クイックビュー
| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥319.8億 | ¥301.1億 | +6.2% |
| 営業利益 | ¥65.7億 | ¥58.6億 | +12.1% |
| 経常利益 | ¥66.2億 | ¥58.4億 | +13.3% |
| 純利益 | ¥44.7億 | ¥38.9億 | +14.9% |
| ROE(年換算) | 26.2% | 23.3% | - |
Executive Summary
2026年度Q1は、増収を上回る利益成長により収益性が改善した決算となった。売上高は319.8億円(前年同期比+6.2%)、営業利益は65.7億円(同+12.1%)、経常利益は66.2億円(同+13.3%)、純利益は44.7億円(親会社株主帰属分44.6億円、同+14.6%)となった。増益率が増収率を上回った主因は、粗利率の改善(36.7%、前年35.1%から+153bp)と、国内建設コンサルティング事業の高採算な増益、海外事業の黒字転換である。
業績変動要因
【売上高】売上高319.8億円は前年同期比+6.2%増。国内建設コンサルティング事業は235.6億円(同+4.0%)、海外建設コンサルティング事業は84.3億円(同+12.7%)と、両事業とも増収に寄与し、海外事業の伸びが相対的に高い。
【損益】営業利益は65.7億円(同+12.1%)、経常利益66.2億円(同+13.3%)、純利益44.7億円(同+14.9%)。売上総利益は117.4億円(同+10.8%)と増収率を上回り、販管費51.6億円(同+9.5%)の増加を吸収した。特別損失0.7億円(減損損失0.6億円含む)は税引前利益65.4億円に対し1.1%と限定的で、業績全体への影響は小さい。国内事業のセグメント利益は65.3億円(同+10.8%、利益率27.7%)と主力の収益源であり、海外事業は0.5億円の黒字(前年同期は損失)へ転換した。増収増益であり、増益率が増収率を上回る質の高い決算内容である。
セグメント別分析
国内建設コンサルティング事業は売上高235.6億円(前年比+4.0%)、セグメント利益65.3億円(同+10.8%)、利益率27.7%と、全社利益の中心を担う。海外建設コンサルティング事業は売上高84.3億円(同+12.7%)、セグメント利益0.5億円で、前年同期の損失から黒字へ転換した。海外事業の利益率は0.5%にとどまり、国内事業との利益率格差は約27ptと大きい。海外の増収・黒字化は成長の裾野拡大を示す一方、全社収益は依然として高採算の国内事業への依存度が高い。
主要財務指標
【収益性】営業利益率は20.5%で、粗利率36.7%(前年35.1%から改善)と販管費の増収率超えの伸び(+9.5%)を背景に前年比で改善した。純利益率は13.9%(純利益44.7億円/売上高319.8億円)である。【キャッシュ品質】経常利益66.2億円に対し純利益44.7億円への転換は主に法人税等20.7億円(実効税率31.6%)と特別損失0.7億円による低下であり、営業外損益は差引0.4億円の小幅なプラスにとどまる。【投資効率】年換算ROEは26.2%と高水準で、税引前利益65.4億円、EBIT65.7億円に対し支払利息0.6億円は軽微であり、金利負担が収益性を毀損する状況にはない。【財務健全性】自己資本比率は63.7%(前年69.1%から低下)、現金及び預金165.9億円に対し短期借入金は急増しており、有利子負債の構成が短期化している点はモニタリングが必要である。
キャッシュフロー分析
キャッシュフロー計算書の明細は開示されていないため、BS変動から資金動向を分析する。現金及び預金は165.9億円で前年同期の159.9億円から増加し、資金水準は維持されている。一方、短期借入金は7.4億円から73.8億円へ大幅に増加し、有利子負債の資金調達構造は短期債務への依存度を高めた。現金及び預金は短期借入金の約2.2倍にあたり、当面の支払能力に懸念は小さいが、資金調達の短期化は今後の借換条件や金利環境の変化への感応度を高める要因として留意される。利益剰余金は555.8億円へ積み上がり、内部留保による資金の蓄積は継続している。
収益の質
営業利益65.7億円から経常利益66.2億円への上振れは、営業外収益1.5億円(受取配当金0.9億円等)と営業外費用1.1億円(支払利息0.6億円等)の差引0.4億円の小幅なプラスによるもので、経常的な収益構造に大きな一時的要因は含まれない。経常利益から税引前利益65.4億円への低下は特別損失0.7億円(減損損失0.6億円を含む)によるもので、税引前利益に対する比率は1.1%と限定的である。経常利益66.2億円に対し純利益44.7億円への転換は主に法人税等20.7億円(実効税率31.6%)が要因であり、税負担が利益転換率を抑制している。特別損益の影響が小さいことから、当期の増益は営業活動に裏付けられた質の高いものと評価できる。
業績予想・ガイダンス
通期会社計画は売上高1,050.0億円(前年比+3.9%)、営業利益105.0億円(同+14.9%)、経常利益105.0億円(同+12.3%)であり、業績予想・配当予想いずれも修正はない。Q1進捗率は売上高30.5%、営業利益62.6%、経常利益63.0%と、営業利益・経常利益の進捗が売上高進捗を大きく上回る。Q1営業利益率20.5%は通期計画上の営業利益率10.0%を大きく超えており、案件進捗や原価認識の時期による四半期間の利益偏在が示唆される。このため、Q1の高進捗は通期の上方修正余地として単純に捉えるより、以降四半期の利益率維持状況を確認することが重要である。
株主還元
通期配当予想は1株あたり78.00円で、修正はない。通期予想EPS256.05円に対する配当性向は約30.5%であり、配当金のみでみた水準は一般的な持続可能性の目安である60%を下回る。利益剰余金555.8億円、現金及び預金165.9億円と配当原資の蓄積は厚く、配当の持続性を支える基盤となっている。自己株式は23.4億円(前年比+8.6億円)へ拡大しており、株式数・資本配分の動向は継続的な確認対象である。
リスク要因
-
資金調達の短期化: 短期借入金は73.8億円と前年同期の7.4億円から大幅に増加し、有利子負債の大部分が短期債務で構成される。現金及び預金165.9億円が緩衝材となっているが、借換条件や金利環境変化への感応度は高まっている。
-
四半期利益進捗の再現性: Q1営業利益率20.5%は通期計画の10.0%を大きく上回り、進捗率62.6%は標準的な25%進捗を大幅に超過する。公共インフラ関連案件の発注・検収時期による四半期間の利益偏在が影響しており、以降四半期の利益率が平準化する可能性がある。
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海外事業の採算格差: 海外建設コンサルティング事業は黒字転換したが、セグメント利益率0.5%にとどまり、国内事業(27.7%)との差は大きい。海外案件の採算やカントリーリスク、為替の影響により、黒字の定着度が左右される。
業種ベンチマーク(参考・当社調べ)
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 20.5% | 12.1% (6.7%–26.0%) | +8.4pt |
| 純利益率 | 14.0% | 9.9% (3.9%–17.0%) | +4.1pt |
営業利益率・純利益率はいずれも業種中央値を上回り、収益性は業種内で優位な水準にある。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 6.2% | 11.9% (3.6%–25.6%) | −5.7pt |
売上高成長率は業種中央値を下回り、トップライン成長では相対的に緩やかな部類に位置する。
※出所: 当社調べ
決算上の注目ポイント
-
売上高+6.2%に対し営業利益+12.1%、純利益+14.9%と、増収を上回る増益を確認できる。粗利率改善(+153bp)が主因であり、営業レバレッジが正に作用している。
-
通期営業利益計画に対するQ1進捗率は62.6%と高く、標準進捗(25%)を大きく上回る。この背景には案件進捗・原価認識の時期的要因があるとみられ、通期を通じた利益率の推移確認が焦点となる。
-
国内事業が利益の中心を担う一方、海外事業は前年同期の損失から0.5億円の黒字へ転換した。短期借入金の急増(前年比+434.6%)は資金調達構造の変化として、今後の動向が注目される。
理論株価(参考値)
| シナリオ | 理論株価 |
|---|---|
| bear(弱気) | 2,516円 |
| base(基準) | 2,609円 |
| bull(強気) | 2,637円 |
| 算出前提 | 値 |
|---|---|
| 1株純資産(BPS) | 2,502円 |
| 調整後予想EPS | 281.7円 |
| 株主資本コスト r | 9.77%(10年国債 2.77% + 株式リスクプレミアム 6.00% + 規模プレミアム 1.00%) |
| 残余利益の持続係数 ω / 明示予測 | 0.62 / 5年 |
| 想定配当性向 | 30.5% |
| 予想EPSの信頼度調整 | ×1.100(通期予想に対する進捗の先行に基づく) |
| implied PBR / PER | 1.04倍 / 9.3倍 |
感応度: 株主資本コスト±1%で 2,536円〜2,685円、ω±0.1で 2,606円〜2,612円。
注記:
- 通期予想に対する純利益の進捗(64%)が標準(25%)を上回るため、予想EPSを上限+10%の範囲で上方調整しています(進捗が先行する企業は予想を上回る傾向があるため。季節性の強い事業では調整が過大になる場合があります)。
- 四半期末時点の純資産を使用しています(通期予想との間に期間のずれがあります)。
- 純資産に非支配株主持分を含むため、理論値はやや高めに算出される可能性があります。
(算出モデル: 残余利益モデル(Ohlson型・明示5年フェード) / 金利基準月: 2026-07 / 公表データのみからの機械算出値であり、市場株価の予測や特定の投資行動の推奨ではなく、将来の株価を予測・保証するものではありません)
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。