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96352026 第3四半期スタンダードJGAAP

武蔵野興業(9635) 2026年度第3四半期決算 減収・営業益32%減

2026年度第3四半期の売上高は9.8億円(前年同期比-2.4%)、営業利益は2,800万円(同-31.8%)。以下、セグメント別の増減要因とキャッシュフローを確認します。

情報通信・サービスその他/サービス業


クイックビュー

指標当期前年同期YoY
売上高¥9.8億¥10.1億−2.4%
営業利益¥0.3億¥0.4億−31.8%
経常利益¥0.5億¥0.5億+7.4%
純利益¥3.3億¥0.4億+732.5%
ROE(年換算)11.0%1.4%-

Executive Summary

当第3四半期累計は本業の収益力が弱含む一方、資産売却益により純利益が急増した決算となった。売上高は9.8億円(前年比-2.4%)、営業利益は0.3億円(同-31.8%)、経常利益は0.5億円(同+7.4%)、親会社株主に帰属する純利益は3.3億円(同+732.5%)となった。純利益急増の主因は投資有価証券売却益3.8億円の計上であり、通常の営業活動による収益力は営業利益・経常利益の水準で捉える必要がある。

業績変動要因

【売上高】売上高は9.8億円で前年同期比2.4%減となった。セグメント別では、主力の不動産事業が4.3億円(同1.3%減)、映画事業が3.2億円(同6.4%減)と減収した一方、自動車教習事業は2.1億円(同1.4%増)、商事事業は0.1億円(同0.8%増)と小幅増収であった。不動産事業が全体の44.0%を占める構成であり、同事業と映画事業の減収が全体の減収を主導した。

【損益】売上原価が9.6%減少したことで粗利率は53.0%と前年同期の49.3%から改善したが、販管費が8.3%増加し売上減少幅を上回ったため、営業利益は0.3億円(同-31.8%)に落ち込んだ。経常利益は持分法投資利益の増加を含む営業外収益0.3億円に支えられ0.5億円(同+7.4%)と増益を確保した。税引前利益は投資有価証券売却益3.8億円を主因に3.9億円へ拡大し、純利益は3.3億円(同+732.5%)となった。本業ベースでは減収減益、経常利益・純利益ベースでは非経常要因を伴う増益であり、総合すると減収減益に一時的な資産売却益が上乗せされた決算と結論づけられる。

セグメント別分析

不動産事業はセグメント利益2.5億円(利益率57.5%)で連結利益の中心的な貢献事業である。ただし売上高・利益ともに前年同期比で小幅減少している。映画事業はセグメント損失0.01億円で、前年同期の0.25億円の損失からは改善したもののなお赤字が継続している。自動車教習事業は売上高が同1.4%増加した一方、セグメント利益は0.17億円から0.01億円へ大きく減少し、コスト増または稼働率低下が示唆される。全社費用は2.4億円と前年同期比6.2%増加し、各セグメント利益の合計を大きく圧縮する構造となっている。

主要財務指標

【収益性】営業利益率は2.9%で前年同期の4.2%から1.3pt低下し、経常利益率は5.2%で同0.5pt改善した。純利益率は33.2%と大幅に上昇したが、投資有価証券売却益を含むため経常的な収益力を反映しない。【キャッシュ品質】現金及び預金は11.8億円で前年同期の8.6億円から36.9%増加し、流動比率は344.0%と厚い流動性を維持している。【投資効率】ROE(年換算)は11.0%であるが、純利益に非経常利益が含まれるため実態はより低い水準にあると考えられる。資産回転率は低く、総資産の69.6%を有形固定資産(うち土地39.0億円)が占める資産集約的な構成が背景にある。【財務健全性】自己資本比率は62.0%で前年同期の59.5%から改善し、長期借入金2.3億円を含む有利子負債は純資産39.4億円対比で低位であり、財務基盤は安定している。

キャッシュフロー分析

キャッシュフロー計算書の詳細開示はないが、貸借対照表の推移からは資金余力の拡大がうかがえる。現金及び預金は11.8億円と前年同期の8.6億円から3.2億円、36.9%増加した。一方、投資有価証券は3.7億円と前年同期の4.5億円から減少しており、投資有価証券売却益3.8億円の計上と整合的である。この売却による資金流入が現金残高の増加に寄与したとみられる。有利子負債は前年同期から減少しており、借入への依存を強めることなく手元流動性を積み増した形である。

収益の質

営業利益0.3億円に対し、営業外収益0.3億円(うち持分法投資利益0.2億円)が加わり経常利益0.5億円となっており、経常段階の利益は営業外の要素に一定程度支えられている。税引前利益3.9億円と経常利益0.5億円との差額3.4億円は主に投資有価証券売却益3.8億円によるもので、反復性の低い特別利益である。特別損失0.3億円には固定資産除却損が含まれる。税引前利益から法人税等0.7億円を控除した実効税率は17.1%であり、純利益3.3億円・EPS312.04円は資産売却の寄与が大きい。したがって収益の持続性を評価する際は、営業利益0.3億円および経常利益0.5億円を基準とすることが妥当である。

業績予想・ガイダンス

通期会社予想に対する進捗率は、売上高76.7%、営業利益96.7%、経常利益81.0%、純利益96.0%である。売上高進捗は標準的な75%水準をやや上回るが、営業利益・純利益の進捗が高いのは、第4四半期予想が保守的であることに加え、純利益については投資有価証券売却益を既に計上済みであることが要因である。会社予想達成には第4四半期で売上高約3.0億円、営業利益約0.01億円、経常利益約0.1億円、純利益約0.1億円が必要となる。

株主還元

第2四半期配当は1株当たり0円であり、通期会社予想の配当も0円である。純利益に対する配当性向は0%となる。自己株式残高は0.09億円で前年同期からの増加はわずかであり、大規模な自社株買いは確認できない。利益剰余金は前年同期の2.0億円から5.2億円へ増加したが、その主因は投資有価証券売却益を含む純利益の計上であり、通常の営業利益・経常利益の水準を踏まえた株主還元余力の評価が必要である。

リスク要因

  1. 映画事業の収益性: 売上高は前年同期比6.4%減の3.2億円、セグメント損失は0.01億円である。前年の0.25億円の損失からは改善したが、依然として赤字が継続しており、興行環境の変動が連結利益に影響を与える可能性がある。

  2. 自動車教習事業の採算悪化: 売上高は同1.4%増の2.1億円であったが、セグメント利益は0.17億円から0.01億円へ大幅に減少した。増収が利益に結びついていない状況である。

  3. 利益の非経常性: 純利益3.3億円のうち投資有価証券売却益が3.8億円を占める。当該売却益は反復性が低く、翌期以降は純利益水準が経常利益0.5億円に近い水準へ変動する可能性がある。

業種ベンチマーク(参考・当社調べ)

決算上の注目ポイント

  1. 粗利率は53.0%へ改善した一方、販管費増加により営業利益率は2.9%へ低下した。本業の採算改善には販管費管理と映画・自動車教習両事業の収益回復が鍵となる。

  2. 純利益3.3億円および年換算ROE 11.0%は投資有価証券売却益3.8億円に大きく依存しており、経常的な収益力は経常利益0.5億円が示す水準にとどまる。

  3. 現金及び預金11.8億円、流動比率344.0%、自己資本比率62.0%と財務基盤は安定しており、借入依存度も低い。不動産事業が利益の柱である一方、映画事業の赤字継続と全社費用の増加が収益多角化上の課題である。

理論株価(参考値)

シナリオ理論株価
bear(弱気)2,822円
base(基準)2,836円
bull(強気)2,841円
算出前提
1株純資産(BPS)3,768円
調整後予想EPS53.0円
株主資本コスト r10.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 2.00%)
残余利益の持続係数 ω / 明示予測0.62 / 5年
想定配当性向0.0%
予想EPSの信頼度調整×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく)
implied PBR / PER0.75倍 / 53.5倍

感応度: 株主資本コスト±1%で 2,758円〜2,918円、ω±0.1で 2,807円〜2,856円。

注記:

  • 一時的な損益の影響を除くため、経常利益等から算出した正規化EPSを使用しています(会社予想EPSは325.0円)。
  • 通期予想に対する純利益の進捗(96%)が標準(75%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
  • 予想ROEが株主資本コストを下回るため、理論値は1株純資産を下回る水準になります。
  • 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
  • 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。

(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)


本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。