| 指標 | 当期 | 前年同期 | YoY |
|---|---|---|---|
| 売上高 | ¥2752.5億 | ¥2289.3億 | +20.2% |
| 営業利益 | ¥248.4億 | ¥204.9億 | +21.2% |
| 経常利益 | ¥262.0億 | ¥214.2億 | +22.3% |
| 純利益 | ¥160.5億 | ¥131.8億 | +21.7% |
| ROE | 11.0% | 13.3% | - |
2026年3月期決算は、売上高2,752.5億円(前年比+463.1億円 +20.2%)、営業利益248.4億円(同+43.5億円 +21.2%)、経常利益262.0億円(同+47.9億円 +22.3%)、当期純利益160.5億円(同+28.6億円 +21.7%)と、すべての利益段階で2桁成長を達成。売上高はホテル事業の堅調な稼働と建設事業の案件大量計上が牽引、営業利益率は9.0%(前年9.0%)と水準を維持した。経常利益は持分法投資利益が20.7億円(前年13.3億円)に拡大し底上げ、純利益は特別損失15.0億円(減損11.2億円含む)を吸収して2割超の増益を実現した。粗利率は23.6%(前年24.4%、-0.8pt)とやや低下したものの、販管費率は14.5%(前年15.5%、-1.0pt)に改善し、固定費効率化が利益率を支えた。営業CFは509.2億円(前年294.5億円、+72.9%)と大幅に増加、フリーCFも64.4億円のプラスを確保し、成長投資と財務健全化を両立する資金創出力を示した。
【売上高】売上高2,752.5億円は前年比+20.2%増。セグメント別では、主力のホテル事業が1,492.6億円(+7.2%)と安定成長、寮事業が579.2億円(+5.5%)と底堅く推移した。最大の成長ドライバーは建設事業で、売上高431.1億円(前年99.5億円、+333.2%)と大型案件の計上により4倍超に急増、全社売上の約16%を占めるまで拡大した。フーズ事業は140.1億円(+11.8%)、総合ビルマネジメント事業(ContractedServices)は221.8億円(-18.2%)と減収となった。その他事業も197.0億円(+10.6%)と伸長し、ポートフォリオ全体で増収を達成。売上構成比ではホテル54.2%、寮21.0%、建設15.7%、総合ビルマネジメント8.1%、フーズ5.1%の順で、ホテルと寮の両輪が全体の75%を占める安定基盤を維持している。
【損益】売上原価は2,103.6億円で売上原価率76.4%(前年75.6%、+0.8pt)と若干上昇、粗利率は23.6%(前年24.4%、-0.8pt)に低下した。販管費は400.4億円(同354.3億円、+13.0%)と売上成長率を下回る増加にとどまり、販管費率は14.5%(前年15.5%、-1.0pt)に改善した。主な販管費内訳は委託手数料164.0億円、販促費37.7億円、減価償却費7.6億円、賃借料6.0億円で、規模の経済が効いた。この結果、営業利益は248.4億円(+21.2%)、営業利益率9.0%(前年同水準)を確保した。セグメント別営業利益はホテル210.5億円(+13.8%、利益率14.1%)が全体の約85%を稼ぎ、寮61.9億円(+1.9%、利益率10.7%)、建設30.5億円(+353.6%、利益率7.1%)が続く。一方で総合ビルマネジメントは3.0億円(-75.6%、利益率1.3%)と大幅減益、採算悪化が課題として浮上した。営業外では持分法投資利益20.7億円、受取配当金3.4億円、受取利息2.3億円が寄与する一方、支払利息11.7億円を計上。経常利益は262.0億円(+22.3%)と営業増益率を上回った。特別損失は15.0億円(前年6.2億円)で、減損損失11.2億円と災害損失2.3億円を計上したが、投資有価証券売却益0.9億円で一部相殺。税引前利益は248.0億円、法人税等60.9億円(実効税率24.6%)を控除し、当期純利益は160.5億円(+21.7%)となり、増収増益を達成した。
ホテル事業は売上高1,492.6億円(前年比+7.2%)、営業利益210.5億円(同+13.8%)、利益率14.1%(前年15.1%)と、増収増益を実現した。営業利益は全社の約85%を占める主力セグメントで、安定した稼働率とADR(平均客室単価)の維持が収益を支えた。寮事業は売上高579.2億円(+5.5%)、営業利益61.9億円(+1.9%)、利益率10.7%(前年11.1%)と、やや利益率は低下したものの堅調な成長を継続。学生寮・社員寮を中心に安定需要を取り込んだ。建設事業(デベロップメント)は売上高431.1億円(+333.2%)、営業利益30.5億円(+353.6%)、利益率7.1%(前年6.7%)と、大型案件の計上により売上・利益ともに急拡大した。低マージンながら規模効果で固定費を吸収し、全社利益に寄与した。フーズ事業は売上高140.1億円(+11.8%)、営業利益5.9億円(+141.8%)、利益率4.2%(前年2.4%)と、増収増益かつ利益率が大幅改善した。総合ビルマネジメント事業(ContractedServices)は売上高221.8億円(-18.2%)、営業利益3.0億円(-75.6%)、利益率1.3%(前年12.3億円)と、減収減益で採算が急激に悪化した。受注単価や原価管理の見直しが急務となっている。その他事業(シニアライフ・PKP等)は売上高197.0億円(+10.6%)、営業損失1.8億円(前年-4.3億円、赤字縮小)と、改善傾向が見られた。セグメント全体では、ホテルと寮が収益の柱、建設が成長ドライバー、総合ビルマネジメントが課題領域という構造が明確化した。
【収益性】営業利益率は9.0%(前年9.0%)と水準を維持、純利益率は5.8%(前年5.8%)と横ばい。ROEは11.0%(前年15.7%から低下)だが、自己資本の大幅増強(純資産1,455.3億円、前年993.6億円、+46.5%)に伴う一時的低下で、絶対的な利益額は21.7%増と高成長。売上高経常利益率は9.5%(前年9.4%、+0.1pt)と微増、EBITDAマージンは約12.3%(営業利益248.4億円+減価償却費90.4億円≒338.8億円÷売上高)と安定した収益力を示す。持分法投資利益20.7億円は経常利益の約7.9%を占め、グループ外収益も利益を底上げした。【キャッシュ品質】営業CF509.2億円は純利益160.5億円の3.2倍で、利益の現金裏付けは極めて高い。営業CF/EBITDA比率は約1.5倍(509.2億円÷338.8億円)と良好で、運転資本変動前の営業CF小計577.0億円も高水準。フリーCFは64.4億円(営業CF509.2億円-投資CF444.8億円)と、積極投資下でもプラスを維持した。営業CFマージンは18.5%(営業CF509.2億円÷売上高2,752.5億円)と、利益率を大きく上回る現金創出力を持つ。【投資効率】総資産回転率は0.87回(売上高2,752.5億円÷総資産3,166.6億円)、ROAは5.1%(経常利益262.0億円÷総資産)と安定。設備投資430.6億円は減価償却費90.4億円の4.8倍と大型投資継続中で、建設仮勘定410.3億円(有形固定資産の25.3%)が成長案件の進行を示す。【財務健全性】自己資本比率は46.0%(前年33.0%、+13.0pt)と大幅改善、資本金229.7億円(前年79.6億円、+188.5%)、資本剰余金281.2億円(前年130.2億円、+116.0%)と資本増強が進んだ。有利子負債(短期借入金297.9億円+長期借入金814.2億円+社債43.4億円+1年内償還社債46.8億円)は1,202.3億円で、Debt/Equity比率は0.83倍(前年1.79倍から大幅低下)、Debt/EBITDAは約3.5倍と耐性は高い。流動比率は95.0%(流動資産750.3億円÷流動負債789.6億円)で1倍を下回り短期流動性は若干タイトだが、現金及び預金299.6億円を確保しており、資金繰りリスクは限定的。
営業CFは509.2億円(前年294.5億円、+72.9%)と大幅増加した。営業CF小計は577.0億円(税引前利益248.0億円+減価償却費90.4億円+持分法損益▲20.7億円+減損損失11.2億円+利息費用12.1億円-受取利息2.3億円等の調整)で、本業の稼ぐ力は強い。運転資本では、棚卸資産の減少251.2億円が大きくプラス寄与し、不動産販売用在庫や建設仮勘定の一部消化が資金を解放した。売上債権の増加▲17.0億円、仕入債務の減少▲2.6億円は小幅で、運転資本全体では正味流入となった。法人税等の支払64.1億円を控除後、営業CFは509.2億円となり、営業CF/純利益比率は3.2倍と極めて高い。投資CFは▲444.8億円(前年▲436.8億円)で、設備投資▲430.6億円が大半を占める。新規ホテル・寮の開発投資が継続中で、建設仮勘定410.3億円は期末BS上に計上されている。無形固定資産取得▲5.7億円、ローン回収6.9億円、その他投資▲2.4億円で、積極投資姿勢を維持した。フリーCFは64.4億円(営業CF509.2億円-投資CF444.8億円)とプラスを確保し、成長投資と財務健全化の両立が可能な資金創出力を示した。財務CFは▲21.7億円(前年+81.9億円)で、長期借入金の調達194.7億円と返済▲145.2億円の差引、社債償還▲46.8億円、配当支払▲37.0億円を実施した。短期借入金は13.5億円の純増、社債は▲46.8億円の純減少で、借入依存度は低下傾向。現金及び現金同等物は期首253.5億円から期末296.3億円へ42.9億円増加し、手元流動性は確保された。
経常利益262.0億円のうち、営業利益248.4億円が本業の稼ぎで全体の94.8%を占め、経常収益の質は高い。営業外収益31.1億円(売上高比1.1%)は持分法投資利益20.7億円、受取配当金3.4億円、受取利息2.3億円が主体で、いずれも安定的・継続性のある収益源。営業外費用17.5億円は支払利息11.7億円が中心で、有利子負債1,202.3億円に対する金利負担は約1.0%と低水準に抑えられている。経常利益262.0億円から純利益160.5億円への減少幅は101.5億円(▲38.7%)で、要因は特別損失15.0億円(減損損失11.2億円、災害損失2.3億円)と法人税等60.9億円の計上。減損損失はホテル10.0億円、寮0.9億円、その他2.9億円に分散し、特定事業への集中は見られず、一時的な収益性見直しによるもの。災害損失2.3億円も非経常項目で、本業の稼ぐ力に影響は限定的。包括利益は197.2億円(当期純利益160.5億円+その他包括利益10.2億円)で、その他包括利益の内訳は有価証券評価差額金5.7億円、繰延ヘッジ損益2.0億円、退職給付調整額1.4億円、持分法適用会社のOCI持分0.9億円で、いずれも評価替えによる小幅な変動。アクルーアル指標(営業CF509.2億円-当期純利益160.5億円)÷総資産3,166.6億円≒11.0%で、営業CFが純利益を大幅に上回り、利益の現金転換率は極めて良好。営業CF/純利益比率3.2倍、営業CF/EBITDA比率1.5倍と、利益の裏付けは強固で、経常的収益の質は高いと評価できる。
通期予想は売上高2,770.0億円(+0.6%)、営業利益260.0億円(+4.6%)、経常利益260.0億円(▲0.8%)、当期純利益180.0億円(EPS197.98円)。実績との対比では、売上高は予想比99.4%とほぼ達成、営業利益は95.6%とやや未達、経常利益は100.8%で超過、当期純利益は89.2%とやや下振れた。営業利益未達の背景は、総合ビルマネジメント事業の減益影響と販促費の先行投資が想定を上回ったこと、建設事業の案件ミックスが低マージン寄りにシフトしたことが示唆される。一方、経常利益は持分法投資利益20.7億円が予想を上回り、最終的に通期予想を0.8%超過した。当期純利益の予想比下振れは特別損失15.0億円(予想外の減損11.2億円、災害損失2.3億円)の計上が主因で、税引前利益248.0億円は予想を下回った。配当予想は年間23円(中間・期末各23円想定と解釈)で、実績年間46円(中間・期末各23円)と符合する。配当性向は20.4%(実績DPS46円÷EPS221.84円)と保守的で、成長投資を優先しつつ安定配当を維持する方針が読み取れる。来期に向けては、総合ビルマネジメント事業の収益性改善、建設案件の高付加価値化、ホテル・寮の稼働率維持が業績達成の鍵となる。
配当は年間46円(期末配当23円+中間配当23円)で、配当性向は20.4%(配当総額37.1億円÷当期純利益160.5億円、DPS46円÷EPS221.84円で検算可)と保守的な水準。前年は年間16円で、今期は30円増配(+187.5%)と大幅に引き上げた。配当総額37.1億円に対しフリーCFは64.4億円で、FCFカバレッジは1.7倍と十分な余裕があり、配当の持続性は高い。現預金残高299.6億円も配当総額の約8年分に相当し、手元流動性も潤沢。配当政策は「安定配当+成長投資優先」の姿勢で、配当性向20.4%と成長投資(設備投資430.6億円、建設仮勘定410.3億円)のバランスを重視している。自社株買いは実施されておらず、総還元性向は配当性向と同じ20.4%。株主資本は1,430.3億円(前年978.8億円、+46.1%)と大幅増強され、配当余力は拡大している。利益剰余金は922.0億円(前年771.9億円、+19.4%)と積み上がり、今後の増配余地も十分に確保されている。来期の配当予想は年間23円(基準年の表示と解釈)で、実績と同水準の配当継続が見込まれ、安定還元方針が維持される見通し。
ホテル事業の需要変動リスク: ホテル事業は売上高の54.2%、営業利益の約85%を占める主力セグメントで、稼働率やADR(平均客室単価)の変動が全社業績に大きく影響する。インバウンド需要の回復が続く一方、景気後退や感染症再拡大等で宿泊需要が急減すれば、高い固定費負担により利益が急激に悪化するリスクがある。当期は営業利益率14.1%(前年15.1%)とやや低下しており、稼働率維持とコスト管理が今後の鍵となる。
建設事業の案件偏重リスク: 建設事業は売上高431.1億円(前年比+333.2%)と急拡大したが、利益率は7.1%と低く、案件の期ズレや受注ミックスの変動が売上・利益に大きく影響する。建設仮勘定410.3億円(有形固定資産の25.3%)と高水準で、プロジェクト進捗の遅延や原価超過が発生すれば、資金拘束や減損リスクが顕在化する可能性がある。
短期流動性リスク: 流動比率は95.0%(流動資産750.3億円÷流動負債789.6億円)と1倍を下回り、短期流動性はタイト。現金及び預金299.6億円に対し短期借入金297.9億円とほぼ拮抗しており、運転資金が急激に必要となった場合、資金調達圧力が高まるリスクがある。営業CFは潤沢(509.2億円)だが、在庫減少251.2億円の一時的寄与が大きく、来期の運転資本が逆回転すれば流動性が圧迫される可能性に留意が必要。
収益性・リターン
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 9.0% | 8.1% (3.6%–16.0%) | +0.9pt |
| 純利益率 | 5.8% | 5.8% (1.2%–11.6%) | -0.0pt |
自社の営業利益率は業種中央値を0.9pt上回り、収益性は業種内で平均以上の水準を維持している。純利益率は業種中央値と一致し、業種標準的な収益構造を示す。
成長性・資本効率
| 指標 | 自社 | 中央値 (IQR) | Delta |
|---|---|---|---|
| 売上高成長率(前年比) | 20.2% | 10.1% (1.7%–20.2%) | +10.1pt |
売上高成長率20.2%は業種中央値10.1%を大きく上回り、業種内でトップクラスの成長速度を実現している。ホテル・寮の安定需要と建設事業の大型案件計上が成長を牽引した。
※出所: 当社集計
増収増益と高いキャッシュ創出力: 売上高+20.2%、営業利益+21.2%と質・量ともに高成長を達成し、営業CF509.2億円は純利益の3.2倍、営業CF/EBITDA比率1.5倍と利益の現金裏付けは極めて強固。フリーCF64.4億円を確保し、成長投資と配当の両立が可能な財務基盤を構築している。今後も主力のホテル・寮事業の稼働率維持と、建設案件の高付加価値化により、持続的な成長が期待される。
資本増強と財務健全性の大幅改善: 自己資本比率は46.0%(前年33.0%、+13.0pt)に向上、資本金・資本剰余金の増強により自己資本は1,455.3億円(+46.5%)と大幅に拡充された。Debt/Equity比率は0.83倍(前年1.79倍)に低下し、財務レバレッジは健全域に改善。流動比率は95.0%とやや低いものの、現預金299.6億円を確保し、有利子負債1,202.3億円に対する利払い負担は11.7億円と軽微で、財務耐性は強化された。今後の成長投資余力も十分に確保されている。
セグメントポートフォリオの課題と機会: ホテル事業(営業利益210.5億円、利益率14.1%)が全社の約85%を稼ぎ、寮事業(営業利益61.9億円、利益率10.7%)が安定基盤を支える一方、総合ビルマネジメント事業は減収減益(営業利益3.0億円、-75.6%、利益率1.3%)と採算が急激に悪化した。建設事業は売上431.1億円(+333.2%)と急拡大したが利益率7.1%と低く、案件ミックスと収益性管理が今後の焦点。ホテル・寮の稼働率維持、総合ビルマネジメントの収益性改善、建設案件の高付加価値化が、全社利益率向上の鍵となる。
本レポートはXBRL決算短信データをAIが分析して自動生成した決算解析資料です。特定銘柄への投資を推奨するものではありません。業種ベンチマークは公開決算データを基に当社が集計した参考情報です。投資判断はご自身の責任において、必要に応じて専門家にご相談の上、行ってください。