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97462026 第1四半期プライムJGAAP

TKC(9746) 2026年度第1四半期決算 増収・営業益111%増

2026年度第1四半期の売上高は241.9億円(前年同期比+38.0%)、営業利益は82.9億円(同+111.2%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

株式会社TKC

情報通信・サービスその他/情報・通信業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥241.9億¥175.3億+38.0%
営業利益¥82.9億¥39.2億+111.2%
経常利益¥85.4億¥41.2億+107.1%
純利益¥59.2億¥28.1億+110.5%
ROE5.3%2.6%-

Executive Summary

令和8年9月期第1四半期決算は、売上高241.9億円(前年同期比+66.6億円 +38.0%)、営業利益82.9億円(同+43.7億円 +111.2%)、経常利益85.4億円(同+44.2億円 +107.1%)、純利益59.2億円(同+31.1億円 +110.5%)と大幅な増収増益を達成した。地方公共団体事業の売上急拡大が全体を牽引し、高粗利率73.0%の事業構造が営業レバレッジを効かせて利益の大幅改善につながった。EPSは115.34円と前年53.88円から倍増し、収益性は大きく向上している。

業績変動要因

【売上高】トップラインは前年175.3億円から241.9億円へ+38.0%拡大した。地方公共団体事業が前年48.3億円から108.7億円へ+125.1%と急伸し、全体売上の44.9%を占める主力セグメントに成長した点が最大の成長要因である。会計事務所事業は126.8億円(前年120.2億円、+5.5%)と安定成長を継続し、全体の52.4%を占める。印刷事業は9.5億円(前年9.8億円、-3.1%)と微減で推移し、営業損失1.4億円を計上している。売上構成比は会計事務所事業52.4%、地方公共団体事業44.9%、印刷事業3.9%となり、地方公共団体事業の急拡大により事業構成が大きく変化した。【損益】売上原価65.2億円に対し売上総利益176.7億円で粗利率73.0%と高水準を維持した。販管費は93.8億円で販管費率38.8%となり、売上拡大に伴う営業レバレッジが効いて営業利益率は34.3%(前年22.4%から+11.9pt)へ大幅改善した。営業外では受取配当金2.0億円、受取利息0.1億円が寄与し、営業外収益2.6億円、営業外費用0.1億円で経常利益85.4億円を達成した。特別損益では固定資産除売却損0.1億円等で特別損失0.3億円を計上したが、影響は軽微である。税引前利益85.1億円に対し法人税等25.9億円(実効税率30.5%)で、税後利益59.2億円を確保した。経常利益85.4億円と純利益59.2億円の乖離は約30.6%だが、これは税負担が主因であり一時的要因による歪みはない。包括利益は61.3億円となり、純利益59.2億円に対し有価証券評価差額金1.7億円、退職給付調整額0.4億円が上乗せされている。結論として、地方公共団体事業の急成長と高粗利率構造による営業レバレッジ効果で大幅増収増益を達成した。

セグメント別分析

会計事務所事業は売上高126.8億円(前年120.2億円、+5.5%)、営業利益32.7億円(同32.9億円、-0.6%)で利益率25.8%となり、安定的な収益基盤を維持している。地方公共団体事業は売上高108.7億円(前年48.3億円、+125.1%)、営業利益51.6億円(同7.4億円、+598.6%)で利益率47.4%と極めて高収益なセグメントであり、全体営業利益の62.2%を占める主力事業に成長した。印刷事業は売上高9.5億円(前年9.8億円、-3.1%)、営業損失1.4億円(同損失1.0億円)で赤字幅が拡大しており、利益率-14.8%と構造的な収益課題を抱えている。セグメント間の利益率格差は大きく、地方公共団体事業47.4%に対し会計事務所事業25.8%、印刷事業-14.8%となっており、地方公共団体事業への依存度上昇が全体の収益性改善を主導している。

主要財務指標

【収益性】ROE 5.3%は過去データなしで評価困難だが、営業利益率34.3%(前年22.4%から+11.9pt)は大幅改善し業種中央値5.3%を大きく上回る。純利益率24.5%(前年16.0%から+8.5pt)も業種中央値0.6%を大幅に超える高収益構造である。EPS 115.34円は前年53.88円から+114.1%増加し、1株当たり収益力は倍増した。【キャッシュ品質】現金及び預金357.2億円は流動負債148.0億円の2.4倍を確保し、短期負債カバレッジは十分である。売掛金138.2億円は売上高の約57%に相当し、DSO約208日と回収サイクルが長期化している点は運転資本効率の課題である。【投資効率】総資産回転率0.19回(年換算0.75回)は業種中央値0.18回とほぼ同水準で、資産回転効率は業種標準である。【財務健全性】自己資本比率86.1%(前年83.6%から+2.5pt)は業種中央値68.9%を大きく上回り、極めて保守的な資本構成である。流動比率357.8%、当座比率352.2%と流動性は潤沢で、負債資本倍率0.16倍は低レバレッジ経営を示す。

キャッシュフロー分析

現金及び預金は前年310.5億円から357.2億円へ+46.7億円増加し、営業増益が資金積み上げに寄与した。流動資産は前年476.4億円から529.6億円へ+53.2億円増加し、このうち売掛金が前年126.1億円から138.2億円へ+12.1億円増加している点は、売上拡大に伴う営業債権の増加と解釈される。棚卸資産は8.3億円で前年8.7億円から微減し、在庫管理は安定している。流動負債は前年160.4億円から148.0億円へ-12.4億円減少し、買掛金が前年28.3億円から25.4億円へ-2.9億円減少した点は支払サイト短縮を示唆する。運転資本は前年316.0億円から381.6億円へ+65.6億円拡大しており、売掛金増加が主因である。短期負債に対する現金カバレッジは2.4倍で流動性は十分だが、売掛金回収サイクルの長期化(DSO約208日)は運転資本効率の改善余地を示している。固定資産は前年821.8億円から765.6億円へ-56.2億円減少し、このうち投資有価証券が前年236.2億円から214.6億円へ-21.6億円減少した点は有価証券の売却または評価減が影響した可能性がある。自己株式は前年-30.6億円から-12.2億円へ+18.4億円変動し、自己株式の処分または取得方針の変化が確認できる。

収益の質

経常利益85.4億円に対し営業利益82.9億円で、非営業純増は約2.5億円である。内訳は営業外収益2.6億円から営業外費用0.1億円を差し引いたもので、営業外収益の主体は受取配当金2.0億円、受取利息0.1億円と金融収益である。営業外収益は売上高の1.1%を占めるに過ぎず、本業利益が収益の中核をなしている。営業利益率34.3%の高さは粗利率73.0%の事業構造に支えられており、販管費率38.8%を差し引いても高い営業利益率を実現している。包括利益61.3億円は純利益59.2億円に対し有価証券評価差額金1.7億円、退職給付調整額0.4億円が上乗せされ、その他包括利益は軽微である。キャッシュフロー計算書の開示はないが、現金及び預金の増加+46.7億円に対し純利益59.2億円であることから、売掛金増加等の運転資本変動が資金を吸収していると推察される。売掛金のDSO約208日は収益の現金転換性に課題を残すものの、経常的な営業利益の積み上げにより収益の質は良好と評価できる。

業績予想・ガイダンス

通期予想は売上高855.0億円、営業利益166.0億円、経常利益171.0億円、純利益121.5億円である。第1四半期の進捗率は売上高28.3%、営業利益49.9%、経常利益49.9%、純利益48.7%となり、営業利益以下の進捗率は約50%と標準的な第1四半期進捗を大きく上回る。地方公共団体事業の第1四半期売上108.7億円が通期でどの程度持続するかが通期達成の鍵となる。会社は業績予想を据え置いており、第1四半期の好調が一時的なものか継続的なものかについて慎重な姿勢を示している。通期EPS予想235.37円に対し第1四半期実績115.34円は49.0%の進捗で、標準進捗25%を大きく上回る。配当予想は年間55円(第2四半期末50円、期末60円)で、第1四半期実績ベースでの配当性向は約47.7%(年換算純利益対比)となるが、通期予想純利益121.5億円ベースでは配当性向約23.2%と適正水準である。

株主還元

年間配当予想は55円(第2四半期末25円、期末30円の合計、会社発表では普通配当50円+特別配当10円の内訳で期末60円)で、前年配当52円から+3円増配となる。通期予想純利益121.5億円(EPS 235.37円)ベースでの配当性向は約23.4%と適正水準である。第1四半期実績ベースでは純利益59.2億円に対し年間配当総額約28.2億円(配当予想55円×発行済株式51,292千株)で配当性向は約47.7%となるが、通期計画を踏まえれば持続可能な水準である。自己株式簿価の変動(前年-30.6億円から-12.2億円へ+18.4億円)は自己株式処分による資本還元の可能性を示すが、自社株買い実績の明示的な開示はない。配当のみでの総還元性向は通期ベースで約23.4%と保守的であり、厚い自己資本比率86.1%と潤沢な現金357.2億円を背景に、配当の持続可能性は高いと評価できる。

リスク要因

  • 売掛金回収リスク: DSO約208日と回収サイクルが長期化しており、売掛金138.2億円は売上高の約57%に相当する。地方公共団体向け売上の回収条件や会計事務所向け債権の回収遅延が発生した場合、運転資本が圧迫され流動性に影響を及ぼす可能性がある。定量的には売掛金が10%劣化すると約13.8億円の現金不足要因となる。
  • 地方公共団体事業への依存度上昇: 地方公共団体事業は営業利益の62.2%を占める主力に成長したが、公共予算の変動や入札環境の変化により収益が不安定化するリスクがある。第1四半期売上108.7億円が通期でどの程度持続するかが業績予想達成の鍵となる。
  • 印刷事業の構造的赤字: 印刷事業は営業損失1.4億円で利益率-14.8%と赤字が継続しており、事業再編や撤退判断が遅れると全体収益への負担が継続する。赤字幅は営業利益全体の約1.7%に過ぎないが、構造的な改善策が必要である。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

【業種内ポジション】(参考情報・当社調べ) IT・通信業種内において、当社の収益性は極めて高い水準にある。営業利益率34.3%は業種中央値5.3%を大幅に上回り、業種内IQR上限26.3%をも超える高収益構造である。純利益率24.5%も業種中央値0.6%を大きく上回り、業種内IQR上限16.6%を超える水準である。ROE 5.3%は業種中央値0.2%を上回るが、自己資本比率86.1%が業種中央値68.9%を大幅に上回る保守的な資本構成であるため、財務レバレッジ1.16倍(業種中央値1.45倍)が低く、ROEは収益性に比して抑制されている。総資産回転率0.19回は業種中央値0.18回とほぼ同水準で、資産効率は業種標準である。売上高成長率+38.0%は業種中央値25.5%を上回り、業種内IQR上限26.2%を超える高成長を示している。総じて、当社は業種内で高収益・高成長・保守財務のポジションにあり、収益性指標では業種上位に位置するが、低レバレッジ経営によりROEは収益性対比で抑制されている。(業種: IT・通信(3社)、比較対象: 2025年Q1、出所: 当社集計)

決算上の注目ポイント

  • 地方公共団体事業の急成長が全体収益を牽引: 地方公共団体事業は前年48.3億円から108.7億円へ+125.1%急拡大し、営業利益率47.4%と極めて高収益なセグメントに成長した。同事業が営業利益の62.2%を占める主力に成長した点は、収益構造の大きな変化であり、公共需要の持続性と入札環境が今後の業績を左右する重要な決算上の注目ポイントである。
  • 売掛金回収サイクルの長期化: DSO約208日と回収サイクルが長期化しており、売掛金138.2億円は売上高の約57%に相当する。潤沢な現金357.2億円でカバーされているものの、運転資本効率の改善余地が大きく、回収管理の強化が収益の現金転換性向上の鍵となる。
  • 高収益構造と保守財務の両立: 営業利益率34.3%、粗利率73.0%と業種平均を大きく上回る高収益構造を維持しつつ、自己資本比率86.1%、現金357.2億円と保守的な財務基盤を有している。配当性向約23%と還元余力も十分であり、財務の安定性と収益成長の両立が確認できる決算内容である。

本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。


AI財務分析

総括

2026年9月期第1四半期は、地方公共団体事業の大幅増収を主因に、売上・利益ともに極めて力強い増益となった。連結売上高は前年同期比38.0%増の241.90億円であった。営業利益は同111.2%増の82.88億円となり、売上成長を大きく上回った。経常利益は同107.1%増の85.36億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同110.5%増の59.16億円である。売上総利益率は73.0%と前年同期の72.5%から55bp上昇した。営業利益率は34.3%と前年同期の22.4%から1,188bp拡大した。純利益率も24.5%と前年同期の16.0%から844bp改善している。売上原価は35.2%増にとどまり、38.0%の増収を下回ったことが粗利率改善に寄与した。販管費は6.8%増の93.80億円にとどまり、増収率を大幅に下回ったため、固定費吸収による強い営業レバレッジが発現した。セグメント別には、地方公共団体事業の営業利益が前年同期の7.37億円から51.58億円へ急増し、連結営業利益の62.2%を占める主力利益源となった。会計事務所事業は売上高が5.5%増の126.81億円となった一方、営業利益は0.5%減の32.69億円であり、利益率は低下した。印刷事業は売上高が5.8%減の9.48億円、営業損失が1.40億円となり、赤字が前年同期の1.01億円から拡大した。営業外収益は2.59億円で売上高の1.1%にとどまり、営業利益中心の利益構成である。営業外収益の77.6%を受取配当金2.01億円が占めるため、投資有価証券からの収益寄与は継続的に注視される。通期会社予想に対する第1四半期の進捗率は、売上高28.3%、営業利益49.9%、経常利益49.9%、純利益48.7%であり、利益進捗は標準的な25%を大きく上回る。もっとも、通期予想は据え置かれており、地方公共団体事業の第1四半期の高い利益貢献が通年でどこまで再現するかが焦点となる。年換算ROEは21.2%と高水準であり、低い財務レバレッジに依存せず、高収益性と資産効率によって達成されている。

収益性分析

年換算ROE 21.2%は、純利益率24.5%×総資産回転率0.747回×財務レバレッジ1.16倍に分解される。ROEを押し上げる最大の要素は、34.3%の営業利益率を背景とする高い純利益率であり、財務レバレッジへの依存度は限定的である。年換算ROAは約18.3%(純利益率24.5%×総資産回転率0.747回)と高く、資本効率の主因が本業の収益力にあることを示す。営業利益率は前年同期比1,188bp改善しており、売上原価率の改善と、販管費の伸びを増収率以下に抑えた営業レバレッジが寄与した。販管費率は38.8%と前年同期の50.1%から約1,131bp低下している。地方公共団体事業は売上高124.9%増の108.71億円、営業利益599.9%増の51.58億円で、セグメント利益率は47.5%へ前年同期の15.2%から大きく改善した。会計事務所事業は売上高5.5%増の126.81億円に対し営業利益が0.5%減の32.69億円で、セグメント利益率は25.8%と前年同期の27.3%から低下した。印刷事業はセグメント利益率マイナス14.8%であり、赤字拡大が全社収益性に対する継続的な抑制要因である。税負担係数は0.695で、実効税率30.5%を反映する。金利負担係数は1.027倍であり、受取配当金・受取利息を含む営業外収支の黒字により、税引前利益が営業利益を上回っている。

成長性評価

第1四半期の38.0%増収は、地方公共団体事業の外部顧客向け売上高が48.34億円から108.71億円へ124.9%増加したことが中心である。会計事務所事業の外部売上高も120.08億円から126.66億円へ5.5%増加しており、基盤事業は安定成長を維持した。一方、印刷事業の外部売上高は6.92億円から6.52億円へ5.8%減少している。連結通期予想は売上高855.00億円、営業利益166.00億円で、それぞれ前期比2.4%増、2.8%増にとどまる計画である。第1四半期の営業利益進捗率49.9%は標準進捗率25%を24.9pt上回るため、会社計画は季節性または保守的な前提を織り込んでいる可能性がある。地方公共団体事業の高成長・高採算が持続すれば上振れ余地となる一方、同事業の案件計上時期や公共分野の調達・検収の変動は四半期業績の振れにつながり得る。会計事務所事業では増収にもかかわらず利益が微減であり、持続的な全社利益成長には同事業の利益率回復も重要となる。

財務健全性

財務基盤は極めて強固である。流動比率は357.8%、当座比率は352.2%であり、流動負債148.03億円に対して流動資産529.63億円、当座資産は十分な水準にある。現金預金357.24億円は流動負債の約2.4倍をカバーする。運転資本は381.60億円のプラスであり、短期債務と流動資産の満期ミスマッチは限定的である。負債資本倍率は0.16倍、負債合計は総資産の13.9%であり、資本構成は保守的である。純資産は前年同期比30.47億円増の1,115.44億円となり、自己資本比率は86.1%へ前年同期の83.6%から改善した。現金預金は11.56億円減少した一方、売掛金は15.75億円増加しており、増収局面に伴う運転資金の変動を注視する。投資有価証券は214.57億円で総資産の16.6%を占め、財務余力と受取配当金収入に寄与する一方、市場価格変動の影響を受ける。自己株式は前年同期のマイナス30.60億円からマイナス12.19億円へ18.41億円減少し、帳簿上の減少率は60.2%である。自己株式の減少は株主資本の構成を変化させ、1株当たりの資本・利益指標に影響し得るため、今後の資本政策と併せて確認が必要である。無形固定資産は総資産の5.6%であり、資産構成上の無形資産集中リスクは低い。

B/S変動のポイント

自己株式: マイナス30.60億円からマイナス12.19億円へ18.41億円減少(帳簿上60.2%減)- 株主資本の構成および1株当たり指標に影響するため、今後の消却・処分・買戻しを含む資本政策を監視する必要がある。

キャッシュフロー品質

配当持続性

通期の1株当たり配当予想は110円であり、通期予想EPS 235.37円に対する配当性向は約46.7%となる。これは配当のみを分子とした配当性向であり、一般的な持続可能性の目安である60%を下回る。前期末配当は普通配当50円に特別配当10円を加えた60円であった。予想配当110円は、年間利益予想121.50億円に対して配当による利益還元を一定程度維持する水準である。純資産1,115.44億円、利益剰余金959.40億円および低い負債資本倍率0.16倍は、配当支払いに対する財務的な耐性を支える。今後は、地方公共団体事業の高収益が通期利益計画の達成を支えるか、ならびに特別配当を含む配当構成の継続性が注目点となる。

リスク評価

ビジネスリスクとして、高優先度:地方公共団体事業は第1四半期に営業利益51.58億円、連結営業利益の62.2%を占めた。公共分野のシステム案件は調達、導入、検収の時期による変動を受けやすく、高い四半期利益率の通年再現性が業績変動要因となる。、中優先度:会計事務所事業は5.5%増収ながら営業利益が0.5%減少した。主力の顧客基盤事業でコスト上昇または収益性低下が継続すれば、全社の利益率改善の持続性を弱める。、中優先度:印刷事業は売上高5.8%減、営業損失1.40億円で赤字が拡大した。需要減少や固定費負担が続く場合、構造的な収益改善の遅れが懸念される。、中優先度:情報・通信サービス企業として、顧客データを扱うシステムのサイバーセキュリティ、個人情報保護、制度・規制変更への対応コストは事業継続性と信頼性に関わるリスクである。が挙げられます。

財務リスクとしては、低優先度:投資有価証券は214.57億円で総資産の16.6%を占める。評価差額および配当収入が市場環境や投資先業績の影響を受ける可能性がある。、低優先度:売掛金は前年同期比12.9%増の138.16億円となった。増収に見合う範囲かを、今後の回収動向と併せて確認する必要がある。が挙げられます。

主な懸念事項としては、最重要監視項目は、地方公共団体事業の高収益成長が一過性の案件計上にとどまらず、通期計画および次年度以降にも持続するかである。、次に、会計事務所事業の利益率低下と印刷事業の赤字拡大が、全社の営業レバレッジ効果を相殺しないかを確認したい。、自己株式は18.41億円減少しており、今後の消却、処分、買戻しを含む資本政策が1株当たり指標と株主還元の評価に影響する。が挙げられます。

投資示唆

重要ポイントとして、営業利益率34.3%、年換算ROE21.2%、年換算ROA約18.3%は、情報サービス企業として高い収益性を示す。、第1四半期の営業利益進捗率49.9%は通期計画に対して非常に高く、地方公共団体事業が業績拡大の中核である。、流動比率357.8%、負債資本倍率0.16倍、自己資本比率86.1%であり、財務安全性は強い。、通期予想配当ベースの配当性向は約46.7%で、利益計画に対する配当負担は抑制的である。が挙げられます。

注視すべき指標は、地方公共団体事業の売上高成長率、セグメント利益率、および連結営業利益に占める利益寄与率、会計事務所事業の営業利益率の回復可否、印刷事業の売上減少と営業損失の改善状況、通期営業利益予想166.00億円に対する四半期進捗と会社予想の修正有無、売掛金138.16億円の増減、投資有価証券214.57億円の評価変動、自己株式の資本政策上の動向です。

セクター内ポジションについては、高い営業利益率と年換算ROEを、低い財務レバレッジと潤沢な流動性の下で実現している点が特徴である。一方で、直近の利益成長は地方公共団体事業への依存度が高く、会計事務所事業の利益率低下および印刷事業の赤字という事業間の収益性格差が相対評価上の論点となる。