| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥215.0億 | ¥201.9億 | +6.4% |
| 営業利益 | ¥19.0億 | ¥17.8億 | +6.4% |
| 経常利益 | ¥19.0億 | ¥17.9億 | +6.0% |
| 純利益 | ¥9.7億 | ¥13.4億 | -27.5% |
| ROE | 2.2% | 3.0% | - |
2027年2月期第1四半期(2026年3-5月期)決算は、売上高215.0億円(前年同期比+13.0億円 +6.4%)、営業利益19.0億円(同+1.2億円 +6.4%)、経常利益19.0億円(同+1.1億円 +6.0%)、親会社株主に帰属する純利益8.4億円(同-3.7億円 -30.3%)となった。売上・営業利益ともに増収増益で推移したが、特別損失4.0億円の計上により純利益は大幅減益となった。セグメント別では、Security事業が売上高209.7億円(+6.3%)・営業利益17.7億円(+1.6%)、Building Management & Real Estate事業が売上高6.8億円(+3.1%)・営業利益1.2億円(+230.1%)と、両事業で増収を確保した。通期計画(売上高780.0億円、営業利益35.0億円、経常利益36.0億円、純利益23.0億円)に対する進捗率は売上高27.6%、営業利益54.3%、経常利益52.8%、純利益36.7%と、利益面で想定以上の立ち上がりを示した。
【売上高】売上高は215.0億円で前年同期比+6.4%の増収となった。セグメント別では、主力のSecurity事業が209.7億円(構成比97.5%)で+6.3%増収、Building Management & Real Estate事業が6.8億円(構成比3.2%)で+3.1%増収と、両セグメントで成長を確保した。売上総利益は50.6億円(+3.2%)で、粗利率は23.5%と前年同期24.3%から-0.7pt縮小した。売上原価は164.4億円(+7.5%)で、増収ペース(+6.4%)を上回る伸びとなり、人件費上昇や原価コスト増が粗利率を圧迫した。
【損益】営業利益は19.0億円(+6.4%)、営業利益率8.8%(前年同期8.8%)と、率はほぼ横ばいを維持した。販管費は31.6億円(+1.4%)で、販管費率は14.7%と前年同期15.4%から-0.7pt改善した。給料手当9.9億円、販管費内賞与引当金2.2億円など人件費関連が主要項目だが、売上比での抑制が進んだ。営業外では、営業外収益0.3億円、営業外費用0.3億円とほぼ均衡し、経常利益は19.0億円(+6.0%)と営業段階の増益が維持された。一方、特別損失4.0億円(前年は特別利益2.4億円)の計上により、税引前利益は15.0億円(前年20.3億円、-26.0%)に減少した。法人税等5.3億円を控除後、非支配株主利益1.3億円を除いた親会社株主に帰属する純利益は8.4億円(-30.3%)となった。純利益率は3.9%で前年同期6.0%から-2.1pt低下したが、主因は特別損益の反転と税負担であり、経常利益ベースの収益力は堅調である。結論として増収増益基調だが、特別損失により純利益は減益となった。
Security事業は売上高209.7億円(+6.3%)、営業利益17.7億円(+1.6%)、営業利益率8.5%(前年8.9%から-0.4pt)となった。警備需要の安定的な拡大が売上を牽引したが、利益率はやや低下した。Building Management & Real Estate事業は売上高6.8億円(+3.1%)、営業利益1.2億円(+230.1%)、営業利益率17.9%(前年5.6%から+12.3pt)と大幅改善した。同事業の高収益化がセグメント全体の利益ミックス改善に寄与している。Security事業が営業利益全体の93.4%を占める主力事業であり、Building Management事業の高採算化が全社利益率の底上げ要因となっている。
【収益性】営業利益率8.8%は前年同期と同水準を維持し、粗利率-0.7ptの縮小を販管費率-0.7ptの改善で相殺した。純利益率は3.9%で前年同期6.0%から-2.1pt低下したが、主因は特別損失4.0億円の計上である。ROEは2.2%(年率換算)と低水準で、純利益率の低下と財務レバレッジ1.59倍の保守性が要因となっている。【キャッシュ品質】売掛金は13.2億円で前年同期19.4億円から-32.0%と大幅に圧縮され、回収サイクルの改善を示唆する。貯蔵品は18.3億円で前年同期22.9億円から-20.1%減少し、在庫効率が改善した。賞与引当金は24.8億円で前年同期15.6億円から+9.2億円増加し、将来キャッシュアウトの引き当てが進んだ。【投資効率】総資産回転率は年換算で約1.2回転、固定資産回転率は年換算で約2.7回転と、Security事業の労働集約性を反映して資産効率は相応の水準にある。【財務健全性】自己資本比率62.8%(前年61.5%)で財務基盤は安定している。有利子負債は39.7億円(短期借入金20.5億円、長期借入金19.2億円、社債等1.5億円)で、D/Eレシオ0.09倍、ネットD/Eレシオ-0.31倍と実質無借金に近い。流動比率184.8%、現金及び預金174.8億円で流動性は極めて潤沢である。インタレストカバレッジは営業利益/支払利息で約109.6倍と金利負担は軽微である。
営業CFの開示はないが、BS推移から資金動向を分析すると、売掛金の-6.2億円圧縮と貯蔵品の-4.6億円削減により運転資本がキャッシュ創出に寄与したとみられる。一方、賞与引当金の+9.2億円積み増しは将来の支払い準備であり、短期的なキャッシュ留保要因となる。現金及び預金は174.8億円で前年同期166.4億円から+8.4億円増加し、資金ポジションは強化された。営業段階の収益力が堅調であり、売掛回収の進展と在庫効率化が実体的なキャッシュ創出力を裏付けている。特別損失4.0億円は一時的なキャッシュアウト要因だが、潤沢な現金残高が耐性を確保している。設備投資やM&A関連の大型支出は当期見られず、FCFは配当支払いを十分に賄える水準にあると評価する。
経常利益19.0億円は営業実態に基づく持続的収益であり、品質は良好である。営業外損益は営業外収益0.3億円、営業外費用0.3億円とほぼ均衡し、受取配当金0.1億円、支払利息0.2億円など通常項目で構成され、営業実態を歪める要素はない。一方、特別損失4.0億円(前年は特別利益2.4億円)の計上により、経常利益と純利益の乖離が拡大した。特別損失の内容は開示が限定的だが、一過性要因とみられ、経常段階の収益力は維持されている。包括利益は7.5億円で、純利益9.7億円(非支配株主利益含む)から-2.2億円下振れした。内訳は有価証券評価差額金-1.6億円、退職給付調整額-0.6億円で、その他包括利益を通じた評価損益の変動が影響した。アクルーアル面では、売掛金・貯蔵品の圧縮により営業利益とキャッシュの整合性が高く、現金化品質は良好である。
通期計画は売上高780.0億円(前期比-0.9%)、営業利益35.0億円(-22.2%)、経常利益36.0億円(-23.4%)、純利益23.0億円、EPS163.90円を据え置いた。Q1実績の進捗率は売上高27.6%、営業利益54.3%、経常利益52.8%、純利益36.7%となり、標準進捗(Q1=25%)を大幅に上回る。営業・経常利益で約+28-29pt先行しており、上期偏重の事業特性を勘案しても余裕がある。純利益は特別損失の影響で前年比減少したが、進捗率36.7%は通期計画達成に向けて順調な水準である。配当予想は修正され、年間40.00円(うち中間配当は普通配当30.00円+記念配当10.00円)となった。利益面の先行進捗とキャッシュポジションの強さから、通期計画達成の確度は高いと評価する。
通期配当予想は40.00円(中間配当:普通30.00円+記念10.00円、期末配当未定)で、会社予想EPS163.90円に対する配当性向は約24.4%と保守的な水準である。前期配当30.00円から+10.00円の増配となるが、内訳として記念配当10.00円が含まれる。記念配当の理由は開示されていないが、特定の節目に伴う一時的な還元と推測される。現金及び預金174.8億円、発行済株式数14,817千株(自己株式除く14,002千株)を前提とすると、年間配当総額は約5.6億円で、現金残高の3.2%に相当し、支払い余力は十分である。自社株買いの開示はなく、総還元性向の評価は配当性向ベースで十分に持続可能である。中期的には、ROEの改善と安定的な営業CF創出を前提に、普通配当の持続的成長余地がある。
粗利率圧迫リスク: 粗利率は23.5%で前年同期24.3%から-0.7pt縮小した。Security事業の労働集約性が高く、人件費上昇や人材確保難が原価コストを押し上げる構図にある。販管費削減で営業利益率を維持したが、価格改定や契約更改が遅れればさらなる利益率低下リスクがある。
特別損益の変動リスク: 当期は特別損失4.0億円を計上し、前年の特別利益2.4億円から反転した。特別損益の内容や発生頻度が不透明であり、純利益の変動を増幅させる。税引前利益段階での安定性が純利益ベースで揺らぐ構図となっている。
セグメント集中リスク: Security事業が売上高の97.5%、営業利益の93.4%を占める高集中構造であり、同事業の需要変動や契約更改動向が全社業績を左右する。Building Management事業の高収益化は進むが、規模が小さく分散効果は限定的である。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 8.8% | 8.0% (2.2%–15.8%) | +0.8pt |
| 純利益率 | 4.5% | 5.8% (1.5%–10.7%) | -1.2pt |
営業利益率は業種中央値を+0.8pt上回り、相対的に良好な水準にある。純利益率は特別損失の影響で中央値を-1.2pt下回るが、経常段階の収益力は安定している。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 6.4% | 9.3% (0.2%–16.9%) | -2.9pt |
売上高成長率+6.4%は業種中央値+9.3%を-2.9pt下回るが、安定的な成長を確保している。
※出所: 当社集計
営業段階の収益力は堅調で、増収増益基調を維持している。粗利率の-0.7pt縮小を販管費効率化で相殺し、営業利益率8.8%を横ばいで確保した。通期計画に対する利益進捗は営業利益54.3%、経常利益52.8%と想定を大幅に上回り、達成確度は高い。
純利益は特別損失4.0億円の計上により前年比-30.3%の減益となったが、一過性要因であり経常段階の収益力は維持されている。流動性は極めて潤沢で、現金及び預金174.8億円、流動比率184.8%、ネットD/Eレシオ-0.31倍と財務安全性は高い。配当性向24.4%は持続可能な水準で、記念配当10.00円を含む年間40.00円の配当計画は実現可能性が高い。
中期的な注目ポイントは、粗利率の改善余地と資本効率の向上である。ROE2.2%は低水準であり、価格改定、高付加価値サービスの拡充、Building Management事業の規模拡大によるミックス改善が、利益率とROEの底上げ要因となる。特別損益の平準化と税負担の是正が、純利益率の回復ドライバーとなる。
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。