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96722026 第1四半期プライムJGAAP

東京都競馬(9672) 2026年度第1四半期決算 増収・営業益1%減

2026年度第1四半期の売上高は93.7億円(前年同期比+1.1%)、営業利益は32.4億円(同-1.1%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/サービス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥93.7億¥92.6億+1.1%
営業利益¥32.4億¥32.8億−1.1%
経常利益¥32.5億¥32.7億−0.6%
純利益¥21.8億¥23.0億−5.3%
ROE(年換算)9.1%9.7%-

Executive Summary

当第1四半期は増収減益となり、公営競技事業の採算低下が利益を圧迫した。売上高は93.7億円(前年比+1.1%)と小幅増収を確保したが、営業利益は32.4億円(同△1.1%)、経常利益は32.5億円(同△0.6%)、純利益は21.8億円(同△5.3%)といずれも減益となった。売上原価の伸び(+3.1%)が売上成長率を上回り粗利率が低下したことが主因で、販管費削減による下支えでは補いきれなかった。

業績変動要因

【売上高】売上高は93.7億円(前年比+1.1%)。最大セグメントの公営競技事業が71.0億円(同+1.1%、構成比75.8%)とほぼ横ばいの伸びで全体を規定した。倉庫賃貸事業は15.4億円(同+2.3%)と堅調に拡大し、アミューズメントパークも1.8億円(同+1.4%)増収したが、コマーシャルサービスは5.8億円(同△2.4%)と減収した。

【損益】営業利益は32.4億円(同△1.1%)で、売上原価率の上昇(原価+3.1%が売上成長を上回る)が粗利率を押し下げた。公営競技事業の利益は27.6億円(同△2.7%)と減益し、利益率は38.8%に低下した。一方、倉庫賃貸事業は10.3億円(同+2.4%、利益率66.9%)と高採算を維持し、コマーシャルサービスも利益は5.9%増加した。アミューズメントパークは3.1億円の損失で赤字が拡大した。経常利益は32.5億円(同△0.6%)、純利益は21.8億円(同△5.3%)となり、増収減益で着地した。

セグメント別分析

公営競技事業は売上70.0億円、営業利益27.6億円(利益率38.8%)で連結利益の中心だが、増収ながら利益は減少しており採算面での注視点となる。倉庫賃貸事業は売上15.4億円、営業利益10.3億円(利益率66.9%)と最も高い収益性を維持し、公営競技事業の減益を一部補完した。コマーシャルサービスは売上5.8億円で減収したが利益は5.9%増加し採算改善が確認できる。アミューズメントパークは売上1.8億円に対し営業損失3.1億円で、増収にもかかわらず赤字が拡大しており、事業構造上の課題となっている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は34.6%(前年35.4%)、純利益率は22.9%(前年24.5%)といずれも小幅に低下した。粗利率は40.3%で前年41.5%から約1.2pt低下しており、売上原価の増加が収益性低下の主因である。【キャッシュ品質】営業外収益は0.3億円、特別利益0.2億円と限定的で、経常利益32.5億円は営業利益にほぼ連動しており利益の質は高い。実効税率33.5%が純利益への圧迫要因となっている。【投資効率】年換算ROEは9.1%で、固定資産が総資産の80.0%を占める資産集約型構造から総資産回転率は低位にとどまる。【財務健全性】自己資本比率は78.2%と厚く、現金及び預金150.6億円に短期有価証券54.0億円を加えた流動性資産は204.6億円で、1年内償還社債100.0億円を十分にカバーする水準にある。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の開示はないが、貸借対照表の変動から資金動向を捉えると、現金及び預金は前年同期の174.7億円から150.6億円へ減少した一方、短期投資有価証券は44.0億円から54.0億円へ増加しており、資金の一部が有価証券運用へシフトした可能性がある。流動資産全体は271.6億円から243.8億円へ減少し、流動負債も209.2億円から170.2億円へ縮小しており、運転資本水準は概ね安定している。1年内償還予定の社債100.0億円が流動負債に含まれるが、現金預金のみで償還額の1.5倍を確保しており、資金繰り面での余力は厚い。

収益の質

営業利益32.4億円に対し営業外収益は0.3億円、営業外費用は0.2億円にとどまり、経常利益32.5億円は主として営業利益で構成されている。営業外収益の中心は受取利息0.2億円で、売上高比0.2%程度と小さく、経常利益は本業収益に強く依存した質の高い内容といえる。特別利益0.2億円も税引前利益32.7億円への影響は軽微である。純利益21.8億円は経常利益を下回るが、これは主に法人税等11.0億円(実効税率33.5%)によるものであり、一時的な特殊要因による乖離ではない。

業績予想・ガイダンス

通期予想に対するQ1進捗率は、売上高22.0%(93.7億円/426.0億円)、営業利益20.5%(32.4億円/158.3億円)、経常利益20.5%(32.5億円/158.6億円)である。標準的な四半期進捗率25%と比較していずれも下回るが、乖離幅は5pt以内にとどまり、会社側も業績予想・配当予想を修正していない。通期計画は前期比増収増益(売上+2.0%、営業利益+2.7%)を見込んでおり、達成にはQ2以降の売上原価率改善と公営競技事業の採算回復が焦点となる。

株主還元

通期の1株当たり配当予想は146.00円で、期中平均株式数を用いた年間配当総額は概算約38.0億円となる。通期の親会社株主に帰属する当期純利益予想(約107.9億円)に対する配当性向は約35.2%であり、配当予想の修正は行われていない。現金及び預金150.6億円、短期投資有価証券54.0億円を保有しており、配当継続に向けた資金余力は確保されている。

リスク要因

  1. 収益源への依存: 公営競技事業は連結売上高の75.8%、セグメント利益合計の76.4%を占める最大の利益源であり、同事業の売上高は前年比+1.1%にとどまる一方、セグメント利益は同△2.7%と採算が悪化しており、連結業績への影響が大きい。

  2. アミューズメントパーク事業の赤字拡大: 売上高1.8億円に対し営業損失3.1億円で、前年同期の損失3.0億円から拡大している。増収にもかかわらず損失が拡大しており、固定費負担や来園動向による収益変動リスクがある。

  3. 短期資金対応: 1年内償還予定の社債100.0億円が流動負債に計上されている。現金預金及び短期投資有価証券の合計204.6億円は償還額を上回るが、償還・借換え時の資金配分は引き続き注視点となる。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

収益性・リターン

指標自社中央値 (IQR)Delta
営業利益率34.6%12.1% (6.7%–26.0%)+22.5pt
純利益率23.2%9.9% (3.9%–17.0%)+13.3pt

自社の収益性は業種中央値を大幅に上回り、業界内で高い採算水準にある。

成長性・資本効率

指標自社中央値 (IQR)Delta
売上高成長率(前年比)1.1%11.9% (3.6%–25.6%)−10.8pt

売上成長率は業種中央値を大きく下回り、収益性の高さに比べ成長ペースは緩やかである。

※出所: 当社集計

決算上の注目ポイント

  1. 営業利益率34.6%、純利益率22.9%は依然として高水準だが、前年同期比でそれぞれ約0.8pt、約1.6pt低下しており、粗利率低下(原価増加率が売上成長率を上回る)を起点とした収益性の後退が観察される。

  2. 事業ポートフォリオ内では、倉庫賃貸事業(利益率66.9%)が高採算を維持し公営競技事業の減益を補完する一方、アミューズメントパーク事業は増収でも赤字が拡大しており、事業別の採算格差が拡大している。

  3. 通期予想への進捗率は主要指標で20%前後と標準(25%)をやや下回るが、予想修正は行われておらず、自己資本比率78.2%と厚い流動性を背景に財務基盤の安定性は維持されている。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)3,792円
base(基準)3,881円
bull(強気)3,990円
算出前提値
1株純資産(BPS)3,657円
調整後予想EPS435.5円
株主資本コスト r9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向35.1%
予想EPSの信頼度調整×1.049(同業種のガイダンス達成率実績に基づく)
implied PBR / PER1.06倍 / 8.9倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 3,774円〜3,994円、ω±0.1で 3,876円〜3,889円。

注記:

  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。