- 売上高: 825.35億円
- 営業利益: 79.15億円
- 当期純利益: 25.62億円
- 1株当たり当期純利益: 112.24円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 825.35億円 | 642.14億円 | +28.5% |
| 売上原価 | 524.12億円 | - | - |
| 売上総利益 | 118.02億円 | - | - |
| 販管費 | 82.29億円 | - | - |
| 営業利益 | 79.15億円 | 35.72億円 | +121.6% |
| 営業外収益 | 1.77億円 | - | - |
| 営業外費用 | 33百万円 | - | - |
| 経常利益 | 78.54億円 | 37.17億円 | +111.3% |
| 税引前利益 | 38.54億円 | - | - |
| 法人税等 | 12.92億円 | - | - |
| 当期純利益 | 25.62億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 52.97億円 | 25.62億円 | +106.8% |
| 包括利益 | 55.45億円 | 23.88億円 | +132.2% |
| 1株当たり当期純利益 | 112.24円 | 54.30円 | +106.7% |
| 1株当たり配当金 | 15.00円 | 15.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 452.51億円 | - | - |
| 現金預金 | 172.07億円 | - | - |
| 固定資産 | 89.43億円 | - | - |
| 有形固定資産 | 7.26億円 | - | - |
| 無形資産 | 2.80億円 | - | - |
| 総資産 |
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 6.4% |
| 粗利益率 | 14.3% |
| 流動比率 | 233.9% |
| 当座比率 | 233.9% |
| 負債資本倍率 | 0.58倍 |
| 実効税率 | 33.5% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | +28.5% |
| 営業利益前年同期比 | +1.2% |
| 経常利益前年同期比 | +1.1% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | +1.1% |
| 包括利益前年同期比 | +1.3% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 48.42百万株 |
| 自己株式数 | 1.17百万株 |
| 期中平均株式数 | 47.20百万株 |
| 1株当たり純資産 | 759.68円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 15.00円 |
| 期末配当 | 30.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| ChainStoreMarket | 184.87億円 | 14.92億円 |
| CommercialAndOtherFacilityMarket | 568.60億円 | 65.02億円 |
| CulturalFacilityMarket | 68.16億円 | -2.29億円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 1,060.00億円 |
| 営業利益予想 | 86.00億円 |
| 経常利益予想 | 86.00億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 60.00億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 126.98円 |
| 1株当たり配当金予想 | 37.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
丹青社の2026年度Q3(連結、JGAAP)は、売上高825.35億円(前年比+28.5%)と大幅な増収、営業利益79.15億円(+121.5%)と二桁以上の増益を達成し、強い営業レバレッジが確認されました。粗利益は118.02億円、粗利率14.3%で、プロジェクト採算改善またはミックスの良化が示唆されます。販管費は82.29億円で販管費率は約10.0%と、売上成長に対して販管費の増加は抑制され、利益拡大に寄与しました。営業外収益は1.77億円(受取配当0.33億円を含む)と限定的で、利益成長の主因はコア事業の改善です。経常利益は78.54億円(+111.3%)と高水準で推移しています。当期純利益は52.97億円(+106.8%)で、EPSは112.24円となりました。デュポン分析によるROEは14.8%(純利益率6.4%、総資産回転率1.521、財務レバレッジ1.51倍)で、資本効率は同業内で良好な水準と評価できます。総資産は542.79億円、純資産358.97億円、負債合計208.24億円で、負債資本倍率0.58倍と保守的な資本構成です。流動資産452.51億円、流動負債193.43億円より、流動比率233.9%、運転資本259.08億円と高い流動性バッファを保持しています。長期借入金は6.68億円と極めて軽く、財務耐性は高いと判断します。実効税率は33.5%とされる一方、税引前利益38.54億円に対し当期純利益52.97億円と、特別損益や税効果の影響(四半期特有の要因や再分類)が示唆されます。営業CF・投資CF・フリーCFは未開示で、キャッシュ創出力の裏付けは次期以降の開示待ちです。配当性向は41.1%とバランスが取れており、低有利子負債と潤沢な流動性を踏まえると配当の持続性は概ね良好とみられます。売上・利益の急伸は大型案件の寄与や案件採算の改善が背景と推察され、今後は受注残とブック・トゥ・ビルの継続確認が重要です。費用面では資材・施工費のインフレや人件費上昇が引き続きリスクで、プロジェクト採算管理の徹底が鍵となります。総じて、強い増収増益、良好な資本効率と流動性、健全なレバレッジが確認される一方、CF情報と税・特別損益の内訳が未開示である点が分析上の制約です。
ROE分解: ROE 14.8% = 純利益率6.4% × 総資産回転率1.521 × 財務レバレッジ1.51倍。資本効率は主に高い総資産回転(1.521)と、適度なレバレッジ(1.51倍)に支えられ、純利益率6.4%も前年からの改善が示唆される。
利益率の質: 粗利率14.3%(118.02億円/825.35億円)。販管費率約9.97%(82.29/825.35)。営業利益率は約9.6%(79.15/825.35)と高水準。営業外収益は1.77億円と小さく、利益の質はコアに依存。実効税率33.5%だが、四半期の税・特別損益の影響でPL階層の見かけが歪む可能性に留意。
営業レバレッジ: 売上+28.5%に対し営業利益+121.5%で、伸び率比は約4.3倍。固定費の伸び抑制と案件採算改善による強い営業レバレッジが働いたと評価。今後は増収鈍化局面での逆レバレッジリスクに注意。
売上持続可能性: 大型案件や商空間需要の回復が寄与した可能性。受注残高・ブックトゥビルの開示待ちだが、総資産回転1.521は高回転モデルを示唆。四半期偏重の案件計上による振れには留意。
利益の質: 営業外寄与は限定的(1.77億円)。営業段階での改善が中心で質は良好。粗利率・営業利益率の改善継続がカギ。
見通し: 資材・施工費インフレと人件費増が逆風。一方、内装・展示・商環境更新需要は中期的に底堅い公算。次四半期は受注残の消化と案件ミックスに左右されやすい。
流動性: 流動資産452.51億円、流動負債193.43億円で流動比率233.9%、当座比率233.9%(棚卸未開示のため同値)。運転資本259.08億円と厚い流動性クッション。
支払能力: 負債合計208.24億円に対し純資産358.97億円で負債資本倍率0.58倍。長期借入金6.68億円と有利子負債は極小。インタレストカバレッジは未算出だが、営業利益79.15億円を踏まえ支払能力は非常に高いと推察。
資本構成: 財務レバレッジ1.51倍と保守的。自己資本比率は未算出だが、目安として純資産/総資産≈66.1%(358.97/542.79)と高水準。
利益の質: 営業外・特別要因の影響は限定的で、利益は主に営業由来。ただし税引前<当期純利益となっており、税効果・特別損益の再分類等の一時要因が含まれる可能性がある点は留意。
FCF分析: 営業CF・投資CFは未開示のためFCFは算出不可。大型案件の計上期は売上債権や前受金の変動でCFがブレやすい特性がある。
運転資本: 運転資本259.08億円(452.51-193.43)。売掛金・棚卸・前受金の内訳未開示のため回転日数は評価不可。高回転モデル(総資産回転1.521)を踏まえると、平常時のキャッシュ創出力は良好と推定。
配当性向評価: 配当性向41.1%は利益成長局面においてバランスが取れ、内部留保(利益剰余金255.18億円)との両立が可能。
FCFカバレッジ: FCF未開示のためカバレッジは評価不可。低有利子負債・高流動性が補完要因となる。
配当方針見通し: 安定配当志向が想定され、ROE14.8%と財務健全性の両立から持続性は高いと判断。将来的な増配余地は、受注残の継続性と営業CFの実績次第。
ビジネスリスク:
- 大型案件への依存度上昇による四半期売上・利益の変動
- 資材・施工費インフレによる原価圧力と採算悪化リスク
- 人手不足・技能労働力の制約による工程遅延・外注費上昇
- 顧客投資マインド(商業施設・オフィス・展示会)の景気感応度
- プロジェクト管理(設計変更、瑕疵対応)に伴う損失計上リスク
財務リスク:
- 売上債権回収の遅延による運転資金負担増
- 前受金・出来高計上の期ズレによるキャッシュフロー変動
- 税効果・特別損益の期ズレによる純利益のボラティリティ
- 金利上昇時の資材・協力会社コスト増(直接的な利払い負担は小さいが間接影響)
主な懸念事項:
- 営業CF・FCF未開示により利益のキャッシュ裏付けが確認できない
- 税引前<当期純利益という四半期特有の損益構造の内訳不明
- 粗利率と営業利益の関係に再分類要因がある可能性(その他営業収益・費用の振替等)
重要ポイント:
- 売上+28.5%、営業利益+121.5%で強い営業レバレッジが顕在化
- ROE14.8%と資本効率は改善、総資産回転1.521が主要ドライバー
- 流動比率233.9%、負債資本倍率0.58倍で財務健全性は高い
- 営業外の寄与は小さく、コア利益の質は良好
- CF開示が不足し、キャッシュ創出力の検証が課題
注視すべき指標:
- 受注高・受注残・ブックトゥビル
- 粗利率と案件ミックス(大型案件採算)
- 販管費率のトレンドと人件費動向
- 売上債権回収日数・前受金の推移によるキャッシュコンバージョン
- 税効果・特別損益の内訳と持続性
- 株主還元(通期配当、自己株買い)の方針と実行
セクター内ポジション:
同業内装・商環境分野において、丹青社は高い流動性と低レバレッジを強みとし、2026年度Q3は高い総資産回転と改善した利益率でROEを向上。営業CF未開示は相対的なディスクロージャー上の弱みだが、財務健全性とオペレーションの回復力は上位グループと評価できる。
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