クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥164.3億 | ¥146.4億 | +12.2% |
| 営業利益 | ¥20.6億 | ¥13.7億 | +50.7% |
| 経常利益 | ¥21.4億 | ¥14.2億 | +51.2% |
| 純利益 | ¥14.5億 | ¥8.8億 | +65.4% |
| ROE(年換算) | 14.3% | 8.2% | - |
Executive Summary
増収に加え粗利率・営業利益率が大きく改善し、収益性が明確に向上した決算である。売上高は164.3億円(前年同期比+12.2%)、営業利益は20.6億円(同+50.7%)、経常利益は21.4億円(同+51.2%)、純利益は14.5億円(同+65.4%)となった。営業利益の増益率が売上成長率を大幅に上回り、粗利率改善と販管費増加抑制による営業レバレッジが利益拡大の主因である。
業績変動要因
【売上高】売上高は164.3億円で前年同期比+12.2%増加した。セグメント別開示はないが、増収基調は継続しており、通期会社計画213.0億円に対する進捗率は77.1%と標準的な75%水準をやや上回る。
【損益】売上総利益は53.8億円、粗利率32.7%で前年同期の30.5%から改善した。販管費は33.1億円で前年同期比+6.9%にとどまり、売上成長率12.2%を下回ったことで営業レバレッジが働いた。結果として営業利益は20.6億円(+50.7%)、経常利益は21.4億円(+51.2%)、純利益は14.5億円(+65.4%)となり、いずれも売上成長率を大きく上回る伸びとなった。営業外損益・特別損益の影響は軽微で、増益は本業の採算改善によるものである。増収増益の決算と結論づけられる。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は12.6%で前年同期の9.4%から約3.2pt改善し、純利益率も8.8%と前年同期の6.0%から約2.9pt拡大した。粗利率も32.7%へ約2.2pt改善しており、増収以上に採算改善が寄与している。【キャッシュ品質】売掛金は55.9億円で総資産の28.0%を占め、DSOは約93日と長めであり、利益成長が現金化に結びついているかを継続的に確認する必要がある。【投資効率】ROE(年換算)は14.3%で、総資産回転率1.10倍と財務レバレッジ1.47倍の組み合わせにより形成されており、負債依存でなく収益性主導の資本効率改善である。【財務健全性】自己資本比率は68.2%、流動比率は約381.8%、現金及び預金は93.1億円と厚く、財務基盤は安定している。
キャッシュフロー分析
キャッシュフロー計算書の開示はないが、BS推移から資金動向を分析すると、現金及び預金は93.1億円で前年同期の111.5億円から減少している。主因は自己株式取得の増加(前年同期比+12.0億円)と考えられ、株主還元への資金配分が現金残高を圧迫した形である。売掛金は55.9億円で前年同期比+5.1%増加し、売上成長率12.2%を下回るペースだが、DSOは約93日と長く、利益計上から現金化までのタイムラグが存在する。買掛金は前年同期比▲39.2%減少しており、仕入債務の圧縮も運転資本面での資金流出要因となっている。利益成長が続く一方で、売掛金回収と買掛金支払サイトの変化が運転資本負担を強めている点は、今後の資金創出力を見極める上で注目される。
収益の質
今期の増益は営業外・特別損益に依存しない本業起点の改善である。営業外収益は0.8億円、営業外費用はほぼゼロで、経常利益21.4億円と税引前利益21.4億円は一致しており、特別損益による嵩上げは見られない。経常利益と純利益の差は主に法人税等6.9億円(実効税率約32.2%)によるもので、会計上の乖離要因は限定的である。一方、売掛金の増加ペース(+5.1%)が売上成長(+12.2%)を下回りつつもDSOが93日と長いこと、棚卸資産の全額が仕掛品で構成されていることは、計上された利益と実際のキャッシュ創出との間に一定のタイムラグが存在する可能性を示す。プロジェクト型ITサービス特有の進捗基準収益認識と検収タイミングのズレが、アクルーアルの観点から注視すべき論点である。
業績予想・ガイダンス
通期会社計画に対する第3四半期累計の進捗率は、売上高77.1%、営業利益79.4%、経常利益78.5%、純利益78.5%であり、いずれも標準的な進捗目安75%を上回る。特に営業利益の進捗率が高く、通期計画の前提となる営業利益率12.2%(26.0億円÷213.0億円)を累計実績の12.6%が上回っており、計画達成に向けた利益面の余地が確保されている。通期予想は増収+3.9%、営業利益+30.4%を見込んでおり、第4四半期の利益率動向が計画達成の鍵となる。
株主還元
第2四半期配当は1株当たり25.00円で、通期会社予想の年間配当は55.00円である。予想EPS118.57円に基づく予想配当性向は約46.4%であり、利益成長の範囲内に収まる水準である。自己株式は前年同期比+12.0億円増加し、総資産の10.0%に達しており、配当に加え自己株式取得を通じた株主還元も進展している。現金及び預金93.1億円、自己資本比率68.2%という財務余力は、今後の配当継続や自己株式取得の実行余地を支える。
リスク要因
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売掛金回収の長期化: DSOは約93日と長く、売掛金55.9億円は総資産の28.0%を占める。回収遅延が続けば利益の現金化と運転資本に影響し得る。
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仕掛品比率の高さ: 棚卸資産3.7億円の全額が仕掛品で構成されており、案件の仕様変更や検収遅延が発生した場合、仕掛品評価と利益率に影響する可能性がある。受注損失引当金は0.09億円である。
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運転資本の資金負担: 買掛金が前年同期比▲39.2%減少する一方で売掛金は増加しており、支払サイトと回収サイトのギャップが運転資本の資金負担を強める方向に働いている。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 12.6% | 8.3% (3.6%–18.6%) | +4.3pt |
| 純利益率 | 8.8% | 6.1% (2.3%–12.8%) | +2.7pt |
営業利益率・純利益率とも業種中央値を上回り、収益性は業種内で上位に位置する。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 12.2% | 10.4% (-0.9%–19.9%) | +1.8pt |
売上高成長率も業種中央値をやや上回り、成長性の面でも標準以上の水準にある。
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
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売上高12.2%増に対し営業利益は50.7%増となり、粗利率改善(+約2.2pt)と販管費増加抑制(+6.9%)による営業レバレッジが増益の主因である。
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通期計画に対する営業利益進捗率は79.4%と第3四半期の標準進捗を上回っており、利益面での計画達成余地がある一方、DSO約93日と仕掛品比率100%は案件収益の現金化とプロジェクト管理を継続確認すべき指標である。
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自己株式は前年同期比+12.0億円増加し総資産の10.0%に達しており、配当(予想配当性向約46.4%)に加えた資本配分の動向が今後の注目点である。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 944円 |
| base(基準) | 969円 |
| bull(強気) | 999円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 889円 |
| 調整後予想EPS | 124.3円 |
| 株主資本コスト r | 10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 46.4% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.09倍 / 7.8倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 943円〜996円、ω±0.1で 967円〜971円。
注記:
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。