の維持がうかがえる。現金及び預金は236.3億円で前年同期の233.6億円から小幅増加した一方、短期借入金は56.8億円と前年同期の21.9億円から大きく増加している。現金預金は短期借入金を4倍超上回っており、短期的な資金調達は運転資金・案件資金需要への対応とみられる。利益剰余金は504.1億円と前年同期の499.9億円から積み増しており、内部留保の蓄積は継続している。
収益の質
当期の特別損益は特別利益0.5億円、特別損失0.4億円で純額0.1億円の寄与にとどまり、前年同期に投資有価証券売却益3.2億円を含む特別利益3.2億円が計上されていたことと比べ、当期純利益の伸びを抑制する一時的要因となっている。営業外収益は受取利息0.6億円など1.9億円、営業外費用は支払利息0.2億円・為替差損0.1億円など0.4億円であり、経常的な収支の範囲にとどまる。包括利益は23.1億円で純利益19.7億円を上回り、為替換算調整額+4.5億円が主因である。純利益と包括利益の乖離は主に為替要因によるものであり、本業の収益性評価においては営業利益・経常利益段階の分析がより重要である。
業績予想・ガイダンス
通期業績予想に対する進捗は、売上高が750.0億円予想に対し26.9%、営業利益が42.0億円予想に対し64.1%、経常利益が48.0億円予想に対し59.4%である。営業利益・経常利益の進捗率は四半期の標準的な進捗率(25%)を大幅に上回っており、第1四半期の利益が通期計画に占める比重が高い。会社は業績予想・配当予想をいずれも修正していないため、第2四半期以降は環境・エネルギー事業および国際事業の採算改善を前提としつつも、利益水準が第1四半期を下回る展開を想定しているとみられる。
株主還元
通期の1株当たり配当予想は110.0円で、通期予想EPS171.15円に基づく配当性向は64.3%である。配当予想の修正は行われていない。第1四半期の純利益進捗率は49.5%(親会社株主帰属当期純利益ベース)であり、現時点の利益進捗は年間配当予想を支える水準にある。自己株式は153.4万株(発行済株式数2,432.2万株の6.3%)を保有している。
リスク要因
-
国際事業の採算悪化: 売上高37.9億円(前年同期比-12.3%)、セグメント損失4.3億円と前年同期の2.3億円から赤字幅が拡大している。海外案件の進捗や為替変動が連結利益の下振れ要因となり得る。
-
環境・エネルギー事業の減益: 売上高65.7億円(同-14.6%)、セグメント利益6.7億円(同-62.2%)と大きく後退した。案件数量・採算の回復状況が今後の連結マージンを左右する。
-
主力事業への利益依存集中: 防災・インフラ事業のセグメント利益が連結の中心となっており、公共投資の執行時期や大型案件の進捗が業績変動要因となる。また販管費が同+4.3%と売上減少下で増加しており、営業利益率低下の継続リスクがある。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
業種ベンチマーク(it_telecom)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 13.3% | 12.1% (6.7%–26.0%) | +1.2pt |
| 純利益率 | 9.8% | 9.9% (3.9%–17.0%) | −0.1pt |
自社の営業利益率は業種中央値を上回るが、純利益率はほぼ同水準にとどまる。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | −0.7% | 11.9% (3.6%–25.6%) | −12.6pt |
売上高成長率は業種中央値を大きく下回り、業種内では低成長に位置している。
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
-
防災・インフラ事業は売上高同+17.7%、セグメント利益同+61.4%(利益率24.3%)と大幅に伸長し、連結利益の中心的な牽引役となった一方、環境・エネルギー事業と国際事業の不振により連結営業利益は同-11.9%の減益となった。
-
通期営業利益予想に対する第1四半期進捗率は64.1%と高く、会社予想が据え置かれていることから、下期にかけて利益水準が低下する前提が織り込まれている可能性がある。
-
自己資本比率72.1%、現金及び預金236.3億円という財務基盤の厚さは維持されているが、短期借入金が前年同期比で大きく増加しており、資金調達構成の変化は継続的な確認事項である。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 3,026円 |
| base(基準) | 3,082円 |
| bull(強気) | 3,099円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 3,490円 |
| 調整後予想EPS | 188.3円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 64.3% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく) |
| implied PBR / PER | 0.88倍 / 16.4倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 3,000円〜3,168円、ω±0.1で 3,069円〜3,090円。
注記:
- 通期予想に対する純利益の進捗(49%)が標準(25%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
- 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。