- 売上高: 47.70億円
- 営業利益: 5.11億円
- 当期純利益: 4.68億円
- 1株当たり当期純利益: 34.45円
| 項目 | 当期 | 前期 | 増減率 |
|---|
| 売上高 | 47.70億円 | 48.17億円 | -1.0% |
| 売上原価 | 36.66億円 | - | - |
| 売上総利益 | 11.52億円 | - | - |
| 販管費 | 4.93億円 | - | - |
| 営業利益 | 5.11億円 | 6.59億円 | -22.5% |
| 営業外収益 | 40百万円 | - | - |
| 営業外費用 | 30百万円 | - | - |
| 経常利益 | 5.03億円 | 6.69億円 | -24.8% |
| 税引前利益 | 6.63億円 | - | - |
| 法人税等 | 1.95億円 | - | - |
| 当期純利益 | 4.68億円 | - | - |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3.56億円 | 4.68億円 | -23.9% |
| 包括利益 | 3.81億円 | 4.59億円 | -17.0% |
| 支払利息 | 30百万円 | - | - |
| 1株当たり当期純利益 | 34.45円 | 45.28円 | -23.9% |
| 1株当たり配当金 | 5.00円 | 5.00円 | +0.0% |
| 項目 | 当期末 | 前期末 | 増減 |
|---|
| 流動資産 | 8.99億円 | 8.48億円 | +51百万円 |
| 現金預金 | 3.63億円 | 4.01億円 | -38百万円 |
| 売掛金 | 2.98億円 | 2.90億円 | +7百万円 |
| 固定資産 | 190.98億円 | 181.62億円 | +9.37億円 |
| 有形固定資産 | 179.29億円 | 171.87億円 | +7.43億円 |
|
| 項目 | 値 |
|---|
| 純利益率 | 7.5% |
| 粗利益率 | 24.1% |
| 流動比率 | 17.8% |
| 当座比率 | 17.8% |
| 負債資本倍率 | 0.92倍 |
| インタレストカバレッジ | 17.12倍 |
| 実効税率 | 29.4% |
| 項目 | 前年同期比 |
|---|
| 売上高前年同期比 | -1.0% |
| 営業利益前年同期比 | -22.3% |
| 経常利益前年同期比 | -24.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益前年同期比 | -23.9% |
| 包括利益前年同期比 | -17.0% |
| 項目 | 値 |
|---|
| 発行済株式数(自己株式含む) | 10.35百万株 |
| 自己株式数 | 9千株 |
| 期中平均株式数 | 10.34百万株 |
| 1株当たり純資産 | 1,005.38円 |
| 項目 | 金額 |
|---|
| 第2四半期配当 | 5.00円 |
| 期末配当 | 11.00円 |
| セグメント | 売上高 | 営業利益 |
|---|
| AmusementPark | 14百万円 | 6.03億円 |
| CivilEngineeringAndConstructionOfMaterials | 1百万円 | 69百万円 |
| Golf | 9百万円 | 23百万円 |
| Hotel | 18百万円 | 35百万円 |
| RealEstate | 8百万円 | 89百万円 |
| 項目 | 予想値 |
|---|
| 売上高予想 | 67.00億円 |
| 営業利益予想 | 7.10億円 |
| 経常利益予想 | 6.90億円 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益予想 | 4.80億円 |
| 1株当たり当期純利益予想 | 46.43円 |
| 1株当たり配当金予想 | 9.00円 |
このデータはXBRLファイルから自動抽出されたものです。正確性については開示資料の原本をご確認ください。
2025年度Q3のグリーンランドリゾートは、売上微減ながら利益の落ち込みが大きく、採算の悪化と流動性の脆弱性が際立つ四半期でした。売上高は47.70億円で前年同期比-1.0%、営業利益は5.11億円で-22.3%、経常利益は5.03億円で-24.8%、当期純利益は3.56億円で-23.9%と大幅減益です。営業利益率は10.7%(=5.11/47.70)と推計され、前年の約13.7%から約-300bp縮小しました。純利益率は7.5%(=3.56/47.70)で、前年の約9.7%から約-220bp縮小しています。売上総利益率は24.1%と開示される一方、販管費4.93億円に対して営業利益が5.11億円にとどまり、コスト上昇や集客ミックス悪化による営業レバレッジの負の影響が示唆されます。営業外収益0.40億円と営業外費用0.30億円の差は小さく、金利負担はインタレストカバレッジ17.1倍と耐性はあるものの、利益成長を補うには不十分です。経常利益5.03億円に対して税引前利益6.63億円と1.60億円分の特別利益が示唆され、当期の税前段階は一過性要因に支えられた可能性があります。貸借対照表では総資産199.97億円に対し純資産103.93億円、負債資本倍率0.92倍とレバレッジは中庸ですが、流動資産8.99億円に対して流動負債50.52億円と大幅な満期ミスマッチを抱えます。流動比率は17.8%と著しく低く、当座比率も同水準で短期資金繰りリスクが高いです。短期借入金は43.19億円と流動負債の大宗を占め、現金預金3.63億円ではリファイナンス依存が避けられません。ROEは3.4%、ROICは2.2%と資本コストを大きく下回る水準で資本効率の弱さが目立ちます。営業CFが未開示のため利益の質を直接検証できませんが、営業CF/純利益やFCFカバレッジの確認が不可欠です。配当性向は46.5%(計算値)とみられ適正域にありますが、キャッシュ創出力の裏付けが未確認で持続可能性には不透明感が残ります。資産構成は固定資産190.98億円と重く、総資産回転率0.239倍が示す通り資産効率の改善余地が大きいです。総じて、短期の資金繰り強化(短期債の長期化や手許流動性の積み増し)と、入場者数・単価向上による収益性回復が最優先課題です。先行きは、需要回復や価格改定、イベント強化が奏功すればマージンの底打ちが見込める一方、金利上昇や天候要因、災害など外生ショックに対する耐性は現状脆弱です。
ROEはデュポン分解で、純利益率7.5% × 総資産回転率0.239 × 財務レバレッジ1.92倍 ≒ 3.4%と一致しています。3要素のうち、今期は純利益率の低下が最もROEを押し下げた主要因で、営業利益率の約-300bp縮小が寄与しました。総資産回転率0.239は固定資産比率が高いビジネス構造(固定資産190.98億円、総資産の96%)を反映し恒常的に低位で、短期的な改善余地は限定的です。財務レバレッジ1.92倍は中庸で、ROE向上に対する寄与は小さい一方、流動性制約下でレバレッジ引き上げによる改善余地は限られます。営業利益率の悪化要因は、売上微減局面での固定費負担(人件費・減価償却・施設維持費等)の吸収不足とコストインフレの影響が考えられ、短期的には一部一過性(天候・イベント構成)と一部持続性(コスト高・賃上げ)の混在と評価します。販管費の明細は未開示ですが、売上成長率(-1.0%)に対し営業利益が-22.3%と感応度が高く、営業レバレッジの負のトレンドには注意が必要です。特別利益約1.60億円示唆により税前段階は下支えされたため、反動可能性にも留意が必要です。
売上は-1.0%と横ばい圏の縮小で、集客(入場者数)と客単価のいずれか、または双方の鈍化が示唆されます。営業利益の減少率が売上の減少率を大きく上回り、固定費吸収の悪化が増益回帰の足かせです。営業外損益は小幅寄与にとどまり、コア事業の改善が成長の鍵です。税前利益は特別利益約1.60億円で底上げされており、翌期の伸びを評価する際はこの一過性要因を控除した実力ベースでの比較が必要です。ROIC 2.2%は投下資本収益性が低く、新規投資の選別と既存資産の収益最大化(稼働率・ADR/単価改善、付帯収益強化)が重要です。短期では、繁忙期の稼働最大化、価格最適化、イベント施策、インバウンド回復の取り込みが実現すればマージン改善の余地があります。中期では、エネルギー/メンテ費の効率化、DXによる販促効率改善、キャパ有効活用による回転率向上が成長の柱です。一方、景気後退、天候不順、災害リスク、競合強化は成長シナリオの下振れ要因です。
流動比率17.8%、当座比率17.8%といずれも1.0を大幅に下回り、明確な流動性リスクが存在します(警告)。流動資産8.99億円に対し流動負債50.52億円、運転資本は-41.53億円で満期ミスマッチが非常に大きいです。短期借入金43.19億円が流動負債の中心で、手許現金3.63億円では短期償還に耐えられず、リファイナンス・借換え前提の資金繰りです。固定負債22.80億円を含む有利子負債合計は推計65.99億円、純有利子負債は約62.36億円と見られます。負債資本倍率0.92倍と資本構成は過度ではないものの、短期偏重が課題です。インタレストカバレッジは17.1倍と当面の金利支払余力は十分ですが、金利上昇局面では負担増に注意が必要です。オフバランス債務の開示はなく不明ですが、リースや保証債務が存在する可能性は否定できません。自己資本比率は算出不可ながら、純資産103.93億円/総資産199.97億円から約52%と推計され、財務耐性はある一方で、流動性管理が最大のボトルネックです。
営業キャッシュフローが未開示のため、営業CF/純利益やFCFの検証ができず、利益のキャッシュ裏付けを評価できません。営業CF/純利益の目安0.8倍未満であれば品質問題のシグナルですが、現時点では判断不可です。短期借入金への依存度が高い構造から、運転資本の季節性や前受・未払の増減による営業CFの変動が大きい可能性があります。特別利益(約1.60億円示唆)はキャッシュインを伴うものか否かでFCFへの寄与が変わるため、内容確認が重要です。設備投資額が未開示であるため、維持更新CapExと成長投資の水準が不明で、FCFの持続性評価に不確実性が残ります。配当・CapEx・負債返済の合計に対する内部資金の過不足を判断するには、通期の営業CFと投資CFの開示が必要です。
配当性向は46.5%(計算値)で一般的な目安60%以下に収まり、利益水準から見た持続性は一見許容範囲です。ただし、営業CF・FCFが未開示であり、キャッシュ創出での裏付けが確認できない点はリスクです。短期借入金依存と流動性の低さから、仮に営業CFが弱含む場合は配当維持よりも流動性優先の資本配分に転じる可能性があります。今後は、通期の営業CFとFCFが配当(総額未開示)を十分カバーしているか、並びに借入金の期中増減との関係を注視する必要があります。配当方針は安定配当志向と推察されますが、借換え環境と金利、需要動向によっては柔軟化が求められます。
ビジネスリスク:
- 需要ボラティリティ(天候・季節・景気・イベント構成による入場者数変動)
- コストインフレ(エネルギー費・人件費・保守費の上昇)
- 特別利益依存の一時的な利益のブレ(翌期反動リスク)
- 固定資産重厚な構造による高い固定費負担と稼働変動感応度
- 災害・感染症・安全事故等による施設休業リスク(業界特有)
財務リスク:
- 極めて低い流動比率(17.8%)と大幅な満期ミスマッチ(短期借入金43.19億円)によるリファイナンスリスク
- 金利上昇による金利費負担増加と利益圧迫
- キャッシュフロー未開示による資金創出力の不確実性
- 特別利益の反動で債務指標が悪化するリスク
- 契約上の財務制限条項(不明)に抵触するリスクの潜在
主な懸念事項:
- 営業利益率の約-300bp縮小にみられる採算悪化
- ROIC 2.2%と資本コスト乖離、資本効率の低さ
- 流動性の脆弱性(流動資産8.99億円 vs 流動負債50.52億円)
- 特別利益(約1.60億円示唆)を含む税前利益の質
- 営業CF・FCF未開示による配当持続性評価の困難
重要ポイント:
- 減収幅は小さいが固定費吸収悪化で大幅減益、営業利益率は約10.7%へ低下
- ROE 3.4%、ROIC 2.2%と資本効率は低水準で改善余地が大きい
- 流動比率17.8%、短期借入金43.19億円と満期ミスマッチが最重要課題
- 税前利益は特別利益で下支え、一過性の反動に留意
- 金利負担耐性は現状十分(インタレストカバレッジ17倍)だが金利上昇感応度には注意
注視すべき指標:
- 営業CF、営業CF/純利益、通期FCF
- 短期借入金のロールオーバー進捗と長期化(平均残存期間)
- 入場者数・客単価(ADRに相当)、稼働率、イベントKPI
- エネルギー費・人件費の単価動向とコスト率
- 特別損益の内容(売却益・補助金等)と再発可能性
- 金利指標(TIBOR/JPY金利)と利払い負担
- ROIC(NOPAT/投下資本)の四半期推移
セクター内ポジション:
テーマパーク・リゾート同業内では、固定資産比率の高さと総資産回転率の低さ、並びに流動性指標の弱さがネガティブに映る一方、資本構成は過度なレバレッジではなく、需要回復局面でのマージン改善余地は残る。短期負債の長期化と手許流動性強化が進めば、同業対比でのリスクプロファイルは改善し得る。
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